☆ ANXIETY: REVELATION OF MIND ☆

17/12/30 更新 目次          HOME
製作/販売 Sketch_        公式サイト       itch.io
配布状況  2017/10/25にリリースされた V0.1 (205MB) が最新バージョン。インストーラー形式。

 更新頻度: 2回目のリリース版

 公式サイトなどはまだ用意されていない。Twitterがあるのみ。

概  要  個人プロジェクトで制作者はオーストラリアのSketch氏。まだ17歳だそうで、これが最初の作品となる。プロトタイプとしてまずはリリースし、ユーザーの反応が良ければ今後も開発を続けるというスタンス。幸いなことに現時点での評判は上々なので、おそらくは完成まで制作は続行されると考えられる。

 プラットフォームはWindows, Mac, Linux。フリーゲームなのか有料作品にするのかについては言及が無い。


 主人公のHenry Willsmeerは第一次世界大戦での負傷により記憶を失っている中年男性。終戦後に故郷に帰った彼は頭の中で鳴り響く謎の声に悩まされており、やがてそれは彼を狂気の縁へと追い込んでしまう。その声は次第に彼をある場所へと呼び出す様に変わり、ヘンリーはその声に従って妄信的に行動したが寂れた謎の建物の前で事故により落下。やがて気が付いた彼は建物内を探索し始めるが、そこは彼の闇となる幼い頃の出来事に関連した場所であった。

動作環境  必要環境は明らかにされていない。

BASICS  一人称視点のサバイバルホラー。Frictional GamesのAmnesia: The Dark Descentに強い影響を受けたそうだが、それよりも同社のデビュー作となるPenumbraの方に近いという印象。グラフィックスの雰囲気, マウスを使ってのオブジェクト操作, パズル要素とアクション要素のミックス, あまり賢くない敵等、かなり似ていると言って良い。

 Amnesiaの方に似ているのは精神的ダメージ(Anxiety)のシステムで、グラフィックス的に脳の変化を見て取るやり方で現在の精神の不安定度を測る様になっている。これが上昇すると視界が歪んだりノイズが掛かったようになったりのエフェクトが発生する。回復にはポーションを使用するが、時間経過と共に回復もするようだ。Amnesiaほど派手なエフェクトは発生しない様であるが、上昇と下降の詳しいシステムはまだ不明である。

 ヘルスは敵から攻撃を受けたりすると減少し、これもインベントリー画面からグラフィックスとして心臓の画像を基に判断する。こちらはメディキットが用意されている。


*キーアサイン不可×, マウス感度設定不可×, マウス反転不可×, 明るさ調整不可×, サウンドボリューム調整不可×
*一人称視点固定, FOV調整機能無し
*字幕有り
*スプリント○, 屈み○, ジャンプ○
*照準有り
*コントローラー対応

・難易度設定無し
・インベントリー画面有り
・現在のオブジェクティブ表示機能有り

 現行バージョンの問題点としてセーブ機能が実装されていない(技術的な理由)。チャプターの先頭で保存されるのみで、途中で死亡してしまうと開始地点からやり直しとなる。場合によっては結構前からやり直さないとならず、大きな問題となっているのは否定出来ない。次期アップデートにて対応予定とはされている。

GAMEPLAY  凡そ1時間程度の長さとコメントされているが、セーブが無いことによるやり直しを含めて私はクリアまでに2時間位掛かった。プロトタイプ版のボリュームとしては申し分ない量である。

 ストーリーは見付けた文章を読む方式で結構その数は多い。あまり英語として難解では無いのだが、保存された物を後に自由に参照出来るようにした方が良いと感じられる。謎解きに必要な情報が書いてあるケースは少なく、純粋に何が過去にあったのかが解ってくるという形式なので、じっくりと読まなくてもゲームは進められるが状況等はさっぱり解らないという事になる。

 Penumbraの様にパズル要素が強めで、先に進めるには幾つかのパズルを解かないとならない。アイテムを探して来て必要な場所で使うというシンプルな物も有れば、指示通りに機械を操作する必要があるというやや複雑化された物までいろいろ。今後のボリュームが増えてもこのパズル中心路線は変わらないと想像する。

 一方でアクションの成功を求められる場所もあり、パズルとアクションの両者がミックスされているゲーム性もPenumbraを思わせる。時間制限内に逃走を達成しないとならないとか、遠くへのジャンプを成功させないとならないとか。


 マップは全体的に暗くライトが用意されている。そのフラッシュライトはFでON/OFF, Qでバッテリーのリロード。バッテリーの数は少な目で、且つメインルート以外にも置いてあったりとよく探さないとならない設定。しかし探す時間で反ってバッテリーを消費してしまったりするので厄介である。いずれにしろ気を遣って小まめに切らないと足りなくなる可能性が高い。無くなってしまった場合、自分の非常に近くはやや明るくなる仕様だが活動がし辛くなる。ライトの使用を制限したくなるのは解るが、制限するならバッテリー切れにて完全に使えなくなるのではなく、そうなったらしばらく待たないと再使用出来ないと言うシステムの方が好み。Penumbraの様に別の光源を用意するという手もある。

 敵は一種類のみ人間型が出て来る。屈むとステルスモードになって見付かり難くなる様だが完全では無く、基準は詳細には掴めなかった。ただしこちらの方が移動速度は速いし、捕まったら終わりではなくてダメージ制。敵は打撃攻撃を仕掛けてきて当たっても(ヘルスがフルなら)即死では無い為、その間に走って逃げてしまう事も出来るようになっている。あまり追跡能力は高くない様だし、追い駆けっこをしながらでも粘れるという感じだった。引っ掛かって止まってしまうケースもあったりと、そのAIは改善の余地があると言える。


 セーブがチャプターの先頭でしかされないという点は痛い。実装はされるそうなので解消されるはずだが、現行のプロトタイプにおいては大きな問題となっている。特に失敗すると死亡扱いとなる時間制限のセクションでは、失敗したらそのセクションの直前からやり直したいのだが、もっと前から再度そこまでやって来ないとならない。あるいは敵が徘徊しているエリアでも、うっかり殺されてしまうと最初からである。


 プロトタイプというのもあるが、現時点では基本的なシステム面にいろいろと問題が見受けられる。まずはオブジェクトを掴んで「マウスで動かしたい方へと実際に手で持っているかのように動かす」という方式なのだが、この操作が上手く行かない事が多い。開けたドアや箱のフタやは完全に開けないと戻ってしまう為に慣れるまでは操作が面倒でやり難い。次に動かすべきオブジェクトが正常に動かないのでちゃんと動かすまでにリトライしないとならないか、または見た目には動いていないが実は達成しているので透過してそこを通過出来るというケースにも遭遇した。

 取れるアイテムは白くハイライトされるが、これがハッキリとしない為に一体何所に在るのか、または視界内の物だったらそれは取れる物なのかが実に判り辛い(特にバッテリー)。やるならもっと明確に白くして点滅させるとかにするべきだろう。

 インベントリー内のアイテムを使用する際の合わせ位置がシビア。いろいろと位置を変えないと成功しなかったりする。

 敵は動かせるオブジェクトならば透過して追って来る(弾き飛ばすのでは無く)。小物はともかくとしてドアを透過してしまうのは問題。

 引き出しが宙に浮いたりとか単純なバグも数回発生していた。

GRAPHICS
&
SOUND
 Unityを使用。クオリティのプリセットは3種(ランチャーにて)。個別設定項目は無し。

 グラフィックスはインディーズの水準としてもあまり綺麗ではない。テクスチャーの精度は低めだし、Penumbra同様に敵のモデリングやアニメーションには粗さが感じられる。ただ今は別売りのアセットを使う事で相当綺麗にも出来る時代なので、制作側の純粋な力量がどの程度なのかは図り難い面もある。個人的にはアマチュア作品はそれほどグラフィックスに力を入れなくても良いと考えているので、このゲームでも特に見た目は気にはならなかった。


 3Dサウンド非対応なのは残念。ボイスは少しだが有り。BGMは主にイベント時のみに鳴る形式で、現時点ではサウンドの方も少なくて寂しい感じはする。

感  想  バグや操作性など問題点は散見されるが、ゲームの内容の方は全体的に良くまとまっている。今後の拡張に期待出来るだろう。ボリュームも十分に有るし、インディーズとしてはかなりの良作という評価を下したい

 繰り返し書くがとにかくPenumbraに似ている。つまりホラーとしてはあまり怖くなく、パズルの方に力が入っているというタイプ。そこにアクションの成功を要求されるようなシーンもミックスされているという作品。よってPenumbraのファンの方には強くお勧めしたいゲームである。ただセーブが出来ないのでそれが実装されてからでも良いかもしれない。


 現在の完成度: 最終的にどの程度のボリュームになるのかは不明なので何とも言えない。とりあえず評判も良いので制作は続行される様である。

  目次          HOME
ヒント・解答  幾つかヒント及び解答。ネタバレなので反転。


※2番目のマップ(Studies)から行かれる場所が無い

 壊れて穴が空いている木の衣装ロッカーを良く調べてみる


※金庫の番号

 箱の中の書類に書いてある。ある日付として4桁の数字が強調されているのですぐに解るだろう。


※脱出(走行)セクション

 途中の扉の鍵は現在持っている物では無い。周囲を探してみよう。


※バルブの付いている装置

 書いてある手順通りにすれば良いだけだが判り難い箇所も在る。

・最初のSliderは装置の下部に付いている細長い機構
・文字が読み難いがメインバルブは正面に付いている物
・バルブを回す向きは左右のクリックに対応している
・壁面のバルブを回す順番は特に関係が無い様だ(最初のを回した瞬間に完成したりもしていた)
・スチームの場所は見えないが、達成するとBGMが流れる

 なお途中で説明の下の段に書いてあるようにバルブを一つ交換しないとならない。交換するには完成したドリルが必要で、これは2つの部品を組み合わせて作る。なおこの時のドリルの合わせ位置4箇所がシビアなのでダメなら何回か試すこと。



※蒸気が解除されてからの行き先

 その先の大きな部屋の中を良く探す。解らなければ入り口に置いてある地図が参考になるだろう。


※屋敷外部の足場

 パイプを掴んで登った最上段から、向こう側の一段下の足場へとジャンプで飛び移るのだが、この時にスプリント状態にしないと届かない。