☆ DEEP ROCK GALACTIC ☆

18/03/12 更新 目次          HOME
製作/販売 Ghost Ship Games / Coffee Stain Publishing        公式サイト       STEAM
配布状況  17/11/15 アルファ版のレビュー記事掲載
 18/03/12 早期アクセスが18/02/28より開始されたので更新

 03/12時点ではUpdate 9(&そのHotfixが2個)まで出ている

・価格は\2,480で今後コンテンツの充実と共に正式発売前でも値段を上げる可能性があるとしている
・SteamとMicrosoftストアでの販売(Steam版は外部ショップでのキー販売も有り)
・Microsoftストアでの購入ならばXbox One版との共用が可能(Play Anywhere)。クロスプラットフォームでのマルチプレイにも対応している。
・Steam版とMicrosoftストア版はサーバーが別なので注意(マッチングが別々)
・正式発売までには1〜2年は掛かるとされており、かなりの長期間に渡ってコンテンツの追加や修正が行われる模様
・まだ完全ではないが日本語表示に対応している

概  要  Ghost Ship Gamesはデンマークのインディーズ会社で現在は9人構成の様である。メンバーの多くはMicrosoftの傘下だったPress Play Studios(Max: The Curse of Brotherhood, Kalimba等)の出身で、同スタジオが2016年に解散されたので自分達の会社を興したという流れ。これがデビュー作となる。 会社のモットーは“Co-op First”としておりCo-opゲームをメインに制作を続けて行くという姿勢を示している。

 代理店はスウェーデンのCoffee Stain Studiosとの契約に成功している。ここは大ヒット作となったGoat SimulatorSanctumで知られる。

 プラットフォームはPC, Xbox One。他の機種も構想には入っているがまだ先の話としている。Xbox Oneの選択理由は早期アクセスの形態でリリース可能なプラットフォームは現状コンソールではここしか無いから。


 広大な銀河における鉱業会社の中でも最も優秀とされるのがDEEP ROCK GALACTIC社。メンバーは全て屈強かつ道具を用いた作業のプロでもあるドワーフという構成。今回の仕事場はHOXXES IV。様々な希少鉱物の宝庫となる惑星だが同時に最も危険とされる場所でもあり、同業他社も手を出しているのだが失敗の連続で帰還することすら困難となっている。プレイヤーはDRG社の一員となって働く事となり、一攫千金を目指して4人メンバーのチームでこの惑星でのミッションに挑む。

動作環境
  必要環境 推奨環境
OS Windows 7/8/10 (64-bit) Windows 10 (64 Bit)
CPU 2.4 GHz Dual Core 2.4 GHz Quad Core
MEMORY 6 GB 8 GB
VIDEO GeForce GTX 460 / Radeon HD 5770
1GB VRAM
GeForce 970 / Radeon 290
SOUND DirectX 互換 同左

DirectX 11以上要

・早期アクセスが開始されたばかりだが、アルファ版の時と同様に安定度は高いという印象で私の環境では一度もクラッシュせず。ラグなども日本同士の接続であれば問題は無いように感じられる。

・起動しない等のハードウェア系のトラブルとしては「起動時にMicrosoft Visual C++ 2015 Runtimeのエラーが発生」というのがあるが、これはこのゲームに限った話では無くWindows Updateなどを実施せずにWindowsが最新の状態になっていないケースにて発生する恐れがある。

・バグ関連は早期アクセスなので結構挙がっているが、経験値やレベルが正確に反映されなくなるという問題には私も一度遭遇した。プレイヤーの現在のステータスはチートが行われない様に運営側のサーバー保存だと考えられるが、これがロードされるのが遅れるのか妙な値になってしまうという問題。しばらくそのままでクラスを切り替えたりしていると正常な値に戻る。

特    徴
 最大4人での協力プレイに対応しており、またそれがメインコンテンツとなるFPS。現在のFPS/TPS業界はCo-opへの対応に熱心であり、対応ゲーム数の増加はCo-opのファンである私に取っても喜ばしい状況ではあるのだが、一方で人気のシステム故の問題点というのも生じてしまっている。それは数多くのゲームが対応した結果として、差別化や個性化が難しくなってきているという件である。単純に皆で協力して敵を倒して進んで行くというのでは既にありきたりとなっており、そこにクラス制による能力の差異の要素を入れたり、綿密な役割分担が必要となる様にしたりといろいろと工夫が考えられているというのが現状。

 そんな中でこのDRGはこれまでには無かったタイプの協力要素を盛り込んだユニークな位置付けのCo-opとなっている。DRGのメイン目的は洞窟探検においての採掘作業による希少鉱物やレアアイテムの入手であり、洞窟内でのエイリアンとの戦闘はサブの要素に過ぎない。例えば一般的なゲームにおいて「皆で敵のアジトに潜入してあるアイテムを奪ってくる」といった目的はよくあるが、この場合の目的は実はどうても良くて、単に敵と戦闘する理由として何かが必要だからという事からそう設定されているだけである。言わば真の目的はプレイヤーみんなで協力して戦うという方にあると言える。

 だがDRGでは洞窟内の探検や採掘作業にこそプレイヤーの協力が必要というデザインになっていて、一方で戦闘においては協力作業はそれほど重要では無い。出来るだけ戦闘は避けるべき」という設定でもあり、この「協力要素のメインが戦闘には無いFPS」という点において非常に珍しいゲーム性を実現している。

 発表当初に“Left 4 Dead meets Minecraft”という表現をされた様に、プロシージャル生成されたプレイの度に変化する洞窟内を探検しながら掘り進めて鉱物類を入手するというのが目的で、マップ内は壁でも地面でも全て破壊(掘削)可能。4名のドワーフ鉱夫としての協力が求められ、皆でエイリアンの棲息する危険な洞窟内を掘り進めたりしながらのプレイとなる。(ただしクラフト要素は無し)。キャッチフレーズは"Dig together or dig your own grave"(協力して掘るか, さもなくば墓穴を掘るか)。


 ゲームを知らない方には炭鉱作業とは具体的にどういった内容なのか? それを協力して実行するとはどういう風にするのか? といった疑問が沸くと思うので、その辺の基礎的な点を先に簡単に解説してみたい。最も基本的な目的は指定された鉱物やアイテムを必要量だけ洞窟内から回収して来る事で、洞窟内を探索しながらこういった物を探すのだが、鉱物類は壁面に露出しておりこれをピッケルで砕いて回収。エイリアンの卵等のアイテム類は掘り出さないとならない物も有る。出現場所や洞窟の形状はランダム。単にマップ内を歩き回ってこれ等を回収するだけで済むなら簡単なのだが、棲息しているエイリアンが攻撃してくるという事の他にもそこには幾つかの障害が存在している。


 一つ目として暗さ。隊員はライトを装備しているが照射範囲は限定されており、フレアも時間さえ置けば無限に投げられるがこれも同様(照射範囲と持続時間)。洞窟内は狭いトンネルばかりでは無く広大な空間が拡がっていたりもするので、こういった広いエリアでは周囲を見渡すのが困難となる。しかも露出している鉱物は地面付近とは限らず遥か高所に有ったりもするので明るくないと発見が難しい。それをカバーする為にScoutがフレアガンを所持しており、これを使って遠くへと打ち込んでやれば広範囲を長時間照らす事が可能になる。

 次にメインの採掘作業の手間。洞窟内は全て繋がっている訳ではなく岩盤等を掘り進めないと先に行けないという箇所があるし、他にも「ここを削ったり掘ったりしたい」という状況に遭遇するケースは多々ある。隊員は全員ピッケルを持っているから掘ること自体は可能なのだが、作業量が多いと時間が掛かるしそれだけエイリアンに襲われ易くもなる。そこでDrillerの出番となり、両手のドリルを用いて高速に岩盤を掘る能力が役に立つ。

 続いて段差移動。身長以上の段差が付いている場所もあり、こういった場所に登る方法としてDrillerが中を掘って坂道を作るとか、地道にピッケルで掘り進めて同じようにするという手はある。だがここで役に立つのがEngineerのプラットフォームガンで、これは台座となる大きなプレートを打ち出して壁面に固定出来る。これを必要なだけ設置することでジャンプしながら段差を登れる様になるし、地下深くに下りる際の途中段にも出来る。

 時には断崖の様なギャップを渡ったりとか、遥か高所や低所に位置する地点に到達したいというケースも出て来る。ここではGunnerがジップラインガンを持っているので、これを発射して打ち込み皆が渡れるロープを張れる。これを使えば平行移動だけではなくて上下移動も可能(下から上へもOK)。

 以上の様な能力を活用して、フレアガンを天井に向けて撃って高所に剥き出している鉱物を発見 → ジップラインガンでそこへの移動ロープを張る → プラットフォームガンで鉱物の下に台座を作ってやりそこに降りて作業が出来る様にするといった具合に進めたり出来る様になる。

 その他ではScoutがグラップリングガンを持っており、これで任意の場所へと一気に移動出来る。何が有るか判らない上方の穴へと向かって文字通りの偵察を行ったり、下方を含めて遠く離れた場所の仲間の元へと即座に駆け付けたりも可能である。またGunnerとDrillerは爆薬を所持しており、これで広範囲を破壊するといった事も行える。

 なお上記の役に立つアイテム類も弾数の形で使用制限がある為に、複数の解決方法があるケースでは誰がやるかという点での相談が重要。ちなみに1〜4人にてプレイ可能となっているので、人数が少ないと時間は掛かる可能性は高いが特定のクラスが居ないと進行不可能になるというデザインではない。


 以上の様に各クラスが特技を活かして協力することで作業を快適に素早く進められるようになる。この素早いという件が大事で、長時間掛けるほど敵に襲われる危険性が増加してしまうが敵を沢山倒してもあまり得になる事はなく、更にヘルスは自動回復ではないし弾薬類も少な目なのでジリ貧になりがち。

CLASS

クラス 武器1 武器2  ツール1  ツール2
 ENGINEER      コンバットショットガン  グレネードランチャー   プラットフォームガン   設置型セントリーガン 
 GUNNER  リボルバー   ガトリングガン   ジップラインガン   爆薬パック 
 DRILLER  ピストル  火炎放射器  パワードリル  爆薬パック
 SCOUT  ソードオフショットガン   アサルトライフル  フレアガン  グラップリングガン 

・ミッションをこなすことで経験値(XP)が入りそれでレベルアップする
・レベルアップは各クラス別にカウントされる(プレイしていたクラスのみがXPを得られる)
・レベルアップによってアップグレード可能な項目が増えて行く
・全てを統合したプレイヤーレベルという要素がEAから追加された(ミッション選択時に一定以上を要求されるケース有り)

・採掘で得たゴールド等から換算されるクレジットを各種アップグレードに使用出来る
・クレジットの管理はアカウント単位(1つにプールされて全クラスのアップグレードに使える)
・XPやクレジットはミッションに失敗してもある程度は獲得出来る

・アルファ版には無かった要素として外観のカスタマイズ機能。それに幾つかのレア鉱物の収集要素が追加されている。
・アップグレードの中にはクレジット以外にレア鉱物を併せて要求する物がある(収集はアカウント単位)
・外観変更はレア鉱物を大量に必要とする物が多い

 現状でのアップグレード項目は上記の他には、ピッケル, アーマー, フレア, グレネード。それぞれ能力, 性能, 所持数等を改善出来る。ただし同一アイテムでもクラス別にカウントは異なる。例えばピッケルは全員共通の物だが、アップグレードはクラス毎に行わないとならない。

 現段階では新たな武器や装備をアンロックして持って行く装備自体を変更出来るという要素はまだ含まれていない。


*(エンジニア) タレットは2台で設置時に展開時間が掛かる方式。弾薬は手動でリロードしてやらないとならず、所持弾数にも制限有り(サプライポッドで補給)。リロードキー長押しで離れた場所に在るタレットを回収も可能。プラットフォームガンはかなり離れた場所であっても打ち込める。失敗して邪魔になった場合はピックルで崩すという事は出来る。

*(ガンナー)  ジップラインは打ち込み制限があってどこにでも張れる訳では無い。ただその制限がその場所の材質なのか、そこまでの角度なのかは詳細に検証出来ていない。

*(ドリラー) パワードリルは燃料制で無限に使用は出来ない(サプライポッドで補給)。それと鉱物を速く削ることには使えない。

*(スカウト) グラップリングガンは使用回数制限無し(距離制限等はある)。ただしラグもあるのか想定外の場所に打ち込まれてしまい、移動後に足場無く落下といった事故も起きがち(単なる移動手段でぶら下がったりは出来ない)。


BASICS
 鉱物類の回収はピッケルでその場所を砕いて採取という形で行われ、自己の運搬容量分だけは自動的に回収。フルになるとそのまま下に破片として落ちてしまう。これの保存回収役として小型の四足歩行ロボット(Mule)が同行しており、自動的にプレイヤー達の後を付いてくる(呼び寄せる事も可能)。これに向けてUseする事で現在の所持分が保存された事になるので、また改めて回収作業が可能になる。鉱物類の回収はこれを実行して初めてカウントされるシステム。なおLoot Bugという大きな芋虫がいて、これは倒すと希少な鉱物を吐き出すのでそれを回収するという事も出来る。

 どのミッションにも共通して出現する基本鉱物は4種類。まずは収集のメイン目的となる事が多いMorkite(緑)。次にクレジットに変換されるGold(金)。それと赤色の鉱物が二種類あって形状や色合いが微妙に異なる(私も最初は同じ物だと勘違いしていた)。判らなければレーザーポインターで正確に判別が可能。一つはRed Sugarでこちらはヘルスの回復用。採った時点で即回復というシステム。こちらは序盤からそこそこ手に入る。もう片方はNitraでこちらはサプライポッドを呼ぶ際に消費される。掲示板でも質問が多い様なので書いておくと、呼び出しキーは“5”でNitraの必要量は80/回である。これは呼ぶと指定位置に向けて打ち込まれる大きな箱で(近くに居ると大ダメージを喰らう)、ヘルス回復&弾薬補給箇所が4面に取り付けられている。そこをUseすれば補給出来るが中身は無限では無い。プレイ人数による補給面数のスケーリングはされない様で、4人プレイならば各人が1箇所を使用というのが普通になるが、少ない人数ならばそれだけ各人の補給可能量は増える事になる。


 ミッションは大きく分けて2つのフェーズに分かれている。1つは目的の鉱物やアイテムを探して集める作業でこれが大半を占める。この間は随時襲って来る敵を倒したり、臨時に発生するラッシュに対応したりしながら進めていく事になる。ミッションには目安時間が設けられているが、目的の鉱物類の出現場所がランダムなのもあるし、どれだけ協力が上手く行くかによってもかなり変化する。探しても探しても足りなくてずっと掘り進まないとならなかったり、遥か上方に露出していて照明弾無しでは見付け難い為に見逃していたという事もあった。参加人数による必要量の変化は無し。もしかすると一箇所から採れる分量が人数に応じて変わったりするのか、あるいは出現位置が人数が多いほど難しくなったりするのかもしれない?

 そして目標分だけ集め終わるとそこから脱出フェーズがスタートする。脱出用ポッドに乗り込んで星から脱出するという課程であり制限時間は5分間。達成時の位置に応じて別の場所に新たに到着するので、画面上に表示される外形や距離を頼りにしてそこまで行かないとならない。Muleが自動的に戻るのでそれに付いて行っても良いのだが、Muleは壁面や天井等の何所でも通れるので見失ってしまうケースもあり。アルファ版では開始からいきなり5分のカウントダウンが始まるパターンと、到着するまで待ってくれと言われて待ってから → 到着した地点が判明するのでそこまで3分の猶予という設定だったのだが、現在はどれだけのバリエーションが存在するのか不明である。そして単に戻れば良いなら簡単なのだが、このフェーズに入ると敵の無限ラッシュとなり、それを倒しながら皆で脱出を目指さないとならなくなる。よって全滅の危険性はこちらのフェーズの方がずっと高かったのだが、EA版ではちょっと終了時のルールが変更されている(後述)ので何とも言えない。

 脱出はタイマーが切れる前に全員がロケットに乗り込めばすぐに行われるが、時間前でも乗っていない者がダウン状態(&他は全員乗っている)だと一定時間待った後に発射してしまうようである。このルールはまだ調べ切れていないが、とりあえず皆を待つなら先に乗り込んだ状態で長時間待たない方が良いだろう。そして報酬のXPやクレジットは各人が脱出に成功していてもいなくても変化無し。これは生存状態で脱出した人にだけ高ポイントが入る方式だと、ダウンした者を放っておいて自分だけが乗り込めばOKというプレイに繋がってしまうからだろう。また脱出者の分だけクレジットがボーナスで入る計算で、つまりダウンしたプレイヤーを助けて4人全員で脱出するのが一番の高ポイントとなる。最新のアップデート9ではこのボーナスが倍加されたので(1人当たり75 → 150クレジット)、より全員での脱出が重要事項となっている。



・キーアサイン可○, マウス感度設定可○, マウス反転可○, 明るさ調整不可×, サウンドボリューム調整可○
・字幕有り(日本語有り)

*一人称視点固定, FOV調整機能有り
*照準有り
*スプリント○, 屈み×, ジャンプ○
*コントローラー対応
*現在のオブジェクティブ表示機能有り

マルチプレイ
 Co-opのみで対戦モードは無い。この辺りは今後変化して行く項目も在るだろう。

・参加人数は1〜4人
・空きスロットを埋める隊員のAI botは無し(導入予定も無い)
・途中Join可能
・クラス重複OK
・クラスをミッション途中で変更は不可(途中Join時に選択は出来る)
・プライベートサーバー設定有り
・パスワードの設定可能


・スペースリグと呼ばれる場所がロビーになっており、ミッション開始前ならばここに実際の3Dキャラクターとしてスポーンする。ここで他のプレイヤーを見ながらクラス変更等も行える。各種アップグレード関連もここに端末有り。その後ホストが端末からミッションや難易度を選択。皆でロケットに乗り込んでスタートとなる。他者のサーバーに直接参加する際には同じくここにサーバーブラウザが用意されている。

・マッチング機能は現在SteamworksのP2P機能を使用しており、ほぼ国単位でフィルターされてしまう(JPならば同じJPのサーバーしか見えない)。よって世界的にはサーバーが建っているのだが、日本では建っていないのでリストに表示されないという状態が発生する恐れがある。これを回避するにはSteamのリージョン判定を変更するしか無い。Steamの設定にてダウンロード地域をJapanから望みの国に変更してやりクライアントを再起動という手順。例えば深夜3〜6時頃は欧州がピークなので英や独に設定してみる。この件の改善には専用のサーバーブラウザ上でPingによるフィルタリングの実装等を待たないとならない。

・出たばかりの為にアップデートも頻繁となり、その為にゲームを長時間起動させたままだと出たばかりのアップデートが適用されず、適用されているサーバーがバージョン違いで出て来ないという問題が発生する可能性がある。避けるにはある程度プレイしたらゲームを再起動という風にする方が良い。


 大きな問題となっているのがサーバーからキックされるという件で、これは現在ホストに全権限があるという方式。第一に発売時はプライベートでサーバーを建てられるというのが周知されず、ソロでプレイしているつもりが誰かが入って来た or フレンド以外が入って来てしまうという理由からのキック。これは現在ではインターフェース的により解り易く改善されている。理由の第二としてフレンドとプレイしたい → フレンドを待つ間に自分だけでプレイするがソロでは厳しいのでオープンにして人が入れる様にしておく → 満員状態でフレンドが来たので誰かをキックする or フレンドとだけでプレイしたいので他人はキックするという流れ。第三にミッションが終了間際になって、分け前を多く得る為に他のプレイヤーをキックしてしまい最小限の人数に絞るという意図。問題を大きくしているのは1ゲームが結構長目で1時間を超えたりすることもあるので、途中でキックされてポイントが得られないのはダメージが大きいという点。

 対策の方の第一としては基本事項のアナウンス。このゲームはクリア時に獲得ポイントを参加人員で分けるのではなく、全員がミッションで獲得した総ポイントをそのまま同じ分だけ得られるというスコア計算方式となっている。つまり終盤になって人数減らしの為にキックするというのは意味が無い。それどころか生還人員数によるサバイバルボーナスが存在するのでむしろ損となる。第二に脱出フェーズが開始された時点でキックも参加も出来ないというルールに変更された。第三にキックされた場合でもそのゲームに参加してからの獲得ポイントから25%を得られる様になっている(これは単純にミッション失敗時のスコア計算でもそうなった)。なお投票機能の導入を望む声も出ているが、一長一短なので現在は一番良いシステムを検討中。


 クラス制限機能の導入も論議されているがこれはなかなか難しいだろう。各クラスが一人ずつしか存在出来ないというルールにしよう(orサーバー側での有無設定を可能にする)という物。だがこのゲームではクラス毎にXPやレベルが別なので、あるクラスのレベルを上げたいと考える人はそれでプレイ出来るサーバー以外には入らなくなる恐れがあり、そうなるとプレイ人口の割には人が集まらないという事態に成りかねない。

GAMEPLAY
 ミッションのタイプ。現時点では以下の5種類となっている。各ミッションの目的は指定された鉱物やアイテムを必要量だけ洞窟内から回収して来る事で、敵を倒すといった行為は目的には含まれない(Eliminationを除く)。作業中に邪魔をするエイリアンの類を必要なだけ倒せばそれで良い。

名   称 メインの目的 内    容
 Mining Expedition  Morkiteの回収(200-400)  洞窟が幾つか連結された構造。最も基本的なタイプ。
 Search and Extract  Morkiteの回収(325)  巨大で複雑な一つの洞窟という構造。上方にも広がっている為に照明が重要になると共に、隅々まで探してそういった場所に到達するのに協力がより必要になる。
 Elimination  3体のボスの排除  戦闘がメインのタイプ。洞窟が幾つか連結された構造。ボスは房の様な物の中に潜んでおり、まずはこれをレーダーを頼りに探し出さないとならない。準備が出来たら攻撃してやると出て来る。
 Collection  エイリアンの卵の回収(10)  洞窟が幾つか連結された構造。卵は露出しておらず、目印を頼りに掘り出さないとならない。ドリラーが活躍するタイプのミッション。
 Point Extraction  Aquarqの回収(10)  特殊タイプ。巨大な一つの洞窟という構造。Aquarqは露出しておらず、目印を頼りに掘り出さないとならない。最初から中央部にロケットが鎮座しており、複数台のタレットが備え付けられている代わりに敵が多目で戦闘が激しい。またMuleがおらず収穫した物は直接ロケットまで運ばないとならない。

・常にサブとなる回収目標有り(こちらは色々と変化したりもする)
・参加人数に応じて敵の出現数はスケーリングされる。洞窟の大きさは人数によってスケーリングされない。
・難易度は5段階でボーナスポイントが異なる
・洞窟の広さと複雑さはそれぞれ三段階で難易度表示される。難易度が高いほど高ポイントのボーナス補正。
・現在7つのロケーション(バイオーム)が用意されており、それぞれに景観や特性(有害な植物類の種類等)が異なる


 端末からプレイするミッションを選択するのだが、選択可能なロケーションは時間と共に変化するという仕様で、7箇所中で有効になっている3〜4箇所の中から選ぶという方式。更に有効なミッションタイプも変化しているので、やりたいタイプのミッションが選べるという訳では無い。有名な物ではPayday 2と同様の方式で、仕事を請け負うというスタンスなので自由には選べないという事なのだろう。ただしこれはホストになって新規に起動する場合の話で、進行中のミッションにJoinするケースではまた選択肢は異なってくる。その他に早期アクセス段階なので平均的にプレイのデータを採りたいというのもあるだろうし、この手のXPを稼ぐゲームではそれに有効だと判断されたミッションがひたすら回されるという事態になることがあるのでそれを避けるという意図もあると思われる。

 EA版にて新しく導入されたのは多数のレア鉱物という要素。ロケーションによって採取可能なレア鉱物が異なっており、これ等が幾つかのアップグレード時に必要とされるという設定にされた。つまり多数のアップグレードを滞りなく行うには多種のレア鉱物を十分に備えていないとならず、それには全てのロケーションを満遍なく回ってそれぞれのレア鉱物を集める事にも努力しないとならないという風になった。これもまたプレイするロケーションの偏りを防ぐ方法の一つと思われる。

 そのレア鉱物の回収に関連して、メインの目的の達成時に即脱出というルールでは無くなった。メイン目標を達成するとMuleの脱出用ロケットの呼び出しボタンが露出するという様に変わり、任意のタイミングでロケットを呼び出せる。よってサブの目標まで達成した後であっても、レア鉱物探しに時間を掛けることも自由である。


 一回のゲームは長目でミッションのタイプにもよるが30分程度は掛かると見ておいた方が良い。大きな洞窟だと45分から1時間コース。レア鉱物探しに時間を掛けたりすれば更に長くなる。失敗時は参加していた間の成績に応じた25%の報酬を受け取れるので無駄にはならないが、時間が掛かるだけにかなり終盤での失敗のダメージは大きい。


 マップのプロシージャル生成は完全にランダムではなく、型となる洞窟の基本形状が幾つか用意されており、これをミッションのサイズに応じて何個か配置して構成されている。例えばランダムに選択された基本形を4個ほど分離して配置し、やはりランダムな箇所を接続点として全てを接続するという風にする。この接続部分は特殊な地質となるので見分けが付くしマップのスキャンで発見する事も可能なので、そこを掘ってドンドン奥の洞窟へと進んでいくことになる。なお基本形とは言ってもその中身は、バイオーム別の内部存在要素の違い, 鉱物の露出箇所, 柱類の有無や位置, 毒草や有害植物エリア, マグマや蒸気噴出口等がランダムに配置されるようになっているので常に見た目が同一では無い。

 マップ表示機能は有るのだが粗い画質で、また自分の周辺部のみで拡大が出来ない。キーを押して表示させたままの状態で移動して探索は行えるが、平面表示に対してマップ内の段差が激しいのでそれほど役には立たない印象。真っ黒なエリアはその先に掘っても無駄なので、壁の近くでそちらに何か有るかを確認するのには役に立つ。他には持ち替えて使えるレーザーポインターを所持しており、これは当てればその箇所の状態(鉱物等)を表示してくれる。鉱物を発見した際にクリックで他のメンバーへの伝達も可能。なお暗闇の上方壁面に何かないかと探るという手もあるのだが、これは時間が掛かるので実用的ではない。

 形状としては深い縦穴は厄介で、これはどんなクラス構成かによっても変わってくる。ダウンの可能性は戦闘時よりも誤って落下のケースの方が多いというゲームでもあり、深い縦穴は誤れば最深部まで落ちてしまうという意味で危険である。後は天井が高い巨大洞窟では灯りが届かないのと、上方へとアクセスする方法の選択肢をどうするかというのが難しく、また敵の襲撃も広範囲からとなるので厳しくなる。


 その他の事項を幾つか列挙。

*ダウン状態になると他のプレイヤーが近寄って助け起こさないとならないが、死亡やリスポーンの概念が無いので助け起こされるまで延々と待ち続けないとならない仕様。戦闘時は一緒に居るケースが多いので問題にはならないが、落下によるダウンが多いゲームなので問題となる。一度どうやって落ちたのか解らない遥か下方にダウンしたドリラーを探して延々と20分位残りの3人で掘り進めながら探したケースがあったが、それはそれで面白かったとは言え何等かのシステムが必要に感じられる。実際に助けが来なければ数分でゲームから落ちてしまうプレイヤーが結構多かった(アルファではXP獲得に大して意味が無かった為)。だが簡単にリスポーン出来てしまうのでは別の問題があるし難しい件ではある。リスポーン可能にするがダウン可能回数に制限を設けるとか、Nitraの様な収集鉱物を消費すれば復活させられるとかいろいろと案は考えられる。

*隊員同士は外形表示機能ありで、またレーザーポインターを持てば遠くに居る者も距離表示と共に見付けられる。しかし洞窟形状が非常に複雑だったりする為に、そこへどうやって合流したら良いのかに悩まされるケースにも多々遭遇した。よって合流目的ならば両方が相手を探すか、片方がチャットで誘導したりといった協力作業も要求されてくる。それと自分のクラスや離れている状態によってもどれだけ合流に苦労するかは大きく変わってくる。

*初期所持の武器弾薬が少な目な上に、クラス別のツール類であるドリル, フレアガン, プラットフォームガン, ジップラインガン等のアイテム類も弾薬制の為にサプライポッドによる途中補給はかなり重要という設定である。しかしMorkite以外のNitra(Goldも同様)の探索&回収にも時間を掛けているとそれだけ敵に遭遇する可能性も高くなるというデメリットがあり、サプライポッドを呼ぶ目的で探索&回収に時間を費やした結果(人数が少ないほど時間が掛かる)、より敵との戦闘が増えてしまい弾薬とヘルスがむしろ減るハメに...という悪循環に陥る危険性もあってその辺の判断が難しいところ。

*サプライポッドは呼ぶ前に他のメンバーに呼んでも良いかを確認した方が良い。Nitraの分量的に気軽に呼べる物ではないので、自分だけが弾薬不足だと回収効率が悪くなってしまう。皆が減っている状態でフル回収出来るという時に呼ぶのがベスト。特にツール系を気軽に使ってしまい、皆に要求されたシーンにてツールが使えないので回収効率は悪いが呼ぶしかないというのは最悪のケースとなる。一方でこのゲームにおいて最も避けたいのは終盤になっての全滅なので、他のメンバーが皆倒れてしまって自分だけでしかもヘルスが少ないといった様な危機には、遠慮なく呼んでヘルスと弾薬を回復させてやり全滅のリスクを減らすという風にした方が良いだろう。

脱出ボタンが押せる様になってからは注意。これは誰でも押せる様になっているが、ロケットを呼んだら取り消せない為にそれ以降もレア鉱物等の回収を続行したいというケースでは不味い事になる。また脱出フェーズに入る前にサプライポッドを呼んでヘルス&弾薬補充してそれに備えてからという作戦も有り。だがこれは初心者がシステムを知らずに、鉱物をMuleに保管しようとして誤ってやってしまうという事も起こり得る(同じ場所をUse長押しなので)。投票機能が備えられるのが理想だろう。

*フレアは時間で回復するので切れる事は無いが、照らす範囲や継続時間といった性能はそれほど良くないし上方等を照らすには無力。所持数と継続時間はアップグレード可能。それと長時間残るので既に通った場所かどうかという道しるべにもなる。

*キャラクターの発声機能はあるがボイスは選べない。指し示した場所に応じて自動的に選択されると思われる。


シングルプレイ
 アルファ版では実質無理ゲーという感じだったのだが、EA版ではソロでもプレイが可能な様に大きな修正が加えられている。最大の新規要素はお供をするロボットBoscoの導入で、これは様々な仕事をこなしてくれる万能タイプのサポートロボットになる。ずっとプレイヤーの後を付いてきて敵への攻撃は自動(弾薬無限)。何よりも大きいのが、アルファ版ではダウンしたら終わりだったのが2回までダウン状態からBoscoが助け起こしてくれる(3回目でゲームオーバー)。特に天井からプレイヤーを吊り上げるヒルに襲われると自分自身では反撃が出来ない為にそれでお終いだったのだがそうではなくなった。またこの吊り上げ状態で攻撃もしてくれるのでダウン前に逃げ出せるチャンスも生まれている。Boscoへの指示はレーザーポインターで行い、これで指した場所をクリックする事で自動的に判断を行う。

・敵を指してやると優先的に攻撃
・連結部分などの掘れる場所を指すとそこを掘る
・上方の鉱物を指すとその鉱物を削って採取(自身では回収出来ずに下に落ちる)
・暗い場所を指すとライトアップ


 しかしEA版リリース当初はバランス的にそれでも相当に難しく、難易度をハザードレベル1にしても苦戦するという声が多かった。その最大の理由は弾切れで、サプライポッドを呼ぶにはNitraが80必要になるが、それを集める前に敵のラッシュで弾が切れてしまうという状況。洞窟の大きさはスケーリングされないので一人で探すには難易度が高くなり、鉱物類を探している内に定期的なラッシュへの対応で弾が無くなってしまう。よって探索を熱心にはやらずにNitra等が増える奥の方へと急いで進んでしまい、そこでNitra集めから始めるといった作戦を採るしかなかった。Nitraを豊富に取れる様になれば、サプライポッドを4面独占も出来るしある程度は難易度が緩和される。

 それもあってか最新のアップデート9ではBoscoの能力が大幅にアップされており、ソロ探索の難易度はかなり減少した模様。

・天井のヒルをより正確に攻撃出来る様に修正(まだ完全ではない)
・攻撃ダメージを2倍に増加
・FFダメージを1/5に減少
・ライト光量のアップと常時照らせる様に変更
・呼び出し時の移動速度を2.5倍に増加


 ただし4人Co-opに比較して単純計算で4倍の作業量。それを単一のクラスでこなさないとならない事からの更なる負荷増加という面倒さ。それに深い縦穴などソロでのプレイでは苦戦するエリアもあり、ずっとソロだけで楽しめるゲームという感じはしない。その複雑さからAI操作の別クラスのメンバーを同行させるという機能も諦めているらしいし、ソロ前提という方は良く考えてから購入するべきであろう。

戦   闘
 戦闘に関しては類似のCo-op用FPS/TPSとは設定が違っており、激しい戦闘になるケースが少ないというのがある意味では特徴となっている。エイリアンが全く出て来ないというエリアも多く、出て来てもまばらというケースが一般的。そこそこ固まって出て来る時でもあまり脅威度は高くない。比較的難所は定期的に発生するラッシュで、この際は通信が入ってエイリアンの群れがそちらに向かっていると事前に教えられる(エンジニアがタレットを設置したりの余裕もあり)。だが3〜4人だとスケーリング機能によりそれだけ敵は多くはなるものの全滅しそうというほどの脅威度は感じられないし、実際にこのタイプのラッシュで全滅に遭遇した事は一度も無かった(最高難易度は未体験だが)。弾薬は確かに少ないのでサプライポッドを呼べないとピッケルでの打撃攻撃に頼らざるを得なくなる恐れはあるが、そこまでNitra集めに苦労したりは無いはず。

 危険なのは戦闘以外の落下等が原因で人数が足りていない時にある程度の数の敵が出現した場合が1つ。そして最大の危機が脱出フェーズの5分間で、これは時間制限ありでの移動中のラッシュ対応となり、かつダウンしたプレイヤーをすぐにその場で助け起こしながらの移動にもなるので、全員生還を目指すという姿勢だと難易度が上昇する。とは言えミッション全体の中で緊張感を持った戦闘の割合が少ないというのは事実。普通の難易度だと実質最後の脱出5分間だけとか、難易度が上がってもクリアまでの30分〜1時間の中で1/4程度といった感じだったりする。非戦闘パートでの協力がメインとなっているゲーム性なので、そこは一般的な作品とは大きく変わっている所だと言えよう。

 ※この件についてはさすがにバランスに問題があると判断された様で、EA版ではピッケルによる打撃攻撃が弱体化された(アップグレードは可能)。よってそれだけ銃器に頼る必要が増える → その分だけ弾薬不足に陥る → そしてNitra不足だと苦戦するケースが増えるという風に変わっている。


 被ダメージはアーマーとヘルスで管理する一般的な方式。アーマーは自動回復するがヘルスは回復用の鉱物やサプライポッドが必要。

 ダウンした場合には他のプレイヤーが近寄って助け起こすしか無い。回数は無制限で完全死亡にはならない。なおこの助け起こしは複数人で行った方が早い。

 クラス別に武器は固定でロードアウトは選べない。クラスによって戦闘能力は大きく異なり、とにかくガトリングガンを持っているGunnerが頭1つ抜けて強い。次点は火炎放射器のDriller。それとこの二人はHPの高いボス系に有効な爆薬パックを所持しているクラスでもある。他の二人は小物捌きがメインという感じになる。

 EngineerとScoutはショットガンを持っているので前面に出るというやり方も選べるが、FF.がオンなので逆にガトリングの掃射や火炎放射器の邪魔になるという面もあり、うろつき回らずに攻撃は得意な二人に任せた方が無難という状況も多い(Engineerならタレット任せ等)。他のゲームでも非戦闘タイプのクラスは有るのでそういった物が好きな方なら良いのだろうが、派手に戦闘をしたいというプレイヤーは選択するクラスに注意する必要がある。


 敵となる棲息しているエイリアンはクモ型がメインとなり、いろいろな種類が用意されている。その生態から天井や壁を自由に這ってやって来るというのが特徴となる。また避け目からも出現するという設定なので、単なる岩壁の様に見える所からでも出て来るので全方位に注意しないとならない。後は時々クモ型では無いボスタイプの出現もあり。全体的にはまだ少な目でバリエーション不足という感は否めない。それには単純な数以外にもバイオーム別のユニークな敵を増やすのも重要と言える。なおどこでも地形を破壊可能というシステムから仕方のない事なのだが、敵の体や移動は周囲のオブジェクト(ポリゴン)と重なってしまう状態が頻発する。

 特殊な敵としては天井に棲息しているCave Leech(Vine)という奴がおり、これはL4Dでも出て来る「捕まってしまうと自分では脱出が出来ない」というタイプである。問題は視覚的には見えない暗さの天井にいるという点で、上方を見ながら注意すれば大丈夫という訳には行かない。特にソロでは泣き所となる(アルファ版では捕まった時点で終了だった)。レーザーポインターで指せば発見出来るが、常時これを使って天井をスキャンし続けるというのは無理。Co-opにおいては助けてもらえる様に単独行動をしない様にするしか無いだろう。


 戦闘の中で厄介な点と言えば第一に暗さで、灯りが無い場所での戦闘はやり辛くなる。特に天井や壁から飛び道具で攻撃してくる敵はフレアを投げても見え難い。レーザーポインターで指してからクリックでハイライト表示させることが可能なので、天井方向の敵などは誰かがスキャンして知らせてやると他が助かる。次に死亡後に一定時間死体から毒ガスを残すタイプが結構おり、ラッシュ時などは移動中にその中に突っ込んでしまうことも増える。

 続いて狭い通路での戦闘は危険となる。掘り進めて自分で道を作りながら進む際が顕著で、こういう場所で襲われると逃げ場が限られる上に、敵は多少周囲のポリゴンに重なってでも内部に入ってきてしまうので視覚的にもやり辛くなる。そして倒しても囲まれて移動出来ない際に、残された毒ガスのダメージから逃れられないという事も多い。他にはFFが固定でオンなので注意しないとならない。最後に被弾エフェクトが大きめで(特にクモの糸攻撃)前方が見え難くなるという設定。


 戦闘自体には特別にユニークな要素は無く、戦っている感覚的にも普通である。つまり戦闘は詰まらない訳では無いが特筆すべき点も無いという感じで、戦闘面の方に激しさやユニークさを求めるプレイヤーにはマイナスになると考えられる。併せて出来る限り早く目的を達成して逃げ出すのが理想なので、最後の必須ラッシュを除いた戦闘は避けられるならば避けるべきというゲーム性でもある。敵を倒して得られるXPは鉱物の回収XPに比較してかなり少なく、その意味でも戦闘の重要度は低い。

 逆に良い所は戦闘と探索のバランスになる。とにかく戦闘に次ぐ戦闘ではプレイヤーが疲れて消耗してしまい、最初のうちは良いが段々と単調になってきてしまうという問題をどのゲームでも抱えている。L4Dではその件をゲーム側にて、敵のラッシュと休息時間を上手く配置する事で解決しようと試みていた。しかしラッシュでは無い休息時間とは単なる移動となってしまい、それ自体には面白味が少ないという面が存在していた。そこをこのDRGでは合間の時間帯を探索と発掘という共同作業に充てるという風にしており、ほど良い時間帯を空けて戦闘が発生するのでプレイヤーが緊張感の連続で消耗しないし、次の戦闘までは皆で協力しながら作業が出来るので単調にもならない。この面白さを持続させるという面において戦闘と非戦闘フェーズのバランスが優れているゲームだと言えよう。


GRAPHICS
&
SOUND
 Unreal Engine 4を使用。クオリティのプリセットは5種。他に個別設定項目も有り。

 何所でも破壊出来るというデザインからグラフィックスはローポリゴンを採用しており一般的なゲームとの比較は出来ない。それでも以前のバージョンよりは綺麗になっているし、関係の無い武器類などは複雑なデザインになって来ている。


 3Dサウンド対応。ボイス有り。BGMはテクノや電子音系を含めて様々な種類の音楽を雑多に採用している。効果音としてはもっと洞窟内の環境音は多い方が理想。併せて反響音エフェクトももっと派手目にした方が良いだろう。

感  想  現状SteamChartsで見るとプレイヤー数は2000人を超えている時間帯も多く、発売前の予想よりも人数が集まっているという感想。アルファ版でも面白いとは思っていたのだがインディーズ故の悲しさとして宣伝広告費が無いのでとにかく知名度が低く、賑わうとしても時間が掛かるかと考えていたのだが嬉しい誤算となった。Steamの売り上げランキングでも上位に来ており、それが起因となって多くの人に知れ渡って来ているという状況と思われる。ただ先日正式に発売されたWarhammer: Vermintide 2という大物が存在しており、同じ4人Co-opのFPSで価格もほぼ一緒である強力なライバルがいるこのタイミングでの発売というのはちょっと失敗したかなという気もしている(Vermintide 2の人口は現在ピークで7万越え)。

 事前知識はあまり要求されないというのも良い点(高レベルに挑戦でもない限りは)。簡単なチュートリアルも設けられたし、非常に複雑なゲームシステムを持ったゲームでも無い。早期段階からすぐに楽しめるといった内容になっている。


 好スタートを切ったとは言え、今後更にこれが広範囲に受ける様になるか?となるとやや疑問も。まだまだ知名度は十分ではないので、その分だけしばらくは購買者に伸びしろはあると考えているが、大ヒットさせるとなると戦闘面にもっと力を入れてそちらも面白くしないと難しそうかなというのが正直な感想である。しかし改変するにも戦闘時間を長くしたり敵の出現を増やすと探査の方がやり辛くなるという影響が出るので難しい。あるいは戦闘を面白くする為に難易度を上げるという手はあるが、これで探索の方の難易度も上がってしまうのは好みでは無いという方も多いだろう。戦闘と探索の難易度を独立して変更出来る様にするという解決策はあるが、制作側にて調整に手間が掛かるのは間違いない。

 個人的には探索重視のバランスは崩さずに開発を進めて貰いたいと思っている。戦闘に関してはそこそこにして、それは他のCo-opゲームにお任せすれば良いだろう。つまり無理に売り上げアップを図って戦闘面を充実させるよりも、売り上げはそれに比較すれば落ちるとしても基本線は探索という姿勢を保って欲しい。


 現在の完成度: 早期アクセスは予定通りにスタート。既に現段階においてゲーム自体の安定性は高く大きなトラブルも発生していないので、今後はコンテンツの充実の方に注力出来る様になるはず。だが完成までに1〜2年は見込んでいるという所は気になる。それだけ実装したい要素が多いのか、それとも人員的にかなり開発はスローペースになりそうという意味なのか。

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