☆ ME AND POSTAPOCALYPSE 2: SCRAPING ☆

14/12/29 更新 目次          HOME
製作/販売 Frostweep Games      公式サイト (ロシア語)     DESURA    INDIE DB
配布状況  2014/09/18にリリースされた V1.2(1.17GB) が最新バージョン。

 更新頻度: 公開後2回アップデートされている。

 現在はDesuraの他にitch.ioなどで取り扱われている。

概  要  Frostweep Gamesはウクライナのインディーズで、メンバーは10人ほど掲載されているが、ほとんどがネット上で雇っているサブの制作メンバーという形態らしい。よって実体としての会社が存在するのかどうかは不明。現在これ以外にもゲームを制作中の様だ。

 タイトルに“2”とあるように無料版の前作も存在している。ただこれはフリーで配布する為にアドウェア同梱という形態にされており、同意無しにあるサイトに関連した宣伝用アプリがインストールされてしまうという件への抗議のコメントばかりで肝心の内容の方は良く解らず。私自身もダウンロードを試していない。


 まず個人的にはバンドルで安かったのでこれ目当てで購入。だが起動して最初のマップがガクガクと重過ぎでプレイにならない(設定も一切無かった)。で同じ様な文句に対しての制作側からのコメントにて、実際にはゲームはまだ完成していないというのを知る(マップは多数出来ているのだが、シングルプレイとして遊べる様な構成に達していない等)。要は早期アクセスとは謳っていないが、集まった金でコンテンツを充実させていくという、ほぼそれに等しい販売形態というパターン。Indie DBでも発売未定とされており、よって扱いとしては早期アクセスに入れる事にした。

 扱いがコロコロと変わっているゲームでもあり、ずっと追い掛けていた訳では無いので知る範囲でだが、途中で突然MaPA3というファイルが並列表記される様になり、こちらのMaPA2:Sの方が無料化された。説明が無いので新しい方のファイルが純粋に別物の“3”を意味するのか、V1.3の意味なのかは解らないが、最新版を有料購入ユーザーのみに配布して、以前のバージョンは無料公開するという形式に変わったのかと思われた。しかし少し経つと両方が有料化状態となり、どういう意味合いなのか見当が付かない状態に。そして今回記事を書こうと思って見てみたら、また無料に戻っていたという次第。なので将来的にまたこの無料となっている旧バージョンの方が有料化される可能性はある。

 なお有料版の方は現在単なるテストマップであり、新エンジンのテスト目的と思われ内部を歩き回れるだけとなっている。



動作環境  メモリ2GB, VRAM 512MB以上のビデオカードのみ記載。制作にはUnityを使用している。Windows, Linuxに対応するようだが、現時点ではWindowsのみとなっている。

 トラブル関連は情報が少ないので不明。設定関連のメニューは起動時のUnityデフォルトの物のみ。

BASICS  サバイバル要素を加えたFPSとされている。ストーリー設定はゾンビ化するウイルスによって人類が絶滅状態に追い込まれてしまい、それへの耐性ワクチンを開発して難を逃れた主人公の科学者が、地球侵略を目的とするウイルスをばらまいたエイリアンと戦うという物。なお全体的な方向性に関しては現在方針転換する様なコメントも出ており、今後どういったゲームシステムになって行くのかは見えていない状態にある。


・キーアサイン不可, マウス感度設定不可, 明るさ調整不可, サウンドボリューム調整不可
・難易度設定無し
・説明文は文字として出る。喋るシーンが無いので字幕は無し。
・I/Fは英語とロシア語から選択

*一人称視点固定
*スプリント可能(スタミナの概念あり)
*屈みはLCtrl
*アイアンサイトあり
*照準は変化しない(走ったりしても命中率は変化しない)

*マップ内でのセーブ機能は無し

GAMEPLAY  現行バージョンではストーリーモードと単体ミッションが選択可能。しかしストーリーの方は最初のマップに新要素と思われるシステムが導入されているだけで、2番目からは実質単体ミッションモードと変わりがなくなる。なおストーリー解説はマップの最初に説明がちょっと出るのみ。単体ミッションは単にマップ内の敵を全て倒せばクリアというサバイバル方式で、プレイ可能なマップが13個用意されているとは言え、これではまだまだ未完成な感は否めない。

 先に最初の新システム導入マップについて書いておくと、ルールはサバイバルと一緒だが、ここでは商人がいたりする設定で弾薬類の購入が行える。ただし金をどうやって稼ぐのかは不明。他ではファンクションキーに何か機能が割り付けられている様なのだが読めないので解らないし、キーを押しても反応が無い為に実装されているのかすら確認出来ず。

 その他のサバイバルモードでは純粋に敵を倒すのみなのだが、目標数に丁度の数しか敵が居ない様で、且つ最初のマップには実装されているミニレーダーが無い。よってマップによっては数が少なくなると生き残りを探すのが大変だった。既に存在するのでレーダーの実装は簡単だと考えられるが、これは早急に行うべきだろう。


 武器は6種類を最初から所持しており、扱いは照準が拡がらないのでアクションFPSに近い。しかし弾薬が相当に少なく、マップ内に落ちてはいるのだが表示が小さいので、これもまたマップによっては非常に見付け難い。それとクリップ数を表示しないので、今現在どれだけ弾薬を持っているのかが判らないという仕様。サバイバル感を増す狙いによる意図なのか不明だがやり辛いのは確かだ。

 武器のエフェクトなどはまあマシな方だが、敵がとにかく硬いという設定で、おそらくヘッドショット(部位ダメージ)も組み込まれていない。かなり当てないと倒せないが弾薬は少ないので、必然的に近接武器となる刀での戦闘が多くなる。だがラグドールは存在するとは言え、ダメージでのリアクションやゴア要素が薄い為に、近接戦における爽快感や切っているという感覚に乏しい。

 ヘルスはメディキットで回復可能だが、これもまた探して拾わないとならない。しかしゆっくりとだが自動回復機能も備えており、またマップが広くて逃げ場が幾らでもある為、とにかく逃げれば何とかなるというバランスになっている。

 敵はゾンビと異星人兵士(銃器)の二種類しか揃っていない。AIも相当に原始的で、ゾンビはともかくとして兵士の方も能力が低く、無駄に神エイムでこちらを削ってくるので鬱陶しい。追跡能力はほぼ無いし、隣の味方が撃たれても反応しない等、こちらも開発はまだ途上の様だ。

GRAPHICS
&
SOUND
 グラフィックスは現行バージョンにおいては一番良いと言える要素だろう。バリエーションに富んだ各ロケーションの雰囲気などは良好で、インディーズとしては平均レベル以上。モデリングやアニメーションは大した事がないが、ここはインディーズ会社に共通の問題点なのでしょうがないという面もある。それとパフォーマンスもまともになったが、最初にプレイした激重のマップは収録されていない模様。

 エフェクト系もいろいろ実装されているが、気になったのは影描画の影が濃過ぎて極端に黒くなりそこが見えないという点(昔のDoom3エンジン風)。


 サウンドは全体的に音数が少な目で寂しい印象。シンプルなBGMが鳴っているだけという感じ。武器サウンドももっと派手で良いと思う。

感  想  トレーラーやスクリーンショットが良さそうだったので購入したみたが、残念ながらまだ先は長そう。早期アクセスに良く見受けられる「開発が進めば面白くなる可能性はあるが、公開するのが早過ぎで今買ってもしょうがない」というタイプのゲームである。現時点で売れているとは考えられないし、物価が安い国とは言っても開発が続くのかという疑問もある。公式サイトではPC以外のアプリ制作も行っている様な記事が見受けられるが、その辺で稼いだ金を開発に回すという事なのだろうか?

 銃を多数持っている, 照準にブレ無し, 自動回復可能と言ったアクション系要素が在るかと思えば、弾薬が非常に少ない, 敵が硬いなどのサバイバル系要素も併せ持っており、焦点が絞れていないという感を受けた。AIがもっとまともになるならアクションFPSにしてしまった方が良さそうに思える。新バージョンでの方針転換がどういう風になるのかに注目。グラフィックスは綺麗な方なので、そこを売りにしてもっと目立つ様にしていった方が良いかもしれない。


 現在の完成度: 元々早期アクセスと公式には宣言されていないが、新しいシステムに乗り換えるらしいのでまだ形になるのにも結構掛かりそうである。

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