☆ ONE DAY FOR CHED ☆                   目次

  13/12/24


データ  制作: BSL Team                   公式サイト     Indie DB

 2013/08 リリース  471MB

 V1.04が最新でダウンロードファイルはこのバージョンに差し替えられている。古いバージョンを持っているなら落とし直し。なお公式サイトのリンクにはロシア語版が含まれているので、英語版はIndieDB等から落とす様にする。Desuraからもダウンロード&プレイ可能。


 BSL Teamとはウクライナのアマチュアグループで、リーダーのBs1他一人の二人チーム。これがデビュー作となり、他にも制作予定のゲームが公式に掲載されているが、有料製品版を作るゲーム会社になるつもりなのかは不明(サイトがロシア語なので良く解らない)。とりあえずこのゲームはこれからも無料のままで配布される模様。

動作環境  Windows版のみ。UDKで制作されている。

- Windows XP SP2, Windows Vista, Win 7, Windows 8
- 1.8 GHz processor
- 1 + Gb RAM; 2gb for Vista, 7, 8
- VRAM 128MB


 Desura版ではムービーが飛ばせなくなる他に操作キーのアサインが変になってしまうという件があり、これにはDesura用の1.04パッチを適用する必要がある。

 私の環境では初回起動時でのUDKの使用可能ユーザー設定画面にて、「許可されていないプログラムの動作からコンピューターを保護する云々」にチェックを入れていると起動しなかった。

 ランチャーから選択可能な解像度は3種類のみ(4:3, 16:9)。

BASICS  Readmeは付いているのだがロシア語な上にとても長いのでちゃんと読んでいない。主人公のChedは殺人を犯して刑務所に入れられるが、そこで知り合ったのが政治活動家として捕らえられていたJohnだった。出所後の二人は世界を変えるという名目で殺人を含めた活動を行うが、やがては仲違いして別離。その後Johnはドラッグに溺れたのもあって自殺して死んでしまい、Chedは一般人としての生活を始める。しかしそれは長続きせず、酒に溺れて自堕落な生活を送るようになっていた。そんなある日、酔いつぶれていた彼は見覚えの無い奇妙な世界に引き込まれてしまう。そこにはJohnが待っており、Chedは彼から内なる4つの世界を突破して元の世界へと帰るように命じられるといった感じのストーリーらしい。


・明るさ調整無し
・マウス感度調整無し
・操作キー設定不可
・難易度選択は無し
・字幕機能あり
・3Dサウンド対応

*EキーでUse, Qキーでカットシーンのスキップ
*照準は変化せず。敵に合うと赤くなる。
*武器変更はホイール(他に4キーでも変わる)
*ヘルスはアイテム回復方式
*ヘルスと弾薬は黒いブロックで表示される(無くなると白くなって行く)
*セーブはチャプター単位


GAMEPLAY  全5チャプター構成。それぞれボリューム自体はそれ程無い。

 まず見た目としてはトゥーンレンダリングを採用しており(Borderlandsに影響を受けたとしている)、それ故に独特な印象を受けるグラフィックスなのだが、アマチュアの無料ゲームの中では優れた部類な上に軽い。エフェクト系も予め用意されている物だと思うが綺麗だし、この辺りはさすがにUDKだと感じられる。


 ゲーム性の方はクラシックなアクションFPSだが、大きな問題は難易度が異常に高い事。開発側のハードコアFPSという売り文句に対して、「これはハードコアとは違う(そういうレベルじゃ無い)」という感想を書かれている人が居たが私も同意見。

 東欧産のFPSには難易度が非常に高い物があり、それを例えばNormal(Medium)だとしてしまう所に感覚の違いがあったりするのだが、このゲームはそういうのとはまた違った代物と言えよう。難易度選択は出来ない仕様だが、開発側がこれを適正な難易度と考えているのでは無く、「凄まじくハードだがクリアが不可能な訳では無い」という意図で調整されたゲームだと述べている。2Dプラットフォーム系のアクションゲームには、「死にゲー」である事を逆に売りとして設定したクリア不可能と思わせる位の高難易度な物が存在しているが、それのFPS版だという捉え方で良いのかも。

 こういった異常な難易度のゲームにおいては定番の「クリア出来る人が居るのだから問題無い」発言の他、「複雑な操作の習得が必要な訳では無いので練習すれば大丈夫」, 「各チャプターをクリアしている動画を用意しているので駄目ならそれを参考にして欲しい」といった、「その高難易度を克服するのが面白いのだ」という姿勢であり、これを要望に応じて治すという考えは無いようだ。


 具体的には以下の様になっている。

*敵の攻撃力に対してヘルスの値が低い設定
*敵の狙いが正確且つ弾が速い
*敵は突然スポーンするケースがあり、それは背後や側面にも現れるので初見では不利
*レンダリング手法が変わっているので、暗い所など敵が良く見えないエリアあり
*武器は2ndaryが強力だが、エフェクトが強過ぎて敵の攻撃が見えなくなってしまうデメリットあり
*何故ダメージを受けているのか解らないシーンがある(武器や敵の説明が全てロシア語というのもある)

 一言でいうなら憶えゲーという事になるが、チャプター内ではセーブも出来ないのでやり直しが頻繁に発生してしまう(カットシーンは飛ばせるのが救い)。非常に難しいエリアをやっと突破したと思ったら初見殺しのエリアで死亡 → そこまで何とかやり直して突破 → また難所で死亡、みたいな感じになるので投げ出さずに続けられるかの勝負になる。チャプター自体は短めなので途轍もなく時間が掛かるという事は無いと思われるが、FPSとして「難しいが面白い」のではなく「単に理不尽」という感が強いので、やはり投げ出すプレイヤーが多いでは無いかと想像する。


・謎解きはボイスがヒントになっているので割と易しいが、Use可能な扉やオブジェクトが判り辛いケースはある
・カットシーンはかなりの分量があり、哲学的な内容も含まれている。ストーリーは凝っているという印象。
・敵の吹き飛びは周囲のオブジェクトや壁と重なってしまうケースが多発。ラグドールに関しては低レベルである。

評  価  アマチュアゲームとしてはグラフィックスもまともだし、難易度設定を設けるか、もしくはもっと簡単にすればプレイヤーも増えて知名度も上がるだろうと考えるのだが、どうも異常な難易度にするのがポリシーみたいなのでしょうがないか。こういうタイプが好きな一部の人間には受けるのだろうが、到底一般向きのバランスとは思えない。


 [参考] 制作者は「無理だったらチート使って」と書いているが、実際にはこのバージョンではチートは使えなくされている。使うには \ONE DAY for Ched\UDKGame\Config の中の UDKInput.ini にて

1.読み取り専用属性を外す
2.メモ帳等で開いて [Engine.Console] セクションを見付ける
3.以下の二つが空欄になっているのでキーを設定する(以下はデフォルトのキー)
ConsoleKey=Tilde (日本語KBでは@マーク)
TypeKey=Tab (簡易コンソールコマンドキー)
4.上書き後に読み取り専用にする
5.プレイ中にコンソールを開いてUnreal Engine用のチートコードを入れる (God など)

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