ChaosUT
02/04/07
<概要>
ノーマルのUTから武器を変更するMOD。その他新ゲームタイプの追加やゲームのルール変更、専用MAPも多数用意されている。知名度という点では有数のMODであり、現在発売されているUTの標準版GOTY Editionにも同梱されているので、プレイした事のある方も多いと思われる。
元々はQuake2のMODで人気があった物で、それがUTへも移植されたという事になる。そのQ2でも優秀なMODを集めた公式パックに収録されていたという人気のあるMOD。
<VERSION>
これまで存在していたのがBeta3版で、それに限定のコンテンツを加えた物がGOTYE版(しばらくしてからこれもDownload可能になった)。しかし久し振りにバージョンアップが先日行われてバージョンが上がっており、これはバグの修整以外に新しいゲームタイプが加えられている。
新規に導入される方はフルパッケージ (Enhanced Beta4)−58MBをインストールすれば良い。既にGOTYE版をダウンロードしている人にはUpgrade版も用意されている。サイトにはumodとzipを含めてかなりの数のファイルがあるのでちょっとわかりにくいかも知れない。Bonus Pack 4が必須なので注意。
公式サイト
<ルール>
まずはやはり武器紹介から
*Bastard Sword
”Chaosと言えば剣”というイメージがある様に、メインとも言える武器の一つ。近距離の敵に対して切り付ければ強力なダメージを与える事が出来る。単純にクリックするだけだがタイミングを図らないと効果的には使えないし(押しっぱなしではダメ)、アニメーションパターンも豊富に用意されている。Altでは防御の構えを取る事が出来て、これは相手の剣のみならず弾丸系を弾き飛ばす事も可能(タイミングによるが)。武器を全て剣に置き換えたSword
Deathmatchも用意されている。
*Crossbow
3種類の矢を使える弓矢。通常の物の他に爆発する矢と、当ると視界が変になる(Beta4では以前の緑になる効果から変更された)毒矢を切り替えて使用出来る(武器キーを押すと切り替わる)。
*Proximity Mines
投げるとピョンピョン跳ねて近くにいる敵に向かっていき爆発する爆弾。跳ねている間笑ったりとかゲップしたりとかする(^^;) Altだと壁に貼りついて近くに誰か来た時点で動き出すようになる。
*CAS12 Shotgun
Beta4で加わった新武器。3種類のAmmoを使い分けられるショットガンでフルオートで発射する事も出来る。
*The Flak2
Flak Cannonの改造版。Flak以外にProxyを発射したりも出来る。弾が無くなった場合は近距離用の打撃武器としても使える。
*Chaos SniperV2
基本的にUTの物と同じだが、兆弾を使う事が出来るのとズーム機能を倍率単位の切り替えにする事が可能になっている。弾薬も2種類から選択可能で白煙を上げて飛んで行く爆発系の弾も使える。
*The Vortex
置くと2秒後に動作して周囲の物を巻き込んで破壊する最強兵器。15秒間動作するが、この間設置したプレイヤーも離れないと巻き込まれる。
*Sentry Turrets
Beaconを設置する事により現れる自動砲台(BeaconはVortexとの交互切り替えでMAPにより出るかどうかは異なっている。基本的にCTF用)。巨大な為に置き場所はある程度のスペースがないとならない。設置後は近付いた敵を自動的に攻撃してくれる。またロケットとマシンガンをプレイヤーが切り替え可能。
続いてはルール関連の変更について。
◎Grappling Hook
QuakeのCTFで御馴染みのフックも用意されている。これは壁等に向けて発射すると貼り付いて、そのまま手繰ってそこに到達出来るというアイテム。
◎Kamikaze
ロケットの弾を10発以上持つと発動できる自爆コマンド。爆発の威力は持っていた弾数に比例する。
◎Kick
自分に向かってくるProxyを蹴ったりとか、他のプレイヤーを段差から落としたりも出来る。
◎GravBelt
重力の影響を軽くするベルトで、Jumpbootsと合わせて使う事で遥かに高く飛べる。Beta4ではON/OFFが任意で可能に変更された。
◎Heartbeat
ヘルスが少なくなると心音が聞こえる様になる
<起動・設定>
Beta4からはGameTypeからの起動と、従来通りのMutatorでの選択に分かれた。GameTypeとしては新モードのKing of the Hillが加わりSword Arenaもこちらに移されている。MutatorにはCrossbow Arena,Grapple等が加わっておりその数も豊富になっている。各種設定はmodタブより実施する様になっており、独特な操作はここでキー設定しておかないとならない。プレイに一番手軽なのはmod添付等の専用MAPを使うことだが、通常のUTの各種GameTypeやMAPに適用する事も出来る。マニュアルは詳細な物が添付されている。
<GAMEPLAY>
非常に著名であり標準収録以外のMAPも多数、専用のサーバーも幾つか稼動しているので(両方とも公式サイトに有り)、サイズは大きいが一度はやってみる価値があると言えるだろう。UTの武器を派手に変えるというよりは、ある程度バランスを取ってマルチプレイでの面白さにも耐えうるレベルでという思想のmodという気がする。
ただ個人的にはそれほど高くは評価していないmodで、ある程度は遊べるがそれほど熱くなれないという印象である。一つは全ての武器を変更するのでは無いのでやや主張が薄いという点(UTの武器と混合で出てくる)、それと剣や弓矢という事から中世をテーマにしていると思えるのだが、それならば徹底してその色で統一して欲しかったという気がする。よってオフラインで遊ぶならばStuffSwapperの様な物を使用して他のmodと混合させた方が面白い。
剣にしてもコンボであるとかもう少し凝った使い方が出来ないと単調になってしまうのでSword Arenaも面白さはいまいち。また爆薬系弾の威力が強力過ぎてバランスもちょっと悪い。Turretは非常に面白い要素だと思うのだが、これはRedeemerのReplaceなのでそう簡単に手に入れられない点がマイナス。逆に面白いのはProxyで、それも使う方よりも追い駆けられている方が面白かったりする(^^ゞ いろいろと喋りながらピョンピョン跳ねて来るので、それから逃げ回っているのが非常に楽しい。他には弓矢は狙うのに到達時間を計算しないとならないのでそれはそれで使っていて面白いし、Sniper Rifleの爆薬も強力で爽快感はある。
しかしながらBeta4では面白い要素が加わっておりちょっと見方が変った。まずはPoison Crossbow Arenaが選択出来るようになったのだが、今回変更された食らった時の画面効果が良く出来ている。更に新しく加わったKing of the Hillはかなり面白く、マルチプレイでも盛り上がりそうな感じで大きな可能性を感じさせる。KOTH自体はFPSとしてはポピュラーなゲームタイプであり、MAP内に設けられたあるエリアに留まる事でポイントが得られるという物である。しかし現在ではTactical系シューターでは一般的に取り入れらているものの、アクション系の物ではあまり見かけない。それはリアル系で武器の扱いや狙いが不自由な物だとしっくり来るのだが、ロケットを連発したりという各人の攻撃力が高い種類のFPSだと展開が速過ぎてあまり面白くないからなのだろう。
その点このChaosUTでは武器の使い勝手に癖のある物が多く、そのバランスから言ってKOTHに良くマッチしているという感じがする。Proxyはエリアを守る敵に対する嫌がらせ攻撃としてはユニークで効果的であり、今回のバージョンでは追って来る所を破壊し易くしたと言うのもバランスとして大きな改良点。Kamikazeも敵を一掃する技として面白いし、Grappleでのショートカットや頭上からの奇襲もユニークな技として使える。
ルールはTeam戦(最大4チーム)と個人戦が選択可能で、勝利となるまでの保持時間を設定して始める。これにはAlone on the HillのON/OFFがあり、ONの場合は個人(チーム)にてエリアを独占していないとポイントにならない。OFFの場合は乗っているプレイヤー全てにポイントが入るので、必ずしもエリア内にいる他の敵と戦闘する必要は無い。個人戦ではTOPのプレイヤーは分かりやすいように頭の上に王冠が表示される。
<BOT>
オフラインでのシングルプレイでも遊べるのだが、それほどBotは各種武器をうまく使って来ない。特にProxyを避けるという動作をして来ないようなので、これを多用するとプレイヤーが有利になり過ぎる感がある。またCTFにおいてフックを使えるというのは大きな売りだと思うのだが、Botはこれを使えない様なのもオフラインでの大きな欠点になるだろう。KOTHでも戦闘中に相手を追い駆けてエリアから出てしまったりという問題がある。
<MAP>
標準タイプはMOD自体に10個程度同梱されているが、テーマに沿ってゴシック調の物が多くデザインや雰囲気は結構良い。弱点としてはKOTH用として同梱されているMAPは14個もあるのだがクオリティが今一つな感じで、これは今後のユーザーMAPに期待と言う事になるだろう。
目次