GRAPHICS & SOUND |
Unreal Engine 4を使用。グラフィックス設定のプリセット4種。個別の設定項目はそれ程無い。ウィンドウ表示とボーダーレスフルスクリーン可能。4K対応だがマルチモニターやウルトラワイドには対応していない。 低予算とは言えインディーズの中では大きめの会社での基準であり、その辺のインディーズ会社の作品に比べればずっとクオリティは高い。また他のゲームから3D素材を流用している為にその面でも低予算に因る質の低下をカバーしている。しかし発売当時のAAAクラスに比べればやはり劣っている点は見受けられる。一つはキャラクターのアニメ-ションの固さと、アップ時のフェイシャルアニーメーションなど。近年では肌の質感やフェイシャルアニメーションが大きく進化しておりかなりのリアリティを持ち出しているが、これ等が見られるのはAAAクラスの高予算作品が主体。なのでThe Parkでのそれは前世代の物といった印象で物足りなさが残る。 第二に設定を上げても草木類を中心にポップアップ表示が目立ち、それ程離れていない距離から発生するので終始気になる。後はライティングで、ホラー物だし光と影の描写が重要なのだがエフェクトとしてはあまり凝っていない。軽さ重視なのかなとは思うが、最高設定にした際のダイナミックライティングなどはもっと高度にするのが理想。 ボリューム調整可○, 3Dサウンド対応, ボイス有り。なおボリュームは全て一緒の調整で個別には出来ない。3Dサウンドの定位感は良好。ロレイン役のボイスクオリティも高評価出来る。 ホラーゲームには多い「ヘッドフォン推奨」の提示はこのゲームも当てはまる。特にこのゲームでは小さなアンビエント音やホラー系のエフェクト音を周囲で時々発生させてプレイヤーをドキッとさせる手法を採用しておりこれが効果的に働いている。その意味で小さな音を聞き逃さないようにとヘッドフォンの使用を推奨していると思われる。ただしヘッドフォンの方が小さな音を聞き取るには確かに効果的ではあるのだが、3Dサウンドの定位感という点では物理的なマルチチャネルSP再生の定位感には劣るので難しいところ。私は「物理的には2CHのヘッドフォンだが、5.1chの再生音を加工してサラウンド風に外に定位させられる」というよく有るタイプの物を使ってのプレイもしてみたが、一応背後や側方で鳴っているという感覚は掴めるレベルであった。この辺りはヘッドフォンのサラウンド再生能力によっても変わるので、SPとヘッドフォンの両方でサラウンド再生が可能ならば聞き比べて気に入った方を使用する事をお勧めする。 |
BOTTOMLINE |
[PROS] ○舞台となる閉鎖されたアミューズメントパークはそれだけで雰囲気として魅力的 ○テキスト類によるホラー小説系の想像力に訴える怖がらせ方 ○アパートのパートでのホラー演出 ○3D再生される環境音が効果的 ○同年発売&同価格帯のインディーズ作品の中ではグラフィックスのクオリティは高い ○日本語対応でその質も高い [CONS] ×2時間程度と短く、定価との比較では割高感がある ×ストーリー内容は最後までプレイしても曖昧 ×各種アトラクションでのホラー演出は物足りない ×背景設定の土台となっているThe Secret Worldの情報がゲーム内でちゃんと説明されていない ×アパートのパートは本題のアミューズメントパークに関係無い |
やはり評価基準としては定価とボリュームの兼ね合いが一番の問題となっていると考えられる。私も発売時にちょうど大幅セール(GMGのVIP)をやっていたので40%オフで購入しているが、定価購入だったらもっと悪い印象を持っていたはずである。よって4年が経過した今ではセール対象となる事も多いのでその際に買う事をお勧めする。 ジャンプスケアは有りだが軽度でどぎつくは無い。プレイを続行するのが嫌になる位に怖がらせるというスタイルのホラーでは無く、怖がらせ方としてはライトな部類。パズル要素もほば無く、最後までプレイさせる事を重視したホラーとウオーキングシミュレーターの折衷型といったデザインになっている。 ホラーゲームとしての怖がらせ方はテキスト重視タイプ。実際に映像を見せないで想像力に訴え掛けるやり方が多く、同じくテキストによる説明重視である非3Dのホラーアドベンチャーゲームが好きな方などに向いている。対して一般的なFPS/TPSタイプの3Dホラーゲームにおいて定番となる、ホラーのシーンを実際に映像として見せる(体験させる)という箇所は少な目となり、それを求めるという方には物足りなさが残るだろう。ただし日本語化&プレーンテキスト表示に対応した事からテキストを読むという行為の負担は格段に減った為に、文書を読む事が重要とは言っても英語を読むのは苦手という方にも問題無く勧められる様になったのは有り難い点。 ストーリーは最後までプレイしても明確にこういう話だったとは提示されずに様々な解釈が可能というタイプなので、スッキリと理解した上で終わりたいと望む人にはマイナスとなる。 |