GRAPHICS |
オリジナルのグラフィックスエンジンという話だがその能力は素晴らしく、特に目に付くのがその軽さである。自分の以前の環境でも何の問題もなかったし(RivaTNT)、公式サイト等を見てもその辺りの不満もほとんど見られなかった。グラフィックスは良いがその分重いというゲームの多い中、このバランスは優秀と言えると思う。もちろんグラフィックスの質も上々であり、H.R.ギーガーのデザインを基調とした原作の雰囲気もよく出ている。 ただし全体的に暗い場面がほとんどな事に加えて、各種族とも特有のVisionをよく使う為に特別に綺麗という印象は受けない。単色で世界を見ている時間が多いので、そのあたりは損をしていると言える。あと暗いだけにライティングが重要なのだが、これはそれほど出来はよくない。GEでは幾分改善はされたようではある。 モデリングは多関節で動くモンスターは中々の迫力で怖さを十分に出しているのに比べて、人間についてはやや雑な出来という感じがする。また武器エフェクトは今となってはやや古臭い感じで、これは平均点というレベルだろう。 最後に明るさ調整はメニューからでなく、ゲーム中のESCメニューから行う仕様なので注意。 |
SOUND |
これは素晴らしい出来で、恐怖感を十分に味わう事が出来る。武器のサウンドは標準的なのだが、エイリアンの叫び声やプレデターの効果音等非常に良く出来ている。特に静と動の対比が絶妙であり、ほとんど環境音的なサウンドで静かな所に突然何所からともなく近づくエイリアンの不気味な声が....という感じである。このゲームでは起動時にCDを必要とせず、代わりに付属のサントラCDを入れておくようになっているのだが(入れないとBGMがなくなる)、これがまた良い出来であり恐怖感を煽ってくれる。 3DサウンドではEAXに対応しており、以前はSB Live!バンドルされていただけあってこちらの出来も非常に良い。元々EAXは音源位置特定型ではなく反響系の環境再現を得意としているが、その特性がゲームに合っており実にリアルな臨場感を醸し出している。どこからともなく聞こえてくるエコーのかかったエイリアンの鳴き声は、より高い恐怖感を演出していると言えよう。 ただ残念ながらこのゲームではメニューから3DサウンドのOn/Offを選択出来ないので(インストール時にサウンドデータを選択する)、A3Dだとちょっと問題が起きる。というのはこのゲームはEAXをエミュレートするドライバとの相性が悪いタイプらしく、変なエコーが掛かったり数秒間異音が連続して鳴ったりというトラブルが報告されている。ところがメニューから効果をオフに出来ないので、わざわざツールの方で効果を切ってやらないとならないからだ。A3D使用の方はインストール時にEAX用でない方のHigh Qualityサウンドを選択しておいた方が無難かもしれない。 |
MULTIPLAYER |
三種族が混在しているということで、非常に多彩なマルチプレイが用意されている。普通のデスマッチはもちろんのこと、種族間同士のチーム戦であるSpicies Deathmatch、一人がプレデター(エイリアン)になってその間だけポイントが稼げる(倒されたらその人と交替する)形式のPredator(Aliens) Tag等がある。またルール設定も非常に細かく調整する事が可能である。しかしあまりにも細か過ぎて解り辛いという面があるのは否めない。一応GEではメニューが改善されて設定はし易くなっている。 それと一応Co-opもあるのだが、これはシングルプレイのキャンペーンを共同でクリアするという普通の意味でのCo-opではなく、海兵隊かプレデターとしてチームを組み、襲ってくる大量のエイリアンを倒していくモードであり、マップもマルチプレイ用の物を流用して勝敗も規定の得点に達したプレイヤーが勝つという形式である。 最後に分かり難いモードとしてSkirmishという物があるが、これは上記のCo-opモードを一人で遊ぶゲームである。要は練習モードとでも言ったらいいのか、ただひたすら出てくるエイリアンを倒し続けるだけで、冗談のような難易度なので楽しく遊べるという物ではない。 それほど長い時間プレイしている訳ではないのだが、プレイした感じとしてはPingの割には結構重い印象で、ネットコードはそれほど優秀とは言えない(改善されたというGEではやっていないので不明)。また他のFPSと異なる点として種族ごとの特性が異なるのだが、これが非常に変則的であり、三種族がジャンケンのような三竦み状態であれば問題ないが(AはBには強いがCには弱い等)、実際の所種族の能力が全然違ってバランスが取れていない。特にプレデターは非常に強くて海兵隊では相手にならない感じである。単純にフラグ数を稼ぐ戦いであれば全く勝負にならないと言ってもいい。ルールでは種族を倒した時に入るポイントを変更するオプションがついており、これで種族間のバランスを上手く取らないと公平にならないという問題を抱えている。 |