BOTTOMLINE

[PROS]

◎ストラテジー色の強いユニークなゲーム性
◎制圧射撃による部隊での戦闘を実現
◎部隊への指示システムは簡単だが効果的
◎4Sを実現する為に大胆な設定を行っており、それが上手く調整されている
◎強引な突破は不可能な戦闘のリアリティ
Situational Awareness Viewにより作戦が練り易い
◎隊員の表情表現が優れている
◎銃のサウンドが良い出来



[CONS]

×移動ルートが限定されており、マップ構造に不自然さを感じる事が多い
×敵の動きが完全に静的でその場を動かない
×死んでも幾らでも復活して来るので、各隊員にリアリティが感じられない
×WWII物としては全体的に地味な印象
×グレネードの設定に問題あり
×指示コマンドが距離が離れると上手く出せなくなる




 新しさを感じさせてくれるゲームとして個人的には評価したい。FPSとストラテジーとのミックス型ゲームとして楽しめる。部隊操作自体は簡単ながら、実行する作戦については深く考えないとならず、簡単な操作で奥が深いというのを実現している。4Sを最大限に活かす為に様々なユニークなデザインを盛り込んでおり、それを含めたバランス調整も見事である。

 個人的によく分からないのは、確かに面白いのだが評価が割れそうなゲームと感じるのにもかかわらず、全体的な評価が非常に高いという点。これはメディアでのレビューだけではなく、IGNやGamespot等の大手サイトでの大量のユーザー評価の平均でも高ポイントである。そこまで多数のプレイヤーに好評を得るほどのゲームではなく、或る意味では癖が強いので詰まらないという人も結構いそうなのだがそうなってはいない。
 その様なデータは出ているが、やはり私としては当たり外れがあるゲームという感想に変りはなく、ちょっと人には薦め難い類のゲームとなっている。とにかく部隊操作など面倒という人には、それ無しでのクリアは困難なので向かない。だが特に好きではないがやってみても良いとは考えているという人ならば、部隊操作という新しいタイプの面白さを発見する為のキッカケとなり得る物としてお薦めしたい。後はここまで自分の撃っている弾が敵に当たらないのに我慢が出来るかというのが選択の分かれ目になりそう。ただし価格的には既に再発されたりで安くなっているので、現在では割と薦め易くなっているというのはある。

 最後に似たタイプのゲームとしてはFull Spectrum Warriorが挙げられる。これは実質ストラテジーゲームだが、それをもっとFPS寄りにした感じのゲームとも言えるだろう。ただ両者の印象はかなり異なるので、FSWが好みだからといってこのBiAが気に入るとは限らない。また続編のEiBは結構ゲーム性が異なるのと、こちらをクリアした人向けという感が強いので、先にプレイするならこちらの方をお薦めしたい。

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