☆ ENCLAVE ☆
03/02/01
製作/販売 | Conspiracy Enertainment/Starbreeze Studios/Black Label Games/Vivendi Universal Games | |||||||||||||||
デモ仕様 | 190MB 2つのMapを収録 | |||||||||||||||
概要 | Xboxで昨年発売されたゲームのPC移植版。製作はThe Thingと同じラインアップ。このゲーム自体は数十のサイトの総合的な評価としては70点台平均程度の出来の物だったが、PC版に移植される際に結構大きく話題として取り上げられたゲームである。元々Xbox版でもゲームの本質では無い部分が大きな欠点とされて減点されていた様なのだが、それがPC版では改善されるから、すなわち面白いゲームになるのではというのがその裏にはある。 その欠点とは「ゲーム中にSaveが出来ない」・「グラフィックは綺麗だがfpsに問題有り」・「片方をUnlockしないともう一つのキャンペーンがプレイ出来ない」・「操作性が悪い」・「マルチプレイ(Split Screen)に対応していない」という物だが、この内最後のマルチプレイを除いてはPC版では修正がなされており、更にXbox版でもトップと言われたグラフィックもより向上と言う事で注目されている。 ”これはどんなゲームなのか?”というゲームの全体像に関しては、実はこのデモでは分からないのでそれをここで解説しておこう。LightとDarkの2つのキャンペーンが存在しており、それぞれ15程度のミッションからなっている。最初はLightしか選択出来ないのだが、こちらをクリアするとDarkがプレイ出来るようになるシステム(PCでは選択可能になるという話)。Lightでは正義側としてプレイして悪を倒すが、Darkでは逆に悪として正義に立ち向かうという表裏のストーリーとなっている。 ゲームには2つのRPG的要素が有り、これがゲームの肝となっている。一つはキャラクタがそれぞれ6種(1回クリア後にUnlockされるキャラが1、隠しキャラが1それぞれに存在している。合計16種)存在しており、これはゲーム中に助けたりしてミッションクリアまで生かして連れて行けば次から選択肢に出てくるという方式の様だ。近接戦用のKnightの様な物から、弓矢の得意な者、魔法を使う者まで多彩であり、これをミッション開始前に選択可能である。別々のキャラでゲームを通してクリアするというのではなく、持っているキャラをミッションの特性に応じて使い分けてクリアするというシステム。もう一つはミッション中に集めたGoldで所持武器やアイテムを買ってUpgradeが可能な点。つまり出来るだけGoldを発見する為の探索が重要となり、それによってミッション前に強い装備を身に付ける事が可能になるというマネージメント要素を組み込んでいる所である。 |
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動作環境 |
Direct X 8.1以上要 グラフィックが綺麗なだけあって要求性能は高い。Hardware T&L必須なのに注意。TNTやKyro、Voodoo等では正常動作しない。オンボード系でも対応している物は少ないので、メーカー製のPCで自分のビデオチップが分からない人は注意が必要だ(サイズが大きいだけに)。 |
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GAMEPLAY | このゲームではLightとDarkのそれぞれ1つのミッションを、ゲーム中最初に選べるキャラ固定でプレイ出来る。上で解説したようにキャラクタの使い分けが面白いゲームなので、このデモだけでは何とも言えないのであるが一応解説を(そういう意味では複数のキャラを選択可能にして欲しかった)。 LightのKnightは一般的な近接戦用キャラでありSwordを使って戦う。弓も使えるがこれは命中率等が苦手という事で落ちるようだ。使用感はRuneに似ていて、左クリックで攻撃して右でBlockというスタイル。ただコンボ系の技があまり無い様で、操作自体はRuneに比べると単純である。 DarkのAssassinは弓を得意とする素早いキャラクタで、こちらは矢の種類がかなり用意されているので操作は若干複雑になっている。近接戦もそこそこ戦えるし、Knightに比べるとMap中のHealthの数がやたらと多いので簡単な印象。 双方共に少なくともこのデモの1Map分は楽しめたが、これで幾つものMapをプレイして面白いのかと言われると疑問。だが武器のグレードアップやキャラ自体の変更で進められるので、この辺は製品版では気にならないかも知れない。 Mapのデザインは結構単純で、Gold探しに明け暮れなければ謎解きもシンプル。キャラを変更できなければリプレイ性もそれほど無さそうな感じ。AIは攻撃をブロックしたりと良い面も見せるのだが、一方ではパスが見つけられずに障害物に引っ掛かったりという面もあった。Saveはチェックポイント制で、バランスとしては適当ではないかと思う。復活するたびにGoldを支払うので幾らでも出来ると言う訳ではない。 |
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GRAPHIC | 一番の売りというグラフィックは流石に非常に綺麗。これだけでも見る価値有りと思う。Textureの精度が非常に高いし、またそれぞれのキャラクタの書き込み度合いも非常に細かい。現在発売されているPCゲーム中でもトップクラスと言えるのでは無いか。ただしVertex
& Pixel Shadersに対応しているGF3以上でVRAM64MBのカードを基本線と考えているという事なので、それよりも下だと重くなったりグラフィックの効果が薄れるかもしれない。 舞台としては中世をイメージしていると思うのだが、綺麗なだけではなく建物の造形等もゴシック調で細かくて美しい。特にDarkの方は良い味を出していると感じた。ただエフェクト系はそれほどでも無い。影はちゃんと描画されるが、爆発や刀が当たった時のエフェクト等は普通である。 ゲームその物は設定をMaxクラスに上げてもそれほどは重くなく、FSAAを入れない限りはさほどfspの落ち込みといった物は感じられなかった。エンジン自体はオリジナルと思うのだが、相当優秀と言えるのではないか。 フルサイズ 1 2 3 4 5 |
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SOUND | BGMは荘厳な感じの物で気に入った。一般的なサウンドは3Dに対応しているが、それほどデモでは効果は感じられず。音質はシャープだが、もっと低音を効かせた方が効果的だろう。 | |||||||||||||||
INTERFACE | 操作はMouse+KBの為Xboxのパッドに比べると格段に良くなっているという事だが、確かに操作自体にはストレスは無い。FPSとTPS視点の切り替えを自分で出来るし、TPSでも後方視点固定で見難い場所では自動的に切り替わるシステム。FPSの時に見易くする為なのだろうが、武器が半透明になるので逆に戸惑うという問題が有るものの、総じて操作感は直感的で問題無し。 Menu系はスッキリしていて使いやすいが、凝っている分画面が出るのが遅いという問題があった。 |
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感 想 | 先に書いたように、このデモだけでは本体の面白さというのは良く分からない。ただグラフィックを含めた雰囲気は私の好みでもあり、興味を惹かれるゲームでもある。かなり痛いのはマルチプレイ(Coop)が導入されていない点で、これは非常に残念である。発売時に即買いのゲームではないが、AIの出来とMapの面白さによっては検討したい。 購入確率 50% (‥ ) |