No One Lives Under the Lighthouse


ヒント&解答

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更新履歴  20/08/03 レビュー掲載 (V1.04)

販  売  制作・販売:  Sowoke Entertainment Bureau
 発 売: 2020/04
 日本代理店: 無し

 2020/08/03 現在 Steamにて定価 520円で販売中。

概  要  Sowoke Entertainment Bureauはウクライナのインディーズ会社。これが有料作品としてはデビュー作となる。中心メンバーは3名。これは地元のゲームジャムに出展したプロトタイプを拡張して仕上げた作品。

 これを書いている時点でSteamにおける評価は「非常に好評」ではあるのだが、ホラーゲームとしては無名な部類。理由としてここ数年インディーズにおけるホラーゲーム発表の中心地はitch.ioとなっており、ここで公開してみた作品が好評を得たのでSteamにて完成(有料)版をリリースする事にしたという流れが増えているのだが、このゲームはそのitch.ioを経由しておらず現時点では販売もされていない。そうなるとSteamでは作品数が多過ぎてインディーズゲームは販売されている事自体が目に留まらない危険性が高く、またitch.ioでリリースしていないとホラーゲームファンにも気付かれ難いという状態に陥ってしまう。

 Windowsのみ対応。Mac, Linuxはこれからテストを進めて対応を目指す予定。

 サウンドトラックがこちらで公開されている

STORY  前任者が行方不明となった孤島の灯台の新たな管理者として派遣された男が主人公。灯台以外にはほとんど何も無い小さな島で暮らしながら、毎日灯台をちゃんと機能させる仕事をこなして行くのだが、何故か「灯台の地下には何人たりとも決して入ってはならない」という決まりが存在していた。

 ストアの説明には「昔のゲームを漁っていたら記憶に無い(同名の)ゲームのCDが見つかって...」云々といった記述があるのだが、メタ的な設定であってゲームその物のストーリーとは関連性は無い。


パッチ&トラブル関連
 最新はV1.04。Windows7にも対応している。


※ アイテム切り替え操作
 マウスホイールで行う仕様で、また操作キーを変更する機能が無い為に、ホイールが無いマウスではゲームをプレイする事が出来ない。


※ 実績
 V1.04ではまだ「幾つかの実績の解除が行われないバグ」が完全に解決されていない。


※ レバーで上下動するプラットフォームが有るエリア
 ここで床を透過して最下層に落下してしまうバグが在り、そうなると先に進めないのでやり直すしかない。


 上記を含めて様々なバグの修正, 仕様の変更(マウス感度が変えられない, コントローラー非対応等), ゲームプレイの不満点の改善が計画されているが、アナウンスされてから現時点で2ヶ月以上が経過しているのにまだリリースされていない状況(それまで活発だった掲示板でのレスポンスも途絶えている)。

シ ス テ ム

・難易度は無し
・セーブはオートセーブで1箇所のみを上書き。チャプター単位のリプレイは無し。
・現在の目標の参照機能や矢印による方向ガイド機能は無し。ミニマップを含めてのマップ表示機能なども持っていない。
・字幕は解説の形で一部のみ有り(基本的に会話シーンなどは無い)

*キーアサイン不可×, マウス感度設定不可×, マウス反転不可×, 明るさ調整可○
*一人称視点固定, FOV調整不可×
*スプリント○, 屈み×, ジャンプ×
*照準(カーソル)無し
*コントローラー非対応×
*Steam実績対応

 操作キーの割り付け設定, マウス感度, マウス反転, コントローラー対応は修正される予定。

GAMEPLAY
 クリアまでは3時間程度掛かったが、詰まる箇所が無ければ初回でも2時間を切れるかもしれない。

 タイプとしてはコズミックホラー。ジャンプスケアの様な物はほぼ無く、通常のホラーゲーム風に怖がらせるといったシーンも少ない。人知を超えた何者かとの遭遇というラヴクラフト的な恐怖を扱っており、それ故に理屈などは良く理解出来ない部分が多い。作者も実験的な側面が強いとしており、ストーリーの方は多分にプレーヤーの想像に任されているという印象。ただしプロットの解説は上手く行かなかったと反省しているので、将来的には説明がある程度追加される可能性はある。

 ゲームは明確には示されないが“何日目”といった形式で進行。基本的には暗くなったら灯台の稼働と管理を欠かさず行うというのが仕事になる。具体的には燃料を補給して火を灯し、回転機構を操作して灯りを回転させるという流れ。ただし二日目以降は奇妙な事が起こり始めるのでそれ等に対応していかないとならない。大半はアイテム探しや簡単なパズルを解いたりになるが、進行のフラグにはやや解り難い部分も有り。何かを達成すると状況の変化が発生するケースも有るので、詰まってしまった様ならばさっき見たという場所も再度見直してみるとかを行えば良いだろう。

 島は大して広くはないのだが仕事の為に結構な距離を移動したりする事はあって、スタミナは多目でストレスは無いがRun操作の切り替えが用意されていた方が良いという気はする。

 干渉可能なオブジェクトには白いハイライトが表示されるので解り易い。ドア等はシーン切り替え式での移動となり、ドア等を開いたままには出来ない。アイテム選択はマウスホイール固定(変更不可)。


 展開については何も知らずにプレイした方が楽しめるのであまり語れる部分が無い。ただこのゲームでは「これで終わりかな」と思わせる所からの先が面白い。「そう来るか...」という感じで意表を突かれる展開となるし、非常にオリジナリティに富んでもおり最も評価出来る点となっている。

 欠点としては迷路のセクション。掲示板でも不満が最も多い箇所であり、成功するまでやり直すしか無い上に特に面白くも無い事から不評に繋がっている。だがこれは修正予定とされている。

 エンディングは3種。しかし通常ルート以外の物はどうやったら到達出来るのかが解り難いという面有り。これは開発側も問題と考えており、到達の条件を一部変更する事を考えているそうだ。

GRAPHICS & SOUND
 Unityを使用。グラフィックス設定のプリセット無し。個別の設定項目は2つだけ。画面モードは排他的フルスクリーン, ボーダーレスフルスクリーン, ウインドウ。

 初代PS(PSX)を想わせるレベルの低品質のグラフィックス(ローポリ, ローファイ)を用いるホラーゲームは、ここ数年の流行りとして増加傾向にあるがこれもその一つ。低品質なのが逆に不気味さを醸し出すのであえてローポリでという意味合いもあれば、高品質のグラフィックスはインディーズでは困難なのでそれならば中途半端に良いグラフィックスにするよりはローポリでやった方が効果的ではないかというのが狙いのケースもある。実際にはどちらなのかは解らないが、メタ的な「見つかった昔のゲーム」という設定からするとローポリが好きなのではないかという感じはする。

 テーマ的にはローポリの方が無難というのは確かで、高画質でコズミックホラー的な描画はかなり難しい。“人間が表現出来ない物”とか“人知を超えた物”とかは描写が不可能とも言える為に、想像の余地を多分に残すローポリの方が向いている。確かにローポリではあるが手抜きは感じられないし雰囲気描写としてもマイナスにはなっていないので、非常に良いとまでは行かないがローポリ採用が成功しているとは言えよう。

 ボリューム調整可○, 3Dサウンド非対応, ボイス無し。BGMは音楽系では無く重く低音のノイズが流れているというシーンが多い。悪くはないが特に良いという程でもない出来映え。

BOTTOMLINE
 これは名作と称して良い作品で掘り出し物。迷路パートなどの不満は残るがそこが修正されればより完成度は高くなるはずで、個人的には既に今年のベスト10候補に入っているくらい。こういった予想もしなかった様な素晴らしいゲームに出会えるのがインディーズゲーム探索の醍醐味とも言える。

 普通のホラーゲームとはかなり異なる構成の作品で、何とも言えない不思議感や不気味さを漂わせている点が持ち味となっている。よってシンプルに怖がりたいという人には期待外れともなりかねないというのはあり。またストーリーに関してはほとんど解説されない為に解釈は各個人に任されるというタイプでもある。

 なおこのゲームについては「パッチで現在の欠点を修正する」という予告が出ておりそれを待っていたのだが、さっぱりそのパッチがリリースされない状況で2ヶ月以上が経過し、セールにもなったので購入してプレイしてしまった次第。評判通りに非常に楽しめたのだが、一方で迷路のセクションなどちゃんと修正されてからやりたかったという残念さもあり。それもあって強くお勧めしたい気持ちはあるのだが、やはり修正が行われてからの方がベストというのを考えると、それまでは待った方が良さそうという気持ちもあって難しいところ。


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ヒント&解答
 こちらは実績関連のガイドだがエンディングの到達方法等のガイドにもなっている。画像付きなので解り易いだろう。The Lighthouse: Achievement Guide


 以下ネタバレとなるので反転表示








※2日目 修理完了したはずだがクランクが回せない

 初日に観察していれば解るが、必要な重しは一つだけではない。





※2日目 追跡シーン

 小屋の前まで逃げてEキーで中に入れば成功





※3日目 追跡シーン

 最初にこちら側を向いているのはバグではなく、難しくしようという意図的な設定。よって反転してから逃げないとならない。これには不満が多くパッチで反転せずに逃げられる様に修正予定。





※3日目 シャベルで何をする

 掘り返せる盛り土の一つの中に鍵が有る





※4日目 屋根の修理後

 室内を再度探してみる





※メダルの在処

 上記の実績ガイドに解説有り。1日に1個なので取り逃して進めてしまうと全入手は不可となる。





※神殿

 4つの薪に火を灯す。同時に4個のメダルを集める。見た目にサイズが異なるので解り辛いがメダルは彫像に填め込まれている。





※エンディング

The Devil - ノーマルエンド。銃を入手しないか、持っていても敵に対して使わない。灯台守を追跡して捕まえるシーンで終了する。

The Hanged Man - 灯台守を追い掛けるシーンで地下まで降りずに灯台の上の階に登る。

Judgement - 蓄音機の前の敵を銃で倒す