☆ ENIGMA PRISON ☆
17/09/08 更新 | 目次 HOME | |||||||||||||||
製作/販売 | Gustavo Rios / GriosDevelopment 公式サイト STEAM INDIE DB | |||||||||||||||
配布状況 | 2016/11(頃)にリリースされた beta.0.6.5.4 (2.15GB) が最新バージョン。 更新頻度: 正確には不明だが10回以上はアップデートされている Steam GreenlightにエントリーしてGreenlit経由でのリリース。 Patreonで資金募集を行っていたが現在サイトは消えている。 |
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概 要 | Gustavo Rios(gustavorios2)氏はブラジル人.。一人だけで製作しているそうでこれがデビュー作となる。 発売予定は2016年末から2017/Q2へと延期されており、その後更新されていない。掲示板を見ても最後の発言は4月になっていて音沙汰が無い状況である。 Greenlightに登録してからたったの4日という早さでGreenlitを達成している。その意味では未発売のインディーズゲームの中でも有名な部類と言えるだろう。 対応プラットフォームはWindowsのみ。コンソール版はWindows版が売れれば考えるという事らしい。 ストーリーや背景設定については詳しい記述は無し。最先端のテクノロジーを研究している施設において、そこに隠された秘密を探るという話の様だ。 |
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動作環境 |
DirectX 11以上要 シマンテック(ノートン)のセキュリティツールによって怪しげなファイルとして検出される件が報告されている。実行ファイルが自動削除(検疫)されてしまうならば除外として指定してやる必要がある。 これは私の環境の問題という可能性もあるが、オプション設定にてサウンド関連の項目が表示されない(サウンド自体は鳴る)。 テキストメッセージが重なって表示されてしまうケースが見受けられた。 |
BASICS | Portal以降、幾つのも作品がリリースされているFPP形式のパズルゲーム。主に、何等かのツールを使って, ゲーム内世界のルールに則り, マップ内のオブジェクト類を操作し,
目的を達成するという形式で進められる。大抵は敵との戦闘要素は無し。自キャラクターの操作スキル(ジャンプやタイミング合わせ等)を要するかはゲームによる。代表的な物だけでもすぐに結構出て来る人気ジャンルの一つ。 Antichamber Attractio The Ball ChromaGun Magnetic: Cage Closed Magrunner: Dark Pulse Polarity Q.U.B.E: Director's Cut Quantum Conundrum The Talos Principle The Turing Test そしてフリーとかまだ未発売のインディーズゲームに良く見られるスタイルでもある。これには相当な制作負荷となるグラフィックス面で高度な物を要求されず、また単調な背景描画でも成立するという面が大きいと考えられる。 基本のメカニズムとしては四種類のツールを使い分けてパズルを解いていくというシステムになっている。このベータ版ではその内3つが登場する。
・キーアサイン可○, マウス感度設定可○, 明るさ調整可○, サウンドボリューム調整不明 ・難易度設定無し ・字幕あり(ボイス無し) ・セーブ機能あり。任意セーブとオートセーブ。 *一人称視点固定, FOV調整機能あり *照準あり *スプリント△(自動加速風), 屈み×, ジャンプ○ *コントローラー対応 *マップ機能あり |
GAMEPLAY | 現在のベータ版は、中身がパズルなので個人差はあるだろうが1時間程度はプレイ可能と思う。 進行形式は固定では無く、ある程度は自由に進められるという風になっている。各パズルの用意されているチェンバーのパネルにアクセスすると、現在所持しているツールで解けるのかどうかという判定が帰って来るので、それで不可能ならば飛ばすしかないし、解けるという返答でも先のルートに進めるのならば解かずにそちらに行ってしまっても良いという構成。何箇所かにテレポーターが用意されており、アンロックしてオンにするとマップ画面上から何時でもそこへと飛べる様になるので、これでツールを入手してから戻ってくるという形で進める事が出来る。 4つのツールを組み合わせて使用しパズルを解決すると紹介文にはあるのだが、現バージョンではその内の3種類にアクセスは出来るものの、テレポーターとドローンはチュートリアル程度の扱いでしかなく、実質キューブツールを使ったパズルがほとんどを占めている。よって複数のツールを複合的に使用するといった凝った物は収録されておらず、全体のパズルのクオリティに関してはまだ未知数という程度に留まっている。 プリズン内での基本的なルールは以下の通り。 ・高く飛べるジャンプパッド有り。これは横方向へと飛距離を稼げるタイプも有る。 ・時間制限のあるタイマー付きのメカニズム ・一時的に全ツールが使用不可となるニュートラルエリア ・片方向からのみ透過して通れる壁 ・落下ダメージは無し ・ツールの使用にはそれぞれにエネルギーが必要 ・各チェンバー単位で進行状況をリセット可能(初期状態へと戻す) ちょっと変わっているのはアイテムストレージという機能で、リセットバリアに設定されている壁を通過すると所持しているツールのエネルギーが全て没収されてしまう。これはマップ内のアイテムストレージへと転送されているのでそこに行けば回収出来るが、一時的にツールが使えなくなってしまう事になる。ニュートラルエリアはツールが使えなくなるだけでそこから出ればすぐに使用可能になるが、こちらは没収されてしまうという点に違いがある。これの目的はチェンバー内にてツールが使用可能なエネルギー量の制限をする事で、例えば入り口で持っているキューブを全部没収してしまう事により、そのチェンバー内に置かれているキューブだけで解決しないとならないといった制限に使われている。 主に使われるキューブツールについて。右クリックにて置かれているキューブを吸い込み、左クリックにてそれを自由な場所へと配置する事が可能。吸収量に制限は無いようだ。置いたキューブには乗ることが出来るので、乗ってから足元に向けて連続発射して高さを稼いだり、空間にて横方向へと連ねて道を作成したりを行える(重力の影響は受けない模様)。使用後は離れた場所に有っても吸収して回収が可能と便利。離れた遠くへも配置出来る為に、キューブをはめ込んでオンにするスイッチを作動させたりも可能となる。 ベータ版にはテストチェンバーは10個程度用意されているがチュートリアル的な物も含まれており、凝ったパズルは数点といったところ。ヒント表示も結構あるので難解な物は少ない。中では最後の「チェンバー内のキューブだけを使用して出口へのルートを開放する」という物が頭を使わせて面白かった。このキューブツールは応用範囲が広そうでバラエティに富んだパズルを作成するには向いていると思うのだが、キューブを用いるという手法はこのジャンルにおいては定番なだけにユニークさをどうやって生み出すかという難しさも抱えていると言えよう。 ドローンは飛ばして爆破可能な壁のみを爆破させるという使い方なので応用範囲が限定されそうな印象。発射後は三人称視点での操作となる。飛ばす際に狭い空間を通したりするスキルは要求されるが、そちらの面白さはあくまでもサブ要素なのでそれだけでは厳しい。面白さは他のツールとの組み合わせでどう使って行くかに掛かってくる。 テレポーターはここでは単に使えるだけといった感じだが、場所を入れ替えるという機能は上手く使えれば面白そうなパズルも出来そうである。他のツールとの組み合わせもやり易いだろう。 |
GRAPHICS & SOUND |
Unreal Engine 4を使用。クオリティのプリセットは5種。他に個別設定項目も多数有り。 元々このタイプのゲームは壁や床が単調で均一な表現だったりとグラフィックス面には凝っていない物が多いのだが、そういった中ではかなりグラフィックスには力が入っているという印象。テクスチャー精度, キャラクターの影描画, ライティング等はインディーズの同系統作品の中ではトップレベル。 3Dサウンド未対応。ボイスは無し。サウンドはこの手のゲームでは皆そうだが派手さはなく、BGMが静かに鳴っている程度。主人公をガイドする為に喋るというキャラクターは存在しない様である。 |
感 想 | シンプルなルールによりバラエティに富んだパズルを用意するというのがこのタイプのゲームにおいては重要となるが、その観点からはツールが4つというのはちょっと多い気もする。上手く複数のツールを使いこなさないと解けない様なパズルが多いのが理想だがなかなかに難しい。後はツールがエネルギー制で限られた量しか使用出来ないという設定は変わっており、これは差別化要素として活かせれば面白そう。 プレイヤー自身のアクションスキル(素早い連続アクションやタイミング合わせ等)はあまり要求されないデザインに見えるが、これは善し悪しでは無くて各人の好みによる。ベータ版だがこの手のゲームが好きな方は試しても損は無い作品。 現在の完成度: システム面は既に固まっている様子なので後はどれだけクオリティが高いパズルを生み出せるかになる。発売予定からするとほぼ出来ていると考えられるが、アナウンスも無く延期中なのはそのパズルの質を高めようと努力中なのかもしれない。あるいは人気(有名)ゲームの場合、パブリッシャーと契約出来るかも?という話になっていて一切のアナウンスが途切れるというパターンもある。 |
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