BOTTOMLINE |
[PROS] ◎スペース・コンバットシムをシームレスにFPSと組み合わせているというユニークさ ◎SF物としての独自の世界観の構築に説得力がある ◎多彩な種族が敵や味方として登場する ◎スケールの大きさを感じさせる広大なマップのデザイン ◎SF系の武器は爽快感があって良い出来映え ◎3Dサウンドのクオリティが高い [CONS] ×セーブのシステムが酷い ×時間制限のミッションに厳しい物が多い ×難易度設定が存在しない割には難易度が高い ×一つのミッションが長過ぎて飽きてくる ×敵のグレネード系の攻撃が強過ぎる ×ジャンプの感覚が掴み難く、精密なジャンプをしないとならない箇所ではストレスになる ×宇宙での戦闘にて高速飛行しているという感覚に乏しい やはりセーブシステムの問題にどこまで耐えられるのかが最大のポイントとなる。それ程面白くないゲームでも流れさえ良ければ最後までプレイは出来るものだが、このゲームのように死ぬ度に5-10分前まで戻される上に、何でこんなキリの悪い場所からやり直しなのかという疑問を感じながらの、同じセクションの繰り返しとなると辛い。その上に後半は難易度も高くなって死ぬ回数が増えるのでまるで拷問の様であり、ちゃんと最後までプレイ可能な人は半分もいないのではないかと推測する。 最後までやり抜くのがシビアという点では難易度が高いゲームが好きな人向きにも見えるが、難易度が高いゲームが好きという人は「難易度が高いエリアをプレイするのが好き」なのであって、「難易度が高いエリアに再チャレンジする為には、そのずっと前のエリアからやり直さないとならない」という設定を好むとは限らない。つまり「一度失敗したら長いエリアをやり直ししないとならないほどペナルティが厳しいので、挫けずにゲームを最後までやり通すのが難しい」というタイプの難しさを好む人には向いているが、単に難しいゲームが好きだという人向きとは言えない。 その意味では難易度が高いゲームをプレイしても難しいとは感じないクラスの人向きとは言えるかも。平均よりもずっと少ない死亡回数でクリアが可能なだけの腕を持ったプレイヤーであれば、セーブの酷さをそれ程感じなくなるので問題は軽減される。 単なる人間社会の未来像ではなく、ちゃんと様々なエイリアン(種族)を登場させて一つのSF世界を作り上げており、複数の文明が混在して棲息する未来社会の雰囲気が良く出ているという点は高く評価出来る。オリジナルの背景設定の構築という点だけを見るなら、SF物のアクションゲームの中でも上位に入るだろう。こういったSF世界が好きな人には、(その他の問題はともかくとして)お勧めしたいゲームである。 武器の種類が増えてくる後半になると戦闘も面白くなってはくるのだが、難易度が上がってセーブポイントからのやり直しも増えるのでテンポが悪くなるし、同じ場所で繰り返し戦っても楽しくないといった具合で、ここでもセーブのシステムが戦闘の面白味を殺いでいる。一つのミッションが延々と長過ぎるのも欠点。純粋に戦闘面だけを抜き出すなら悪くはないだけに惜しいと感じさせる。無駄を省いて12-15時間程にまとめ、クイックセーブを可能にしていればもっと評価も上がっていただろう。 |