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GRAPHICS & SOUND
 Unityを使用。グラフィックス設定のプリセット3種。個別の設定項目は多い。

 特別に凄いというクオリティでは無いが負荷の方もそれほどでは無いように感じられる。発売当時の水準からするとインディーズとしては優秀。大手を含めても平均以上とは言えるだろう。どちらかと言えばエフェクト類の凄さとかよりも、屋敷内のアイテム類の豊富さや各種オブジェクトの描写の細かさによるリアリティの高さという方に感心させられる事が多かった。


 ボリューム調整可○。3Dサウンド対応。ボイス有り。BGMは普通は無しで必要なシーンだけ再生される。サウンドは全般に低音が強調されている作りで、私の環境ではサブウーファーが振動する様なケースが目立った。スピーカーでの再生時は隣や下の部屋に人が居るなら低音のボリュームに注意が必要と思われる。

 このゲームに関してはビジュアル面重視という感じで、それほどサウンドには凝っていないという印象を受けた(3Dサウンドは効果的だが)。

BOTTOMLINE

[PROS]

○ジャンプスケアに頼らない雰囲気重視のホラーとして質が高い
○イベント類の数が非常に多く、またバラエティに富んでおり相当なボリューム感がある
○主人公の画家の狂気の表現
○ストーリーや設定はいろいろと考えさせられる内容で良く出来ている
○屋敷内は細かく作られておりリアリティが高い
○エンディングの判定方法はユニークで面白いシステム
○日本語対応しており翻訳水準も上出来



[CONS]

×ストーリーが曖昧でハッキリしない点が多過ぎる
×直接的な怖さの方は物足りなさが残る
×照準が小さくて見辛い
×マウス操作等のインターフェース系に問題あり



 主人公の画家の狂気の精神世界を探訪するという形のホラー。かなりストーリー面を重視しているのが特徴で、一般的なホラー作品に比較すると深味が感じられてそこがユニークな色にもなっている。そしてクリアまでの時間という意味合いではなく、純粋にイベント類の豊富さによるボリューム感があり、そのコンテンツの多さは低予算のインディーズ作品というレベルを大きく超えている。この作品に関してはインディーズからの小規模なホラー物という先入観は捨てるべきで、大手からの作品に近いと考えた方が良い。

 雰囲気系のホラーで直接的なホラー表現はかなり控え目。ジャンプスケアの要素は薄いのでそれが苦手な人でもOK。逆に直接的な驚かしが好みという方には物足りないだろう。それと画家の狂い方が相当キテいるので、そういった人間の狂気や猟奇的な行動が好みという方には合うと思う。今ではセール時には価格も安くなっているしお勧めしたい作品。


 その他にお勧め出来るかどうかのタイプ別判定をいくつか。ナラティブでプレイヤー側からの能動的な働き掛けに応じて背景設定等が明らかにされるというデザインなので、インタラクト出来る箇所やアイテム類は見落としが無いかを徹底して探すというタイプのプレイヤー向き。反対に先に進めるのならば何も探さずに向かってしまうという方には不向き。

 異世界(精神世界)物なのでその世界の原理などは理屈に合わないが、やるべき事や目標の方はハッキリとしている構成。何をすれば良いのか, 何所へ行ったら良いのか等がサッパリ理解出来ないといったタイプのゲームではない。ほぼ一直線に先に進んでイベント類を体験して行くだけで進行の難しさなどはほぼ無し。この辺の世界設定の違いも好みが分かれる所になる。

 謎解きやパズル要素はほとんど無し。詰まらずに最後までスンナリと進められるタイプなので、パズル等の難易度を重視する方には向かない。

 ゲームの内容的にはP.T.には似ていない。P.T.に似たゲームプレイが出来る物を探しているならこれではない。

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