☆ A SECOND BEFORE US ☆

17/04/21 更新 目次          HOME
製作/販売 Dimle Team        公式サイト    STEAM    GAME JOLT   itch.io   INDIE DB
配布状況  2017/03/15にリリースされた A_SECOND_BEFORE_US_-_Demo (685MB) が最新バージョン。

 更新頻度: これが最初のバージョン

 Steam Greenlightにエントリーして、既にGreenlitに到達している。

 高確率で有料販売されるはずだが明確な言及は見当たらなかった。(無料ゲームでもより多くの人の目に触れるチャンスを得たいという理由でGreenlightを通すという作品は在る)。

概  要  Dimle Teamはベラルーシのアマチュア二人組。情報関連はほとんど無いがこれがデビュー作のはず。それとゲームの名称表記は全部大文字が正式の様である。

 プラットフォームは現時点ではWindowsのみ。Linuxは予定しているとあるので、おそらくMacも構想には在ると考えられる。Unity制作なので一応両者のバージョンは対応は可能。

 2017/05にSteamでリリース予定となっているが、開発状況的にみて早期アクセスを開始するという意味ではないかと思われる。あるいはデモへの反応を見て改善優先の為にリリースを遅らせるという変更があるかもしれない。


 地球が原因不明の大規模な異変によってほぼ滅亡した未来。わずかに生き残った人々は人類存続を賭けてあるプロジェクトを開始させる。壊滅から逃れたDelta comlpexにて実施される作業の目的は、過去の地球の様々なデータを未来へと継承する為に集めてメインコンピューターに記録するという物であった。この施設内にはコロニスト(入植者)と名付けられた人間が集められており、彼等はシミュレーション装置を用いて再現された過去の時代のデータを収集して来るという仕事に携わっていた。コロニスト達は名前を持たず、またデータ収集の効率化の為に記憶の一部を消されており、更には他のコロニスト達との一切の接触を禁じられるという孤独の身という存在でもあった。

 主人公はコロニストの一人で名前を持たず、単に183という番号で呼ばれる普通の人間である。しかしある日の出来事以来、自分自身の消されている記憶やこの仕事内容に疑問を抱く様になり、そしてデルタの隠されている秘密へと迫っていく事になる。

動作環境
  必要環境 推奨環境
OS Windows XP / Vista / 7 / 8 32 bits Windows Vista / 7 / 8 64 bits
CPU 2.2 GHz Dual Core 2.8 GHz Quad Core
MEMORY 2GB 6GB
VIDEO GeForce 9800GTX / Radeon HD 3xxx GTX 660 / Radeon RX 460
SOUND DirectX 9互換 DirectX 11互換

DirectX 9.0c以上要

BASICS  探索重視のウォーキングシミュレーター系ゲーム。謎解き(パズル)要素を含むとあるが、どの程度の比重を持つのかは不明。カットシーン等のビジュアル的な演出はほぼ無く、ストーリーの理解はメモ類の文章を読んで理解するというタイプのゲームである。


・キーアサイン不可×, マウス感度設定可○, 明るさ調整可○, サウンドボリューム調整可○
・難易度設定無し
・字幕は有り
・オートセーブ方式

 キーの設定が出来ないのはともかく、使用キーの説明も用意されていない。UseはFキーとなる。


*一人称視点固定, FOV調整機能無し
*インベントリー画面は無し
*照準有り
*スプリント○, 屈み○, ジャンプ○
*現在のオブジェクティブ表示機能有り(TABを長押ししている間だけ表示される方式なので注意)

GAMEPLAY  デモは短いのでどういった感じのゲームなのかについてはまだ良く解らないという感想。良く在るのだが「Greenlightを通す為にはデモの存在は重要だが、資金や時間的に現時点では本当に短い物しか作れない」という妥協からの“とりあえず的デモ”と言える。

 このゲームで特徴的なのは過去の地球のある時代やロケーションのシミュレーションを特殊な装置を使用して行うというところで、そこからある種の変わった進行システムが用意されている。普通のゲームで謎解きを設定する場合、閉じているドアを開ける方法を探したり、何等かの仕掛けを作動させたりして先に進める事が多いが、ASBUではその障害となるのはマップ内に存在する透明なブロックである。原理としては過去の時代をシミュレーションするにあたって特定の人物(集団)の行動を追尾するという方法を採っており、その為にはその過去の行動をなぞる事でブロック(障害)を消失させる必要があるというシステムになる。製品版でも全編そうなのかは確信が持てないが、デモをプレイする限りではそういうゲームに見える。


 このデモの中身をそのまま書いてしまうのもなんなので例えで説明してみるが、シミュレーション装置で現代のある人物の動きを追跡しているとしよう。ここでその人物の自宅へと辿り着いた際に「家の中に入れない」という謎解きを設定してみる。普通ならば「玄関のドアに鍵が掛かっているのでそれを開ける方法を探る」という風なパズルが提示される訳だが、それに対してこのゲームでは「ドアは開くが透明な壁でブロックされていて通れない」といった状況になっている。つまりその人物が(家に入る前に)やっていた事を同じ様にシミュレーションする事でブロックを解除せよという風に問題が提示される

 そこで近くを見渡してみると門の所のポストの中を確認していた様で照準に反応が有り、そこで自分もポストを探してみるとブロックが除去されて進める様になるといった具合。これはもっと解り難い事項となるケースも当然ある訳で、例えば家に入る前に裏庭に出されていた道具を物置の中にしまうという作業をやっていたとする。もしここでこの人物がそういった行為をやるつもりであったという情報が無かったとしたら、プレイヤーは辺りをうろついて照準を合わせると反応する物を探さないとならなくなる。この場合で言えば道具と物置に反応があったので、道具を物置の中にしまったのだろうという風に推測して実行しないとならない。

 このシステムからある意味ユニークな謎解きを設定出来るというのは利点だが、反対に情報が無いケースでは単に何も考えずに照準に反応する物を片っ端から探すだけとなって全然面白味が無いという事にもなりかねない。デモの中ではヒントとなるデータが書かれている文章を見付けると、オブジェクティブの表示にブロックを消す為にやるべき行為が表示される様になるというシーンもあれば、愚直に手探りで周囲を探らないとならないという箇所もあり、ゲーム全体ではどちらが多いのかはまだ何とも言えない段階。あるいは該当する文章を発見しない限りは、対象となるアイテムを照準が指しても反応しないという設定も有るかも。


 デモではシミュレーションとしては古代ギリシャ(アレクサンドリア大灯台?)を訪れるが、特に変わったイベントが発生する訳でもなく、上記の様なブロック除去を何回か達成すれば終了。率直に言ってブロック除去の為の仕事も大して面白味が無く、製品版ではもっと謎解きに捻りが必要だろう。あとは螺旋階段を延々と上らされるのは操作もやり辛くて改善の余地あり。

GRAPHICS
&
SOUND
 Unreal Engine 4を使用。クオリティのプリセットは4種。個別設定項目は無し。

 グラフィックスについてはコメント等ではとても評判が良く、確かにSSやムービーだと綺麗に見えるが、プレイしてみると実際にはそうでもなかった。購入されたアセットが多用されているらしくその辺は綺麗なのだが、手作りと思われるアイテム類とのクオリティのギャップが大きく違和感が在る。


 3Dサウンド非対応。ボイス有り。シミュレーションという設定もあるのだろうが音数が少ない。

感  想  ストーリー設定がとても魅力的で、これはゲーム性よりもそちらに惹かれてプレイしてみた作品。そしてストーリー重視で文章を読み進めるタイプだと、デモの段階ではストーリーが実際に面白いのかどうかも判らないし特に書く事が無かったりもするのだが、このASBUでは謎解きのシステムが想像していたよりも風変わりだったので紹介してみた。

 現時点ではシミュレーション世界がどの程度用意されているのか不明で、ボリュームの方も数時間程度の物なのかorかなりの長編なのかが判らず。とりあえずSteamの製品頁に掲載される様になった時点で再チェックという位置付け。


 現在の完成度: リリース予定が5月になっているが完成間近とは感じられず、早期アクセスが始まるのではないかと考えている。ただし内容的には早期アクセス向きでは無い。実際には既に結構出来ているという可能性もあるが、それならこんな短いデモにはしないだろうという気がする。

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