☆ CONFLICT: VIETNAM ☆
04/09/29
製作/販売 | Pivotal Games / SCI Games 公式サイト |
デモ仕様 | 247MB シングルプレイ専用。ミッションを一つプレイ可能 |
概要 | これまでにDesert Storm I, IIの2作をリリースしているConflictシリーズの新作。コンソール主体のシリーズで、PS2,
Xboxにて累計で350万本の売り上げを記録している人気作。この新作も発売と同時にチャートのトップに輝いたそうである。地元UKではPC版も発売済みであり、北米ではTake
2より10/5にリリースされることになっている。 多数の会社から出ているベトナム戦争物の内の一つではあるものの、このゲームはそれ程ベトナム戦争のリアルさにはこだわっておらず、設定として面白いので採用しているという程度。特に舞台がベトナムである必要は無かったという話である。主人公他3人で編成される部隊が遭遇する出来事を中心に描いているそのストーリーに関しては、ゲームプレイと同等かそれ以上の比重を掛けて製作されており、かなりの量のムービーが収録されている。 |
動作環境 | 公式サイト等にも記載が無い上に、デモにReadmeすら付いていないので不明。 |
GRAPHIC | ゲーム開発用ツールのRenderWareを使用しており、独自にPC用のグラフィックエンジンを作成したとかでは無い模様。あくまでもコンソール中心でPC版には力は入っていないのだろう。ジャングルの雰囲気は出ているが、特別に見るべき箇所は無し。 Matureに指定されてはいるが、血は出るものの死体はすぐに消えてしまう仕様。Brightnessの調整が無いのも欠点。解像度は1024*768まで。 |
GAMEPLAY | ゲーム(製品版)の基本的なシステムを簡単に解説。4人チームでの行動となり、コントロールは切り替え式で各人を操作可能。一人でも死ねばゲームオーバーで代わりの人員はいない。死亡の扱いはHPが0になると地面に倒れて動けなくなり、その状態で一定時間放置すると死亡するという風になっており、その間ならばメディキットで回復可能である。 各人は12種類のパラメーター(Skill)を持っており、これはミッション後の獲得ポイントを割り振って自由に伸ばす事が可能というRPG要素を持つ(前作までは伸ばす能力を選択は出来なかった)。全14ミッションで、最初に与えられる物以外にBonus Objectivesも存在している。セーブは難易度別の回数限定方式。ただしこのデモではセーブ機能は無い。更にConfig設定も再起動でリセットされてしまうという問題も存在している。 このデモは良い点と悪い点がハッキリしているので、まずは良い点から書いていこう。4人部隊で行動する訳だが、この部隊コントロールのシステムに関してはかなり良く出来ているという印象を持った。全員のFollow/Stop命令、各人毎にFollow/Stop、全員に伏せ命令、Open/Hold Fireの切り替え命令を出す事が出来るのだが、最大の特徴はOrder Keyが設けられており、このキーを押した状態では「その時の状況を自動的に判断した」命令が下せるようになっている。例えば怪我をしている隊員を指せばHeal、一般人ならばShiled(保護)、Vehicleや対空砲を指せばMount、TrapならばDisarm(解除)等。これがマウスのホイールと連動しており、ホイールで該当キャラクタ選択してFireで実行となる仕組み。 具体的には、或る地点へ指定した人間(SniperやMichine Gunner等)をAdvanceさせて配置させる、怪我で倒れた隊員にメディキット使用での回復を命じる、保護するべきNPCを何としても守る様にShield命令でカバーさせる、Vehicleの使用を命じるといった事が可能である。 この様にかなり作戦的な行動を取らせる事が可能だし、プレイヤー自身が重要な事を何でもしないとならないという風にはなっていない点も良い。倒れた仲間を救うのに他のメンバーを指定して回復を任せてやり、自分は戦闘を担当してカバーするといった戦い方も出来るし、戦闘中に特定の隊員だけを指定した地点に送り出して優位を図るといった戦法も採れる。こういったシンプルな操作性ながら、その中で効果的な命令が出せるという点は中々に優秀であると言えよう。 悪い点というか問題点は操作性。基本的には三人称視点であり、Headcamにすると一人称視点になり、更にAimにてZoom視点に変わる(アイアンサイトはON/OFF可能)。しかし多くのコンソールベースで製作されたゲームと同様にして、「一人称にはなるが自分の目線では無い感覚」の一人称視点なので、これで通して進めるのは困難。個人的な嗜好もあると思うが、剣の様な直接攻撃系や魔法といった派手なエフェクトの物は三人称が適しているが、リアルな銃器を持って戦うゲームでは三人称になってしまうと迫力やリアリティが著しく落ちてしまうというのをこのゲームでも感じた。 Leanは可能だがカメラが大きく回転して見えるはずの無い先の方まで見えてしまうという仕様(戻る時にも変な戻り方をする)。移動中のカメラの動きも完全に固定されていないのでちょっとやりにくい。全体的に操作性は今までのシリーズの奇妙な物に比べると大分改善されてはいるが、アイテムの受け渡し方法等分かりにくい物がまだ存在している。或る程度プレイしないとやりたい操作が分からなくてKey Configへという作業が繰り返される事になるはずだ。 ゲームの難易度は、デモではセーブが出来ない、成長要素が加味されていない、序盤のミッション、なので何とも言えないが、これで3回程度セーブ可能ならば易しい部類だろう。敵が銃を撃って来た方向(黄色)や、命中した場合(赤)にはレーダーに表示されるので、ジャングルとは言え敵の存在は比較的分かり易い。ダメージは比較的大きく倒れてしまう事もしばしばだが、その分メディキットも相当な数が存在しているといった感じでそれ程キツくは無い(AIは自分を治療可能)。 その他では進行ルートが選べるというのはプラス点、敵のAIが単純なのはマイナス点。 |
SOUND | EAX Advanced HDに対応。音の方向性はちゃんとしているが、三人称なので感覚的に変な面も。サウンドのクオリティはそれ程高くなく、特に銃声はもうちょっと迫力が欲しい。 敵が出てくるとBGMが切り替わるのだが、これによって敵が見えていなくても出てくるのが分かってしまうのは難点か。 |
感 想 | PC版のこの手のゲームにてマルチプレイが装備されていないというのは相当に致命的であり(コンソール版はSplit
ScreenでのCoop可能)、よっぽどシングルが面白くない限りは話題にすら上らないで終わってしまう可能性が高い。その意味ではやはりこれまでの作品同様に素通りされてしまう結果となりそうである。ただ今回のPC版はこれでは売れないというのが分かったのか、最初からフルプライスではなく安くなっているので(北米では$29.99の設定)、ベトナム物好きの方にはそこそこ売れる可能性は持っている。 Gameplayの項で書いたように、部隊コントロールを行う事に面白さを見出すゲームと考えるならばそれ程悪くない。幾つかのこの手のゲームに装備されているWatch Mode(自分では隊員の戦闘操作は行わない)といった類が好きな方はデモを試して見るのも良いと思う。 逆にアクションゲームとしては迫力不足だし、操作性もFPSゲーマーにはやりにくくなっているのでそこは弱い。純粋にアクション物が好きという方にはお勧めしない。 クリアしていないゲームが溜まっているのですぐには購入しないと思うが、将来的には安くなれば買ってみるかも知れない。少なくともこれまで2作品のデモよりは好印象である。 購入確率 40% (・へ・) 過去作ほどの人気は出ず。早期に安くなったので購入。 |