☆ APOCRYPH ☆

18/03/30 更新 目次          HOME
製作/販売 Bigzur Games        公式サイト     STEAM    GAME JOLT    itch.io    Indie DB
配布状況  2017/12/08にリリースされた Alpha 0.1.5 (422MB) が最新バージョン。

 更新頻度: 二回目のリリース版

 Steam GreenlightにエントリーしてGreenlit経由でストアに出ている。

概  要  Bigzur Gamesはロシアのインディーズ会社。規模は不明。過去にSteamにおいてUnderDreadというホラーアドベンチャーをリリースしている。

 プラットホームはWindows, Linux。Xbox Oneも構想に入っている。

 発売予定は2018/Q1となっているが、現時点では4月中を目標に制作中というコメント。SteamだけではなくGOGでのリリースも予定。


 舞台はファンタジー世界。その中のある国家Xilaiは周囲の国々から恐れられる存在であった。その理由とは彼等は死を崇拝しており、他の国々を侵略して殺戮を繰り返し、集めた死者の魂を女王に捧げるという儀式を行っていたからである。主人公のArbiterはそのXilaiの高官で長い旅に出ていたのだが、国に戻ってみるとそこは謎のモンスター達に侵略されている状態だった。侵略者達を倒しながら一体Xilaiに何が起こったのかを探って行くというストーリー。

動作環境
  必要環境 推奨環境
OS Windows 7 -
CPU 2.4GHZ Dual Core -
MEMORY 2 GB -
VIDEO GeForce 9800GT -
SOUND DirectX 互換 同左

DirectX 9.0c以上要

 まだあまり情報は出て良いないが掲示板を見る限りでは起動しないといったトラブル関連はほぼ無い模様。一方でハイスペックPCでもパフォーマンスが良くないという投稿は結構見られる。

BASICS  90年代のオールドスクールFPSのリバイバル。いろいろと名前は挙がっているが、ファンタジー世界で魔法&打撃攻撃を使うゲーム性やHUDの印象からはHeXen(1995)が最もイメージに近いと言えそう。


・武器の種類は9個。近距離攻撃用のソードやグローブ、あるいは魔法攻撃が用意されているのが特徴。それぞれの攻撃はRMBによるAlt Fireを持つが、これを可能にするには各武器用のアップグレードを入手しないとならない。

・携帯用のアイテムも多数。ヘルスやマナポーション。グレネードなどの攻撃アイテムもあり。取った瞬間に使われるのではなく、携帯してサイクルキーで選択し使用時を自由に決められるというのは90年代に多かったシステムである。

・パワーアップアイテムとして何種類かのレリックあり


 全レベル数は30を予定。マルチプレイは含まれていない。Co-opを導入したいと考えているがこれは売り上げ次第としている。


*キーアサイン不可×, マウス感度設定可○, マウス反転不可×, 明るさ調整不可×, サウンドボリューム調整可○
*一人称視点固定, FOV調整機能無し
*スプリント○, 屈み×, ジャンプ○
*照準有り
*コントローラー非対応

・難易度設定5段階
・インベントリー画面有り(画面上のHUD)
・現在のオブジェクティブ表示機能無し
・ゲームの開始後にESCキーにて現れる設定項目あり(操作キーもここで参照出来る)

 セーブ機能は操作一覧に記載は無いが定番のF5とF9で可能だった。まだ機能的に問題があるので公開されていないという事なのかもしれない。


GAMEPLAY  一番最初だと思われるレベルが一つだけプレイ出来る。時間的には15〜20分程度か。

 昔ながらのFPSをグラフィックス面で現代風にグレードアップ。システム面では昔ながらという感じだが感想を列挙してみる。まず移動は速いしスプリントも可能になっているが慣性が強めという印象。どの方向への移動でも入力を止めてから二歩分くらい余計に動くという風でピタリと止まったりする事が出来ない。ちょっと効き過ぎという感じなのでこれは低減して貰いたい。敵の弾をかわす際にやり難いケースがある。

 アイテム類はそれぞれを複数個を携帯可能。CとVキーでサイクルさせてEnterで使用する。このアルファではグレネードとヘルスポーションが出て来る。グレネードはマジックアイテム風で投げると遠くまで勢いよく飛んで行ってしまうので特定ポイントは狙い辛いが、命中させると即爆発でその効果範囲や威力が非常に高く、温存しておいて集団相手にかなり役に立つ。

 HUDは昔風で結構大きな面積を占めるので邪魔に感じる人も居るかもしれないが、一覧表示な分だけ情報は得易い。HUDサイズの変更機能は現時点では無し。解説が無いので良く解らない表示もあり、ヘルスの上のバーは溜まるとスローモーション発動だと思うのだが、アーマーの上のバーは何なのか不明。

 シークレット有り。ただしプレイ中には達成状況を確認出来ない。気になったのは壊せる物が少ないという所で、マップ内に置いてある小物類はほとんどが破壊出来ない。残されている死体なども同様。中から何か出て来るとかが必要とは思わないが、不自然ではあるのでなるべく壊せる様にした方が良い(上に乗ってシークレットに到達するとかといった物は残せば良い)。


 マップ構造は行ったり来たりというこれも昔ながらの構成。遠くのスイッチを入れて離れた場所をアンロックするという風に進められる。このマップは狭いので移動の面倒さというのは無し。構造も単純で迷ったりはしない。HeXenみたいなのが懐かしいという声は有り得るが、当時も評判が良かった訳ではないしああいった複雑な構造まで真似することは無いだろう。


 このアルファ版の問題点としては、おそらく最初のマップだから仕方ないのだろうが簡単で手応えが無いという所。真ん中の難易度を選んでみたがこれではEasyという感じであり、FPSをやり慣れている方はもっと高難易度を選んだ方が良い(下の方ほど難易度が高い)。原因としては第一に敵が近接攻撃のみの突進型が多い。次に遠距離攻撃型の敵の高速弾系はダメージが低く、そうではない攻撃は避け易いという風になっている。

 最大の問題は弾薬が多過ぎるという点で、敵に遭遇したら下がりながら単に連射していれば倒せてしまうというシーンが目立つ(真ん中の難易度)。弾を減らすか敵をタフにするとか多くするといった調整が必要。上から二番目(画面上では下から二番目)の難易度がNormal(Medium)という位が適切と考える。あるいは敵の配置を変えて挟み打ちを多くしたりも良いだろう。それと同士討ちがありなのは伝統として良いのだが、配置的に簡単に発生してしまうという件は改善するべき。


 現代ならではの新しさとしてはリアルなゴア表現が加わっている。昔のゲームにも有ったが、よりリアルでランダム性の高いゴア表現が導入されている。非常に昔だと固定されたスプライト画像をその場に残すだけ。少し新しくなるとバラバラになった肉片が転がるという程度だったが、このゲームでは細かく部位別に頭部や四肢が千切れる, 物理演算による肉片のランダムな飛び散り, 流血を伴い壁や天井にそれが付着するという風になっている。更にその瞬間をスローモーションで表現するという機能も付いているが、 これはシステム的にはヘルスの上のバーが満タンになると発動する様だ。

 バラバラになった死体や流血は(設定にも依るが)長時間その場に残りグチャグチャな感じは出ているが、表現としてはあまりリアルでは無くゲーム的である。単に死ぬとバラバラになるという感が強く、もっと攻撃方法や箇所に応じてちゃんと変化するという様にした方が良い。物理演算の方もシンプルらしく死体等がオブジェクトに干渉して変な風になってしまうケースが何回か見られた。

GRAPHICS
&
SOUND
 Unityを使用。クオリティのプリセットは4種。他に個別設定項目も少しだけ有り。

 グラフィックスはそこそこという感じで、背景のテクスチャーなどはもっと高精細な物が理想。だが開発リソースが少ない訳だしここはそんなに頑張らなくても構わない。マップ数や敵の種類とかを増やすのに注力した方が良いと思う。エフェクト系ではモーションブラーが強過ぎるので、これは単純なON/OFFではなく設定で程度を変更出来る様にするのがベスト。

 面白い機能としては昔ながらのピクセル的な低解像度表示を選択する事が出来る。ピクセル化の解像度を指定したり、ピクセル化するのを画面全体か背景のみかを選択したりが可能。


 3Dサウンド非対応。ボイス無し。バトルミュージックが用意されているがオフも可能。サウンドは種類が少な目という印象であまりクオリティは高くない。それとグローブでの殴打音は殴った場所によって音量や音質を変えた方が良い。

感  想  Greenlight時代にトレーラーを視てこれは面白そうだと注目していた作品。だが残念ながらこのアルファ版は地味であり、トレーラーから感じられる派手さが味わえない。トレーラーの様なプレイ感を持っているはずの製品版への期待感は変わらないが、どうもこのバージョンには物足りなさが感じられてしまってならない。オールドスクールのFPSをプレイしたいという方にはお勧めだが、トレーラーの様なプレイ感では無いので過度な期待はしない方が良いだろう。

 最近は同様に90年代当時を再現するかの様なFPSが結構出ており注目度も上がっている為に、このゲームもその流れに乗れれば知名度も上がって売れ行きに大きなプラスとなるチャンスもある。


 現在の完成度: 最近のコメントにて4月には出したいとしているので、それに間に合うかどうかはともかくとして大きな遅れは無いはず。マルチプレイ関連は売り上げ次第だそうなので、導入されるにしてもかなり先にはなってしまうだろう。

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