☆ RED OCEAN ☆
07/03/24
製作/販売 | Collision Studios / Anaconda Games 公式サイト | |||||||||||||||
デモ仕様 | 343MB ミッションを一個収録 | |||||||||||||||
概 要 | ドイツのCollision
StudiosからのFPS。既に地元では発売されており、それに合わせての世界的なデモとなる。北米地域の代理店はまだハッキリしていないがそれ程遠くない内に全世界で発売される予定。ゲームのより詳しい紹介はUpcoming Gamesに有るのでそちらを参照してもらいたい。 主人公のダイバーJack Hardが仕事中に海底において、偶然にも冷戦時代にソビエトが極秘の研究を行っていた巨大な海中研究所を発見。そこではテロ組織であるUnited Armsによって未知のプラズマ・エネルギーを実用化する研究が行われていた。そのエネルギーを使った究極兵器を開発して世界征服を目論む彼等の研究を阻止する事が目的となる。 シングルプレイ専用のゲームでマルチプレイに対応する予定は無い。 |
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動作環境 |
DirectX 9.0c以上要 落ちたりといったトラブルは無かったが、短時間のプレイにも関わらず以下の様な現象を確認。 *Crouchキーが効かなくなる(Toggleも含めて両方) *Fireが停止出来なくなり延々と連射状態 *Plasma Gunが壁を前にして撃っているかの様に常に自爆ダメージとなる |
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GAMEPLAY | 操作体系はシンプルで特別憶えないとならないような要素は無い。特殊能力やパワーアップアイテムの類も無いようである。 *武器の所持制限は無い *Lean無し、Prone無し *武器の発射モード切替は無し *移動すると照準が開く。銃を連射するとリコイルで跳ね上がる仕様。 *スタミナが続く限りはスプリント可能 *Medipackで治療する *Quicksaveを含めてセーブは自由に行なえる 動きながら撃つと照準が開くとは言ってもそれ程大きくなく、また連射した際のペナルティはリコイルだけで照準の開きは無い。実銃を使っているのでややリアル要素は入れるが、実質的にはアクション性を重視しているという、スタンダードなミリタリー系アクションFPSのデザインを採用しているゲームである。 デモは製品のM3をプレイするようになっているのだが、まず第一印象としてはとにかく敵が多い。プレイヤーが所定の地点に達するとスクリプトによって湧いて出て来るのだが、次々から次へとワラワラと登場する様になっている。ゲーム自体にはステルスの要素は含まれているそうだが、少なくともこのデモにはそういう箇所は無く、出現時点でプレイヤーに気が付いているという設定がほとんどなので常にその場で撃ち合いとなる。 肝心の撃ち合いについてはアクション寄りなので敵に当り難いというストレスは特に感じられない。ところがそれ以外の部分には何個も問題を抱えている。第一にマズルフラッシュの明りがやり過ぎという位に凄い上に周囲のオブジェクトの爆発も酷く明るく光るので、撃っていると標的が相当見え難い。次にGrenadeが結構手に入って、また敵の数が多いので使いたいのだが、全然遠くに飛ばないので使い所が限定されてしまう。最後にDepth of Fieldの効果が有るのだが、これが何故かズームして焦点を合わせた箇所以外がボヤケるのではなくて、ズームした敵自体がボヤケてしまう(グラフィックス的な障害?)。 敵のAIについては結構動いてくるのと、やり直しても常に同じ動きをする訳ではないという点に関してはまとも。しかし近距離での撃ち合いになると完全に棒立ちになって反応も遅かったりと、この辺は難易度のバランス調整なのかも知れないが妙に感じる。自分のGrenadeで自爆するのはまあ良いとしよう。ただ壁に向って走り続けてこちらにやって来れなくなったり、周囲のオブジェクトに引っ掛かってしまうのは大きな問題点であり、更にこれが頻繁に起きるようになっている。 戦闘はLeanが無いので多数の敵の前に体を晒す必要が出て来るが、Normalだと常に棒立ちで撃ち合えるほどのMedipackの余裕は無いのでそれなりにヒット&アウェイで攻撃したり、時には誘き出して一人ずつ相手にしたりしないとならない程度のバランス。敵の反応速度が遅いのと射撃が適度に下手なのでそれ程難易度は高くないのだが、先に書いたようにグラフィックスのオプションを上げてしまうと敵が見え難くなってむしろ不利となるという点は存在している。 武器についてはゲームの特徴の一つである未来兵器のPlasma Gunが登場する。これはメインでスローな青い弾を放ち、当ると弾き飛ばす様な形で大きなダメージを与えられる。ALTで溜めるとより強力な赤い弾を放ち、これだと当たった敵をそのまま長距離運んで行ける効果を持つ(複数の敵相手にも有効)。どちらも壁や床に数回反射するので、隠れた場所からの攻撃にも使えて面白い武器である。 しかしそれ以外の武器は一般的なリアル系の武器だし、Plasma Gunも物理エンジンを利用したユニークな武器と話していた割にはそれ程インパクトのある物ではない。他の未来兵器に使っていて面白い物が無いと他のFPSとの差別化は図れないだろう。 物理エンジンについてはかなり大幅に導入すると聞いていたのだが、こちらもデモにおいては期待外れ。対象となるオブジェクトは少ないし、各オブジェクトはの動きや壊れ方は不自然だし、ラグドールの死体はオブジェクトに重なったりと良い所が無い。 |
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GRAPHICS & SOUND |
The Elder Scrolls IV:
Oblivion等で使用されているGamebryo Engine をライセンスして独自に改造して使用している。Stencil shadowやDepth of Fieldに対応。エフェクト系はそれなりに綺麗だが、テーマとなる水面の表現については想像していた程のレベルに達していない。Normal Mappingの使用も一部分に限られているようだし、テクスチャの質があまり高くないのも痛い。グラフィックスには力を入れるという事だったが、この時代にFSAAすらないのはちょっと問題。確かに軽さは感じられるが、画質もそれなりという所に落ち着いてしまっている。 サウンドはメニューには無いが3Dに対応している。ちょっと音のバランスが変な感じで、薬莢の落ちる音がやけに大きかったりするが、逆に爆破音は非常に小さかったりする。人が倒れる時も無音で静かに転がるという感じで不自然。 |
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感 想 | 全体的にショボいという様な印象は無く、ごく普通のクオリティというデモである。逆に言えばPlasma
Gun以外には引っ掛かりが無く、そのまま関心をもたれずにスルーされる可能性が高そう。 主人公がダイバーで海中施設がテーマだが、特に海中での戦闘をフィーチャーしたゲームでは無いとされているが、それでもそういったシーンは含まれている筈なのだから、その様なレベルをデモとして採用して個性を出すべきではなかったかと感じる。普通のFPSとして勝負するにはハッキリ言って弱い。 この様なスタイルでの進行が大部分を占めるというゲーム性だった場合、個性的で面白さを増せるような可能性を持った要素は未来的な武器しか無さそうであり、よって他にどれだけ有ってどんなユニークな能力を持っているかに注目したい。 購入確率 30% (・へ・) |