☆ AQUANOX ☆
01/11/17
製作/販売 | Fishtank Interactive/Massive Development |
デモ仕様 | 60MB。シングルプレイミッションが一つだけ遊べる |
GAMEPLAY | 1996年に発売された名作Archimedean Dynastyの続編。ただし今作の製作元はBlue Byteでは無くなっている。主人公はもちろんEmerald
"Deadeye" Flint。前作の5年後のAquaの世界を描いている。 ちなみにこのArchimedean Dynastyは当時から相当評価の高かった作品で、潜水艇シムとアドベンチャー(ストーリー)ゲームを合体させたようなゲームだった。ゲームバランスとしては本当に両者を均等に混ぜた様な配分で、アクション要素を取り入れたアドベンチャーでも無ければ、アドベンチャー要素を入れたアクションでも無い。 シム面から言えば潜水艇自体を資金に応じて買い換えたりだけでは無く、数十種類の武器やArmorを設置位置まで決めて構築すると言った細かな要素を持っていた。潜水艦では無いし未来なのでガチガチのシムでは無かったが、操縦も2台までの砲台にコマンドを出してメイン攻撃を補佐させるとかいった結構複雑な物となっていた。 ADVとしては純粋に謎解きと言うのでは無くて、複雑に対立しあった海底国家間の争いに巻き込まれるという構成で、100人以上の登場人物との会話で話を進行させるのだが、こちらの態度(会話の選択肢)によって話が変わって行くと言うユニークな物となっていた。つまり一度ある態度をとったらそれは決して覆らない(再度話しかけて修整する事は出来ない)というシステムで、ある人間に反抗すればその同盟側の人間からは相手にされなくなるし、仲良くなれば仕事の面で便宜を図ってもらえる。かと言って皆に肯定的に接するとポリシーの無い人間として誰からも相手にされなくなるという物になっていて、プレイヤーによってストーリーは異なってくるというゲームである。両方の面に力を入れた為にマニュアルは両方の面の解説がそれぞれ50ページ以上で計100頁を越える物となっている。 さて前作の解説はこの位にして本題に入ろう。とは言えこのデモはInstant Actionと呼ばれる戦闘モードで遊べるだけなので、ゲームの全体像は掴むことが出来ないのは最初に言っておく。 操作は3DFPSと同様でWASDキーを使用する。そして隣のRFにて上昇と潜行、マウスにて上下方向をに機首を上げ下げするのを行う。マウスの1st、2ndでそれぞれ違うモードで武器が撃てる等、ほとんど3DFPSそのものだ。ただし海中なので動作その物には水の抵抗があるし、破壊力のある魚雷系の武器はロックオンが可能とは言え速度が遅いので動いている敵には使い方が難しい。 ただ単純に撃つと言うだけでは無くて、デモにも出てくるがエンジンを切ってのステルス行動とかもあり、この辺は多分前作と同じなのだろう。ただ操作キーを見る限りは相当操作は簡略化されており、武器の数やアイテムの数はそれほど無いようだ。後潜水艇は何種類かある様だが細かなカスタマイズが可能なのかは不明。 このデモから受ける印象は前作から大きくアクション要素に傾いた物となっているようで、いきなり操縦しても大して問題が無いような造りである。完全なアクションシューターという感じで、後は武器の性能差とミッションによってどれを使うかといった所だろう。 単純に撃って面白いと言えばそうだが、それほど繰返してやりたくなる様な物では無い。やはりミッションベースで作戦から入らないと飽きてしまう。そういう意味では本当に顔見せ、Gameplayよりはグラフィックのデモといった要素が強いのだろう。 |
GRAPHIC | 御存知の通りGeforce3に対応(特化)した高度なグラフィックで名を知られているゲームであり、最新のテクノロジーが取り込まれているようだ。 まず第一にとんでもなく重い。多分私がこれまで体験したゲームの中で一番重いのでは無いだろうか(・・;) これより重いと言ったら3Dmark位か。少なくとも3DFPSでここまで重いのは現時点では存在しないだろう。なんでもこのゲームエンジンを使ったベンチマークソフトの販売も計画しているようで、確かにそのせいかヘビー級の重さである。 私のマシン自体が既に遅い方に属する物となっているのは確かだが(P3-600,256MB,Geforce256DDR32MB)、それでも1024*768の16bitカラーでちょっとオプションを下げれば動かないゲームはまず無い。ところがこのゲームはデフォルトのLow設定、640*480*16でほとんどオプションがOFFか最低、でも20fps程度しか出ないのだ。ちなみにMediumだと10ちょいでHighだと一桁になる。 このデモは単純なのでプレイは何とかなるが、実際にやるとなれば問題ありそうだ。会社側は最近いよいよ米にて販売という事になったからか、今度はこれまでとは逆にしきりにGF3に特化されている”だけ”であって普通のマシンでも遊べるのだから勘違いしない様にと述べているが、ちょっと一般的な人のマシンで遊べるというレベルでは無い感じがする。 グラフィックは確かに綺麗であり、特に海底表面を揺らめく光の映像は美しい。地形は自然な丸みを帯びていてリアルな形状だし、テクスチャの質は特別と言うレベルでは無いが優秀な方。ただどちらかと言うと静止画の綺麗さでは無く、光などの動きの綺麗さで魅せるというタイプのゲームだ。スクリーンショットだけ見てもそれほど印象的では無い。 ゲームとして何とか遊べるLowだとほとんど全ての効果がOFFなので大した事は無い為にHighにしてやってはみたが、このレベルだと海底に差しこむ光等が描画されるものの如何せん遅過ぎてよく綺麗さが伝わって来ない(多分その書き換え速度も美しさの一因になっていると思われるので)。ただそれを差し引いても、”対重さ比”での美しさという面では今一つか。これだけ綺麗ならばこんなに重くて当然、という印象では無かった。 結論としてはやはりGF3でこそというグラフィックになるのだろうか。 |
SOUND | EAX2やA3Dに対応している。ただこのデモではそれほどポジションの明確さは伝わって来なかった。このミッションでは仲間が多いので周囲の音がうるさく、そのせいもあるのかもしれない。 |
INTERFACE | 特別問題は無いが、エンジンを切る時のキーダブルクリックがタイミング的にシビアか。後はジョイスティックを使いたいと言う人が多いのだろうが、私は所持していないのでテスト出来ず。 ゲーム中のキャラクタの発言には顔のアイコンと字幕が出るので分かり易く親切である。ただムービーが飛ばせないのが不満(SPACEで早送りは可能だが)。前作も確かそうだったような記憶があるけど。 |
安 定 性 | ゲーム中の強制終了等は全く無く安定度は高い。 |
感 想 | 感想は書きにくい。と言うのはストーリーモードがどんな物なのかわからないので。前作もストーリーモードの方が面白そうだなと思って買ったので、アクションの方はサブ的にしか考えていなかった。よって今作がアクション重視の設定に変更された事については特に不満は無い。ただ逆の立場だった人はこれはおそらく買わないだろう。随分とシステムは変わってしまっているので。 だが一応ストーリー面の充実というのも書かれているものの、グラフィック重視という事からして前作ほどの力は入っていない様な..... そうなると特に私が手を出すゲームでは無さそう。ただ前作も最終的には保留している所へVoodoo対応のパッチが出たので買ったという経緯があり、GF3を購入したら考えるかも。現状ではゲームにならないに近い重さなので買うことは無いだろう。 (03/04/16) 結局購入せず。重さはグレードアップで解消されるはずだが、多くのレビューを読むとストーリー面には然程重きが置かれていないと言う事で見送り。 |