VIETCONG

                                  04/03/05


  公式サイト

  MAP



<概要>

 チェコのPterodonより2003年リリースのTactical Shooterでベトナム戦争をテーマにしている。詳しくは製品のレビューの方を参照してもらいたい。最初からCoopをサポート。EAより日本語版もリリース済。マルチプレイ全体はそこそこの人気という感じで、それほど人は多くないのが現状である。拡張パックFist Alpha及び、セット版となるPurple Hazeも発売されている。

 日本語での情報関連はPC-NetGamesさんに詳しい。こちらのサイトでは常設のCoopサーバーも用意されている。ゲームプレイのムービーは公式サイトのBattle(30MB)が適当か(あまり良い物が無い)。


<VERSION>

 現在のバージョンはV1.60で、このバージョンでは本体のみのユーザーとFAも所持しているユーザー間のマルチプレイでの互換性を取るのが目的。ただしFA専用のMapはFA所持者しか使えない。インストール後の初期バージョンは、本体のUK版はV1.01、US版はV1.00、FA及びPHではV1.51となっている。よってFA・PHではV1.60だけを入れればいいのだが、本体のみの場合は1.30 > 1.41 > 1.60の順で入れる必要が有る(US版のユーザーは最初にV1.01も入れないとならない)。これに加えて公式追加Mapが数点リリースされており、Indian Country, Three canyons, Frontier が現時点ではDownload可能。これらは全てCoopにも対応しているので必ず落としておこう。
 Fist Alphaに関しては新たなシングルプレイを含んでいるが、本編のクオリティに比べると劣るという感は否めない(また短い)。ただCoop用のMapが新たに7個追加されており、本編ではその数が少なかっただけにCoopのプレイヤーに取っては必須と言える。

 完全に検証された訳ではないが本体とFAの組み合わせは自由な様で、マルチプレイの接続については互換性の問題は起きないようだ。UK版本体にUK版FAという構成のサーバーに、UK版本体+US版FA、日本語版本体+US版FAのユーザーが接続出来るのを確認している。FAはVietcongのフォルダにdataとしてインストールされるので、本体の設定がそのまま適用される仕様と思われる(起動も本体のCDを使う)。

 US版(Teen)とUK版(18禁)ではBlood&Gore関連の表現が異なっており、US版ではTeenのRratingで流血や手足が千切れるといった表現が規制されている。よってUK版の方がお薦め(大して残虐といった感じでは無いが)。日本語版はUK版ベース。全てマルチプレイでの互換性はあるのだが、Gore表現はサーバーが使っている物に合わせられてしまうようだ。
 注意点としてUS版用の非公式のBlood Patch(Mod)であるとか、どの製品でもNO CD Patchといった物を使っていると、チート検出プログラムに引っ掛かってマルチプレイにて接続が出来なくなる可能性が有る。それと併せてHradba AntiCheatが導入されている関係でIE6以上が必要となっている。

 なお現在のV1.60は様々なバグを抱えており、あまり良く出来たパッチとは言えない。それとかなり重くなるという報告も多く、Vietcongの本体しか持っておらずマルチもやらないという人の場合は無理に入れる必要は無い(次期パッチを待つとか)。


<仕様>

 製品版のシングルプレイゲームをそのままCoop出来るのではなく、限定された数のMapを単体にてプレイが可能になっている。それぞれのMapのシチュエーションは本編での物と似通ってはいるが完全に同じではない。Coopにて使用可能なMapは製品版では5個だけで、これに加えてDownload可能な公式追加Mapが3個リリースされている。

*参加人数は最大で6人まで(10人まで可能なMapも有るが、6人用に切り替わった時に溢れた人が落ちてしまうので実質不可)
*シングルプレイ同様に6つのクラスから役割選択してプレイ
*キャラクタのSkin及び装飾品が選択可能
*Mapは制限時間にて管理されており、その前にクリアすれば再度そのMapが時間切れになるまで繰り返される
*敵の難易度は4段階に設定可能(V1.4より)
*復活地点はスタート地点のみ(よって広いMapでは大変な事も)
*Respawn可能かやその復活方法はサーバー設定による
*ボイスメッセージ可能

 クライアントはMultiplayのメニューからサーバー検索を行うか、Directを選んで直接IPを指定するかになる。外部ブラウザではASEに対応している。



<SERVER>

 Mapのセットアップ方法はやや変わっており、Game Modeを先に指定するのではなくてMapを決めた後にそのモードを指定する方式。それぞれのMap毎に制限時間を決められるのは便利な機能である。開始した場合はハイライトしているMapではなくて常にリストの一番上の物からスタートされる。
 Settingsタブには各種設定が用意されているので重要な物のみ。Player数はCoopの場合7人以上を指定しても6人まで。Respawn Invulnerabilityは復活後の無敵時間。Team Kill Kick Offは仲間を殺した場合に強制的にKickされるまでの人数。これはTeam Killer対策なのだが、Radiomanの空爆によって仲間をもKillしてしまう事があるので(警告が出ているのに落下点へ進んでしまう方が悪いケースもあるし)、Coopの場合はそれほど厳しくしない方が良いだろう。High Ping Kick Offfはこれ以上のPing値のプレイヤーを自動的にKickする機能。Ping値による修正機能を取り入れているゲームでは装備している事が多いが、Coopではそれ程神経質になる事も無いだろう。低い方が快適になるがその分人は集まり難くなってしまう。Idle Playerは停止したプレイヤーの強制Kick機能。

 Vietnum HUDは難易度Vietcong同様のHUD無し仕様。Friendly Fireは味方へのダメージのON/OFFだがCoopでは機能しないようである。Hradba AntiCheatはV1.4から加わったチート対策プログラム。Vietcongはデモの頃からチートに対して抜け穴だらけと言われてそれが人口減少に影響したという感も有り、対策プログラムの導入が待望されていたのだが遂にそれが実現した事になる。ただこれは導入する事でクライアント側が接続のエラーを引き起こす可能性も有り、まだ問題点も散見されるようだ。Coopにおいては基本的にCheatを使う意味が無いのでOFFで問題無い。





 Mode Settingタブの設定。Coopの難易度は4段階から選択可能になっている。Respawn Methodは復活方式とそれまでの待ち時間。また6つのキャラクタークラスの数を設定する事が出来るようになっており、或る程度は偏らないようにしておいた方が良いかも。








 V1.4以降F12キーにてコンソールを開く事が出来るようになっており、nextmap, restartmap等のコマンドが日本語環境でも簡単に実行可能になっている。


<GAMEPLAY>

 初期の敵配置は固定と思われるが、VietcongのAIは結構動き回るので一応の変化はある(FAでは若干ランダムの要素が加えられた)。以前は難易度がVietcong固定となっていたのが最大のネックだったが(敵の視認能力と射撃精度が高過ぎる)、現在は難易度調整が可能になったのでバランスが取れて面白くなった。4-6人ならHard、3人以下であればNormalが適当か。Respawn等の設定でアクション寄りにしたりシビアにしたりの調整が可能なのも良い所だろう。リアルに一回死んだら必ずそれで終わりという風にはなっていないので初心者でもOKである。
 今の所自由なプレイでしか遊んでいないが、各人がそれぞれの役割を果たしてのチーム行動のCoopも面白そうである。Normal やHardであればMedicやEngineer(弾配給)の活躍する機会も出てくるし、皆で死なないように協力し合ってというのも良いかも知れない。欲を言えばMedicがシングル同様に「一定時間内ならば死んだ(倒れた)状態の仲間を復活させられる」仕様だともっと面白くなると感じるのだが。

 シングルプレイ同様にAIが優れているのがVCのCoopの面白い所である。常に突っ立っているだけの動きの無い敵ではなく、障害物を上手く使って積極的に動いてくる事が多いので戦闘自体が緊張感に富んでいる。ただし敵AIは草木を透過してこちらを見られるので注意。また手榴弾の正確性が高く投げ合いでは適わない。
 それと多くのMapでは覆い茂る草木によって視界が悪い為に慎重に動かないとならないというのも面白い点だろう。ゲーム全体のグラフィックはそこそこであるが、この草木の表現は良く出来ている。

 6人までというのは若干少ない気もするが、現状用意されているMapのサイズを考えると妥当な所か。ラグに関しては国内での接続であればそれほど大きな問題は無い模様。Pingが高い場所には制限でつなぐ事自体が出来ないケースが多いので詳細は不明である。

 なおプレイ中はVietnumモードでない限りコンパス上には仲間の位置が表示されるようになっており、その色でクラスの確認も可能である(Soldier, Engineer, Medic, Sniper, Radioman, MachineGunner)。これを見ないとMapによっては仲間に合流するのが困難でもある。


     画像            



<問題点>

 やはりMapが少ないのが最大の問題点(5個)。シングルプレイには結構な数の使えそうなMapが有るにも関わらず、実際に使用可能な物は少ないので一巡してしまうまでが早い。ファンによる公式Forumでの「難易度調整を可能に」の要望は通ったので、同時に出されていたQuick MissionのCoop化にも期待したい。シングルプレイを通してCoop可能にする事への要望アンケートも開発元が採っていたが、それはどうなったのか不明である。VCのCoopはシングルプレイの様にスクリプトで動作をしている訳ではないので、単にMap内にいる敵を全滅させるというタイプのCoopであれば既存Mapの移植は簡単なようにも思えるのだが.....。

 追記:これはFAを導入し公式追加Mapを加える事で大分解消された(FAで7個、公式追加で3個)

 その他公開サーバーは大抵Pingの制限を掛けているので、ヨーロッパ系でCoopのサーバーが建っていてもプレイをするのは難しい。またMapによってはScore表示にて各人のクラスが表示されない物が結構存在している。これはメンバー間のクラスのバランスを考える際に不便。
 Hradba AntiCheatを含めたゲームのAntiCheatシステムもまだ未完成の様で、V1.4ではチートでは無いのにプレイヤーをKickしてしまうという現象が起きる。これはAntiVirusやFirewallの設定によっても起きたりするようだ。対策は重要ではあるのは確かだが、Coopをプレイする際に誤動作するのは問題有り。

 最後に製作自体が低予算だったという事なのかこれだけ人気が出るとは思っていなかったのか、ツール系が発売後1年近くになる今でも未整備の状態である。ModツールはおろかMap製作用のツールさえ十分な物が用意されておらず、現在は既存のMapをEdit出来る程度のβ版Editorしかリリースされていない。せめてちゃんとしたMap Editorが有ればシングルのMapを改造してCoop用に提供してくれる人も出てくると思うのだが。


 V1.6においては以下の様なバグが存在する。

*倒した敵が落とす武器が複数有ったりまたは無かったり、或いはUSEによる死体を探る行為が出来なかったりする
*落ちた武器が消えない場合有り



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