TOP

シ ス テ ム

キャンペーン
 難易度は無し。アイテム持ち越しの二周目やクリア後の別モードは無し。


セーブ&ロード
 オートセーブ。セーブ時は画面下にアイコンが出る。他に任意でセーブが可能な地点も(おそらく)一箇所だけあり。だがそのエリアを離れてしまえば不可となるのであまり影響は無い。


OBJECTIVES
 現在の目標の参照機能や矢印による方向ガイド機能は無し。ミニマップを含めてのマップ表示機能なども持っていない。


英語
 字幕は一部有り。全部のセリフには付かない。ノート(文書)は結構多いがどれもそれ程の分量は持っていない。英語としても平易で難解さは少ない。


その他
 マウスでの操作には対応していない。KBかコントローラーで操作する。

*キーアサイン不可×, 明るさ調整不可×
*スプリント×, 屈み×, ジャンプ×
*照準(カーソル)無し

BASICS
 とりあえず前作のFaithはプレイ済み、もしくはレビューは読んでいるという前提で、繰り返しになる様な事項に関してはここでは省略させてもらう。

 ボリュームは大幅に増加しており、純粋には2倍以上になっているのではないかという印象。個人的にはクリアまで3時間半ほど。これは詰まって進行が滞ったりしたりを含めてのもので、プレイヤーによって大分クリアまでの時間には差が出ると考えられる。具体的にはどれだけアクションシーンにて苦戦するか、時間が掛かるかが大きく影響する。なお今回は有料版のみでセーブ地点はゲームを終了させても保存されるので長時間化自体には別に問題は無い。

 ストーリーは今回も文書を見付けて理解していくという方式。ただ詳細は避けるがその内容には理解出来ない部分も出て来ており、既に発表されているチャプター3やそれ以降において解明されるという意図なのかもしれない。

 エンディングは3種類らしい。その内2つは最後にどういう結果になったのかで分岐(プレイヤーが自由に選択出来る訳ではない)。残りの一つは正確な達成条件は解らないが、進行途中で多数のシークレットルートにアクセスする事が求められる模様。


 ゲームプレイの変化について。マップが広くなった関係で移動は長くなり、スプリント無しなのでストレスに感じる部分も。一方で木々などの風景は進行ルートをガイドするように並べられたりと、風景が変わらない為にどこを移動しているのか、どちらに行ったら良いのかが判然としないという前作の欠陥は修正されている。その一方で2Dの素朴なグラフィックスなので、「そちらに行かれるのか!?」という様な判り辛いルートも一部には存在している。

 ロトスコープによる演出シーンはゲームが長くなったのに伴って増加しており、そしてそのクオリティ(怖さや気味悪さ)も向上している。ゲームを続ける最大のモチベーションはこれを見る為と言っても過言ではない。だがその意味ではもっとこれを利用した演出シーンを増やして貰いたかったという感もあり。


 パズルも少しだけ設けられる様になったが、これには問題も発生している。通常は何をしたら良いのか解らないというエリアでは、周囲で入手した文書の内容や周辺に書かれている文字などにヒントがあったりするのでそれを探すのが第一。それさえ理解すれば特に難しいというパズルは存在していない。

 問題とは達成判定がハッキリしないパズルが一つ有る件。あまりネタバレにならない様に書くが、正解の順番に記号を押していく(通っていく, 触れていく)という物があるのだが、原始的なグラフィックスの為にその達成判定が判らない。見た目で押されたのかが判る訳ではないし、Useキーなども無いので押したのかどうかの判定が不明。失敗した瞬間にリセットされるので途中までは合っているのは確かであり、何故ある箇所で失敗と判定されるのかが理解出来ない。仕方なくプレイ動画を探して視たが初めはそれでも解らず。しかし繰り返し見る内に「体の何所がその記号を通過したのかという判定がシビアなのでそうなっているのではないか?」と思い、通る場所を微妙にズラしてみるとクリア出来た。正解の際には記号単位で画面をフラッシュさせて知らせるとかやり方はあるだろうし、このシーンは後のバージョンでの修正を望みたい(私のプレイしたのはV1.1)。

GAMEPLAY
 最大の問題、少なくとも私にとってはだが、それはアクションシーンの難易度上昇である。前作では後半になるまでは難所は発生しないし、その後半でも難しいのは最後の方という程度であった。しかしこのチャプター2ではボリュームが倍以上に増した事により、まずは単純にアクションの成功を要求されるシーンが倍加。更にはその発生頻度が高くなっている事から実質前作の3〜4倍位のアクションシーンが登場する様になった。そして続編における定番なのだが、前作をクリアしているというのを前提とした純粋な難易度増加も導入。戦闘時に新しいメカニズムを導入してプレイヤーが新たなストレスを感じる様な箇所を設けたりというサービス?も追加されており、純粋な難易度としても2倍といった感じの増加振り。

 なお前作においては高難易度についての言及がゲームの説明文などに無いという件を書いたが、今回は添付のReadmeに難易度が高い箇所もあるという説明は見られる様になった(しかし製品版の頁には相変わらず無し)。作者は意見・質問・トラブルに関しては掲示板などに書かずに個別対応するのでメールで直接送って欲しいとしており、多少は「難易度が高いという件に触れられていない」という件に関しての意見があったのかも知れない。


 具体的に細かく見ていくと、第一に単純な操作性の中で新しい戦闘システムの導入が行われている。それ自体は新味として一応評価は出来るのだが、グラフィックス表現が原始的なのも影響して相当にやり辛くなっている。例えばフラッシュライトを照らしながらの戦いでは、4方向にしか向けられない&ライトの届かない範囲は完全に真っ暗な為に相当な難易度アップとなる(現代のグラフィックスの様に段階的に周囲の明るさが減退して行く様な表現方法だったらまだマシなのだが)。次に戦闘のルールに関するフィードバックが何も無いので、どういうシステムで敵を倒せば良いのかが更に解り難くなった(自分でも解らないままに突然こちらの勝ちになったりもある)。第三に敵の動きが複雑化しており、こちら側が遅い移動スピードで避ける行為の難易度がアップ。最後の戦闘も難易度上昇の要素があるのだがこれはネタバレ的な意味合いも含むので割愛。

 一定割合のプレイヤーにはクリアさせる気が無いというレベルの高難易度では無いし、昔の純粋なアクションゲームなどでは大半が最終面まで行けなかった私でも何とかなったので、繰り返しやっていればその内に何とかなるとは思うが明らかに面白くは無い。難易度の高いエリアをクリア時の感動など何も無く、これでやっと次に行かれるというヤレヤレ感のみ。ロトスコープを中心とするホラーゲームとしての展開の方は先が楽しみなのでそれを見る為だけに続けていたが、単なるアクションゲームだったら途中で投げていたと思う(そもそもレトロで純粋なアクション物であったなら最初からやらなかっただろう)。

 全体として難易度調整が必要という感想で、最初からストーリーの方をメインに追いたい人用に低難易度を設けるとかでも良いのではないか。作者が「あくまでも高難易度でなければならない」という主義なら仕方ないが、前作でもプレイ動画をチェックして難易度修正をしたりはやっていたそうなので、今作も今後のバージョンアップで修正が入る事を願いたい。


 それと何箇所かは失敗後に再挑戦するまでにある程度進行をやり直さないとならないケースがあり、これはそのエリアを何回も繰り返しとなると苦痛となる。死亡してしまうとそれまでの文書回収が無かったことになってしまう為に、エンディングに影響する可能性があるとか、前作にあった文書回収量に応じて難易度が下がるという点を考慮するとまた拾い直しとなり更に面倒に。

GRAPHICS & SOUND
 この項は前作から特別に仕様に変化が無いので省略。

BOTTOMLINE

 ここでは主に前作との比較という観点からの評価をしている

[PROS]

○(前作に比較して)気味の悪さやホラー感が増している
○〃 ロトスコープによる演出のクオリティがアップ
○〃 ボリュームも倍程度になって短さへの不満は解消された



[CONS]

×難易度がアップしており、これを好まない私の様なプレイヤーにとっては先に進めるのが苦痛になった
×アクション(戦闘)シーンが全体が長くなった分だけ増えている
×やり直し時にしばらく同じ事を繰り返さないとそこまで戻れないケースがある
×一部のパズルに問題あり




 ゲームの持つホラー要素の方はクオリティも上がっているし評価出来る。しかしそれを体験する為にはセットになっているアクションゲームとしてのパートをクリアして行かなければならず、そちらの難易度が高目なのでストレスになっているという状態。この状況はとても厄介と言うのか難しいものがあり、これが単にレトロで難易度が高いアクションゲームであるならば、私を含めてそういうのが好みで無い人は最初から手を出さない訳だし、あえて手を出して難易度が高いのが欠点とわざわざケチを付けるのはおかしい。ところがホラーゲームと合体している形なので、ホラーのパートの方に興味があるから手を出したい。しかしその結果として難易度にストレスや不満を感じてしまうというジレンマが生じている。よって難易度については不満だしストレスも感じながらプレイしたが、その点を酷く憎むとかそういう感情を持っているのでは無い事は書き添えておく。ホラーパートの方は面白かったので、その代償としてアクションパートが辛かった事は相殺で無しとしてやるか、といった感じ。


 まだ出てから半年程度ではあるが、プレイ動画も前作に比較すると大分減っている。もちろんたった1ドルとは言え、フリーゲームと有料のゲームの差は極めて大きい。プレイヤー数が無料の前作に比較すれば激減するのも無理はない。だが販売ページの感想はデモの時点の物が多数であり、あれだけ評判だった前作の続編にしてはあまりにもレビューが少ないのでは無いかという印象は拭えない。理由として1の様なアクションゲームという所を嫌がった人、あるいはデモをやってみて更に上昇した難易度に腰が引けてしまい購入していない人が結構いそうだと思える。もしくは購入してやってはみたが難易度に嫌気が差して、いったん放置してしまっている状況の人が多いのかもしれない。


 まずとりあえずは前作を未プレイの方はそちらをやってから。こういったレトロなアクションゲームが好きで、同時にホラーゲームも好きという方には何の問題も無いのでお勧め出来る。一方で1よりもずっと難しいのなら嫌、あるいは2のデモをやってみてこれよりも難しいのは好みでは無いという方にはお勧め出来ない。将来的に難易度軽減の修正が入る事に期待して保留にしておく方が良いだろう。

TOP