☆ HELLO NEIGHBOR ☆
17/07/24 更新 | 目次 HOME | ||||||||||||||||||
製作/販売 | Dynamic Pixels / tinyBuild 公式サイト STEAM Humble | ||||||||||||||||||
配布状況 | 現在配布の形態は三種類に分かれている。 1.SteamとHumble Storeでは予約販売(\2,980)を行っているが、これは実質早期アクセスとなり購入すればSteamにてAlpha 1〜4までの各種バージョンにアクセスが可能となる。なぜ最新版だけではなく複数のバージョンが用意されているのかというと、プレイするマップや設定がそれぞれ異なっているからで、それとまだ早期アクセス段階なので「このシステムに関してはどのバージョンが良いのか?」といった比較プレイも出来る様にされていると考えられる。 2.公式サイトにてニュースレターにメールを登録することでAlpha 1とPre-Alphaの二つにアクセスが可能になる。登録後にそのメールアドレスに確認メールが届くので認証リンクをクリック。成功すればこの二つのファイルのダウンロード用リンクがメールで送られてくる。これは両方とも解凍するだけでSteam無しの単体で動作する。 3.Steamでは無料でデモが配布されているがこれはPre-Alpha版。一番最初にリリースされたバージョンとなり、当然最も原始的でチュートリアルやオープニングムービーも含まれていない。しかもSteam版には単体配布されていた際のreadmeファイルが付属していないので、操作方法すら解らない恐れがある(実際に掲示板では質問が散見される)。 Steam GreenlightにエントリーしてGreenlit経由。 Kickstarterでは1割程度と大きな失敗に終わっている。 |
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概 要 | Dynamic Pixelsはロシアのインディーズ会社。2004年の創設以来、モバイル向けに50本以上のゲームを開発している。PCゲームとしてはこれが初のチャレンジとなる。現在の開発規模は8人ほどの様だ。 現在明らかにされているプラットフォームはPC, Mac, Xbox Oneで2017/08/29に発売予定。ただしPC以外のプラットフォームの発売日は遅れる可能性が高い。 主人公は小さな村へと引っ越してきた普通の男性。しかし向かいの家の隣人の謎の行動を目撃してしまい、何か重大な秘密を隠しているのではないかと疑い始める。そこで隣人に気付かれない様にして内部の様子を探り、その秘密とは何なのかを明らかにしようとするのだが....。 |
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動作環境 |
64bit版OSが必須。それ以外は大体この程度という感じで書かれており、まだ詳細には検証されていない模様。よってこれよりも低い環境でも設定を下げることでプレイ出来るという報告は多い。 Pre-AlphaやAlpha 1は単なる解凍版なので必須ライブラリがインストールされない。よって他のゲームのインストール時などにそれ等がインストールされていないPCでは正常動作しない。試す対象はMicrosoft .NET Framework 4, Visual C++ Redistributable 2015, DirectX。 画面が表示されない, 照準が中央では無いといった問題にはフルスクリーンとウインドウの切り替えをしてみる(ALT+Enter)。 |
BASICS | この頁でレビューしているのはAlpha 1となる。上でも書いたがSteamで配布されているのはPre-Alpha版でありこれとは内容が異なる。私も最初Steamからダウンロードしてみたのだが、原始的過ぎるので気になって調べてみたところ上記の様になっていた。よってメールを登録するのが面倒という人は、あえて今Pre-Alphaをプレイする必要は無いだろう。製品版発売後とかにデモがアップデートされてからで良いと思う(アップデートされる保証は無いが)。しかしメールを登録してくれた人と一般ユーザーを差別化するという考えは解るのだが、せめてAlpha 1を一般公開デモとして配布するとかの方が良いのではないか(登録したら2もプレイ出来るとかにして)。事情を知らない人がPre-Alpha版をプレイしてその出来の悪さにゲームへの興味を失ってしまう危険性もあるのだから。 いちおうPre-Alpha版とAlpha 1の違いを幾つか書いておくと、ゲーム内に設定画面が無い, チュートリアル無し, オープニングムービー無し, 家の構造が異なる(狭い), インベントリー機能無し, 庭の外周部分は透明な壁でブロックされてしまう, 窓枠部分を通り難い等。 プレイヤーは隣人が地下室に隠している秘密とは何かを家に侵入して探ろうとするが、隣人はそれを様々な方法で妨害してくるというのがゲームの基本設定。いくら怪しいとは言っても家宅侵入ではないかとツッコミ所はあるが、そういった合理的な背景設定を考慮していない純粋なゲーム的世界観と思われる。高度なAIを持った敵の追跡から逃れるステルスゲームを作りたいというのがあって、それに合ったストーリー設定をこしらえただけという話。 プレイヤーは敵に気が付かれない様に隣人の家を探索し、アイテム探しや謎解きをしながら徐々にアクセス可能な場所を増やしていく。隣人に見付かったら捕まらない様に逃げたり、あるいは隠れたりしてやり過ごす。一方でAiの隣人はプレイヤーを発見すると追い掛けて来るし、様々な仕掛けで探索を妨害しようとしてくる。捕まった場合でもゲームオーバーにはならず、プレイヤーは自宅で目覚めてそのまま再開となるが、隣人はより家の警備体制を強化していくというシステムでこの辺の扱いも実にゲーム的。 ステルスホラーと名乗っており、確かに追跡されたりするのは怖いのだが、グラフィックスは非常に明るくホラーというイメージは希薄。これは意図的なデザインだそうで、とにかくホラーと言えばダークでおどろおどろしい雰囲気の物が大半だが、そういうありきたりの物にはしたくなかったそうだ。ホラーゲームではその多くがレーティングは18歳以上(北米だとMature相当)となっているが、このHNではTeen辺りのレーティングを目指すとしている。 シングルプレイ専用でマルチプレイは無し(対応予定も無し)。 最大の売りともなっているのが敵となる隣人のAIで、プレイヤーの行動を読んでそれに対応する学習型の物となっている。プレイヤーを発見したらそれを単純に追い掛けて来るのでは無く、移動ルートを読んで先回りしてきたりするといった能力を持つ。またプレイヤーが多く採ってくる作戦行動に対してもそれに合わせてくる能力有り。更にプレイヤーが家の内部のアイテムを移動させたりすればそれに気が付くし、変化に応じてどこを探索するのかを決めてくる。ゲーム側ではプレイヤーの位置探知に一切のチート的システムを使っていないそうだ。 プレイヤーが捕まって自宅から再開する際には、侵入ルートに罠を仕掛ける, 監視カメラの設置, ドア等を椅子を立て掛けて開けられないようにするといった対策を施してくる為に、繰り返しプレイするほど難しくなっていくという設定。なおこのAlpha 1ではこの進行状況クリアの機能は無く、単純にデモを再起動すると最初からやり直しとなる。 ・キーアサイン不可×, マウス感度設定不可×, 明るさ調整不可×, サウンドボリューム調整不可× ・難易度設定無し ・字幕無し(セリフが無いので必要無し) ・セーブ機能無し *一人称視点固定, FOV調整機能無し *照準有り *スプリント○, 屈み○, ジャンプ○ *コントローラー対応 |
GAMEPLAY | 今回プレイしたAlpha 1は配布されている中での最新版ではないのでいろいろと調べてみたが、内容としては以下の様になっているようだ。 *隣人の家は複数存在する(最新のAlpha 4はこのAlpha 1とは別の家) *各家の内部構造はプレイの度に変化しない *アイテム位置は固定(少なくとも重要アイテムは) 各家をクリアすると別の家へと移り新たに探索が始まるという設定で、そこにストーリーが存在するという構成らしい。ただしまだ早期アクセス段階なので変更も有り得る。 外から見るとかなり大きな家だが、Alpha 1では全てのエリアにアクセスが可能な訳ではない。例えば外周部を走っている線路部分には行かれない。このAlpha 1でのクリアには地下室へのドアを開ける必要がある。塞いでいる板を外して鍵を開けるのだが、鍵その物を入手するかロックピックを使うかになる。なお大部分のアイテム探しを飛ばせるショートカットでのクリアルートも存在している。 ・アイテムは4個まで持てる(画面上にスロット形式で表示) ・一時的に椅子を持ったりするのにもアイテムスロットを使用するので4個フルにしていると操作がし難い ・昼夜サイクルあり。フラッシュライトは自宅にある。 ・トラップに捕まると逃げられない(脱出用アイテム有るのか?)。特に夜は見えないので厄介。 ・トラップ自体は物を投げ付けて潰せる ・リスタート後でも窓ガラスの破壊等、そのままにされている箇所も在る ・高い窓枠をくぐったりするには台が有った方がやり易い ・操作系コマンドのE, F, LMBの使い分けがちょっとややこしく、もっと簡素化した方が良いと思える 肝心の隣人の追跡能力だが、まず単純な追い駆けっこではこちらがかなり速い為に直線的なルートでは怖さは無い(相当速いのでこれは修正された模様)。ペンキ?なのか当たると視界がボヤけるアイテムを投げ付けてくるがこれも大して威力無し。一定距離以上離してしばらくすると諦めて帰るようになっている(追跡BGMが鳴り止む)。逃走ルートの先回りには確かに遭遇したが、異常に賢いというレベルでは無いという印象。それとゲームだからなのだろうが、電話やラジオといった誘導用アイテムでの誘き寄せには繰り返し引っ掛かってくれる。一方でベッド下やタンス内部に隠れても探知能力が高いのか全て捕まるという感じだった(唯一チュートリアル的な別エリアでのみ成功)。隣人は待っていると寝たりするので、ゆっくりと内部を探索するにはその間が安全。 なお捕まるほど仕掛けが多くなりやり辛くなるが、これは製品版ではどうなるのか気になる所。簡単にリセット出来るならば乱用される恐れがあるし、逆にリセット出来ないという風にするのも問題がある。 プレイ前の予想と違っていたのは、謎解きの比重が大変に高いこと。てっきり見付からない様にするステルスでの行動と、見付かった際の逃走アクションのスキルが最重要という風に考えていたのだが、すくなくともこのAlpha 1ではそうでは無かった(Alpha 4でも謎解き比重は高い様だ)。むしろアドベンチャーゲームに近く、数々の謎解きやアイテム探しを達成していかないとクリア出来ない構成である。 その謎解きには発想の飛躍を必要とする物も含まれており、隣人からの逃走よりも数段こちらの方が難易度が高い。対象オブジェクトを指してもカーソルが変化しない為に、取って使えるアイテムやアイテムを使える箇所が判り辛いというのもある。複数の解答が用意されているケースもあり。だが普通の家としては考えられない様な部屋が幾つも存在しているのは面白い点。 Alpha 1ということであまり参考にはならないと思うがバグの報告。隣人にスタックありで追跡出来なくなる事がある, 隣人に捕まった際にハマリで動けなくなりゲームを落とすしか無い, 隣人が多くの障害物をすり抜けてしまう(古いバージョンなので仕様という可能性もある), ゲームクリア時に落ちてしまう事があった, 物理エンジンが未完成という感じでアイテム類が変に動く(椅子を投げ捨てると自分と一緒に引っ掛かるなど)。 |
GRAPHICS & SOUND |
Unreal Engine 4を使用。クオリティのプリセットは4種。個別設定項目は無し。 ピクサー(アニメーションスタジオ)に強い影響を受けており、それ風のデザインとなっている。全体的にコミカルで明るくホラー色は皆無。エフェクト系はプリセットしか設定出来ないが、影描画などは前のバージョンのPre-Alphaの方が細かかったりとまだいろいろと調整中の様である。 3Dサウンド非対応。ボイス無しというかセリフ無し。追われている時にBGMが鳴る方式で全般的には良い出来なのだが、中に一つだけ人の絶叫風の物が有ってそれがとても耳障り(逃げ切るまで延々と止まないので)。効果音は少な目でやや寂しい。 |
感 想 | 未完成な印象は受けるがデモの出来は悪くないし、ゲーム自体は面白そうでもある。問題はゲームのボリューム、もしくはリプレイ性と言える。Alpha 4ではどんな感じなのかと考えて掲示板を見てみたりしたのだが、この件に関する議論が結構多かった。家の内部構造はどうやらランダム性は無くて変わらない模様。そしてアイテム配置も変わらないとなれば一度クリアしてしまえばリプレイ性は低下するのは避けられない(隣人から逃げる際の変化があるのみ)。そうなるとクリアまでに用意されている家の数がどれだけなのかが気になるがこれは現段階では不明。 ここで議論の争点は30ドルという価格にある。10〜15ドル程度の作品であったらボリューム&リプレイ性にはそれほど強い関心は持たれなかったと想像するが、やはりこの価格だとどの程度の時間楽しめるのかという点は重要な事項になってくる。個人的には30ドルならば探索する家の数は4,5軒は欲しいという感じだがどうなるか。 後はアドベンチャーゲーム的な謎解き重視という所は好みで、これは意外だったが気に入った点。謎解きはユニークで風変わりな物が含まれるのでアドベンチャーゲームが好きな人にもお勧めしたいところだが、アクションも要求されるのでそこはちょっと微妙となる(敵がスタックしてくれるとゆっくり考えられたりするが)。優秀な敵AIとの追いつ追われつの攻防戦というのも面白いとは思うのだが、相当長時間をそれだけで持たせるのは困難であろう。 現在の完成度: 発売日もアナウンスされて開発は順調な様で予定通りに発売されそう |
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