☆ THE FALL OF LAZARUS ☆
16/10/18 更新 | 目次 HOME | ||||||||||||||||||
製作/販売 | No Wand Studios 公式サイト ITCH.IO GAMEJOLT | ||||||||||||||||||
配布状況 | 2016/09/08にリリースされた Version 1.2.0 (837MB) が最新バージョン。 更新頻度: これが2番目のリリースバージョン Greenlightには未登録。 資金募集はItch.ioにてダウンロード時に1ユーロから任意額の寄付を受付。公式サイトではPayPalを使って同じく任意額の寄付を受け付けている。 |
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概 要 | No Wand Studiosはスペインのインディーズでメンバーは現在4人。他に外部の協力者を数人得て制作されている。これまでにブラウザゲームやスマホ向けにゲームを制作した経緯あり。PC用の本格的なゲームとしてはこれが第一作目となる。 出来るだけ多くのプラットフォームでリリースしたいと考えているが、現在はPCのみに焦点を絞って開発中。リリース予定日は明らかにされていない。 時代設定は遙かな未来。主人公は巨大な貨物宇宙船“USSC Lazarus”において冷凍睡眠から目を覚ます。しかし彼は以前の記憶も、更には名前すら思い出せないという状態だった。以後彼は船の管理コンピューターであるHybrisの協力を得て記憶を取り戻す為の行動に移るが、Lazarusには大きな秘密が隠されていた。 |
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動作環境 |
DirectX 10以上要 Windows版で64bitのみ。私の環境では動作に問題等は特に無し。 |
BASICS | 一人称視点の探索型アドベンチャーゲーム。謎に満ちた意外性のあるストーリーを重視している。強い影響を受けた作品としてFirewatchや映画『月に囚われた男』を挙げている。その他ではGone Home, Mind: Path to Thalamus, The Guest等。 パズル要素も結構有り、探索だけしていれば自然に先に進めるというデザインでは無い。Walking Simulatorと言うよりはアドベンチャーゲーム寄りのゲームとなる。パズルのタイプは宇宙船内を探索しているという没入感を妨げない様にストーリーに沿った物(障害の回避や謎解き)がメインとなり、ゲーム的な純粋なパズルの類(何故かそこに有るパズルを解くと問題が解決されるタイプの物)はほとんど含まれない。 そして船内に残されたノート類やコンピューター端末にアクセスしながら出来る限りの情報を求めて謎を解き明かすのが目的。ナラティブなゲームというと筋は一本道で誰にでも理解出来るようにするというタイプが多いが、このゲームではどれだけの謎を解いたかどうかが進行に影響するらしく、最終的なメインの謎を解き明かして真エンド?に辿り着くには努力が必要という設定である。 探索を行うロケーションはメインとなるUSSC Lazarusの六つに分かれた内部構造の他に、アウトドアのレベルが幾つか用意されており景観の変化にも富んでいる。詳細は不明だがLazarusから降り立てる惑星がある模様。 VRへの対応も予定されている。 ・キーアサイン可○, マウス感度設定可○, 明るさ調整不可×, サウンドボリューム調整可○ ・難易度設定無し ・字幕有り ・セーブ機能無し *一人称視点固定, FOV調整機能無し *インベントリー画面は無し *照準は干渉可能なオブジェクトに合わせた時のみ出る方式 *スプリント, ジャンプ, 屈み 操作全て無し *現在のオブジェクティブ表示機能あり |
GAMEPLAY | 公開されているバージョンは「The Fall of Lazarus: The First Passenger」というタイトルで、基本的なシステムを学ぶ為のチュートリアル的な役割も持っているプロローグに当たる物。プレイヤーの操作する人物はCaleb Rogersという名前で、(冷凍睡眠から目覚めたという点は同じだが)本編の主人公とは別の人間である。それとこのプロローグは本編の前の話で時期は2180年と明記されているが、本編と近い時期の出来事なのかは不明である(冷凍睡眠なので長期間離れている可能性も在り)。 特徴としてアシスタント役としてサポートしてくれる船の人工知能Hybrisが存在しており、彼(彼女)と会話しながら話を進めて行く形式となる。単純なガイドではなく意志(パーソナリティー)を持ったAIとして設定されており、それとのやり取りが面白さの一つとして位置付けられている。 凝ったストーリーがメインとなっており、様々な残されているデータ類を読んでそれを理解したり障害を解決したりする事になるが、このプロローグから受ける印象ではかなりそれに寄ったデザインになっている。別の言い方をすると、「全てのプレイヤーが必ず遭遇するゲーム内のイベントにて必要な情報が与えられて、その他の探索は各人の自由となる」というタイプでは無く、「多数の文章類を自分から探して読んで理解していかないとならない」タイプと考えられる。このプロローグでも文章の内容は難解では無いものの、問題解決やストーリー理解の為にメールやら何やらを結構ちゃんと読まないとならず、とにかく英語を読むのが嫌という人には明らかに向いていないゲームである。 このプロローグの大きな弱点はグラフィックス。ちゃんとしたテクスチャーが貼られていない部分が目立ち、全体的に間に合わせ程度のノッペリした白っぽい箇所ばかりでリアリティに欠ける。グラフィックスに独特なタッチを用いているならばともかく、リアル路線のグラフィックスだとこの品質レベルでは問題となる。シューターやステルスなどある種のゲームプレイがメインのゲームであるならばグラフィックスの稚拙さはそちらの面白さで補える可能性があるが、探索メインのゲームでリアル路線の描写を行うとなるとそのクオリティが低いのは大きな痛手である。ただしこれは今後改善される予定であり、また既に公開されている新しい画像等を見てもこのプロローグ版よりはずっと良くなりそうである。 進行の為の謎解きはあまり面白いという感じでは無かった。一番最初に記憶パズル有り。他は必要ならばアイテムを探し、後は文章を読んだりツールを使いながら解いていく。ここでは自動的に解答が書かれている文章にアクセスすると正解と判定されたりという親切さもあり。 ツールはMnem/0z1n3と呼ばれる得た情報の記憶&整理をしてくれる物が用意されており、例えば暗証番号が書いてある文章を発見すればそれが自動でツールに書き込まれるという風に進行する。かなり多機能な様だが、このデモでは駆使したりはしない為に使い勝手や便利さに関してはまだハッキリしない。いずれにしろパズル関連はもっと面白い物を用意しないとならないだろう。 プロローグは全体的に地味で、単なるインターフェイス系の体験版といった印象が強い。ところが終盤になって突然大きな変化が起きる様になっており、そこから最後までのパートには意表を突かれた感じでインパクトあり。実質そこだけで持っているデモと言っても過言ではない。始めてから単調だと感じて途中で投げ出さない事をお勧めする。 |
GRAPHICS & SOUND |
Unreal Engine 4を使用。クオリティのプリセットは4種で個別設定も可能。 上記の様にグラフィックスはまだまだという段階。改善はされていく筈だが金の掛かる部分でもあり、どこまでやれるのかは予算との兼ね合いになる。 3Dサウンド対応。ボイス有り。ただし(このデモの)主人公とHybrisのどちらにも改善の余地がある。 |
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感 想 | SF系世界の謎解き重視な探索型ゲームであり、タイプとして多くは無いが独創的でも無いという立ち位置で、それだけを売りにしても弱いと言えよう。意外性をメインとしたストーリーが実際に面白ければ発売後に高評価も得られるのだろうがそれは現段階では未知数。 一方で終盤の展開が実質的にどの様な意味合いを持っているのかはまだ良く解らないのだが、その辺りをユニークな要素として推し進める事で注目を得たり評価を上げられる可能性は秘めている。私自身もそれまでのパートでは大して興味を惹かれなかったのだが、最後に来て俄然今後が楽しみな作品に変貌したという感想である。 若干だがネタバレ的な意味合いを含むので以下反転(プレイ後に見るのをお勧め)
現在の完成度: 最新の情報では各種レベルの制作は順調だが、テクスチャー系の制作はこれから。サウンド関連のグレードアップやテキスト翻訳などにも取り掛かっており、とりあえず順調に進んではいるようだが具体的な予定はまだ明らかに出来ないという段階。 |
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