☆ LUMBER ISLAND ☆                    目次

  13/11/21



※13/05/11 レビューを掲載
※13/11/21 データを更新

データ  制作:DeanForge       チャプター1         公式サイト    Indie DB

 2013/04/23リリース   最新版のv 0.1.2が05/03に出ている  117MB

 レビュー後に商用作品に切り替わっており、現在はDesuraにて扱われている。まだチャプター1だけしか提供されておらず価格は$1.99。販売形態は不明だがアルファ・ファンディング(Steamでの早期アクセス)ではなく、新しいチャプターの提供時には買い直しとなり、そこでは常にそれまでのチャプターが全て含まれている形になるとしている。前のチャプター購入者には割引とかそういった類ではないかと推測される。

 それに伴ってここで評価しているデモ版は公式等から削除されてしまっているが、どこか探せば残っているサイトが見付かるかもしれない。なおDesuraの販売版とここで紹介しているデモ版の違いについては解らない。


 おそらくだが制作者は個人だと思われる。構想としてはどの程度のボリュームになるのか明らかではないが、今回のリリースはデモ的な役割として出来上がっているチャプター1のみを公開という立場。

動作環境

 最低環境は明らかにされていないが、推奨環境の方は以下の通り。制作にはUnity Engineを使用。

CPU: Intel or AMD 3500Mhz
RAM: 4Gb RAM
VGA: GeForce GTX 650 or AMD Radeon 7750

 起動時にランチャーが立ち上がって解像度や窓化を選べる。グラフィックスのクオリティはゲーム内からでも指定可能に見えるが反映されているのかは不明。

BASICS  1970年代、“Lumber Island”の名で知られる島が存在した。高級品の製作に使われる珍しい木々が生えており、高値で取引されるその材料を求めて多数の人間が島へと訪れていた。しかしその後島の地下から原油が発見され、採掘の為に木々は全て伐採される事になり人間達も帰国。そして全ての原油が採取されてからは、そこは人の居ない無人島と化していた。

 主人公はボートに乗ったままこの島へと打ち上げられる。記憶として残っているのはヨットでのパーティーに参加していた事のみ。仕方なく島の中を探索し始めたが、そこで過去の島の秘密へと繋がる事件へと巻き込まれる。


 キー設定画面もあるが全ての操作が含まれておらず、実際にはFキーでライト等の操作も含まれている。

・マウス感度の設定は変えられない(どこか内部のファイルをいじれば可能かも)。
・暗いロケーションなので制作者の意図するレベルに明るさ調整をする機能が欲しいのだが持っていない
・Useは自動で、持てるアイテムに近付くと自動的にそれを左手に所持する(視覚的に見える)。使用時も自動。
・Useで持てるアイテムは一つだけなので、繰り返し同じ場所を行き来するケースも出て来る
・Runモードは無限に可能
・ライトは無限に使える
・セーブ機能は無し
・サウンドのボリューム調整無し

 以上の様に基本的な部分に充実していない面が幾つか見受けられる。



GAMEPLAY  一人称固定のホラーアドベンチャー。まだ序盤だけだが武器による戦闘要素は無いと考えられ、Amnesiaとかと同じ路線と見て良いだろう。


 このチャプター1においてはホラー要素にはビックリ系が目立ち、突然何かが目の前に現れたり、音で驚かせるという手法が多い。移動可能なエリアはさして広くないし、内部に用意されている建物等のオブジェクト類も少ないが、雰囲気面では優秀という感想を持った。荒れ果てた島の不穏なトーンが良く出ていると思う。一方で登場するモンスターに大して怖さが感じられないのは弱点か。

 ストーリーは現段階では良く解らないが、どうやら消えたり現れたりするテディベアに女性の魂が宿っているという設定らしく、プレイヤーの進行を助けてくれる様になっている。今後は彼女に導かれて行動する事になるのだろう。


 今やるべき事への具体的な指示はゲームのインターフェース上では参照出来ず、進行ルートやパズルの解法はやや解り辛い部類に入る(難しいのでは無く、気付き難いというのが適当)。答えを知っていれば短時間でクリア可能な分量しか持っていないが、実際のクリアまでには1時間近く掛かった。最初の段階である事に気が付くかどうかが重要な意味を持っており、これを見逃したので追って来るモンスターをどうしたら良いのか解らずに時間を潰してしまった。ヒントはこの頁の下部に掲載。


 問題は移動速度がとても遅い点で、Runにしても走っているようには感じられないレベルで鈍い。登場する敵の動きがノッシノッシという感じなので、それに合わせて簡単に逃げられないようにするという観点からすれば一応適切ではある。しかしそれ以外の探索パートではそのあまりの遅さが非常に気になってしまう。イベントによるトリガーに応じて以前は置かれていなかった場所にアイテムが出現したりもするので、その度にエリア内を繰り返し移動になったりが面倒。ただし高速にするとクリア時間が早くなるという面もあるので難しい所ではある。


 推奨環境のビデオカードはアマチュアの作品としては性能が高目だが、どの程度高度な処理をしているのかは明らかにされていない。ほとんどが暗いエリアなので何とも言えないが、木々の揺れるアニメーションやそれに応じてのリアルタイムシャドー等、最高レベルに設定すると綺麗な部類だと思う。(なおプレイしてしばらくするとビデオカードのファンが回り出すので複雑な処理をしているのは確か)。

 環境音系はあまり用意されておらず寂しいが、BGMは数少ないものの不気味で良い。

評   価  チャプター1だけという事で特別に面白いという物ではなかったが、今後の可能性は感じさせる作品だと言えよう。雰囲気は良いのでその辺は維持しながら、パズルのクオリティを高める方向性で良いと思う。後はホラー要素をどうやって高めるかが課題となる。

 ただしAmnesiaの大成功以来、製品版を含めて現在制作中の一人称視点のホラーアドベンチャーが増えており、今後続々とフリーの作品も含めてリリースされる事が予想され、ジャンル内での競争は厳しくなるのでその中で抜きんでるのは、(特に個人レベルの制作では)かなり大変であろう。


    目次

ヒント&解答  進行が解らないという方向け(反転表示)。


1.登場するモンスターからどうやって逃れる?

 これが解ってしまえば後のパートも自力で行けるという人が多数だと思う。実はテディベアがヒントや解答を教えてくれる様になっており、テディベアの近くの岩等のオブジェクトに霊的な文字でそれが書き込まれる仕組み。

 最初にテディベアを見付けてそれを椅子に座らせた際にまずヒント。そして敵の出現後には、地面に咲いた花の列を辿った先に有る海岸沿いの板の上の靴を入手し、それを持って焚き火の場所に戻るとより具体的な答えを教えてくれる。順番として先に敵を出現させてしまったケースでは、靴の前にテディベアを持って椅子に座らせる行為をする必要があると思われる(一つしかアイテムを持てないので)。或いは先にテディベアを座らせていないと靴が出現しないのかも。




2.(モンスター排除後)鍵の掛かった小屋

 文書を見付けた崩れた小屋の中。木製のドラムの上に鍵が出現している。



3.新たなモンスター

 小屋の中の文字を読んで燃やす為のアイテムを揃える。先に島の中を探して新たに出現した燃料を回収。それをモンスターの元へと持って行って掛けた後に、焚き火に戻って火を手に入れる。