☆ TONY HAWK’S PRO SKATER 3 ☆
                                                                              03/04/16



製作/販売 Gearbox/Activision
デモ仕様 51MB  Direct X8.1要   TutorialとMapが一つ遊べる。オンラインには未対応。発売中。
概要  このTHPS3はアメリカのExtreme Sportsと呼ばれる人気競技の一つSkateboardを題材にした物で、その最大の有名人Tony Hawkを冠にしたシリーズとなる。オリジナルはPSから始まっており、GTA3の前まではアメリカのPSにおいて最も売れたゲームシリーズになるそうだ。ゲームその物の評価も非常に高く、売上のみならずPS/PS2のベストゲームという声も多い。アメリカにおいてはキラータイトルという位置付けになる大人気ゲームの反面、日本では存在すら知られていなかったのだが、この3はPS2で発売されており好評だったようだ。
 PC版は高解像度対応とインターネットでのマルチプレイを売り物にしており、製作はHalf-Lifeで御馴染みのGearbox Software。ゲームの内容は特に他の機種のバージョンと変わらないらしい。

 私はこのゲームにもスケートボードにも詳しく無いのでどの程度正確かわからないが、ゲームのシステムは凡そ以下の様な感じになっている。キャリアモードではプレイヤーは実在の有名スケーター12人の中から一人を選ぶ(自分でオリジナルのスケーターを外見から全てデザインする事も出来る)。彼らはそれぞれが能力が異なっておりプレイスタンスも違うが、ある程度はカスタマイズが可能。
 ゲームは8つ(+1)あるステージにて与えられる9つの指令(技)をこなすことで、次のステージをUnlockしていく。この時に同時にステージに存在する特殊アイテムで自身の各種能力(10種類程度ある)を上げて、より難易度の高い技を出せる様になっていく。ただゲームの根本は定められた制限時間内でハイスコアを競うというゲームになる様だ。使えるボードもかなりの種類が用意されているし、キャラクタによって使える物も違う。
 
GAMEPLAY  操作は基本的なアクションキーが6つと方向キーが4つ(+回転が2)。これらを組み合わせる事で100種類を越えるトリックプレイを決められる。例えばGrab(ボードを掴む)と8つの方向の組み合わせで異なったトリックが出せるし、最終的には10種類まで登録できるSpecial Trickも用意されている。

 このゲームの面白い所(或いは難しい所)は技を連続させないとならない点にある。実は単体であれば多くの技を出すのはそう難しく無いし、格ゲー風に非常に長く難しいコンボ入力のような物もない。しかし高得点を得るには違った種類のTrickを組み合わせて出したり、途切れない様に連続して決めなければならずこれは非常に難易度が高い。同じ種類のTrickを繰返しても点は上がらないし、連続させても途中で失敗すると点が入らなくなる。
 各ステージにはいろいろなオブジェクトやエリアが存在しており、それをどう活かしてコンボを決めるかが勝負になる。使っているキャラによって能力値や特殊コンボには違いがあるので、他人のプレイを完全に真似るという訳にもいかず、創造性とテクニックを駆使して高得点を狙わないとならない。この無限のプレイバリエーションがゲームの大きな売りの一つとなる。それ故100時間は軽く遊べるゲームという事である。

 キャラクタの操作自体は相当難しい。ただTrickを出せば良いのならば簡単だが、連続してまるで異なるTrickを失敗しない様に出すのは至難の技である。ゲームではあるが物理的な法則は一応あるので、Trickを続け過ぎて変な角度で降りたりとかすれば地面に激突するし、適当にTrickを出しているとすぐに転んでしまう。デモではキャラクタの能力がそれほど高い訳では無いので成長すれば多少はマシになるのかもしれないが(デモでも調整は可能だしUpgrade有り)、Trickを連続させるのに正確な操作を続けるのはかなりの練習が必要となるだろう。
 このゲームは当然の事ながらシリーズのファン向けに製作されているという事で、すでに1・2で数百時間プレイしている人間を対象として作成されていると思われ、その為に私も含めてこれが最初という人にはかなりハードルの高いゲームと言えるのでは無いだろうか。遊べる1面では9つの指令そのものは個別でクリア可能なのでまあ何とかなるが(まだ1つ出来ない)、10万点レベルを出すにはかなり練習しないとダメそう。1,2時間程度では本当に初歩レベルという段階止まりになるだろう。
GRAPHIC  グラフィックは起動前のオプションにて選択可能だが、解像度やOptionはあまり多く用意されていない。2のデモをやった時はPS版をそのまま持ってきたかの様なレベルだったが、3では高解像度に合わせてクリアなグラフィックでテクスチャも綺麗になっている。キャラクタのアニメーションもなかなか細かくてよく出来ているが、こういった箱庭的な物だと格ゲー同様にコンソール有利という感じで、(動いているのを見たことは無いが)Xboxとかの方が綺麗なのではないか?
 メインのキャラ以外はそれほど動く物が無いのでさほど重いゲームとは思えないが、Pen3 500MHz以上要とハードルは高目である。また最高のクオリティにするとなるとVRAM32MBクラスは必要になるかも。

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SOUND  BGMはSkater系のサウンドトラックがBGMとして流れる方式で、その他は環境音が少々。それほど音質的には高いとも思えないし比較的地味という印象。

INTERFACE  基本的にはパッドで行うゲームと思うのだが、操作が微妙なので上達度合いは相当パッドの種類に左右されると思う。特に方向キーは重要で、これが思った通りに動かせないとTrickが思う様に決まらないし転倒も多くなる。コンソールならば製作側が標準のパッドでやり易いように調整可能と思うのだが、この辺はPCの弱点と言えるだろう。特に感度やDeadzoneの調整がゲーム上で出来ないのは大きな問題に思える。このデモにおいてはKBの方が方向キーでのコントロールはやり易いように感じたが、キーのアサインは何回も試して最適な物を探さないとならないだろうし、長い目で見た場合はやはりKBでは限界があるのでは無いか。あとアサインがゲーム上からは出来ないというのはかなりのマイナス点。
 AutokickのON/OFFもプレイには影響を与えるのだがこれは好みになるだろうか。ONだと自動的に前進するので狙いを誤ったりとか細い通路等での方向の修整が効き難い。

 デモにはトリックや操作の説明をするTutorialが付属しており、これは素人の私などには非常にありがたい機能だ。説明入りで基本動作を学ぶ事が出来る。ただ出来れば見本のデモが付いているとなお良かったのだが。

 その他は非常にシンプルな作りであるが、Option設定関連はSaveしてやらないと保持されないので注意。またSaveは一つしか持つ事が出来ないようなのもちょっと気になった。

安 定 性  これは特に問題なし。ただし最初パッドをうまく認識しなくて困った。
感  想  難しい、が面白い。上に書いた様に初めてシリーズを遊ぶ人間にはハードルが高いし、相当な練習をしないとコンボをうまく決めるのは難しそうな印象である。ただ緩やかとは言えやっている内にうまくなっていく感覚が味わえる点は優れており、スルメの様な魅力でついもう少しと遊んでしまう。コンソールらしくシンプルなスタイルだがバリエーションが豊富であり同じゲームで何百時間も遊べるというスタンスで、確かに売れているだけあって面白いなと感じた。
 このデモだと比較的見た目は地味という感じだが、製品版ではステージ毎にバリエーションもある様だし、キャラが成長してうまくなればかなりの大技も出せるようになるので爽快感も増しそうである。

 買ってみようかという気にもなっているのだが、なんか取りあえず普通というレベルに達するまで50時間程度の練習要という情報にちょっと尻込み。これから期待のゲームとか多いし.....。

 (03/04/16) 購入したいという気は有ったのだが、プレイ時間が長いという事で見送ったまま。既に4が出るという話になっておりこのまま見送りそう。

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