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14/11/21    制作: Pedestrian Crossing Games    公式サイト   ダウンロード(Dropbox)   ダウンロード(Mega)
データ  Pedestrian Crossing Gamesはアメリカの制作チームで、Jacob Nyboを中心にサポートする友人が数人居る程度らしい。他にはThe Groundskeeperをリリースしている。このゲームはその名称を用いる前のデビュー作品となり、フリー素材などを使っているがそれ以外はほぼ彼一人で作った様である。

 2013/06 リリース  386MB

 バージョンは一種類だけでパッチ等は出ていない。圧縮形式が異なるのでサイズは異なる物も有るが中身は一緒である。

動作環境  Windows, Mac, Linux版あり(後者2つは13/06/23の書き込みにダウンロードリンク)。

 必要環境などは不明。Unityで制作されている。公式となるFacebookにも書き込みはほとんど無いので動作の障害等は情報が少ない。

 グラフィックスは6段階。窓化はランチャーから可能。


BASICS  主人公ジェイソンの友人ロジャーは精神病院に入院していた。ジェイソンは見舞いに訪問するという約束をしていたもののそれを実行に移さず、ロジャーからの「どうして訪ねて来てくれないのか?」という手紙での催促も無視し続けたままに10年が経過した。しかしロジャーからの最近の手紙の内容に異常を感じたジェイソンは、遂にそこを訪問する事を決意する。


・操作キー設定不可, マウス感度調整不可, 明るさ調整不可, サウンドボリューム調整不可
・難易度設定無し
・セーブはマップ単位でリスタート。メニューからマップ単位での選択も可能。
・字幕無し

*一人称視点固定
*インベントリー画面は無し
*照準は無し
*アイテムのピックアップは自動で行われる
*スプリント, 屈み, ジャンプ等は無く操作はシンプル
*フラッシュライトは点けっぱなしで使える

GAMEPLAY  20〜30分程度のボリューム。リプレイ性などはほぼ無し。

 2/3位までは次のマップへの出口となる場所を開ける鍵を探して回るスタイルとなり、移動速度は速くないとは言え各マップが大して広くないので、鍵はくまなく探せば簡単に見付かる。謎解き要素も無く、指示は画面に出るのでここまでは簡単に進められる設定。

 終盤になって敵が追って来る様になる。プレイヤー側には攻撃手段は無く、ただ逃げるしか無いという逃走ゲーである。何かに隠れたりとかの手段は存在せず、自分を等速で追い掛けて来るので引っ掛かかったり行き止まりにならない様にして逃げるというシンプルな物。ゴール地点まで到達すれば逃げ切った事になる。


 このゲームの特徴は何と言ってもその追い掛けて来る物である。ゲーム名で検索するとプレイ動画が幾つもヒットしてそのサムネイルに使われているし、ゲーム序盤から登場もするので書いてしまっても良いとは思うのだが、一応伏せておくと追って来るのはエイリアン(グレイ風)である(反転表示)。プレイ前に知りたくないなら一切ゲーム名でWEB検索を行わない様にしよう。

 “それ”が人間を捕まえよう(or殺そう)とするのは理解出来るのだが、なんで単純に追い掛けて来るという手法を採るのかが理解出来ない。ストーリー的にも謎である。“それ”の意外さに「唖然として」, 「笑ってしまって」等で怖さが感じられないといったコメントも出ているのは無理もないと言えるだろう。


 良い点としては、まず追跡を後半の二箇所に限定している点で、こういった追跡シーンは繰り返されると慣れてしまって怖さが薄れてしまうが、回数が限定されているので追われる怖さが保たれている。難易度としてもあまり難しくないというバランスも良く、同様にやり直しが繰り返されて怖さが減退してしまうという可能性は低い。次に効果音が不気味で良く出来ている。それとボイスレコーダーの再生が恐怖感を煽って効果的に働いている

 対して悪い点として挙げたいのは第一にマップのデザイン。とても病院内には見えず、単なる四角い空間を繋げているだけという印象しか受けない。そして2/3位はキーを見付けて進むのみと単調。ホラー面では突然の音でビックリさせたりという単純な展開が続くだけで、雰囲気的にも怖さはあまり感じられない。ストーリーも先に述べた様に良く解らず、もっと背景設定を辻褄が合うように練った方が良かったと思う。

評  価  フリーのホラーゲームには多い30分程度で遊べるシンプルな作品。メインとなるのは終盤の逃走パートだが、前半部分もボイスやサウンド面では良い物を持っている。しかし舞台が精神病院である必然性が感じられず、更にそのマップデザインが大きな欠点として目立つだけに、“それ”が追い掛けて来るなら別のロケーション&ストーリー設定を採用するべきだったのではと思えてしまう点が残念。

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