☆ COLONY 42 ☆

16/08/08 更新 目次          HOME
製作/販売 Verdict Studios       公式サイト      STEAM      INDIE DB
配布状況  2016/01/30にリリースされた v1.1.1000 (2.27GB) が最新バージョン。ダウンロードはKickstarterの頁から。

 更新頻度: これが2回目のリリース

 Steam Greenlightにエントリーして、既にGreenlitに到達している。

 Kickstarterは10%にも満たずに失敗。

概  要  Verdict Studiosはアメリカのインディーズ会社で現在2人で制作中。この会社はゲームだけではなく映画も作っている。

 Steam他にて有料販売される事は決まっているが発売時期は不明。Kickstarterに失敗してしまったのでかなり延びる可能性はあるし、失敗後の情報が途絶えている点から最悪のケースでは中止という結果も考えられる。

 プラットフォームは現在PCのみ。 PS4, Xbox One等はストレッチゴール達成によって移植となっていたが、根本が失敗してしまったのでPC版発売後の売れ行き次第で他機種への移植が決まるだろう。


 主人公は天才的な生物学者J. Donovan。時代は2033年、彼は政府に雇われてProject: Winterなる極秘プロジェクトに参加する。核シェルター“Colony 42”を用いたその研究では特殊なウイルスを使用しての実験が行われていたのだが、途中で予想外に変質したウイルスが漏れ出てしまい施設全体がパニックに陥る。脱出を図ったドノヴァンだったが施設のエレベーターが故障して落下し、施設の中へと取り残されてしまう。


動作環境  必要環境は明らかにされていない。ただし実行ファイルは64bit版しか用意されていない。

・起動の過程で画面が真っ暗となり何も表示されなくなる。待っていても何も起きず、キーを押下してもダメ。マウスのクリックでメニュー画面に到達するが、私の環境での問題なのかバグなのか不明。

最適化が進んでおらず相当に重い。そして設定を下げてもあまり効果が見られない。FPSが不安定な為に、時折ブラーが掛かったような映像になってしまう。プレイ中に2回落ちたりと不安定でもあった。

・グラフィックス関連の設定が保存されない。

・コントローラーに対応しているが地震に応じて激しく振動する。しかし設定からコントローラーの接続や振動機能が切れないので、KB&マウス操作を選択しているがコントローラーを挿しているなら抜くしかない。

BASICS  基本的にはホラーゲームで、サイコロジカルなホラーでもあるが、旧式のスタンダードなホラー要素も含んでいる。だが何よりも重視しているのはストーリーと雰囲気で、安易に怖い敵を出して怖がらせる様な真似はせず、リアルに作られた施設内の不気味な雰囲気により大きな恐怖感を生みだそうと目論んでいる。ストーリーの方は数々の謎を含んだサスペンス仕立ての物となり、ゲームプレイでは無くそのストーリーの面白さでプレイヤーを引っ張るというウォーキングシミュレーター的なゲームでもあるようだ。


 舞台となるColony 42は広大且つ複雑な形状をしており、1回のプレイでは回りきれない位のエリアが用意されている。よってストーリー重視だがリプレイ性の高さも兼ね備えている。

 敵(ウイルス感染者?)らしき者は居る様だが、他にモンスター的なタイプが存在するのかは不明。またこちら側に武器での対抗手段があるのかや、ステルス要素の存在等も情報がまだ無い。


・キーアサイン不可×, マウス感度設定不可×, 明るさ調整可○, サウンドボリューム調整不可×
・難易度設定無し
・字幕は無し

 途中で落ちた際には最初からになるので、このデモにはセーブ機能はおそらく無いと思われる。だがゲーム途中で死亡する様な事があった場合にはどうなるのか未検証である。


*一人称視点固定, FOV調整機能無し
*インベントリー画面は無し
*照準無し
*スプリント, ジャンプ, 屈み 操作が可能
*現在のオブジェクティブ表示機能あり
*フラッシュライト=F



GAMEPLAY  途中で落ちてそれが2回目だった為に止めてしまったので、そこまでだったのかまだ先が在ったのかは不明。扉を開けるとその先には何も作られていなかったりとかなりの初期段階なのでハッキリしない。そこそこ広いのでボリュームとしては20〜30分程度はプレイ可能。

 実質どんなプレイ感のゲームなのか情報自体が少ないし、このデモをプレイしてみてもそれだけでは何とも言えない段階にある。


 おそらくだが感触としては、探索重視型で進行の為に簡単なパズルを解いたりする程度で、戦闘の様なゲームプレイ的な要素はほぼ無さそう。実際にゲームの解説に戦闘への言及は無し。よってストーリーを味わう為のウォーキングシミュレーター系ゲームと見られる

 ゲームにおけるグラフィックスの重要さは議論が尽きない件だが、こういった探索がメインのゲームにおいては重要度が高くなるとは言えよう。制作側も繰り返しImmersion(没入感)というキーワードを使っている様に、その世界内に実際に居るかの様な感覚を醸し出す事は、戦闘の様なゲームプレイを欠いているだけに大事となる。その意味でそのSF的な世界設定をグラフィックスの力を借りて、どれだけそれに沿った雰囲気として出せるかが勝負所になってくる。

 そして結論としてはこのゲームのグラフィックスのクオリティはなかなか高い水準にあり、私自身もスクリーンショットのクオリティなどに惹かれてプレイしてみる事に決めたと言う経緯あり。粗い箇所も散見されるのでこれが100%という訳では無いのだろうが、既にこの初期バージョンの現段階でもかなりのクオリティを持っていて、実際に施設内を探索しているかの様な雰囲気を味わえる。ただし先に書いたように重さは治さないとならない。


 ストーリーの方は概要等にはそのプロジェクトに関する一切の説明が無く、出来るだけ実際にプレイするまでは隠しておきたいという意図なのかも知れない。現バージョンではマップ内に落ちているドキュメントを拾って読むだけで枚数もあまりないので何とも言えないが、ちょっと驚かされる様な内容も含んでおり、謎も在るし導入部としては面白そうな印象は受けた。ストーリー重視のホラー, 意外なストーリー内容, SF設定等からは傑作だったSOMAを連想してしまうが、さすがにあそこまでは無理でも今のところ期待感は保たれている。

 気になるのはストーリーの説明がドノヴァンの日記を拾ってそれを読むという形式な点で、主人公のドノヴァン自身が自分の日記の断片を拾っていくというやり方は良くない様に感じる。プレイヤーはドノヴァンを操作するがその記憶が無いので内容は初めて知る事になるが、実際にはドノヴァンは知っているはずなので違和感が生じてしまう。これだと主人公に感想を語らせる事が困難になる為、ストーリーの見せ方としては欠点になるだろう。


 問題はグラフィックス以外に目立つところが無いという点。まあこれは肝心のストーリーさえ面白ければ他はアレでも良いとは言えるのだが、現状ではそのストーリーが本当に面白いのかという判断が出来ない段階にある。それ以外には改善すべき点多し。

 テキストを発見して読むという形式なのだが、システムとして保存機能が無く再度読めないのは痛い。また読む際にカーソルが表示されてスタックしてしまったり(ESCで回復)、クリックが2回とカウントされてしまい読まずに終わってしまう等が発生した。

 操作可能なオブジェクトに対してハンドアイコンが出るのは良いが、その位置調整が微妙でこれが大きな問題になっている。対象物との距離でアイコンが出たり消えたりする為に、それが対象物である事を見逃す恐れもあれば、アイコンが出るのは解っているのにその前で体を前後させてアイコンが出る位置をしばらく微調整し続けないとならなかったりが生じる。

 Use可能なオブジェクトが幾つか有るのだが、それが何を意味するのか不明だったりもする。離れた場所に有る複数個をオンにすると何かが起きるとかそういう意味合いなのだろうか?

 敵らしき者は出る所があるが、どういう風に扱えば良いのか謎。同じルートを行ったり来たりしているだけなのでそれを読んで通過すれば良いのか? それとも何かこちらからアクションが起こせるのか? 試しに捕まってみようかとも考えたのだが、セーブも出来ないしそれでゲームオーバーだとまた最初からは面倒だなと考えて止めてしまった。

GRAPHICS
&
SOUND
 Unreal 4 Engineを使用。設定項目は多数。だが現在どれが選択されているのかは判らない。

 繰り返しになるが、描画は綺麗な部類だが重い。


 3Dサウンド無し。ボイスも無し。アンビエント音は同じ物が繰り返しで飽きてくる。まだサウンドはほとんど実装されていないという段階。

感  想  そもそもストーリーがメインでそれが最大の面白さとしているゲームは、事前にその面白さが伝わり難いという欠点が在る。伝えようにもネタバレしてしまうと面白さが削がれる為に、とりあえずやってみてとしか言い様がない。SOMAなどはその典型例である。このデモも似た様な物で、まだストーリーがどんな物なのか自体判らない段階であり、面白そうな期待感はあるという程度に過ぎない。

 よってストーリーでは無くて施設内探索で雰囲気を味わう方が現状ではメインと言うべきだろう。その意味で現段階においては、探索型ゲームが好きでスクリーンショットなどを見て興味を惹かれた方のみにお勧めする。特に何かプレイヤー自身がアクションを起こす必要があるようなイベントが発生する訳でも無く、単に先に進める為のスイッチ類を操作したりとかその程度なので、ほぼ探索だけでもOKという方以外は楽しめないと思う。


 現在の完成度: まだほとんど出来ていない模様。かなりの数のマップが含まれそうだし、規模としては大きい部類だとすれば尚更時間は掛かる事になる。資金集めにも失敗しているし、Greenlightを通過したとは言え先は長そうか。

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