TALLYHO!
02/05/09
<概要>
UTにUnrealのモンスターを出現させて倒して遊ぶというのは発売当時は多くの人がやっていた遊びである。その内にいっその事ゲームとして成立するようなModを作成しようという事で、何種類かの物が世に出された。
その中で最もオリジナリティーに富んだシステムで、ハイテンションのゲームプレイが楽しめるのがこのTallyHo!である。あのSerious Samを越える撃ちまくりゲームと言えるだろう。やり過ぎによる指の攣りに注意(^^;)
なおTallyHo!とは猟犬に獲物を見付けた時にかける合図。
<VERSION>
現在のバージョンは104aで公式サイトはアクセス出来ない状態。
ファイル
使用方法はMutatorリストの中から選んで追加するだけ。ただし名前がTallyHoでは無くて”_oWo_TallyHo”の様になっているので探す時に注意が必要だ(多分リストの一番上にある)。
<ルール>
このゲームではプレイヤーはHunterとなって獲物(モンスター)を狩るという設定になっている。ゲームの基本ルールは以下の通り。
*ゲームの勝敗は獲得したFragポイントで決まる。ただし倒したモンスターの数ではなくポイント制。
*モンスターに多くのダメージを与えるほど得点が入り、最後に倒した者にボーナスポイントが追加されるシステム
*ヘルスはMAP中に落ちていない。ヘルスの回復はモンスターに与えた攻撃回数によって得る事が出来る(与えたダメージでは無い)。
*初期状態ではMinigunを所持
*モンスターはいくらでもRespawnして出現し、倒すとAmmoや武器を落とす。
*ゲームタイプはDMとTDM(3チームまで参加可能)
一つ特徴的なのはヘルスの回復方法。モンスターに「より多く攻撃を当てる程」ヘルスが回復出来るので、基本武器として使われるのはMinigun、Pulse Rifle、Flak Cannonの3つになる。ロケットやShock Combo等はヘルスの回復には意味が無い事になる。
これだけだと特に面白そうには見えないが、THが面白いのは次のような特殊なルールがあるから。
◎他のプレイヤー(ハンター)へのFrag行為の禁止
このゲームでは他の(チーム)プレイヤーへ攻撃する事は許されているが、倒す事は禁止されている。それが意図的であれ偶然であれ、倒してしまったプレイヤーにはペナルティとして弾薬&Powerupの没収という厳しい罰が待っており、更にライセンス剥奪という行為としてカウントされる。ゲーム中に許された回数は6回までで、6回に達したハンターにはllamaという仕打ちが待っている。
◎Stay Alive
このゲームでは出来るだけ多くの敵を倒さないとならないのはもちろんだが、それと同時になるべく殺されてはならないというシステムを採っている。まず敵に攻撃を受けるとダメージに応じて逆にFragが減少するようになっており、殺されてしまうと自分の獲得Fragの25%がペナルティとして差し引かれる(もしもその値が25よりも少ない時は一律25Frag引かれる)。つまり得点を重ねて高得点の時ほど死んだ時のペナルティは大きくなり、1回で1000Frag以上のポイントを失う事もあるので結構な差があっても安心出来ない。敵を狙うにしてもポイントの高い強い敵ほど自分が殺される可能性も高くなるので、その分リスクが高くなる事になる。
この緊張感の演出が非常にこのゲームを面白くしている。とにかくモンスターを倒せばよくて自分が死んだ時のペナルティが少ないシステムだと、”死ねない”という緊張感に欠けて飽きが来るのも早いという事になりがちである。ここがMonster Madness等との大きな違いと言えるだろう。
なおこのシステムから分かる通りに、得点はマイナスになる事がある。こうなった場合はHarmlessという存在になって、他のハンターへダメージを与える事が一切出来なくなる。ここから回復するには、モンスターを倒して得点をプラスにするしかない。
◎特殊モンスター
ボーナスモンスターとして金銀にコーティングされたモンスターが登場し、彼らの周りにはその強さに応じてX2.X5といったボーナスカウンターが出現する。当然攻撃や倒す事で得るポイントも大きく、また死んだ時に落とすアイテムも強力な物が多いので見逃してはならない。ただし死による大幅な減点も充分に有り得るので行くかどうかは現在のポイント&順位と相談してになるが。
更にUnrealの囚人が特殊キャラとして登場するのでこれをハントするとか、Xan Jr.やMini Queenといった高ボーナスの敵も出現するようになっている。
◎Redeemer
TitanやQueenといった強敵を倒すとRedeemerを落とす事が多くなっており、これはこのゲームでは面白い働きをする。モンスターを倒すという意味では同じなのだが、他のハンター達にはRedeemerは”物理的”なダメージは与えない(各人Redeemer−Proof Pants着用)。つまり他のハンターを殺す心配なく密集地帯に撃ち込んでもOK。しかも物理的なダメージは与えないが”ダメージ相当のFragポイントは減点される”という効果はあるので、他のハンター達が集まっている所へ撃ち込んでポイントを大きく減点させてやるという事が出来る。もちろんこれは自分に取っても同じ事になるのだが。
◎llama
もしも規定回数の6回に違反が達してしまった場合、そのハンターはllamaという存在になってしまう。この状態は他のハンターからはX10ボーナスの獲物として表示され、また合法的にハントして良い存在という事になる(ペナルティ無し)。誰かに殺された時点で回数は−1減少されて通常状態に戻るが、もう一度やればまたllamaに逆戻りである。なおこの状態では誰かに殺されない限りは元に戻れない(普通に死んでもダメ)。
<GAMEPLAY>
とにかく凄まじいの一言。広いMAPならばまだしも通常のMAPでは最初から最後まで撃ちまくり状態になる。敵を攻撃しないとポイント自体稼げないし、より攻撃を当てる以外にヘルスを回復する方法も無い。よって連射の効く武器をとにかく撃って撃って撃ちまくってという事になり、あまり長時間のプレイは不可能と言えるだろう(指が持たない)。
とはいえ強大なダメージを与えるにはロケットやShockComboというのが有効であり、ヘルスがある程度あるならばそちらで攻撃という戦略も必要になる。戦略といえば死ぬと大幅な減点になるので、その辺は現在の順位を考えて行動する事も大事になる。TOPの時に無理して強い敵に挑んで行くことも無いだろう。
敵モンスターもある程度攻撃力を改造されており、特に弾き飛ばすタイプの武器を装備した物が多くなっている(BruteはGrenadeでGasbagはShock2nd等)。それと倒したモンスターは爆発するのでこれも合わせて空中に飛ばされる事も多く(Redeemerは食らうと特に飛ぶ)、如何にすぐに攻撃態勢に戻れるかも重要になる。それとXan Jr.や囚人は非常に強いので戦闘するかどうかは注意しよう。
プレイ中は他のハンターを撃ってはいけないとはいえ、当てない様にと躊躇していては勝てない。そもそも武器や爆発の白煙等で前がよく見えない事も多く、当るかどうかなど知った事ではないといった状態もしばしば。回数が増えるまでは殺してしまったらしょうがない位に考えておくべき。
Botはまあ問題無く動いてくれる。ただ敵の位置と場所によって壁に向かって走ってしまう事も多く、また敵を見逃す事もあるようだ。ポイントを考えずに倒しに掛かるようなので、終盤に逆転出来る事も多い。プレイヤーを攻撃してくる事は基本的にしないが、攻撃されると一時的に仕返しするようにはなっており、ライセンスを剥奪される物もいる。
ルールとしては5から10分程度の長さが適当。DM用のMAPならばどれでも使える。当然Frag数は0(無制限)にしないといけない。Botは4から8人程度でいい勝負になるレベルに調整すれば良いだろう。それとTHはMutatorとしてメニューから選べるので、他のMod等と一緒に使う事も可能である。ただ派手な武器Mod(Excessive Overkill等)と組み合わせると逆に面白く無くなってしまうので(簡単に倒せるのでヘルスが上がらないし混乱状態にならない)、ノーマルの状態でやることをお勧めする。なおマルチプレイももちろん可能である(相当重そうだが)。
欠点はモンスターはBotに対して攻撃しない事。Botが一方的に攻撃を仕掛ける状態になってしまう。プレイヤーの方がアグレッシブではあるしBotのSkill調整でバランスは取れるが、ここは改善してもらいたい点。それとWarlordがロケットの代りにRedeemetを発射するので、これを連続で食らうと一気に数千ポイントマイナスという事も起きてしまう。ゲームバランスを著しく崩すのでバランス調整が望まれる。よって避けられる物ならばWarlordには関わらない方が無難である。
マルチプレイ用のMonster ModとしてはMonster Huntが一番だと思うが、シングルプレイ用の物としてはこちらの方がハイテンションでプレイ出来て面白い。これだけのカオス状態を生み出すゲームはそうは無いだろう。是非とも今度もバージョンアップして欲しい所だ。
<画面・サウンド>
画面は独自のHUDを左上に出してStatusを表示。顔は現在の状態や順位を表している。その他様々なメッセージを出してくれるのだが、ゲーム展開が速いのと大量のエフェクトでほとんど読めない状態。
サウンドは非常に面白い。武器が当るほど回転数を上げて再生しているらしく、奇妙な音が始終鳴り響いている。出来れば重要なメッセージ関連を音声化して欲しかった所。
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<TIPS>
※広くて見通しの悪いMAPでは標準装備のレーダーを活用する。敵のいる方向と強さがわかるので、X5等の強い敵を探すのにも便利。
※ライバルハンターを倒すのは違反だが、ダメージを与えるのは違反では無い。なるべくダメージを与えておいた方が死に易くなるので、その分減点される可能性も高くなり、それは自分に取っても有利になる。とはいえダメージ量が見える訳では無いので、Beltをしていたら少し削ってやるという程度になる。
*最後の1分間はポイント関連が倍になるので逆転のチャンス。TOPの時はあまり無理をしない方が良い。
*反撃して来ない事からNaliやCowは狙い目。可哀想と思わずに一気に弾丸をぶち込んでヘルス回復しよう(-。-;)
*モンスターの落とすアイテムを見落とさない事。強い敵が死んだらすぐにその場に向かって回収を試みるべき。
*各人の頭の上のマークは、[ハートなら同じチーム]、[スマイルはTOP]、[HARMLESSはマイナスプレイヤー]
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