☆ GUNS N ZOMBIES ☆


14/10/16 更新 目次          HOME
製作/販売 Krealit        公式サイト      STEAM      INDIE DB
配布状況  2014/07/20にリリースされたsecond update(1.3)が最新バージョン。

 2013/07頃からIndie DBにおいてデモを配布, Kickstarterでの資金集め, Steam Greenlightにエントリー等を開始。Kickstarterの方は目標を達成出来なかったが、Greenlitの方は成功。その後14/06/02からSteamにおいて早期アクセスを開始している。価格は現在$7.99。ゲームの更新は以後2回行われている。

 早期アクセスは有料だが、一応無料のデモも存在している。公式サイト等から落とせるが1年前のリリースバージョンなので、今回紹介している早期アクセス版とは内容に結構違いがあるのが問題点。詳細は検証していないが、最初のエリア(5マップ)のみ収録, ビデオ関連の詳細設定が無い, コントローラーに未対応等。銃弾の速度が早期アクセス版の1/2とかゲームバランス系にもいろいろと違いがある様なので、あくまでも参考程度という位置付けだと考えた方が良いだろう。

概  要  Krealitはロシアのインディーズ会社で、1年前の時点では6人チームであった。これがデビュー作となるが、既に次のI am weapon: RevivalをGreenlightに提出済み。

 使用エンジンはUnityで、プラットフォームはWindows, Mac, Linuxの他にiOS, AndroidOSへの対応も予定。

 Co-opを搭載予定だが、現時点ではまだ未実装なので注意。具体的な実現時期もまだ発表されていない。

 既に7月にバンドルの中に組み込まれて販売もされている。早期でのバンドルへの同梱は通常、「既に定価での売り上げが伸びない状況だから」か、「多くのプレイヤーに手にして貰って、そこからの評判による知名度のアップ → 売り上げ増」のどちらかが目的となるが、このゲームに関しては後者。宣伝費も無いので話題作りが狙いだったそうで、実際のところ今でも掲示板などに書き込みがあまりなく知名度は低い状態にある。


 人類が体のパーツを人工臓器化する技術を手に入れている未来。次なる改造は精神や脳の方面に及び、やがてはナノボットと呼ばれる超小型ロボット(装置)が開発される。それによりコンピューターやスマートフォンなどの持つ機能を直に脳内で処理出来る様になると共に、各種能力をアップグレードして超人的なパワーを手に入れられるまでに至っていた。しかし突然一部のナノボットが暴走しだし、被害者は死体と化した体をナノボットに支配される機械的ゾンビへと変貌してしまう。そしてこの暴走ナノボットは他の人間へと感染していき、あっという間に人類は絶滅状態に追い込まれる。主人公は僅かな生き残りの人間で、他の生存者を探しながら暴走の原因を突き止める為にゾンビと戦っていかないとならない。


動作環境
  必要環境 推奨環境
CPU Dual Core CPU 2.0 GHz Dual Core CPU 3.0 GHz
MEMORY 1 GB 2 GB
VIDEO Radeon HD2900 or GeForce 7600 Radeon HD7770 or GeForce GTX 650
SOUND - -
対応OS  Windows 7/8.1+
DirectX 9.0c以上要


 情報が少な目だが、掲示板を見る限りでは大きな障害は現状無い模様。個人的には突然fpsが低下してプレイ不能なレベルでガクガクになるという症状に一度遭遇した。

 コントローラー操作に対応。


BASICS  基本的なアイディアはLeft 4 Deadから来ており、トップダウン表示で同様のアクションシューターを作りたいと考えたのがキッカケ。特に同作品のリプレイ性に強く影響を受けており、プレイの度にいろいろとランダムな変化が生じるので繰り返し楽しめるという点を非常に重視している

 なお現時点ではシステム関連の情報はハッキリしない面も多い。公式からの説明がほとんど無い, 掲示板での議論が少ない, ガイドを作成している人がいない, という理由から。よって以下の内容には誤りがあるかも知れない。


 特徴を順に紹介すると、第一にタレットを設置出来る。タワーディフェンス系ゲームとは名乗っていないのだが、かなり大きな影響を持った要素となっている。独立したビルドフェーズは存在しないものの、プレイ中に画面左に表示されているタレットアイコンがフルならばクリックして設置画面に切り替えられ、その間はポーズが掛かってじっくりと考えられるようにもされている。アイコンは時間経過と共に自動的に復活していくので、何回でもビルド画面の呼び出しは可能。

 設置可能なタレットは全部で21種類。大別して広範囲銃器系, 近距離ダメージ系, 範囲効果系の3カテゴリに分けられている。設置には白いアイテム(ナノボット?)が通貨として必要で、これは敵を倒せば入手出来る。設置画面に切り替えるとタレットの種類選択, 修理, アップグレード, 売却を実施可能。ただしタレットは最初からマップ内に設定されている台座の箇所にしか作る事が出来ないし、選択出来るのは(初期所持以外は)購入してアンロックされている種類だけとなる。


 第二にスペシャル・アビリティー。これはエネルギーが溜まると発動可能な特殊能力で、現時点では6種類が用意されている。周囲への電撃攻撃, 自動的に攻撃してくれるドローンの召喚, スローダウンシールドを作り出す等。使用コストは不要で画面上のアイコンがフルになれば繰り返し使えるが、能力自体は購入してアンロックしないとならない。

 第三にレベルアップと購買システム。経験値を稼いで行くに連れてレベルアップし、使用レベル制限のある武器やアイテムに段々とアクセスが可能になる。それと敵を倒す, マップ内に置かれている物を見付ける, マップ毎のサブ目標を達成等で手に入るナノクリスタル(青)を通貨として使用し、武器, アイテム, 能力, 防具, タレット等を購入及びアップグレート可能。

 ショップは各マップ終了時のインターバルにアクセス出来る仕様。なお選択は左右の矢印クリックだけではなく、項目をクリックした状態で左右へとドラッグして高速で動かせる。問題としてはアップグレード時に何が改善された(or改善される)のかが表示されない物が在って、単に最下段に出るメーターが伸びていくのみなので判り難い。


 使用可能なキャラクターは現在二人。名前を付けた複数のキャラクターを各々独立したセーブにて進められる。ウォリアーはHPが高く、アビリティーを複数所持する事が出来る。ただし使えるタレットは3種類のみ且つプレイ中のアップグレードが不可という制限あり。初期武器はアサルトライフルで、初期アビリティーは電撃攻撃。一方でメカニックは全てのタレットを使用可能で且つプレイ中のアップグレードが可能。更にプレイ開始時にタレット建設用の通貨を持った状態からスタートする。だがアビリティーを同時に一つしか装備出来ないという制限を持つ。初期装備はクロスボウとマシンガンドローン。


・キーアサイン不可, マウス感度設定不可, 明るさ調整不可
・難易度は3種類(Normal Hard Hell)でマップ単位。初回プレイ時の選択は2マップ目からで、Hellはアンロック要。
・マップ選択はエリア画面から行い、それぞれに5個程度のマップが含まれている(初回は順番にしかプレイ出来ない)
・マップ選択画面のクリア済みは赤。付加される丸い小さな点は3つのオプション目標の達成状況。

 操作キーは非常に少ない。画面上のアイコンをクリックするか、アイコン横に表示されるキーを押下するかで操作。メディキット使用=Q, リロード=R, アビリティ使用=数字キー, 武器交換=マウスホイール程度。

 ヘルスの回復はメディキットで行う方式。ただし最後の少量は自動回復が行われる。マップ内のメディキットを直接拾えば全回復。或いはフルの状態であればメディキットを拾って携帯する形になり、これなら任意の時に適用出来る。携帯数は1個だがアップグレードで増やせるし、ヘルスの最大値自体を上げる物もあり。

 ヘルスがゼロになると倒れて死亡。復活にはリスポーン用アイテムが3個必要で、これはマップ内でランダムに出現する物を集めて貯めておく形式となる(ステータス画面の左上の天球儀の様な青いアイテム)。復活を選択すればその場にフルヘルス状態で生き返れる。


 サバイバルモードが用意されているが、こちらをプレイしてもクリスタルなどは稼げない。オンラインでのハイスコア競争用のモードとなる様だ。Co-opはまだ仕様も発表されていない。


GAMEPLAY  ウォリアーで3番目のエリアまで、その後メカニックで少々プレイしての感想。よって現在どの程度までマップが制作されているのかは未検証。

 斜め見下ろしの3D表示となるが、カメラを回転させたりズームイン/アウトが出来ない仕様。その為に陰になっている部分に入ると自分自身が見えなくなってしまうケースも在り、敵に遭遇したりするとやり辛くなる。結構広いマップもあって、一部しか表示されないので全体像を掴むまでに時間が掛かる事もあった。隙間など通れるのかどうかの判断も実際にやってみないと判らない。なお広いマップ内の隅の方にアイテムが置かれていたりするので、中心部の解り易い範囲内で敵をずっと待ち受けるというスタイルでは通用しない。

 売りにしているランダム性だが、マップ単位でのそれはあまりハッキリしていないというのが正直な所。ただこれは多数のマップを繰り返しプレイした訳では無いのでまだ判断は出来ない。リスポーンやウイルスデータ等のゲーム全体での回収アイテムは出現位置が異なったりするが、その他ではメディキットの位置とか普通のアイテムの出現場所が異なる程度しか解らなかった。そしてこれ等は大して各ゲームに変化をもたらさない。敵の出現にはランダム要素が在るとは思うのだが、常に大量に出てくるのでこちらもあまり実感出来ない。しかしキャラクターの特性は大きく異なりリプレイ性が高いのは良い点。アビリティー重視とタレット重視になるが、相当大きくプレイ感覚は異なっている。

 各マップの内容はある程度変化が付けられており、とにかく敵を倒すだけというウェーブ形式はそれ程なく、複数のオブジェクトを破壊されないように守る, 移動する車両の護衛, アイテムを回収して必要数集めて来る, 目標を破壊しつつ前進する形式など様々。


 武器は4カテゴリ*5で計20種類。それぞれ一種類ずつ4個を選択してプレイする。弾薬は全て無限設定で、リロード時にスキが出来るのみ。爆発系の武器に自爆ダメージ無しという設定。そして敵はウェーブ形式か無限沸きとなり、どちらにしても大量に発生する為に、ひたすら撃ちっ放しというゲームになっている。よって爽快感があるのは確かだが、単調という側面も持っている。

 スプリントやローリング回避が無いので逃げのテクニックは幅が狭く、敵を押し退けたりして逃げられる程度。ついでに言えばジャンプや屈み操作も無い。設置されている地雷に触れたり、大型の敵に攻撃されると一時的にダウン状態となるが、これはテクニックでは無くアップグレードで倒れにくくなる様にするシステム。


 タレットは少なくともプレイしたエリアまでは必須。ウォリアーはアビリティーを使うキャラクターとされているが、低いレベルでは到底タレット無しでは太刀打ち出来ないという感想。特に目標を破壊されないように守る防御系ミッションにて重要となる。アビリティーが増えるとどれだけ使えるのかは未検証だが、基本の3種にしかアクセス出来ないという設定はメカニックに比較してかなり不利なのではという印象を持った。

 ウォリアーは遠距離マシンガン, 近距離範囲ダメージ, 中距離スローダウンの基本三種類だけが使えるが、どこに何を使うかという選択も重要で、間違えるとほぼ詰みというマップもあり。またアイコンがフルになれば何時でもビルドモードに入れるのだが、一回使用すると次の使用までは待たないとならず、通貨が少ない状態でやってしまうとあまり作業が出来ないままに終わる恐れもあり。なので通貨の量も見ながらタイミングを計らないとならない。よってタレット利用の攻防は選択に深みもあって、現在のバージョンにおいては一番面白い要素という感想である。

 タレットの指定インターフェースには改善の余地があり、近場ならば画面上を直接クリックして場所を指定出来るのだが、それ以外だと画面上の4方向矢印をクリックして行う。しかしこのボタンでのタレット位置移動があっちこっちへ不規則に移動したりと大変にやり辛い。また急いでタレットアイコンをクリックした際に、うっかり二度押しと判定されてしまって即閉じられ何も出来ずに次回待ちになったりという件もあった(タレット呼び出しにもショートカットキーが欲しい)。


 ここからは問題点を挙げていく。敵の種類が多彩なのは良いのだが、各種類における対応の変化があまり感じられない。「敵の種類に応じて攻撃方法(武器)を変えないとならないストラテジー要素」とあるのだが、実際には序盤だとショットガン、ミニガンを購入してからはそれだけを撃ち続けていればOKという風であった。これにはとにかく大量に敵が出現するので、個々の敵に狙いを定めて対応を決めている暇がなく、最大公約数的な武器を撃ち続ける事になりがちというのが一つ。それと難易度Normalではタレットの特性を把握してしまえばそんなに難しくないので、敢えて武器を細かく切り替える程ではないというのもある。

 この難易度調整に関しても問題があって、Normalだと手応えが無いからといってHardにすると急に難しくなってしまう。おそらくレベルを上げて装備を良くしてからのリプレイ用に調整してあるのだと考えられるが、それならばもっと多段階の難易度を設けた方が良いと思える。なにしろプレイヤーによってアップグレードの進行差はかなり広範囲に渡るだろうから、それに合わせて調整をするよりはプレイヤー自身に好みの難易度を多数の中から選ばせた方が楽だろう。


 ショップでのアイテム類が高過ぎる。通貨として使用するクリスタルの入手量と、ショップに並んでいるアイテム類の価格を比較した場合、あまりにも高価過ぎて新規購入がなかなか進められない(アップグレードも金が掛かるので尚更)。Normal → Hard → Hellと通してプレイする事を考慮しているのだろうし、それをコンプリートした段階でアイテム全部が購入可能になるほど稼げる必要も無いが、価格がこれなら現在の報酬量の2倍どころではなく5倍位が適度なのではという印象。ミッション失敗だとその間の報酬は一切カウントされないのも厳しい。

 何回も同一マップをリプレイして稼げという方針なのかも知れないが、それを謳うには先に書いたようにリプレイ性がもっと欲しい。個人的にはとにかくひたすらリプレイして経験値や金を稼げというタイプは好きでは無い。キャラクターによる変化が大きいので、アップグレートはもっと早く進むようにして、片方でクリアしたら他のキャラでという形でのリプレイ性アピールの方が良いという意見。


 敵が出なくなって進められなくなるバグに一回遭遇。これだけ大量だと何かに引っ掛かって一体くらいは出て来られないというのは充分に考えられる。マップが複雑だと移動パスを判断出来ずにスタックしてしまうケースもあった。

GRAPHICS
&
SOUND
 それなりのクオリティは保っているが、特に綺麗というレベルでもない普通の出来栄え。エフェクトを派手にし過ぎると画面が見え難くなり、それはゲーム性からして好ましくないので控え目というのはあるかも知れない。ノートなどでも快適にプレイ出来るようにという観点から軽さを重視しているという発言も見受けられる。

 設定可能項目は全体クオリティ以外はアンチエイリアス, HDRと少ない。窓化は設定から可能。


 音数はあまり多くなくてやや地味という感想。BGMも種類は少な目。

感  想  爽快感重視なので楽しいとは感じたが、単調さも併せ持つ故にあまり連続してはプレイしたくならないのも事実で、飽きた訳では無いが途中で打ち切って完成待ちという風にしてしまった。その単調さを解消する要素が新アイテム(能力)入手であり、その更新頻度が早ければ新アイテムによる変化を試しながら続けられると思うのだが、コストが高くてなかなか買えない事がそれを阻害している。

 それと知名度を上げる為には、もっとタワーディフェンス的要素を宣伝した方が良いのではと感じる。キャラクターのタイプでメカニックを選ばないと十分に味わえないという件, システムはやや変則という面は持っているが、人気ジャンルでもあるしそのファンには受けそうな気がする。

 後はCo-opが実現すれば面白そうだ。敵をこれ以上何倍も増やすのは困難だと思うので2人程度になりそうだが、協力出来れば面白そうな要素もあるので早期に搭載して貰いたい。


 現在の完成度: 公式にほぼ完成済みと宣言している。後はバランス調整とCo-opモードの搭載。年内に製品版発売の可能性は高い。

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