補 足 |
ゲームのエンディングに到達するには全ての実績を解除しておかないとならないという設定にされている。正確には最後の実績を除いた10個で、これはゲームのメニュー画面上からでも状況を確認出来る。実績自体は進行に応じての自動取得を除けば、時間が掛かるタイプの物では無くて単純にある事を達成するかどうかになっているが、実績一覧にはクリア条件の説明が無い為に何をすれば良いのか解り辛いという問題もある(シークレット実績も含まれる)。実績の解除が謎解きの一環という意味合いなのだろうが、この仕様に関しては賛否両論になっている。とりあえずマップ内を徹底して探索する事でほとんどは解除出来るが中には条件が判り辛い物もあって、個人的には悪いとまでは言わないが良いデザインとは思えない。 マルチエンディングを採用しており、これは途中経過に関係なく最後の選択で決定する。注意点として一度どちらかを選択してしまうと選択前の状態には戻れない仕様。ゲームをアンインストールしてデスクトップ上のファイルを削除しても状態はリセットされない。ゲーム内の重大な選択を簡単にやり直せる設定だとプレイヤーに選択の緊張感が生まれないという問題があるので、この仕様はある意味正解ではあるのだがやり直したいと考える際に困ることになる。完全リセットの仕方は在るのでヒントの頁に書いておく(将来的にはメニューから可能にするという案もあるらしい)。 |
GRAPHICS & SOUND |
GameMaker Studioにて制作されている。グラフィックス設定のプリセット無し。個別の設定項目は何も無い。 ローレゾのグラフィックスなのは作者自身の好みという理由から。最新のディテールに富んだグラフィックスは想像の余地を奪ってしまうので関心が無いそうである。独特な味を出しているとは言えるが、手書き文字の件などもっと綺麗にした方が良いと感じられる箇所も在り、私としては手放しでこのローレゾのデザインを褒めるとまでは行かない。 ボリューム調整不可×。3Dサウンド対応。ボイス無し。BGMは時折鳴る設定で気味が悪いノイズ系が多い。サウンド関連はホラーゲームとしては寂しい印象で、もっと効果音やBGMは多い方が良かったと感じられる。 |
BOTTOMLINE |
[PROS] ○非常にオリジナリティが高い ○現実とゲームの境が曖昧になってくるというメタ的なホラー要素 ○類を見ない様な奇抜な謎解きが多数 ○フリー版に比較して追加コンテンツが多くボリューム的には満足度が高い [CONS] ×幾つかは出来映えが悪い謎解きが含まれる ×実績を全部解除しないとエンディングに行かれない ×ゲーム内の手書き文字が読み難い。アイテム類も見た目としてそれが何なのかハッキリしないケースあり。 |
あまりにも発想が奇抜過ぎる作品。ゲーム史に残る奇ゲーと言っても過言ではない。メタホラーという設定を活かしての普通のアドベンチャーゲームでは実現不可能な異端の謎解きが楽しめるが、反面やり過ぎて失敗している物も含まれてはいる。 とにかくユニークで変わった物をプレイしてみたいという方には是非お勧めしたい。ホラーが苦手という方でもジャンプスケア要素は大して強くないので大きな問題は無いと考える。あるいは話のネタとして、こんなに異常な発想のゲームが存在するんだという体験としてプレイしてみるのも良いだろう(安いし)。 ただプレイした人がどういった感想を持つのかが想像し辛いゲームではある。Steamでの高評価からしても楽しめたと感じてくれる人が多いとは確信するが、あまりにも変なので腹を立てる人も居るだろうという気はする。「こんな異常な謎解きがあるか」, 「こんなの解る訳ないだろう」, 「幾ら何でもやり過ぎだ」等の理由で。 |