RUNE

                                  04/04/19


  公式サイト

  日本代理店P&A



<概要>

 2000年リリースのHuman Head Studios製作の三人称アクションゲーム。北欧のバイキング伝説を元にしたストーリーで、主人公ラグナーが剣・斧・ハンマーの計15種の武器を駆使して反逆者を倒す為に戦うというもの。製品はCoopに対応していないのだが、Modが存在しておりCoopでのプレイが可能である。

 マルチプレイにおいてはシングルとはうって変わって人間同士の駆け引きの要素が含まれるゲームとなり、この手の剣術タイプのマルチプレイゲームは少ないので(他にはJedi Knightシリーズとか)まだ一部のファンは残っており、現在でもそこそこの数のサーバーが建っているようだ。Human Head Studios自体は現在でも活動中だが、続編の具体的な計画というのは無い様である。

 マルチプレイ専用の拡張パックHalls of Valhalla、及びこれのオリジナルとのセットであるRune Goldといった製品も発売されている。日本ではP&Aが日本語マニュアル付き英語版を出していたが、現在ではゲームの販売に積極的では無いようでRuneも含めて製品を見ない(サイトではまだ通販を行っているが定価である)。秋葉原の店を回ればまだ売っているのではないか。或いはオークション等。海外では廉価で販売されているのをよく見たが、最近は売っているのを見なくなったタイトルである。これを書いている時点ではこちらのお店にて販売している。


<VERSION>

 Rune Co-Op Mod V1.2を使用して行う。Downloadは以下から可能(54MB)。残念ながら製作したMod Teamの公式ページは無くなっており、今後のバージョンアップには期待出来ないと思われる。

http://www.fileplanet.com/files/60000/61323.shtml
http://www.rune.secretlabs.net/modules.php?name=Downloads&d_op=viewdownloaddetails&lid=18&ttitle=Co-Op

 なおこのV1.2の後に1個のMap用修正ファイルがリリースされているのだが現在Download出来る個所が無い様なので Boom-BoyさんのサイトにUPしてもらっている。これを入れておかないと該当のMapにて先に進めなくなる。


 製品版にはPatchを適用して最新にしておく必要が有るが何点か注意。拡張パックHalls of Valhallaの有無でMismatchが発生するので、プレイヤー間で導入の有無を合わせて置かないとならない。次にパッチを適用する際にはV1.06を入れた後にV1.07allを入れる必要がある。V1.07allはそれまでの全ての修正を含んでいない為(このallは全ヶ国語対応版の意味)。最初からV1.07とかならこの限りではない(バージョンはメイン画面左下に表示)。

 なおこの他にEvilDicksCoOpというModも存在している。



<RUNE>

 ゲーム自体に関して簡単に紹介。内容的には一対一でのシビアな駆け引きを要求される剣術戦ではなく、多数の敵相手にスピーディーで派手なアクションで立ち向かう事が中心のゲームである。視点は4段階にズーム可能で一人称風にする事も出来る。武器は3種のカテゴリーに分けられており、敵によって有効な武器は変化する。前後左右への移動及びジャンプとの組み合わせといったその時の状態によって攻撃の軌道が変化する仕様で(原則的には)、マウスをタイミング良く連続クリックする事でコンボ技も繰り出せる。右クリックでShieldでの防御になるが、両手持ちの武器使用時は使えない。
 敵を倒す毎に画面下のBloodlustメーターが上昇し(時間と共に下がる)、MAXになるとBerserk Modeに入ってBloodlustのメーターがそのままヘルスバーの代わりに機能するようになる(よりダメージに耐えられる)。またRune Stoneを拾う事で右側のRune Powerが溜まって行き、これを発動させると15種存在するそれぞれの武器毎に異なった特殊能力が使えるようになっている。

 グラフィックは当時のゲームとしては上級の部類。Unreal Tournamentのエンジンをベースにしているが、キャラクタのアニメーションは独自仕様の物を使っていて滑らかだし、ちゃんとした影の描画もサポートしている。GoreやBloodも派手な部類で、切り飛ばした敵の首や手足を掴んで投げる事も可能。

 動きを見たいという方へのゲームの紹介用ムービーはこの辺になるか。デモも出ている。


<仕様>

*仕様としては16人まで参加可能。ゲーム中の途中参加もOK。
*Coop用に全てのMapを作り直しており、大きなMapは2つに分割して軽くしている
*序盤の敵が少ない個所を含めてモンスターの数を増やしている
敵の体力をCoop用に数倍に増強
*オリジナルのモンスターを導入
*死亡回数には制限無しで、スタート地点に復活する
*進行に応じてRespawn後にテレポーターでのショートカットをサポート
*スタート地点には武器を拾えるように用意
*HealthやPower Up等は時間を置いて復活する
*難しいアクションを要求される個所等を改造。ジャンプが必要な個所に橋を掛けたり、溶岩のせり上がりを排除等。



<接続>

 インストールするとSystemフォルダにCo-OpBackupフォルダを新たに作成し、ここに通常のRune.iniをバックアップする(独自のiniを使う為)。一部の設定はサーバー指定の物が強制的に有効となる様だ(Option等で指定しても有効にならない)。

 自分の名前とSkinを選ぶのは通常のマルチプレイと同様だが、この時Monster系のSkinは混同し易いので避けるのが無難だろう。サーバーのブラウザには自動的にCoopタブが追加されるので、公開されているならばここに表示される。IPを直接入力するならば右クリック後にOpenを選択してIPを入力。パスワードを使用する場合にはパスワードを入力の要求が来ないので、@キーでコンソールを開いてやり open 111.222.333.444?password=abcdefg (IPアドレス?password=パスワード)の形式で接続する。

 Server側ではAllowDownloadをFalseにしていないと(DefaultではFalse)、Modを使用していない人が接続して来た場合にラグの原因となる怖れがある。その他の設定はUnrealやUTとほぼ同じ形式。スタートのMapは自由に選ぶ事が出来る。Auto Pickup等の一部設定はサーバーの設定が有効となる様なので事前に行っておく必要がある(Rune.iniの[Engine.GameInfo]セクション)。クライアントの接続レートは[IpDrv.TcpNetDriver]セクションのMaxClientRate=で設定する。

 接続後は各人が船の中にSpawnし、誰かが扉をUseした時点でカウントダウンが始まる。


<問題点>

※水中から上がった時に体が斜めに傾いてしまうという事がある(外見上)。これは再度水に入って上がる事を繰り返して直すしかない。
※Map切り替え後のスタート時にTelefragが起きてしまう可能性が高い
※Skeleton Warriorの体が、切り落とした後も残っている様に表示されてしまうケース有り
※水中等で突然Pingが跳ね上がるという問題有り。しばらく待つと直る。


 一番の問題と感じたのはラグである。時々妙に引っ掛かりがあったり、武器の選択等のキー操作がすぐに反映されなかったりと問題有り。ネットコードはUTの物を基準にしているはずなのだが、モンスターが多いからなのか快適とは言えない出来。回線の速さには問題が無いはずので(LANでも生じるようだ)、ネットコード自体の問題と思われる。

 それと最後までプレイして分かったのだが終盤にちょっと問題有り。ネタバレになってしまうのでハッキリと書けないのだが、主人公ラグナーの外見が変わるというイベントが有って、それ以降参加者のSkinが全員それに統一されてしまう。それにより乱戦時の戦闘がより敵味方判別し難い状態となってしまう(色が似通っているので)。



<GAMEPLAY>

 以下8人及び5人での2回のテストプレイを終えての感想。

 まずシングルプレイを踏襲している為に全体が非常に長く、一回のプレイで最初から最後まで終わらせるのは困難だろう。デザインとしては2-4人用に設定してあるという事で、それだと8-10時間程度掛かるのではないか? ただ好きな場所から開始出来るので特に問題とは思わないが。重要な点としてルート探しが大きな要素を占めている為に、誰か一人は道順が分かる人がいないと上手く進まない可能性が有る。また道に逸れた時にUTの様にF5キーが使えないので、戻って行って分からない人を誘導してやる必要も出てくる。或いは固まって移動するかだ。

 戦闘面では敵が固くなっている上に数が増えているのでシングルプレイよりも難易度は増しているのだが、多人数だとかなり簡単になってしまうという印象。敵は誰かに狙いを付けてそちらを常に向いているので、皆で取り囲むと背後や側面からは攻撃し放題になってしまうのがその原因。推奨通りに3,4人で遊ぶのが一番バランス的には良さそうである。人数に応じて敵の強さを上げたりといった機能は持っていない。終盤ボス的な非常に強い敵が登場したりするのだが、数が非常に少ないのでそれ程苦にならないバランスである。
 Rune Powerに関しては今回の検証ではあまり使える所が無かった。人数が多いとRune自体が取りにくいのと、使うほどの状況に滅多にならないのがその理由。各種の技が有るとは言え切り付けるだけとなるとゲームとしてはやや単調ではあり、それを面白くする為にRune Powerによる特殊攻撃が有るのでこれを使いたい所なのだが.....。ただ4人以下ならばもっと有効になるだろう。またMutatorでInfinite Power(制限無しにRune Powerが使用可能)を選択出来るが、これはバランスを崩す怖れもあって難しい。

 気になったのは使用キャラクタと敵の色合いが似ている為に区別が付け難い点。派手に目立つ色の(Red, Blue)ユニフォームが装着出来ると便利なのだが、これは有効に出来ないようである。戦いが近距離戦専門なだけに特に人数が増えるとゴチャゴチャになって、何を攻撃しているのか分からない状態にもなったりする。FFをOnにした場合には相当やりにくくなりそうだ。


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