☆ THE PLIGHT ☆
16/08/08更新 | 目次 HOME | ||||||||||||||||||
製作/販売 | TheCellarDoor 公式サイト (itch.io) INDIE DB | ||||||||||||||||||
配布状況 | 2016/04/16にリリースされた The Plight.rar (558MB) が最新(バージョンは不明)。まだ旧バージョンのままのダウンロードサイトも有り、ファイル名がThe-Plight-1.0.2.rarという物は古い。 更新頻度: 現在の物は2番目のリリースバージョン Steam Greenlightにはまだエントリーしていない |
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概 要 | マレーシアの学生5人が集まって制作しているホラーゲーム。詳細は不明だがゲーム関連の制作学校のプロジェクトというパターンかもしれない。 完成は2017年の中頃までにはという予定になっている。どういう形で配布するのかは不明。有料で売るのか、それともフリーで配布するつもりなのかも言及が無い。 タイトルの“Plight”は苦境の意味だが、これは仮タイトルで正式名称はまだ決定していない。現状ではWindowsのみで、対応プラットフォームの予定も解らない。 主人公のWuは自分の住む家に何かが取り憑いている事を知るが、それを調べていくうちに記憶から失われていた自らの暗黒の過去が明らかになっていくという話らしい。 |
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動作環境 |
必要環境はそれ程厳密に測定した物では無いと思われる。例えば64bitを必須としているが、実際には実行ファイルは64bit版ではなく、32bitでの動作報告もあり。また現行バージョンはWindows10をサポートしていないと記載されているのだが、これも動作報告はあって必ず発生するトラブルが存在するという状況では無いといった具合。 (まず問題無いと考えられるが)プレイにはスクロールホイールを持ったマウスが必要。操作の自由なアサインは行えず、ホイールの回転に割り付けられている必要な操作が存在するため。 |
BASICS | ・キーアサイン不可×, マウス感度設定不可×, 明るさ調整不可×, サウンドボリューム調整不可× ・難易度設定無し ・字幕は無し(実質英語を必要としない) ・セーブ機能は無し ・途中での終了は強制のみ(ALT+F4) *一人称視点固定, FOV調整機能無し *インベントリー画面は一応あるが、特定のアイテム名だけしか表示されない。管理の様な概念は無し。 *照準有り *スプリント, ジャンプ, 屈み 操作全て無し *干渉可能なオブジェクト類はハイライト表示される *現在のオブジェクティブ表示機能は無い ActionはLMBを使用するが、押しっぱなしにしないとならない箇所も在るので注意。 フラッシュライトはFで点灯。マウスホイールを回す事で充電する方式となる。 |
GAMEPLAY | 完成版では幾つかのロケーションを予定しているが、その中で最初のエリアとなる自宅がこのプロトタイプにおける舞台となる。 邸宅の様な場所をテーマにした作品は多いが、このゲームでは2階建ての普通の家の中だけで全てが進行し、その中をあっちに行ったりこっちに行ったりとうろつき回る事でストーリーが進められる。これだけの狭いエリア内のみで構成されているというデザインは一つの特徴と言えよう。クリックして干渉出来るオブジェクトは白くハイライト表示されるので解り易く、難解なパズルが用意されている訳でも無い。襲って来る敵も居ないので逃げ回るという概念もなく、最後まで辿り着くのは難しくないという設定。最初のバージョンが出た時にもプレイしているのだが、それに比較すると新バージョンはイベント後に新たに出現した次のオブジェクトが青色に光るのでより進行が解り易くなっており、プレイヤーを考えさせたり努力させたりするという方向性ではなく、誰でも進んで行ける雰囲気や体験重視のホラーゲームとなっている。 ストーリー関連の説明は何も無く、主人公が喋ったりもしない為に、このバージョンでは何が起きている(起きた)のかは明確には解らない。 あまり事前にゲーム内容に触れたくないというのもあって少々脇道に逸れるが、今回はホラー物をテーマにして(発表作全部はチェック出来ないので)ある程度は評判の良い作品の中から10数本プレイし、そこから紹介する作品を選んでいる。評価をするには非常に短いorあまりにも初期段階の物を除外してそれ以外からの選択となっているのだが、現在は大量のアマチュア(インディーズ会社)作品が溢れかえっている状況なので、どうしても似たり寄ったりの物が多くなって来ており、そういった作品への評価は低くなりがちである。別に出来が悪くは無いのだが、特に紹介したいとまでは感じないというゲームが結構増えている状況と言う事。 具体的には、インディーズのホラー作品が爆発的に増えた最初期にはシンプルなJump Scares(突然の敵出現や大音量サウンドによる脅かしイベント)をメインに使っているタイプが流行ったが、増え過ぎた事から「それはホラーとしてはもはや陳腐」という評価が多くなり、そこから「閉鎖された場所で徘徊している敵から逃げる」のがメインというタイプへとシフトして行った。しかしこのタイプが今度は増え過ぎてしまい、何かユニークな特徴がないと常連のプレイヤーを怖がらせるのは難しいという段階に来ている。それ故に現在は心理的な面を重視したサイコロジカルなホラーが人気なのだが、これはストーリー面の切り口が難しいというのもあるし、雰囲気重視 → グラフィックス重要 → 低予算のアマチュアには不向きという現実もあり、インディーズではあっても比較的大規模なチーム(高額予算)の所が多いという状況にある。 そんな中でこのゲームは、既存の手法を使っていても十分に怖いゲームは作れるという可能性を示している点で高評価をしたい。使われている要素に斬新な物は存在せず、その場で過去に起きた出来事が再現される(サイコメトリー), 子供の書いた画で不気味さを表現, 若干のJump Scares, アイテム類が変化するホラー演出等を組み合わせているだけであり、更に敵が襲って来るというゲームでも無いのだが、十分に怖さを醸し出している。この辺りはセンスの良さと言うのか、バランス感覚が優れていると言うのか何とも表現が難しいのだが、20分もあれば終わる程度の作品でありながら評価が高いのも肯ける作品である。 |
GRAPHICS & SOUND |
Unreal Engine 4を使用。グラフィックス関連の設定は一切無し。自動的にデスクトップの改造度になる。 屋内には解像度の高いテクスチャーが使われており見た目はリアルで綺麗。一方で制作側も認めている通りに、キャラクターモデルやアニメーションは相当に原始的である。ただ個人的にはその粗いモデリングが逆に不気味さを出している様な印象もあり、あまりにちゃんとした物へと変わってしまうのもどうかなという気はしている。 3Dサウンド対応。キャラクターのボイスなどは無し。 |
感 想 | これは特に予備知識を持たずにプレイするのをお勧め。家の中は狭いし、何をしたら良いのか解らなければハイライトされる場所を探して行けばクリアも難しくない。 Greenlightを通して有料にて販売するのかは不明だが、このクオリティを維持出来れば十分に可能と思われる。気になるのは東南アジアという事情と、それに伴う予算の確保関連か。 現在の完成度: 幾つかのロケーションから構成されるという点と、それ程次の段階までは進んでいないそうなので、まだ2〜3割程度の完成率だと考えられる。 |
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