☆ OVERDOSED: A TRIP TO HELL ☆
15/06/29 更新 | 目次 HOME |
製作/販売 | Lazy Games 公式サイト STEAM INDIE DB |
デモ仕様 | Overdosed Demo V1.2 (182MB) 2015/01/27リリース |
概 要 | Lazy Gamesは英国のインディーズ会社で、フリーゲームを除くとこれがデビュー作となる。最新の情報からすると4人で制作されている様だ。 Greenlightに登録されて既にGreenlitに到達済み。2015/09に発売予定。Steam以外のダウンロード販売サイトでも順次配信される事になっている。 プラットフォームはWindowsのみ。発売後にMac, Linuxへの移植も視野に入れている。 最近行われたKickstarterでは目標額が少なかったにも関わらず10%にも満たないという大きな失敗に終わっている。結果的に発売が延びるというのは考えられるだろう。 現在デモが公開されているが、既にゲームを購入済みの私の手元にはGroupeesよりダウンロードしたそれよりは新しいバージョンが在る。V1.2とされている一般公開デモには画面上に“Super Early indev pre alpha V0.000001b”というジョークの様なバージョンナンバーが付けられているが、Groupeesの方は単にAlphaとだけ表示されている。ただし内容的にはほぼ変わりがない様に感じられる為、今回の紹介記事では両方を使用している。 <参考> ダウンロード販売サイトGroupeesでは、Greenlightに登録されているゲーム(Greenlitに到達済みを含む)を幾つか集めてバンドル販売をする事があり、ユーザーはその中から支援するゲームを自由に選択して購入する事が出来る(一本当たり$0.5)。Steamにて実際に販売が開始されればプロダクトキーを貰えるというシステム。だがGreenlitに到達出来るかは判らないし、到達しても実際に発売されるという保証も無しという点は納得しておかないとならない。ただし購入した時点で、Groupeesから現行の配布バージョンをダウンロードする事は出来るというシステム。 主人公は強力な作用を持った新型LSDの実験台。だがその副作用としてバッドトリップにより悪夢の世界に入り込んでしまい、その中で多数のモンスターとの戦闘に勝ち抜いて正気を取り戻さないとならないという設定。 |
動作環境 | 特に情報は公開されていない。使用エンジンはUnreal Engine 4。それ程重いゲームでは無いと考えられるが、製品版では低性能PC向けにグラフィックス設定の細かいオプションを設けるそうである。 安定性に問題は無かった。気になったのは照準と合わせてデスクトップにおけるマウスポインターが表示されてしまう点で、自分の環境の問題かとも考えたのだが、プレイ動画などを見てみると同じ様になっているのを確認。一方でAlpha版の方では照準が無くなっており、マウスポインターだけが表示される様になっている。 |
BASICS | 2つのゲームモードを用意しており、このデモでプレイ出来るのは「アリーナ」の方。これは一般的なトップダウン視点のシューティングでお馴染みの物で、ウェーブ形式で無限沸きする大量の敵相手に閉鎖空間内でひたすら戦って生き延びるというゲーム。同系列のゲームの中でも特に高速なアクションなのが特徴だとコメントしている。これは操作キャラクターは勿論だが、湧いて出てくる敵の方の速さについても同じである。ちなみにあるゲームを連想された方も居ると思うのだが、麻薬中毒による狂気の世界という設定,
どぎついカラーで塗られた敵のグラフィックス, そしてトップダウン視点での高速なアクションというゲーム性はHotline Miamiから強い影響を受けているそうである。 もう一つがゲームの売りでもあるアドベンチャーモード。これは5つのエリアを連続してクリアして行くモードであり、次のエリアに進むには鍵の掛かっている扉を開かないとならず、その為にはマップ内を探し回ってアンロックするスイッチを見付ける必要がある。敵の出現はこちらも無限なのでゆっくりしている暇は無いのだが、その中で探索を進める事により各種武器やアイテムを発見したりが可能なので、単純にとにかく急げば良いという風にはなっていない。中には全部集めると完成する強力なシークレット武器パーツも用意されている。 このアドベンチャーモードの最大の特徴はマップ構造がランダム生成な事で、5つの連続したレベルは段階的に難しくなり、最後はボスキャラとの対戦という順番は固定だが、マップの構造はプレイの度にランダムに生成される様になっておりリプレイ性が高い。それと進行中に発生するイベントもランダムで、それ等はプレイヤー側に不利に働く物も在れば有利になる物も含まれている。 ロケーションは工場, 幽霊屋敷, 病院の三箇所。それぞれが上記両方のモードでプレイ可能。幽霊屋敷だと敵として家具類が襲って来たりもするようである。それと製品版にはキャラクター選択が加わり、何種類かの能力の異なる者の中から選ぶ事が可能にされている。 シングルプレイ専用。オンラインはもちろんローカルCo-opについても言及されておらず、発売後にパッチで対応される可能性は低そうである。オンラインのリーダーボードには対応している。 ・キーバインド不可, マウス感度設定不可, 明るさ調整不可。 サウンドボリューム調整は可能。 ・難易度選択は三種類 ・ミニマップの類は無し ・字幕機能無し ・トップダウン視点固定 ・カメラズームや角度切り替え等の機能は無し |
GAMEPLAY | デモは工場レベルをアリーナモードでプレイ可能。アリーナモードはウェーブ形式で進行し、スコアでは無くクリアしたウェーブ数を競う方式である。初期武器としてサブマシンガン(Uzi)のみを持った状態からスタートする。敵を倒すと金(スコア)が稼げて、それを消費してマップ内に置いてある武器やアイテムを購入可能。各ウェーブをクリアすると次の出現までに購買用に若干の時間が与えられるが、プレイの最中でも購入は可能である。逆に言えば置いてある場所に戻らないと入手は出来ない。 ヘルスはSanity(正気)メーターで示され、メディキットを拾う事で回復出来る所は普通のゲームと同じ。異なるのはSanityが全部無くなった際にすぐ死ぬのでは無く、その瞬間から特別な戦闘モードに突入する点。敵が大量に出現する代わりに、自らの移動速度や攻撃速度がアップした状態になり、制限時間内に設定された数の敵を倒す事に成功すれば死なずに復活する事が出来る。これは最初の一回だけしか有効にならない様で、二回目に無くなったらその場でゲームオーバーとなる。 弾薬やメディキットはマップ内に置いてある物を拾って回収する方式で購入は出来ない。出現ポイントには印が付けられており一定間隔でリスポーンするので、敵と戦いながら動き回って回収する事になる。なお弾薬は持っている武器の物だけが出現する。 武器類にはそれぞれ利点と欠点が在り、敵によっても効果は異なる。例えばスナイパーライフルは連射速度は遅いが、並んだ敵に対して大きな貫通効果を発揮してくれる。火炎放射器は広範囲を焼き払うのに大変有効だが、燃料消費が激しいのと自らの視界が見え辛くなるというデメリットを持つ。地雷は効果範囲は狭いが、起爆スイッチで思った瞬間に爆破させる事が可能でそのダメージは非常に大きい。設置型タレットなども有り、これは方向を決めて置くと自動的に敵を攻撃してくれる。 幾つか特徴的なルールを紹介。敵が高速で大量なのもあって囲まれてしまう事も多いが、その際に密集地帯から抜け出すのにキック(打撃攻撃)を使用出来る。これは見た目よりも遠い範囲からでも使用可能で、またかなり大きな敵でも弾き飛ばせる為、上手く使う事は非常に重要となる。しかしスタミナメーターが用意されており、乱発して使う事は出来なくされている。 アイテムの中にはテレポーターが有り、これは最初に望む地点に受信機側を置いておいて、その後別の場所にて選択してから使う事でその設置地点へとテレポート出来る。何回でも繰り返して使用可能なので、メディキットの場所に置いておくとか上手く利用すればこれもまた大きなアドバンテージを得るのが可能になる。 一箇所への籠もり防止策として、同じ場所に留まって戦闘していると連続してダメージを受け続けるというシステム。壁等を背にして敵の攻撃方向を絞るという風には行かない。相当この時間は短く(敵が周囲に居なければその限りでは無い)、数秒程度しか同じ場所には留まれないし発生中は画面が暗くなるので視界も悪くなる。 後はこのマップだけのギミックだと思われるが、外のスイッチを押す事で中央の購買エリアの扉を一つの残して閉められる。一定時間経過後に再び開くが、それまでは敵の侵入経路を限定する事が出来る。ただしそれで有利になるとは限らない。 プレイしてみての感想を幾つか。敵の数が多いが派手な撃ちまくりでは無く、適当にばらまいていると弾が無くなってしまう位にしか弾薬は用意されていない。その為にマップ内を常に動き回ってリスポーンする弾薬を回収。同時にメディキットも希少なので早目に取っていかないとならない(リスポーンを早くするため)。よって武器を多数購入してローテーションで使っていったりも大事となる。後は最後に敵が少なくなったら倒さずに、アイテム回収を先に行ってからクリアするという定番の作戦も有効。 敵が増えてくると画面がゴチャゴチャして見辛い。そうなると敵を倒しているのか良く判らなくなる為に爽快感も鈍る。ゴチャゴチャは避けようが無いが、エフェクトを減らしてでももっとクリアに見えた方が良いと思える。 滑るように移動する感じでアーケード的。個人的にはもっと地に足を付けて走っている感があった方が好みである。スプリントやドッヂ(緊急回避)は無く、行えるアクションは少ない。不満点としてはアイテムを取る際の判定範囲が狭いという印象で、急いで移動しながら取る際に失敗したりする。 敵はタイプにより移動パターンが異なるという話だが、このデモではそこまではハッキリと判らず。武器の効果も異なるそうだがそれも同じ。また単純にプレイヤーを追って来るだけではなく、ちゃんとしたAIを持たせているタイプもおり先回りしたり挟み打ちを仕掛けたりも出来るそうなのだが、これもそれらしき行動をしているのかハッキリとはしなかった。 |
GRAPHICS & SOUND |
グラフィックス設定は三種類から選択するのみ。描画は一応3Dではあるのだが、2D的なテイストなのであまり綺麗では無い。大きな欠点とは言えないが、バッドトリップの世界という設定からモンスターの造形や飛び散る血痕(体液)表示などはもっとグロい方が良いと思う。ただこれは製品版にて改善される予定。とは言え先に書いたように、あまりにエフェクト等を派手にすると画面が見え難くなって戦闘が詰まらなくなるというデメリットも考慮しないとならない。 サウンドは割と地味目。ありがちだがBGMはロック調の物がループして流れ続けているのみ。 |
感 想 | 個人的にはハイスコアを狙ってやり込んだりするのに興味は無いため、通常だとCo-op対応でも無い限りは大してこのタイプのゲームには関心を持たないのだが、定番のアリーナモード以外にアドベンチャー(ストーリー)モードを備えており、更にマップのランダム生成が可能という点に興味を持って手を出してみた。実際の所このデモにおいてはアリーナモードしかプレイ出来ない為に特に面白いという感想では無いのだが、シンプルなアクションゲームとして短時間であれば楽しめると思う。 製品版としてリリース後には売りであるアドベンチャーモードの方に力を入れて売っていく方が良いだろう(そちらの方のデモを出すとか)。その他に期待する点としては、バットトリップによる悪夢の世界という観点から幽霊屋敷と病院というマップが用意されており、ここで他では観られない奇抜な構成を実現出来れば大きなプラス点となるはずである。冒頭に書いたように私自身は既に購入済み。 評価 60点 |
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