☆ CONFLICT: DENIED OPS ☆
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製作/販売 Pivotal Games / Eidos Interactive   公式サイト
デモ仕様 953MB  一つのミッションの一部?を収録   シングルプレイ&Coopがプレイ可能
概  要  英国のPivotal GamesのフランチャイズであるConflictシリーズの第五作目となる作品。元々同シリーズはSCiから発売されていたが、SCiがEidosを買収した後にPivotalをEidosの一部門として組み込んでいるので、前作から販売はEidosが担当している。このゲームは最初Crossfireの名前で開発が進められていたのだが、途中でConflictシリーズのゲームへと変更されている。PC, Xbox 360, PS3で2/12発売予定

 Conflictシリーズはコンソールをメインにした4人部隊編成のTPSであり、PCでもこれまでの作品は全て発売されている。湾岸戦争をテーマにした初代のDesert Storm(2002/09)は発売当時にはそこそこの評価を受けた程度だったのだが、翌2003年にアメリカによるイラク戦争が発生。テーマ的に一致していた為にアメリカを中心にそこから爆発的に売れ出すという幸運に恵まれ、続編のDesert Storm IIと併せて350万本突破という一大ベストセラーとなった、コンソール界では相当著名なシリーズである。
 しかしその後はあまりパッとせず、ベトナムがテーマのVietnam、特殊部隊物のGlobal Stormは共にあまり話題にはならなかった。今回はシリーズの定番となっていた設定を幾つか変更して来ており、人気の巻き返しを図ろうという意図が覗える。

 シングルプレイの他に16人まで参加の対戦モードとCoopをサポート。デモではCoopのみが行える。


 タイトルのDenied Opsとは米国CIA配下の精鋭揃いの特殊部隊を指し、彼等は米国政府がその介入を明らかにしたくない極めて微妙なミッションに携わる。つまりもし隊員が任務に失敗して捕まっても、その存在すらを否定される部隊(Denied Ops)の意味。アメリカを核で脅すベネズエラの革命家の野望を阻止する為に、二人の主人公が世界中を駆け回るというシナリオになっている。

動作環境
HARDWARE 必要環境 推奨環境
CPU Pentium 4 2GHz or Athlon XP Intel Core 2 Duo / Athlon 64 X2
MEMORY 1 GB 2 GB
VIDEO VRAM 128MB以上
Shader 3.0対応
VRAM 256MB以上
(NVIDIA 7900GS or better)
SOUND Direct X 9.0c互換 OpenAL互換
対応OS  2000/XP/Vista
DirectX 9.0c以上要


 Xbox 360のコントローラをサポートしている。障害情報については公式サイトにも特に情報が無い状態。Setup用のランチャーを別に備えているので、メニュー前に落ちるのならばここで設定を下げるとかをやってみる位。

GAMEPLAY  デモはミッションの途中で終わってしまう感じでかなり短い。最高以外の3つの難易度を選択可能だが、序盤らしく敵も少ないのでHardでもあまり変わり映えしないという印象。

 ゲームのシステム面はこれまでと似通っているので、先にこれまでのシリーズの基本的な特徴から述べておこう。豪快に走って行って正面から撃ち合える戦えるようなバランスではないが、回復薬が有ったりとシビアという訳でもなく、セミリアルとでもいうべきゲーム性。特徴として4人チームでの細かな部隊操作を導入しており、やろうと思えば個人&チームに対して複雑な指示や操作を行える。似ているゲームとしてはHidden & Dangerousシリーズが連想され、製作チームもそれを意識しているのではないかと思わせる。
 ただし細かなマネージメントは行えるが、敵味方共にそれ程優れたAIを備えているというゲームでもなく、隊員操作のタクティカル面を重視するプレイヤーに強くアピールが出来る程ではない。かと言ってアクション重視のプレイヤー向きでもなく、またグラフィックス関連もそこそこという、「悪くは無いが特に良くも無い」的な評価を受けて来ている。

 基本的にTPSのゲームである点、またI/Fやグラフィックス面がPC用に調整されていないダイレクトな移植である点から、これまではPCではコンソール程の人気は無かった。その辺の問題は今回も受け継がれており、例えばキーの設定画面などは無駄にスペースを取っており、解像度を上げても設定可能キーが一部しか表示されないのでやり難い。
 操作キーの割り振りもこれまでと一緒。通常PCで複雑な隊員操作等のタクティカルな要素を重視するゲームでは、数多くのキーを使ってそれを行うというようになっている。しかしこのシリーズではゲームパッドの数少ないボタンにて複雑操作を行う方式をそのままKB操作へとコンバートしており、それは今回も改善されていない。同じキーを単に押した時と押し続けた時で役割を変えたり、ワンキーで行えるような指令を階層化されたメニュー体系から選ばないと実行出来ないという風になっている。その為に単に押したつもりがHoldと判断されて意図しない指令になったり、階層構造が複雑なので操作をマスターするのに時間が掛かるという欠点を持っている。


 そんな従来のシリーズから変化が有った点としては、まずは隊員が4人から2人へと減ったというのが大きい。ミッションはスナイパー・ライフルを持ったGravesと、アサルト・ライフルを使用するLangのペアで行われるようになっており、操作キャラクタの切り替えも随時可能。ゲーム性もこれまでに比べるとアクション性が増しており、隊員操作も結構複雑な指令は出せるが、それを使わなくても自動的に動いてくれるという設定になり、よりカジュアルな層へのアピールを重視する方向に変わったと感じさせられる。
 視点も完全な一人称へと変わっている。発表されていたSSでは三人称が有ったので今回も切り替え式だと思っていたのだが、単に特殊な作業の際に自動的に切り替わるというシステムだった。これも銃を使うシューティング物では、コンソールでも近年はFPSが人気という観点からの変更と想像される。これまでのシリーズでは三人称がメインなので、FPS視点にすると専用のゲームに比べて移動や視界の感覚がちょっと変な感じがしていたのだが、今回はFPS専用になったのでそれは大分治っている。


 このデモではGravesはスナイパーライフルとショットガン、Langはマシンガン、グレネード・ランチャー、ロケットをメイン武器として使用可能。武器のアップグレードといった要素はこのデモでは体験出来ない。メイン武器を拾ったりしての交換は出来ず、弾薬はメインは無限でその他のサブ系の弾薬は途中の補給ボックスで補充出来る。

*回復は隠れていれば復旧する自動回復方式(ダメージで赤くなるのではなくてモノクロになって行く)
*相方の隊員が倒れた場合には、一定時間内に近寄って回復剤を注射すれば治せる
*Lean, Crouch, Proneが可能。しかしJumpは出来ない(上れる段差にはAction表示が出る)
*スプリントや歩きは無い
*ズーム視点かIron Sightが可能
*グレネードは専用キーで投げる方式

 一つ変わった物としてはGunCamというのが有って、これはスナイパー・ライフルに備わっており、専用キーを押してそのモードにする事も出来るし、Leanすれば自動的に切り替わる。(最初は何か分からなくてバグかと思った)。ライフルに装着されたカメラを横から除いて敵を見るという機能らしく、つまり障害物の陰から銃身だけを外に出した状態から狙いを付けてそのまま撃てるというもの。


 隊員が2人になったので指示はシンプルになった。何かをさせる時に全員なのか・誰か特定の隊員なのかの指示区別が無くなった為で、完全に役割が分担されているのでアイテムを受け渡すような操作も無い。操作に慣れるまでのハードルがかなり低くなった点は、幅広い層にアピールするという面では大きなプラスと考えられる。それと隊員が半分になった分一人が強くなっており、また回復も自動で無限に行われるのでアクション性が高くなった点も、より大衆向けに受ける要素と言える。

 しかし逆にアクション寄りになった分、ライバルとなる多数の同類ゲームとの競争面でどうだろうか?という不安は否めない。これまでは4人の隊員への細かい操作というタクティカルな要素を重視したゲーム性で差別化を図り、それで固定ファンをも掴んでいたのだが、アクション重視のシンプルなゲーム性を持ったFPSとなると最大の激戦区へと参戦しないとならない。
 だがデモをやった限りではシリーズ特有のチープな印象は変わっておらず、これだけ重厚感に欠けていると雰囲気も出ない。敵AIはかなり単純という風でこれも売りにはなりにくそうだし、FPSでは重要な銃撃の感覚も平均以下であり、(これはデモだからというのもあるだろうが)戦闘に緊張感も無くダラダラと進んでそのまま終わってしまう感じである。特徴であったタクティカルな面を軽減した分、これまではそれに隠れていたアクション面の粗が目立ってしまっているという状態で、これで勝負はちょっと厳しいのではないかと思われる。

 多数のオブジェクトが破壊可能で、爆発物も多いという設定が売りとなっているが、あまりその辺の要素による面白さは感じられなかった。ラグドールで死体は飛ぶし流血もするようになっているが、死体が非常に軽い点はマイナス。


 マルチプレイについても少々。デモではCoopが出来るのだが(Gamespy ID要)、残念ながら一回もプレイは実現出来なかった。サーバー検索で出て来た物に入っても全て「既にそのセッションは存在しない」として弾かれてしまうし、Quick Modeで自動的に探させても同じ。自分で建てても誰も入って来なかった。
 また事前の話ではシングルプレイとシームレスの様な話をしていたのが、実際には2人揃わないと開始出来ないという旧来ルールのCoopとなっており、これだと魅力も半減だろう。その他にJoinに失敗すると再度Search前のメニューに戻ってしまうといったI/Fの不備も見受けられる。

GRAPHICS

SOUND
 解像度はワイドに対応しているものの、選択可能な解像度が限定されているのは問題。オプション類には結構な機能が揃っているのだが、全てを最高にしてもそれ程優れたグラフィックスでは無いという印象。アンチエイリアスもサポートされていない。昨年リリースされたタイトルに比較すると、既に業界の平均以下というレベルである。これはコンソール版でも変わらないようだ。


 EAX Advanced HDに対応しており、定位感はそれなりにちゃんとしている。だがサウンドのクオリティはハッキリ言って低い。特に銃声のチープな感じは大きな弱点と言える。

感  想  或る意味ではConflictシリーズらしいゲームである。どこか安っぽい感じは何ら変わっていない。4人の隊員で行動し、複雑な命令も可能というタクティカルな要素がファンには受けていただけに、今回の隊員2人への減少とゲームの単純化は公式Forumでも反発を受けているようだ。それだけにアクション系にシフトするならそれなりの進化を見せて欲しかったのだが、それもこのデモからは感じられない。新規ファンにはアピール出来ず、従来のファンからは背を向けられるとなると、シリーズ最大の失敗作にもなりかねないだろう。価格的には若干下げてアピールするようだが、それでもアメリカとベネズエラが戦争を始めるという奇跡にでも再度恵まれないと売れなさそうである。

 Coopの方も自由にIn/Outが出来る方式でも無いようだし、そうなると4人Coop可能な前作からむしろグレードダウンの様な印象になってしまうとこちらも問題。また二人の特性が大きく異なっているだけに、マップのデザインによって片方だけが活躍するような不均衡さが生まれないかという点も心配である。

 このシリーズは安くなった頃に買っているので全部持っているのだが(今でも全部廉価版で売っており入手は容易)、やはり今回もすぐに買いたいというほどの魅力は感じられない。初期設定の価格で判断するなら.....


 購入確率 20%  (; _ ;)

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