<COMBAT>
このゲームはかなり登場する敵の数が多く、ガンガン撃って敵を倒して進んでいくという面が強い。この辺はクラシックなスタイルである。ただ主人公Bladeは若干強めの設定にしてある印象で、ドレッドヘアのマッチョな大男は見た目通りに結構な強さを持っている。
まず第一の特徴は部位ダメージシステムが採用されており、自分も含めて登場するキャラは頭・胴体・脚の三箇所に分けられていて、それぞれに別々にArmorが必要となっている。頭と脚については攻撃されてもARMORの値が減るだけでダメージは受けないが、胴体についてはある程度のヒットポイントも削られるシステムだ。特にヘッドアーマーは重要で、これが無いとやられた時のダメージが非常に大きいし即死の可能性も高い。逆に頭に防具を付けていないような相手には、頭部を狙うことが非常に有効な手段となってくる。またレッグアーマーがあれば非常に高い所からほとんどダメージを受けずに飛び降りることが出来るようになっているのも特徴の一つ。通常のゲームでは即死のような高さからでも平気で飛び降りられるので、わざわざ正規のルートを通る必要がない。これによってショートカットしたり、危機的状況から脱出したりするのも可能だ。例えば1階から進入して上の階まで登って目的を達成したら、元来た道を辿らずにガラスを叩き割って下まで飛び降りてしまえばいい。
武器については至って普通の物が揃っており、未来的なデザインのエネルギー波を発射したりというようなものは2種類しかない。基本的にQuake2にそっくりという感じである。Pistol,Shotgun,Machinegun,Chaingun,Rocket
Launcher,Pule Cannon(Hyper Blaster)等。目新しいのはSniper
Mineと呼ばれる爆弾で、最初のクリックで滑るようにして壁に貼り付き、もう一度押すと爆発する。後はスコープ付きのSniper
Rifle,効果がRailgunに似ているQuantum Destabilizer、それと水中銃である。
なおいくつかの武器はMouse2にて武器の機能切り替えが出来る。武器そのものが切り替わるという風なので、同時に使い分けるというのは出来ない。もう一つ言っておくとエネルギー系の武器は中々手に入らない。QDが手に入るのは最後の方だし、Pulse
Cannonに至ってはエピソード2でシークレットとして出てくるのだが結構入手は難しい。詳しくはMAPガイドにて。
重要なポイントとしてエピソード毎に所持武器はリセットされるということがある。つまりどれだけ弾薬を貯め込もうが、エピソ−ドの開始時にはそこでの初期状態に戻されてしまう(丸腰になるということではない)。武器のリロードやチェンジに時間がかかるのも採用されている。問題なのはSniper
Rifleで、持ち替えや切り替えに非常に時間がかかるので安全な場所でやる必要がある。
もう一つ特徴的なのが”素手”。大抵のFPSゲームでは全ての武器の弾薬が切れた時のために最初から持っている弾薬制限がない武器があるが、このゲームでは素手という選択肢が用意されている。そしてこれがBLADEの見た目同様かなりの破壊力を持っていて、ある程度ARMORがあって敵が少なければ素手で突っ込んでいくという戦法が取れる。リーチが届く範囲に潜りこめばその威力は強力で、数発顔面をぶん殴って敵をノックアウトすることが可能だ。
<ENEMY>
ハッキリ言って9割方の戦闘は結構簡単である(Medium)。この手のゲームに慣れた方だとHardでのプレイの方が良いかもしれない。まあこの辺はBladeのイメージ通りにゲームバランスが作られているのかなという気がする。ではなぜ戦闘が簡単なのか、その理由を。
*頭が急所
とにかくこのゲームでは頭部が急所である。基本的に直弾系の武器(撃った瞬間に着弾するもの)であれば最初から最後まで頭以外は撃たないと言ってもいい。これによって敵を速く倒すことが可能になる。また頭に命中すると敵の反撃動作が遅れるという利点もある
*人間の敵
大きく分けて敵には2種類存在する。人間とミュータントだ。まず優秀なのが人間の敵でそこそこAIも良く出来ている。こちらを追いかけて階段やドアをものともせずに追跡してくるし、あるいはいったん引いたりして物陰に隠れて撃ってきたり、逃げたと見せてドアの向こうで待っていたりと多彩な戦法をとってくる。ある特定の場所に留まらずにかなりの距離を移動したりするのも特徴の一つだ。戦闘中に様々な言葉を叫んでくるのも臨場感があって楽しい。
しかし如何せん”弱い”という感じである。特にSinでは倒した敵からARMORを奪えるというシステムになっており、このためにあまり動き回らずに足を止めて正確に頭を狙って撃って倒し、すぐに回収して再防備という戦法が可能になっているので簡単気味。これは倒した相手の所へ行って付けているARMORの耐久度が自分の物よりも上の場合、それを痛んだ自分のと取り替えることが出来るということである。つまり戦闘で痛んだ分は回復が容易に可能ということ。
*ミュータント
問題なのはドラッグによってミュータント化した敵で、確かに破壊力はあるのだが頭がよろしくない。こちらに気が付くのが比較的遅いので先制攻撃をかけられるというのが大きいし、行動がパターン化していて扱いが楽である。特にラスボスと中ボス格のEONというミュータントは耐久力が非常に高いのだが、戦い方によってダメージを受けずに楽に倒せてしまう..... それがつまらないという人はHIT&AWAYで普通に戦いましょう。
*連射&のけぞり動作
Sinでは攻撃によって敵がのけぞったり一度倒れたりするために、攻撃を受ける事なく倒すのが可能な場合が多い。例えばミュータント相手の場合、先制攻撃でロケットランチャーをぶち込んでやれば後は連射するだけでほぼ倒せる。またマシンガンやチェインガンであっても頭を狙って連射すれば、のけぞった状態で撃たれたままになるのでダメージを受けずに倒すことが出来るのだ。装填可能な弾薬数はかなり多く、マシンガンやチェインガンは500発まで装填出来るのも大きな強みである。
*スナイパーライフル
おそらく最強の武器。弾薬は終盤以外はほとんど手に入らないが、スコープで拡大してのヘッドショットはほぼ全ての敵を一発で倒せる。それゆえ使い方によっては反則に近い威力を発揮する。
といった感じである。では逆に難しい場合とは?
※複数のミュータント
当然これは難しい。人間相手ならまあ何とかなるが、的が絞れないとなるとある程度のダメージは覚悟しないとならない
※手強い敵
人間型ではチェインガンに身を固めた敵。チェインガンの連射とグレネードランチャーを使い分けてくる。基本的にHIT&AWAYであるが、複数でこられたりするとかなりキツイ。ミュータントではまず監視用の蜘蛛型ロボット。隠れる場所がないとあっという間に体力を削られる。それと上半身裸の原始人のようなやつ。こいつは全く知能というのを持ち合わせていない... そのため動きが読めずにやっかいである。妙な動きをする上にスピードが速いので頭を狙って撃つのが難しいのだ。
※スナイパー
先ほど述べたようにスナイパーライフルは非常に強力である。しかしこれは逆の立場でも同じこと。敵のスナイパーは非常に怖い存在である。頭部のARMORは手に入りにくいためにARMORの値が低いというのはしょっちゅうであるが、こういう時に狙撃されると一発で即死する。対策は先にこちらがライフルで倒すしかないといっていい。監視カメラで配置を確認することと、「Scanning...」というスナイパーの声を聞き逃さないようにするのが重要である。
まあ総合的にみて戦闘は楽なほうだと言えるだろう。それと最後に非常に重要なことをひとつ。実はこれは正確な基準がわからないのだが、敵の死体が消えてしまうのである。普通は倒した相手の死体からARMORやアイテムをもらうとその死体は消失するようになっている。ところがほっておくとアイテムもろとも死体が消えてしまうのだ。敵の持っていた武器についてはそこに残るようなのだが、殺した相手をそのままにしておいて他の事をしていたり、或いは遠方から片付けて到着までに時間がかかった場合に起こる。よって取れる時に取っておくのが無難である。
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