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17/12/18 更新 目次          HOME
製作/販売 Frosty Games Studios               公式サイト
配布状況  2017/11/04にリリースされた 4.16.3.0 (2.81GB) が最新バージョン。

 更新頻度: 2回目のリリース版

 Kickstarterでは£15,000の目標に対して£388と大きな失敗に終わっている。

概  要  Frosty Games StudiosはUKのインディーズでこれがデビュー作。Harry Hunt氏の個人プロジェクトの様である。

 プラットフォームは現状PCのみ。発売予定は2018/06。


 精神病院に担ぎ込まれた主人公が目を覚ますと周囲には誰もおらず、また何故自分がここに連れて来られたのかも理解出来ない状況であった。何が起こっているかを確かめる為に探索を始めるが、病院内には謎のモンスターが徘徊しており彼等から逃げて脱出しないとならなくなる。

動作環境  必要環境は明らかにされていない。ただし実行ファイルは64bit版しか用意されていない。

・サウンドがおかしい
 一度全ての項目をミュートしてから再度調整してみる

・プレイ中にキーが効かずに動けなくなる
 一度メニューに抜けて終わらせてから再開(セーブは保たれる)。スタックしたケースも同様。


 設定画面にバグがあり、まず解像度をモニターと合致させないとクリック可能な位置がズレる恐れあり。次にキー設定画面が変で、同じ操作への設定が複数出て来たりしてしまう。デフォルトでいじらなければ問題無いのかもしれないが、変えてしまうと実際にはどれが何に当たるのかが判別出来なくなる(これで移動操作は合うようになる)。それと設定しても何か操作がダブってアサインされているのか、マウスの動きが変になるケースが度々あった。

BASICS  サイコロジカル・ホラー・スリラーとされておりOutlastに影響を受けているそうである。

 何が起こっているのかを突き止めるのが目的だが、ロケーションがいろいろと変化するというのが一つの特徴として挙げられている。これが精神世界の意味なのか、異世界をさ迷っているという設定なのかは不明。

 リプレイ性も重視しており、恐怖イベントの類はランダムなタイミングで発生したりするようになっているので既にプレイ済みでも驚かされる事を狙っている。

 主人公は男性&女性を選択可能でボイスもちゃんと変わる(現行版では男性のみ)。


 資金が集まれば武器を持ってのシューティングモード, VR対応, マルチプレイ対応等が記載されているが、クラウドファンディングは失敗に終わっている為に望み薄であろう。


・キーアサイン可○, マウス感度設定不可×, 明るさ調整不可×, サウンドボリューム調整可○
・難易度設定無し
・字幕無し
・チェックポイントセーブ

*一人称視点固定, FOV調整機能有り
*インベントリー画面無し
*照準有り, マウス反転×
*スプリント○, 屈み○, ジャンプ○
*コントローラー対応
*現在のオブジェクティブ表示機能無し

GAMEPLAY  ボリュームは40分程度と長い方。全体の長さはどの程度を予定しているのかは不明。

 開始から2/3位を占める精神病院のパートは敵からの逃走&ステルスで隠れて回避という定番パターン。まだ初期バージョンという事で不具合も目立つが、プレイ感としては結構スリリングに仕上がっている。

 探索エリアを徘徊している敵(モンスターorミュータント?)から逃げながら目的を達成するという形式で、隠れるにはロッカーをUseして中に入るという方法を使う。しかしこのロッカーに入るのがモーション無しで一瞬の上に、敵の目前で隠れても見付からない(ロッカーを開けて引き摺り出されない)という問題あり。更に敵の認識もちゃんと働いておらず、正面で近距離なのにこちらを認識出来なかったりもあれば、ロッカーの前から動かなくなってしまうケースが多発する。

 だが一応ゲームとしては成立しており、追い駆けっこ自体は恐怖感を生み出している。その理由は敵の攻撃が打撃でかつ数発は耐えられるのと、ヘルスが自動回復なのでロッカーに入ってしまえば元に幾らでも戻せるという設定のため、ロッカーの前から敵が動かなくても強行脱出して再度逃げる事は可能。普通の廊下でも追い駆けっこをしながら障害物を挟んで交わしたりといったアクションも行える。チェックポイントが短い間隔で死亡時のペナルティが少ないという点も緩めの仕様となる。

 そんな設定だが鍵が掛かっている扉を開けて通るのに時間が掛かったり、金網をよじ登るのには位置合わせをしないと上手く行かなかったりと焦るシーンが用意されており、ここで背後の敵から殴られたりもするので「間に合えー」といった感じで緊張感が味わえる。追われている際の後ろ振り向きコマンドもあり。完全なホラーというよりは敵を交わすアクションゲームという雰囲気も漂うが、スリルが味わえるというのは確か。

 今後は敵の認識能力をちゃんとさせる, ロッカーに隠れるのと見付かるというシステムの確立, 敵がロッカーの前から移動する様にする, 被ダメージと回復のバランスといった点を修正していく事になるのだろうが、この辺がまともになればより楽しめる様になるはず。


 病院のパートの途中から何の説明も無く突然別のエリアへと飛ばされる。ここでは別のタイプの敵から逃げるという設定になり、ステルスのメカニズムなどは用意されていない様である。よってゲームプレイとしては前のパートほどは面白くない。しかし変化としては劇的なので、その面で効果的ではある。話として病院パートと繋がっているのかが良く解らないが、こういった変化は完成版への惹きとしては面白い。数多いホラーゲームの中で差別化を図るには、多数の別世界を用意して変化を付けるという方法は有効となるだろう。


 最後に問題点を幾つか挙げておく。

・ライトは小さなスポットを照らす方式だが明る過ぎるという印象。見辛くなるので小さいにしてももっと暗めで良い
・ライトはバッテリー式だが、リロードキーを押すと切れていなくても持っている物を一つ消費してしまう
・オブジェクトへのインタラクトのホットスポットが小さいので、位置を合わせるのがやり難いケースがある
・オブジェクトが反応するスポットが見た目とズレているアイテムがある
・インタラクト可能なオブジェクトはハイライトされるが、ハイライトされたのが消えなくなったり透過表示されたりしてしまう

GRAPHICS
&
SOUND
 Unreal Engine 4を使用。クオリティのプリセットは4種。他に個別設定項目も有り。

 グラフィックスは現時点ではあまり良くない。資金集めに成功したらクオリティを上げたいとしていたが失敗しているのでどうなるか。各種オブジェクトやキャラクターなどもアセットから流用しているのではないかと思われる。


 3Dサウンド対応。ボイス有りだがクオリティは低い印象。敵の追跡時のBGMは怖さがあって良い。

感  想  影響を受けたというOutlast風のゲーム性だが、異なる世界を盛り込むことでオリジナリティーを出そうとしている。個人制作らしいのであまり大きな期待は出来ないが、グラフィックスの方はこんな物でも良いのでユニークで変わったゲームにしてもらいたい。

 敵と追い駆けっこをするタイプのホラーが好きな方向けだが、怯えてステルスで必死に隠れるといった感じではなく、走って逃げ回るというアクションゲーム的な色が濃い。だがまだバグが多いので現状では残念ながら強くお勧めは出来ない。


 現在の完成度: 完成度の報告は見当たらないがまだ作り始めという感が強い。資金集めにも失敗しているし完成は予定よりも延びるのではないか。

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