BOTTOMLINE

[PROS]

◎全く能力の異なる三種族をプレイ可能
◎(海兵隊)戦闘能力の制限によるバランス調整が成功しており、怖さや緊張感を生み出している
◎(海兵隊)エイリアンの動きがランダムで読み難く、その辺のAI設定は良く出来ている
◎(プレデター)様々な特殊能力を使用可能な事自体は面白い
◎(プレデター)フォーカスモードによる移動の概念は上手いアイディア
◎(エイリアン)移動速度の速さを活かした戦い方の幅が広い
◎(エイリアン)ステルスで直接戦闘を避けたりとクリアの仕方に自由度がある
◎サウンドは映画の物を流用しているので雰囲気が出ている



[CONS]

×三種族による絡みが少なく、ストーリーが単純で面白くない
×同じロケーションが三種族に渡って繰り返し使われている
×近距離戦にて操作の自動化が多く、自分でプレイしているという感覚が失われている
×各種族単位ではプレイ時間がそれ程無いので物足りなさが残る
×(海兵隊)後半パートのアンドロイド戦は普通のFPS風になってしまう
×(プレデター)コンビスティックが強過ぎて後半戦はバランスが崩壊している
×(エイリアン)他の種族に比較して簡単で、またそれ故に早く終わってしまう
×Co-opはマップも少なく、設定も単純で面白味に欠ける




 シングルプレイに関しての評価になるが、無難な出来という感想。特別に変な部分はないが、突出して面白いと感じる点も持っていない。世間での評価があまり良くなかったのも納得である。他のFPSでは体験出来ない独特な能力を持った種族をプレイ可能なのでそのユニークさはお勧め出来るが、ゲームとしての完成度には不満が残る。テーマとする素材は非常に優れているのに、料理の仕方が下手でそのポテンシャルが損なわれているというのが適当か。ただこの評判を受けてなのか既に値崩れしており、安ければ悪い選択肢では無いだろう。

 一番面白いのは海兵隊編の前半パートでここは良く出来ている。しかし後半は普通のFPSの様になってしまいその楽しみは長くは続かない。エイリアン編も身体能力が高いので面白いとは言えるが、とにかく短くて満足する前に終わってしまうのが最大の欠点。プレデター編は多彩な能力を使い分けられるのは楽しいのだが、ゲームが進むに連れて増えたり上がったりする能力と、対する敵の強さのバランスが上手く取れていない。

 本文で詳しく書いたが、画面上のガイド表示に従うと自動的に攻撃が繰り出されてしまう件は大きなマイナス要素。プレイヤーが操作を止めて画面上のアニメーションを見ているだけという時間が長く、ボタン押しゲームの様になってしまうので、QTE(画面上に出る表示に従ってキーを押すイベント)が嫌いという方には向かないゲームである。反対にコントローラーでプレイしたい人や、映画は好きだがこういったゲームはあまりやらないという人には、その点を考慮しているゲームとして勧められると言えるかも。

 PCゲームにとって「マルチプラットフォーム化は全て悪」とは言わないが、このゲームに関してはそれが悪い方に出たと思える。コントローラー操作を優先した近接打撃戦のシステムなどはその典型。それと話題作の割には低予算なのか、マップの使い回しといったコンテンツ不足も目に付く。第一作目を手掛けたRebellionが担当という事で期待度も高かったのだが、残念ながら期待していた水準を下回る作品だったと言わざるを得ない。

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