☆ DEAD METAL PUNKS ☆
17/04/09 更新 | 目次 HOME | |
製作/販売 | Paul Scott 公式サイト STEAM 開発ブログ | |
配布状況 | 2017/04/07にリリースされた Demo 1.02 (2.74GB) が最新バージョン。ダウンロードはGreenlightの頁にリンクがある。 更新頻度: これは3回目のリリース版 現在Greenlightに登録されている 有料販売されるのかは現時点では不明 |
|
概 要 |
英国のPaul Scott氏が制作しており、現時点では個人プロジェクトの段階。彼は過去に何本かフリーでゲームを制作しているがリリースされたのかは不明。 公式サイトは作者の仕事全般の頁となっており、モデリングが中心でこのゲームの内容についてはほとんど触れられていない。詳しい情報は開発ブログの方を参照。 対応プラットフォームも発売予定も不明。 ゲームをプレイして解る範囲では、主人公の名前はリリーで、彼女がこの世界を支配している魔女?を倒す為に戦うという話らしい。 トレーラーすら用意されていなかったので、作者自身によるデモ(初回版)のWalkthroughを掲載しておく。 |
|
動作環境 | Windows版のみ。必要環境は明らかにされていない。ただし実行ファイルは64bit版しか用意されていない。 |
BASICS | ※今回のレビュー内容は初回リリース版であるV1(17/01/19)での物である。現在のV1.02ではバグ修正, パフォーマンスの改善の他にゲームプレイのバランス調整も行われている。 キャラクター系は3Dでスクロール形式は2Dのアクションゲーム。タンクに乗ってプレイする面と、リリーを操作してプレイする面の二通りのタイプが用意されているというのが大きな特徴となる。 ガレージ(拠点)が用意されており、ここでプレイ中に稼いだポイント(スクラップ)を使用してタンクの改造が可能。リリー自身の能力を変更出来るのかは不明。 ゲームはライフ方式となっており、ライフが無くなるとゲームオーバーでチェックポイントから再開となる。チェックポイントではライフ値が初期値にリセットされて元に戻る様だが、その代わりに稼いでいたポイントがゼロになってしまう。 難易度は三種類でマップ開始前に選択。どうやらEasyにするとライフ数が増えるが、改造用のポイントがカウントされなくなる様である。つまりアップグレードを行うにはNormal以上の難易度にしないとならない。ただしその他にガレージにて難易度の修正機能にアクセス出来る様になっていて、ライフ数(±2の範囲)とゲーム速度(増加のみ)に応じてポイントの掛け率が変化する仕組み(ライフを増やして簡単に出来るが、それだけポイントが減らされる)。 なおこの難易度設定関連にはバグがあり、例えば2番目のマップは自動的にNormalでスタートしてしまう様で、変更するには一度メインに戻りマップ選択画面から選び直さないとならなかった。同じく難易度をEasyにして始めても、チェックポイントではやはりNormalに戻されてしまう。 ・キーアサイン不可×, マウス感度設定不可×, 明るさ調整不可×, サウンドボリューム調整可 ・難易度設定3種類 ・字幕(会話文の説明)はあり(ボイス無し) ・チェックポイントセーブ *サイド視点固定, FOV調整機能無し *インベントリー画面は無し *照準有り *スプリント×, 屈み○, ジャンプ○ 操作方法のガイドは無く、一部がゲーム内の看板に描かれているという解り難い方式。よって見逃している操作方法が在るのかも知れない。他にも購入メニューが出る箇所があるのだが、最初の内はどうやったら買えるのかが解らなかった(すぐに消えてしまうので考える時間も無い。正解は購入表示をクリックする)。 |
GAMEPLAY | タンク操作とリリー操作ではゲーム性が異なるので別々に解説するが、先に両者の共通点としては ・残機表示無し(攻撃を受けて減った時に残り数が表示される) ・弾薬は無限 ・通常の敵の攻撃は自分の弾を当てて止められる *タンク操作 横スクロール方式。画面の範囲内を移動可能だが、スクロールが自動的に進むので自由には戻れないし進めない。移動はジャンプや加速が可能。攻撃はLMBの基本攻撃と、RMBでの特殊攻撃がある。特殊攻撃は広範囲だが、要請してから発動までに間があるのでタイミングが難しい。それと左下のメーターが特殊攻撃の残り回数を表していると思うのだが、購入以外に途中で増えたりするのかは未確認。 戦車なのだが動作は柔らかいゴムマリの様に動くので、高くジャンプさせて敵機に体当たりして倒すと高ポイントを得られる。一方で安定はさせ難く、プラットフォームジャンプのシーンなどは見た目よりも難しい。またラスボス戦では段差のある狭い場所での戦いとなり、位置したいポジションにタイミング良く移動させ続けるのは結構な困難が伴う。それと落下して死ぬとリスポーンが落下直前の位置になったりと問題があり、連続して死んでしまう事もあった。 敵機の攻撃はデフォルトでは(ゲーム速度を変更していなければ)ゆっくり目で、弾を撃っても落とせるのでそれほど脅威では無い。ただしプラットフォームをジャンプしている際にはそれに集中しないと両方は難しいし、ジャンプして取れるスクラップも漏らさずにとなるとそれだけ避けるのが厄介となる。 難易度設定によってボスの攻撃方法も変化。このボス戦は特にアニメーションも出来が良くて迫力があり最大の見所とも言えよう。 *リリー操作 銃を持っての戦闘となる。まず左右反転動作をマウスで行うが、これは少々やり辛いという印象(ADキーでは単なる左右移動で反転はしない)。 問題に感じたのはマルチ方向スクロールで、縦横斜めへと様々な方向にスクロールするのだが、見た目的には美しくてもゲームプレイ上は障害となっている。視野エリアがあまり広くない為に見えない箇所が出来てしまって、それが原因で難易度を上げているケースが多々あり。それと見えない位置に居る敵を攻撃出来る代わりに、自分も見えない位置からの敵の攻撃に曝されたりするのでストレスとなる。 人間のAIが非常に単純なのはゲーム性からして仕方が無いとしても、完全に止まってしまったりと反応が非常に鈍いのと、リリーと重なっても接触判定が生じないというバグも数回体験。 こちらでは多数の動く“触れると死ぬ障害物”を避けて進むタイミングアクションのシーンが数カ所用意されており、プラットフォーマーには付きものとは言え個人的には好きなタイプでは無い。FPS/TPS系では直前でセーブされてやり直せるというパターンが普通だが、こちらではライフが減ってしまって無くなればゲームオーバーとなり結構前まで戻されてしまうので続ける気が減退してしまう。 ある程度進んだ所でバグに遭遇(動画で確認するとラスト付近)。乗るべき床を動く障害物が貫通してしまう為に当たってしまって死亡し先に進めず。なおここは普通の状態でもエリアの全体像が見られないのでルートが解らないという感じで問題あり。 総じてタンクの方は面白いが、リリー側はバグが多いのも含めて完成度が低く大分落ちるという感想。リリーの方はもしアップグレード要素が無いなら、むしろこのタイプのゲーム面は要らないと感じられた。例えば「ピストルの攻撃力が低くて爽快感が無い」 → 「武器アップグレード可能に」。「タイミングアクションが難しい」 → 「スローダウン能力の発動で難易度低下」といった要素が欲しい。 |
GRAPHICS & SOUND |
Unreal Engine 4を使用。クオリティのプリセットは無し。個別設定項目は6個。 グラフィックスのクオリティは相当に高い。全てでは無いが、アニメーションが良く出来ている箇所が在って目を惹く。特にボス戦の動きは一見の価値あり。大手作品との比較はともかくとして、個人制作のゲームとしてはレベルが高いのは間違いない。 ボイスは実装されていない。BGMは数種類でパンクでは無くロック系。効果音関連は種類が少なくて寂しいという印象で、特に人間兵士のやられた時の声は単調過ぎる。武器を始めとして全体的にもっと重低音を強化して迫力を出した方が良いと思える。 |
感 想 | 私自身はスクロール系の2D/3Dアクションには興味が無い方である。アドベンチャーやホラー系ならば別に良いのだが、アクション物となるとFPS/TPSやトップダウンが好みであって、2D方向に移動するだけのスクロール物には滅多に手を出さない(Co-op対応物くらい)。特にプラットフォーマー系は難しいというイメージが強く、年を取るに連れて苦手意識が増している状態。 それでもこのゲームに手を出したのは、第一印象として非常に綺麗なグラフィックスだったので興味を惹かれたのと、タンクでのプレイ面はプラットフォーマー系には見えなかったからである。結果的にタンクの方はプラットフォーマーを含むと言っても一部に過ぎず、そのセクションは特別には難しくもなかったので良かったのだが、リリーの方は典型的なそのタイプでチャレンジが必要な箇所も多かった事から嫌いなゲーム性と言わざるを得ない。よって個人的にはタンク系をメインで推してもらうか、リリー側でもアップグレード等で難易度を下げられるような配慮をしてもらえるのが望ましい。難易度をEasyにすれば大きく難易度は下げられるが、それだとアップグレード用のスクラップが入手出来なくなるから、アップグレードして行くという楽しみが失われてしまう事になりそれでは意味が無い。よって実際にそういう変更は無しでリリースされた場合には購入するか悩まされる事になりそうである。 販売される様になったら売れそうな気がするが、その優れたグラフィックスで客を呼べる分、プラットフォーマー好き以外を呼び寄せてしまう可能性も高くそれが反ってあだとなる危険性もある。つまり私の様なプラットフォーマーは好きではないというユーザーも多数集まってしまう事で、売れ行きは伸びるが「難し過ぎる」, 「Easyだとアップグレードが出来ない」という風にして低評価を付けられてしまう恐れがあるという意味である。 いずれにせよこのデモは無料なので、試してみる価値は十分に有ると思う。グラフィックスに惹かれたならばお勧め。 現在の完成度: 不明 |
目次 HOME |