GHOST RECON
    ADVANCED WARFIGHTER

                                   06/05/04

           531MB Ubisoftより発売中


  公式サイト


<概要>

 2001年からスタートしたGhost Reconシリーズの三作目。PCにおいてはこれが5年ぶりの二作目となり、開発はPC版のみスウエーデンのGrinが担当。 Xbox 360版がベースになっているが、マップのデザイン等は異なっており、マルチプレイのコンテンツも違うというPCオリジナル仕様。

 このデモはシングルプレイとマルチプレイ(Coop)を含んでいるが、マルチの方はLANにしか対応していないので注意(ある種のツールを使えばネットでもプレイは可能)。

 時代は2013年。アメリカ・カナダ・メキシコの首脳会談中に、そこを襲撃したテロリストによってアメリカ大統領が誘拐されてしまう。大統領救出の為に米軍特殊部隊であるGhostが出動するというストーリー。

 北米では既に出荷が開始されており、UKでは5/5にリリース予定。



<動作環境>

HARDWARE 必要環境 推奨環境
CPU Intel or AMD  2 GHz Intel or AMD 2.8 GHz
MEMORY 1024 MB 1024 MB RAM
VIDEO 128 MB DX9.0c compatible card 256 MB DX9.0c compatible card
SOUND DirectX 9.0c compatible EAX対応

対応OS: Win 2000/XP
Direct X 9.0c以上要


 ビデオカードの制限が厳しくGeForce 6200, Radeon 9600以上のビデオカードが必要。Shader 2.0以上が必要なのは確かだが、それに対応しているだけではダメのようだ。Geforceでも5000番台のカードだと真っ黒になって描画されないという報告が公式Forumに挙がっている。これが完全にサポート対象外の意味なのか、今後パッチやドライバにて可能になるのかは不明である(以前はShader 2.0以上が必要なので動作には5000以上が対応だが、実質パフォーマンスを考えると6000以上しかメーカーからは推奨されないという話になっていた)。購入予定者はこのデモで事前に動作可能かと重さについて確認しておいた方が良いだろう。

*推奨メモリが最低と同様に1GBとなっているが、デモを見た限りではこれでは足りないと考えた方が良い(おそらくこれは常駐ソフトがほとんど無いとした場合の値)。

*Textureの設定はVRAM 512MBのビデオカードを搭載していないとHighが表示されない

*Geforceの場合には最新のForceware 84.21を使わないとパフォーマンスに大きな問題があるという点が報告されている

 私の環境では安定度という点では優秀で落ちたりとかは無かった。気が付いたバグとしてはコントロールでFunctionキーが効かない。それとバグでは無いのだが、センターのマウスボタンをデフォルトから別の操作(Reload等)に割り振ってしまうと一部操作が出来なくなって問題あり(予約キーとして固定しておくべきなのだが変更出来てしまう)。


<GRAPHIC>

 GrinオリジナルのエンジンであるDiesel Engine 6.0を使用している。描画距離が長く、広いマップをローディング無しで実現しているのが特徴。ただし推奨環境からも分かるように相当重い部類に入るエンジンである。

 まず問題点から。Post Effect(HDR)を導入している関係かららしいのだが、アンチエイリアスを掛ける事が出来ない(ビデオカード側のユーティリティからでも無理のようだ)。よって1024*768程度の解像度の場合、相当ジャギーが目立つ画像になってしまう。そうなると解像度を上げてやるしかないのだが、元々重い状態だと余計に負荷が掛かる事になるという問題が。

 今回はメキシコということから太陽光が降り注ぐロケーションが多く、それ故に眩しさを表現する為にHDRレンダリング(Half-Life 2: Lost Coastで有名。詳しい解説記事はIMPRESS等)を導入している訳だが、その効果についても個人的には疑問を感じた部分が幾つか有る。SSを見てもらっても分かるように風景全体が淡色に塗り潰されてしまうような感じで、こんなに強く一律に光線の効果が現れるだろうかというリアリティの問題が一つ。それと適切な明るさを調整する基準が設定画面に無く、どれ位が製作側の意図した明るさなのかが良く分からない。これだけ光の効果が現れているという事は相当明るい状況だと考えて明るさを増すと、見ている方向によっては白飛びするような感じでHUDも良く見えなくなってしまうがこれが正しいのか? かといって見易いレベルにまで落とすと、今度は建物等に当たっている光の効果が不自然に強いような印象が増してしまうといった具合。

 広大な街並みにも関わらず、建造物の形状が単調な繰り返しになっていないという点は評価出来る。しかしその反動として個々のtextureのクオリティは犠牲にされており、キャラクタの場合でもHighにしないとピンボケ気味になる感じである。エンジン自体が異なるがRainbow Six Lockdownに比較してパッと見た感じのクオリティは劣る。例えばLockdownではNormal Mappingを多用しているが、これはメモリを大幅に消費するのでその代償としてマップは小さくなり同一ミッションでも分割ロードという形式を採用している。一方こちらは反対に広大なマップでローディング無しを実現した分、Normal Mappingを適用する範囲やそのクオリティが犠牲になっており、これはどちらが良いとも言えない。

 影の表現が薄いという印象で、これは光線の強さとの兼ね合いなのかは不明。Ragdollの表現が有る分、Bloodの表現は無くちょっと物足りない。アニメーションは敵味方を含めて細かくて良く出来ているという印象。

 もっと別のタイプのマップやHDR効果が強く現れているマップでそのクオリティを見てみないと、最終的なエンジン性能の採点は難しい。

 最後に強制的に設定を変更する方法。\Ghost Recon Advanced Warfighter Demo\Data\settings内のrenderer_settings.xmlをメモ帳等で開いてやり、内部のパラメータをいじる事が出来る。例えば"texture_quality" value=からの一連の同様な項目をHighにしてやればVRAM 512MBではないカードでも設定をHighにする事が可能。
 またvariable name="post_effect_quality" value="false"にしてやれば強制的にHDR効果を切る事が出来る。これだと一昔前のグラフィック風になるが、こちらの方が見易いしカラフルで或る意味綺麗と感じる人もいるだろう(比較画像)。特にTactical mapはこの方が見易い。ただこの状態だとNightVisionが正常描画されないといった問題が発生するので、これで全てを通してプレイするというのは出来ないようだ。

<BASIC>

 ミッションは武器選択から開始される(隊員選択が出来たり、その特性を見られるという話だったのだが少なくともデモでは出来ない)。ここで各人の所持武器やアタッチメントを選択。スロットは3つで拳銃の代わりに別の武器を持つ事も可能である。3つ目のスロットには予備の弾薬パックやGrenadeを装備可能。ただしそれぞれに重量が設定されており、制限重量内での選択となる。また重量が重いほど移動速度やスタミナに影響が出るので、多く持てば良いというものではない。アタッチメントも装備した際の銃の性能変化がグラフで見られるようになっており、例えばGrenade Launcherを装備するとその分重くなるので通常使用時の正確性が落ちるというデメリットが生じる。

 一人称視点固定。姿勢はCrouch, Proneと3通りで、Proneすると安定性が増すが一定以上下を向けないと凝っている。後は走りながら物陰へのスライディング可能。Sprintキーでダッシュ可能で、逆にゆっくりとステルス移動という事は出来なくなっている。リアル系らしく横方向や後退はかなり速度が落ちるという仕様。走るほどスタミナメーターの色が緑>黄色>赤へと変化して、これは銃の命中率に影響するというシステム
 銃は発射モードの切り替え可能(武器によって異なる)。GR1とは異なり銃自体のグラフィックが画面に描画されるようになっている。照準はその開き具合で命中率を表現する形式だが、同時に実際に銃身自体も跳ね上がる表現を採用している(Iron Sightでは照準が消えるのでこちらのみ)。なお光線の加減もあるのだが、照準の状態がかなり見難いというのが気になった。それと銃は拾えないが弾薬は拾う事が可能になっている。

 敵の攻撃方向は方位コンパスに表示され、また味方が認識した敵に関してはひし形のマークが付く。それと上空からのTactical Mapを使用する事が可能で、これを使えば離れた場所の敵の位置や動きを完全ではないにしろ見て取る事が可能である。未来兵器のDroneはデモでは使えない模様。
 チームは4人構成で、操作出来るのは隊長のMitchelのみ。隊員への指示はTactical Mapからだけではなく、簡単な命令はダイレクトに画面上から行う事が可能になっており、カーソルで場所を示してからコマンドをホイールで選択してやり(Moveのみは隊員番号キーをダブルタップでもOK)、個々の隊員別かチーム全体に出せる。よって移動ルートはチーム一緒ではなくて各人バラバラにする事も可能である。

 Xbox 360と異なり倒れたメンバーを治療で復活させる事は出来ない。プレイヤーが死ねばそこで終了。SaveはCheckpoint形式で任意には出来なくなっている。ただし一度SaveされたデータをLoadした場合、HPが一定量回復する仕様となっているようだ(難易度によって回復する値は異なるように見える)。よって死んでしまってやり直す場合にはクリアのチャンスが高くなる事になる。なおヘルスキットや回復場所のような物は存在しない。


<GAMEPLAY>

 Lockdownの出来がアレだっただけに実際に見るまでは不安を持っていたのだが、一応リアル系というポジションには収まるバランスとなっている。GR1の様に当たり所によっては即死、そうでなくても怪我によって移動速度が落ちるといったリアルさは無いが、それでも近距離でドンパチやる事が可能なバランスにはなっていない。HPは色が変化する形式で即死という概念は無くなっているが、Normalだと当たり所によっては数発で簡単に死んでしまう事もあり、スローペースで慎重に進んで行かないとならないというゲーム性にはなっている。
 Tactical Mapを使用して次のエリアの敵の配置を偵察したり、効果的な攻撃ルートを考えないと全員生還でミッションクリアというのは難しいバランスになっているという印象で(難易度Normal)、Lockdownの様に適当に皆で進んで行って撃ち合って大丈夫というアクションゲーム風の安易な物には陥っていない。またGR1に比較すると敵の動きが良くなっており、その分気を付けて進めて行かないとならないというのもある。

 移動ルートの自由度は確かに存在し、どこから敵を攻撃するかでかなり変って来る、無用な戦いは避ける事も可能、という面白さは持っている。しかし変化は局所的な物で大きな変化を加える事は出来ず、またSave Pointが固定箇所となっている為に違うルートを選ぶとSave無しで長い時間戦わないとならなくなるといった欠点も見受けられた。
 敵の配置に関しては基本的に同じだが、一部建物の上から警備をしているテロリストはランダムで配置されるように見える。それとかなり広いルートを歩き回っている者がいたり、銃撃戦に反応してこちらにやって来たりしたりと変化は存在している。これ等の配置の変化については製品版で他のミッションを見てみないと何とも言えない。

 GR1は接近戦を避ける為にSniperの存在が非常に重要になっており、半分以上のミッションがSniper無しではキツイか難しくなるという構成だった。しかしこのデモでは広いのだが広範囲を見渡せる箇所が大して無いので、あまりSniperの有用性が感じられなくなっている。役に立つ箇所は確かに有るのだが、その場所以外ではマイナスとなってしまうので(所持可能なRifleが使い難いというのもある)相殺すると必要性が薄いとなる。その意味ではスローペースでリアル系ではあるものの、あまりGRっぽさは感じられないという印象も受けた。

 チーム行動は大きく変化しており、個人別に動かすという風になった。彼等を全く別方向へと移動させて挟み撃ちという作戦も可能である。しかしRoE(Rules of Engagement)の設定がバッサリと無くされており、その意味でチームを思い通りに動かしての作戦行動の面白さは大幅に減少しているというのが正直な所。何しろHold Fireの指令すら出せないので基本的にステルスでの行動は難しくなり、これはコンソールとの共同開発の弊害の現れと言えるだろう。
 味方AIは敵を見れば攻撃態勢に入ってしまうので、全員を定位置に配置してから一斉に攻撃を開始するという作戦が取れず、Waypointを設定してからタイミングが出来るだけ合うように各人の移動開始を指示するという方法しか取れない。この「敵と遭遇したら撃ち合い」というゲームの基本コンセプトは、ステルス重視でその雰囲気が重要であった前作のファンには大きな失望を与える点となりそうである。


 重要となる味方のAIに関してだが、今回は進化として自主的な判断が行われるようになっている。GR1ではこちらの指示に馬鹿正直に従うというレベルのAIで、ルートを指示すればその通りに直線的な動きをし、敵から攻撃を受けてもその場で戦う事が多いという風だった。今作では自分でカバー可能な場所を探して動くようになっており、移動ルートを直線的に指示した場合でもカバーからカバーへと慎重に動いて危険を減らすように動いてくれる。攻撃時も物陰からLeanして被弾面積を減らしての攻撃が基本となっている。ロボット的な動きだったGR1に比較して、より人間らしい動きをするようになっていると言えるだろう。

 しかし同時に上記の変化がそのまま欠点として現れてしまっているという問題がある。今回はFollowさせてもベッタリと自分に張り付くのではなく、半径10M程度(それ以上かも)の範囲をその適用範囲と見なして行動するようになっており、これはMoveで移動地点を示しても同様。その為に指示が自分の考え通りにいかないという状況が多発する
 例えば曲がり角の先に敵がいる場合に、まず先頭の自分が飛び出して何かの物陰まで走りその後Follow状態の味方と一緒に攻撃しようとしても、適用範囲が広いので一緒に角から出て来てくれないというケースが有る。4人で集中攻撃を行いたいのに、1,2人は隠れたままとなってしまうという事。こうなると危険を冒してより敵の方向へと自分が進んで味方を引っ張り出さないとならなくなる。同様に敵の方向を向いてAttackやCoverの指示を出しても、Follow状態なのだが現在地点からは見えないとしてNegativeの返事を返す事も多々有る。
 Moveの命令でも同じ事で、自分が「ここがベストポジションだからここから攻撃しろ」と考えても、勝手にその周囲のカバー地点へと移動してしまう。最悪の場合、曲がれば敵がいるという手前にMoveさせると、曲がり角の先をカバー場所と判断するらしく勝手に出て行って蜂の巣にされてしまったりも。GR1では愚直に移動指令に従う分、こういった攻撃のフォーメーションは思った通りに行えたし、失敗すればそれは自分の責任として納得する事も出来た。しかしGRAWでは隊員を思った通りのポジションに配置する事が出来ないので、それについてはフラストレーションが溜まるようになっている。実験した限りでは一番確実にポジション移動を行うには、Tactical MapからWaypointで移動させてカバーする方向をコーンで指示してやるという方法になるようだが、これも完全ではない。

 その他の良い点としては、ちゃんとReloadの際には隠れてから実行する、その場所からは当たらないと見るとちゃんと移動出来る、爆破や銃撃戦で変化した障害物をちゃんと認識可能、移動におけるスタックの問題は無い等。逆に悪い点としては基本的に立って攻撃するようになっており、命中率の計算がAIではどういう風になっているのか知らないが、見た目としては不自然なのは変らない。それと後方に下がるという概念が無いようで、進行方向に近くにカバーが無くて先に敵がいる場合そのまま突っ込んで行ってしまう傾向にある。

 敵のAIはGR1に比べれば相当改善されている。かなり頻繁に位置を変えてくるので攻撃は難しくなっており、味方同様にカバーを使ってLeanもしてくるので手強い。一方で物陰で動かずに止まってしまう(こちらが近付いてもそっぽを向いている状態)というケースも見られたのは問題点。

 物理エンジンとしてはAGEIAに対応しており、これから発売される専用処理ボードを使えばより複雑な処理を行えるようになっている。デフォルトではHavokに対応。なお対応ボードを持っていなくてもプレイにはAGEIAエンジンのインストールが必須となっている。デモではロケットランチャーや空爆要請が出来ないので物理エンジンの能力については未知数だが、車のドアを撃って外して隠れている敵を攻撃出来たり、Grenadeでトラックごと爆破して吹き飛ばしたりといった行為は可能となっている。


 最後にこの手のゲームはやり慣れていないので難しいという方に幾つかヒントを

*Normalはリアル系初心者には難しいと思われるので最初はEasyがお勧め
*デモのマップにおいては全員にAssault Rifleを持たせた方が簡単かも。或いは一人はHeavy MachinegunでもOK。
*敵の集団への攻撃は隊員を分けて複数の方向から行うのが基本。一方向からでは敵の火力が集中するので死者が出易い。
*フルオートはブレが激しいので、基本的にセミオートを使用して戦う
*頻繁にTactical mapで敵の配置を確認すること(特に屋根の上の敵)
*最大の敵は固定マシンガンなので、いち早くこれを排除する事を心掛ける
*敵の前を通って別のポジションに移動したい(させたい)場合には、基本通りに敵の方向にSuppressing Fireを行って(指示して)から
*敵の発見はAIの方が速いので自分のやや前方にMoveさせて先に戦わせ、その後追い付いて印が付いた状態の敵を攻撃という手法も


<総合>

 R6 Lockdownの様にアクションゲームの様なバランスにされていなかったのはプラス点。また非常にシビアなリアル系のゲームではないが、敵の数を増やしてAIの能力を上げるとなるとそれにたった4人で対抗するというのは困難なので、その分或る程度はHPの概念を甘くしておくというのは理解出来る。好みの問題だがMedikitやMedicを導入するよりは良いとも考えられるだろう。チーム人数が4人なのも、複雑な計算をさせるとなると10人とかには増やせないからという理由を考えると仕方の無い面も(それでも4人は少な過ぎで6人程度は欲しかったが)。

 しかしこのゲームが初代GR的な雰囲気を保っているかと言うと、それに関しては随分と異なったゲームになってしまったなという印象である。先にも書いたがTactical mapでの指示という形態は残されているものの、チームのマネージメントが単純化され過ぎており深みが無くなってしまっている。AIが自動的に判断を行ってくれるのは進歩だが、動きにランダム性が高くなっているのでGR1のような「自分の立てた作戦が見事に上手く行った」という満足感が得にくくなっているのも確かだ。
 操作キャラクタの切り替えが出来ないというのも個人的には大きなマイナスで、思った通りにAIがポジションを取ってくれないだけに余計にそれを感じる。危ないという緊急時に切り替えて安全な場所まで逃げるとか、どうしても自分でSniperを操作したい時にそれを行う事も出来ない。要するにAIの能力は上がっているが、完全にAI任せでフラストレーション無くプレイが可能なレベルまでには達していないという事である。

 ただ純粋に新作ゲームとして見た場合には面白そうであり、HP制で即死しないという点を不自然と取らなければ全体的な難易度バランスも良く出来ている。そもそも近年ではハードコアな一撃即死というスタイルのFPSは無くなりつつあり、比較という観点ではこのゲームも十分にリアル寄りのゲームに入る物となる。「撃たれれば即死というリアリティこそが、本来のTom Clancyブランドのゲームをそれ足らしめている要素である」と考える人で無ければ、このGRAWのシビアさはそれなりに納得の行くレベルではないだろうか。個人的にはチームのマネージメントが第一に重要な要素であって、ダメージのリアリティはその下に位置するので、チームのコントロールの楽しみが減ったのに比較すればこの点についてはそれほど気にならない。

 AIの動きのランダム性もリプレイ性の高さの現れと取ればプラスであるとも言えよう。Preview等の情報からだとミッションはかなりバラエティに富んでいるそうだし、製品版にはより期待が出来ると考えている。マルチプレイではCoopについては制限が多いが、これについてはModを期待するしかない。GR1のゲーム性を継承する物でなければならないと考える人にはスルーされるかも知れないが、ゲーム性を変えた上にその方向性が大きく悪い方へと向ってしまっている程の物とは思えないし、私としてはこれはまた別物の新作ゲームと考えて購入するつもりでいる。



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