SYSTEM |
キャンペーン 難易度はEasy / Normal / Hard/ Hardcoreの4種類。アンロックしたチャプターは自由に難易度を選んでリプレイが可能。 セーブ&ロード セーブは自由に行えて、クイックセーブは履歴が2個保持される。オートセーブも持っている。セーブデータは種族別に色が分けられるので見易い。ただし難易度Hardcoreではセーブが出来ない仕様。 OBJECTIVES テキストで現在の目標の達成状況は確認出来る。 英語 英語の量は標準的と思うが、字幕が何故かすぐに消えてしまうケースとかもあって分かり難いのは確か。更にログとして一切残せないので、トリガー式の物で戦闘時に出たりすると、読んでいる暇もなく消えてしまうといった事も起きる(銃声と画面エフェクトで聞こえない上に読めない等)。ゲームをクリアする事自体は英語を無視しても問題無いと思うが、読まないと最終的にどんな話だったのかが詳しく分からないままというケースは有り得る。 |
BASICS |
ゲーム全体を通しての一番大きな変更点は、各種族間の能力バランスが見直された事だろう。前作はある意味映画に忠実に作成されていたので、Marineが非常に弱いという設定になっていた。それによりマルチプレイでのアンバランスさ→マルチの人気薄→売れなかった、という結論に達したと思われ、今回はMarineを強くする事を中心としてバランスが変更されている。 次にストーリー要素を盛り込んで面白さを追加しようというデザインになり、前作では特に存在していなかった背景設定を設けている。EisenbergやRykovといった登場人物を盛り込んで、ゲームが進むに連れていろいろな情報が明らかになっていくという方式を採用している。 更にFPS史上に残る前作での難易度も見直されており、より広い層(映画のファンだがFPSには不慣れといった人)にも楽しめるようなバランス調整が行われている。セーブに関しては回数制限無しで何時でも出来るようになった。 ゲーム全体は各種族7章ずつで構成されており、初回プレイなら各6-8時間程度掛かると思われる。1に比べると長くはなっているが、事前の宣伝で大幅なボリュームアップと言われていたのに比べると物足りなさが残る。 |
MARINE |
Marineは一番前作からゲーム性が変化した種族である。マルチプレイでのバランス変更に合わせて大きくパワーアップされており、映画『Predator』でPredatorをタイマン勝負で倒したアーノルド・シュワルツネッガー似の主人公Harrisonは、そのイメージ通りに強大な戦闘能力を持っている(余談だがMarine編のメニュー画像の画像はゲーム内よりももっと似ており、これはやはりちゃんと本人の了解を取っているのだろうか?)。一般的なFPSの設定である”非常に強い主人公が無数の敵を蹴散らす”という設定に近くなっていると言えよう。 操作系は一般的であるが、回路関係をハッキングして動作させる為のデバイスと、ボルト等を焼き切る為のTorchが用意されており、これらを使わないと進めない個所が出て来る。 まず目に付くのは武器の強力さ。特に火炎放射器の威力が反則なまでに強い。前作ではFacehugger以外ほとんど使い道が無かった武器だが、今回は射程距離が長い上に敵を足止め出来る効果が加わっているので便利な武器となっている(1では火を点けてもそのままAlienが飛び掛ってきて、自分に火が付いたらそれでほぼ御終いなので使えない)。新武器ショットガンも単体の敵相手には中距離程度からでも効果がある。それと弾薬が非常に豊富で、強力な自動追尾のスマートガンの弾も相当用意されているので弾切れの心配がほとんど無い。パルスライフルに装備のグレネードも結構有るし、グレネードランチャーも多くの場面で使えるようになり、弾を温存しないと後半乗り切れないといった前作風のバランスでは無くなっている。 次にAlienの攻撃力が落ちていて被ダメージが少なく、また近距離で倒した際に浴びるAcid Bloodのダメージも相当軽減されている。ヘルスやアーマーの量も多い上に、取り切れずに余った分はその場に残るので再度取りに来る事も可能という方式になった。更にマップに広い場所が増えて戦い易くなっており、自由に動き回って逃げる事が出来る個所が増えているのも楽に感じる原因。更にAlienが無限に出てくる個所も限定的になっているし、攻撃に来る方向もスクリプト化されて分かり易くなっている。 ![]() ![]() ![]() 最初のミッションは武器が揃わないのと狭い空間が多いのでそこそこの難易度なのだが、その後は武器が揃うに連れてどんどん簡単になっていく感じ。今回は要望の多かった映画同様のExosuit(メック)を使っての戦闘も用意されているが、これもバランスとしてはちょっと強過ぎる感がある。ラスボスとの対戦も簡単な印象。 この辺のイメージをどう捉えるかで評価は異なってくるだろう。一つのFPSゲームとして見るなら適当なバランスとも言えるが、映画のイメージで見ると「こんなに人間は強くないよ」といった感想を持つ可能性も高い。個人的には後者の意見で、セーブを自由にするならばもっと難易度を上げても良かったと感じる。前作のファンだった人は最初からHardでプレイするべきと思うが、それでも武器が強過ぎて物足りない気持ちが残るかも。マルチプレイでのバランスを考えて強くしたというのは分かるが、何もそれをそのままシングルにも適用しなくても良かったのではないか。強くするならするでその分敵を増やすとか、或いは無限増殖させるとか、戦い難い場所を用意するとかの調整が欲しかった。 その他の欠点としては以下の様な点が挙げられる *強敵であるPredatorとたったの1回しか戦闘する個所がなく物足りない *一部の武器がほとんど使うチャンスが無い *変化を付けたかったという事なのか人間の敵と戦ったりするシチュエーションを用意しているのだがこれがあまり上手く行っていない *長さが短い事も有ってストーリーが唐突で未消化という印象 *他のMarineと一緒に戦うシーンもあるのだが、完全なスクリプトになっていて面白くない |
ALIEN |
Alienは能力にはほぼ変化は無いのだが、操作性が大きく向上している。張り付くと視界が逆転してマウスの動きが反対になる点は通常動作に変更されたし、その張り付き動作はToggleでも行えるようになったので間違いが起きにくい。攻撃も“Pounce”という跳躍+攻撃という動作が一つのキーで行う事が可能になっている。画面上にマップ上での上下方向をガイドする機能もOnにする事が出来るようになり、張り付いている時の混乱が起き難くなった。 ゲーム性は割と前作と似通っており、通れるルートを見付けて移動して行くという謎解き要素が強い。最初(或いは初めてプレイする人)はやはり戸惑う面もあるが、慣れてくると割とルートは見付け易くそれほど難しいという感じは無い(大抵は張り付かないとアクセス出来ない場所に有るので探す場所のアタリが付けられるようになる)。むしろ壊せる場所を探す方が難しいと言える(壊せる場所の表示は出るが)。グラフィックスの向上で全体を見易くなっているのもプレイし易い理由だろう。 ![]() ![]() ![]() 戦闘に関しては操作性の向上もあってやり易くなった。壁を伝って獲物に近付き天井から背後に下りて奇襲を掛けたりとか、不規則な動きで周りを激しく移動して攻撃したりも操作がし易い。特にPounceは便利で敵を一撃で倒せるし、危なくなったらこの大ジャンプで高所へ逃げたりも出来る。被ダメージも若干耐性が高くなっている感じで、Sentry Gunの攻撃でも即死という風では無くなっている。一方でアンドロイドであるSynthticsは手強い上に、倒しても死体を使って回復不能な為に厄介な敵として登場する。 単調にただ戦えばOKというバランスでもなく、Pounceは強力だが相手をバラバラにしてしまうので回復が出来ないとか、接近戦でも上手く頭を残して殺すようにしないと大きく回復出来ないとか、現在の自分のヘルスと相談して攻撃方法を決めないとならないという戦略面も持っている。また仲間と一緒に戦うミッションではその使い方、Synthticsとの戦闘ではスピードを活かして無理に倒さずに逃げたりする、といった戦法も重要というゲーム性にもなっている。 このAlien編はロケーションもバラエティに富んでいるし、操作にもストレスが無く良い出来と思う。1章が幼形から始まる点も面白い。普通のFPSの感覚に近付けて成功した種族と言えるだろう。ストーリーもラストは意外性がある。 |
PREDATOR |
Predatorは基本的な要素に変更が加えられている。何をするにもエネルギーが必要となって来るのだが、これをEnergy Shift Deviceと呼ばれる装置で無限回復可能になった。Medicompは同様に可能なので、ヘルスとエネルギーの両方が少なくなっても安全な場所さえ有れば、ESD→MC→→ESDの順に使う事で、何時でも両方をMaxまで回復出来る。しかも無限にAlienが襲ってくる場所も無くなったので、その全回復を行うのも1に比べ楽になった。その代わりにエネルギーは時間と共に自動では回復しない様に変更された。 これらを考えると相当簡単になっているのではとも言えるが、実際はNormalだと一番難しいのが今回はPredatorかも知れない。その理由は死に易くなっている事。つまり回復は自由に出来るのだがダメージへの耐性が低くなっており、一回毎の戦闘にて死んでしまう可能性が上がっている。普通に戦闘になった場合人間の攻撃が強力になっているし、特にSynthticは難敵で相当てこずらされる相手となる。 ![]() ![]() ![]() 武器は一撃必殺型というか発射間隔が長い物が多く、使い勝手はあまり良いという感じではない。前作で活躍したPlasma Pistolは最後の方にならないと手に入らないし、Speargunの弾数は少なくあまり気軽には使用出来ない(後で拾えるが今回マップが広いので、消える前に回収するのが難しいケースがある)。新しく加えられたNetgunも非常に有用だが使える回数は限定的。Plasmacasterはメイン武器として活躍してくれるが、自爆判定の範囲が広くなっている印象でAlienに接近されると困った事になる。破壊力の有るCombostickは近接戦で威力を発揮するが、その間合いを掴むまでは練習が必要となるだろう。確かに気軽にPlasmacasterを使えるケースでは非常に簡単なのだが、その一方で難しい場所はかなり難しいというバランスになっている。 総合的に今回はステルス要素が重要視されているゲーム性になったと言える。敵に見付からないように接近して最初の一撃で倒す事を目標にし、正面切ってのまともなぶつかり合いは避けるという方向で行かないと厳しい個所が多い。Vision Modeはターゲットとなる種族以外がより見難いように修正されている様で、人間とAlienが入り混じっているマップでは選択も難しい。Sentry Gunが非常に強力なのだが見つけ難く、これを見易くする暗視モードにすると他の種族が見れなくなるというジレンマも抱えている。それでも最初の内は敵が人間なので割と簡単だが、中盤からは難易度が上がる構成。 マップは広大なアウトドアとインドアが混じっており、景観的には一番綺麗でバラエティにも富んでいる。一方で今回はルート探しのパズル要素が強まっており、どうやって進むのか考えさせられるケースも増えた。実際ルート探しでは3種族中一番難しいかも。 強い時は強いという面は確かに見られるものの、全体的には映画で見せる圧倒的な強さというイメージはあまり感じられない。全体の構成も一つの戦闘を乗り切れば完全回復出来る事から、細かく区切られたブロックを一つ一つクリアしていく仕組みとも言え、ちょっと珍しいプレイ感覚ではある。Vision Modeを駆使して上手く戦ったり、どの武器をどこで使うかという戦術性もあって面白味はあるが、ちょっと耐久力が無さ過ぎる点は不満。総合的には合格レベルと言えると思う。 |