BROTHERS IN ARMS: ROAD TO HILL 30

                                   08/06/17


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製作・販売: Gearbox Software / Ubisoft
発売: 2005/03
日本代理店: イーフロンティア



概  要  これまでHalf-Life: Opposing Force, James Bond 007 Nightfire, Haloといった委託されたプロジェクトを手掛けて来たGearbox Softwareより、初の自社オリジナル開発の作品となる。同社の出世作ともなったこのBiAのフランチャイズは、その後Earned in Blood, Hell's Highwayとシリーズ化している。

 ゲームの評価は極めて高い。これにはスティーヴン・スピルバーグとトム・ハンクスの手によって制作され大ヒットしたドラマBand of Brothers(日本語サイト)との設定の類似性から、その人気が作品の評価を強く後押ししたという考察も出ている。(一種のBoBのゲーム化作品という風に捉えてプレイする人が多かったという意味で)。


 現地ノルマンディーとワシントンD.C.国立公文書館に所蔵された戦時中の資料を徹底的に調べ上げて作成された本作は、登場する味方兵士のキャラクター(実名ではない)、舞台となる地形から建物の形状、発生するイベント、史実に基づいた作戦展開等、リアルさにこだわった作品となっている。

 リアリティを高める為のアドバイザーとして、実戦経験豊富な米国の元大佐であり、その後同国の軍事訓練校の学部長を務めていたJohn Antal氏を開発チームに迎えており、氏のアドバイスの下にゲームの基本システムを作り上げている。

 そのリアリティの高さを買われて、2005/12にはHistory Channelの”101st Airborne, 502nd Parachute Infantry”によるD-Day前後の活躍を特集した2時間番組に、ゲーム内の映像が当時を現したグラフィックスとして使用されている。特番のタイトルも”Brothers in Arms”である。


 オリジナル版には様々な付録付きのLimited Editionもあり。私が発売当時購入した北米版だと、メイキングビデオを収録したDVDが付いていた。2006年には英国の廉価版メーカーFocusより、Ubisoft eXclusiveシリーズの一本として再発。その後同社から更に安価になってRevival シリーズとしてもリリースされている。

 日本ではUbisoft(日本)がそのまま発売を担当しているが、PC版のみはlivedoor GAMESが販売。「ブラザー イン アームズ 英語版/日本語マニュアル付き」の後に、「ブラザーズインアームズ ロード トゥ ヒル 30 日本語版」がリリースされている。ライブドアが版権を手放した後は、イーフロンティアが引き継いで販売を受け持っている。Best Selection of GAMES ブラザー イン アームズ 〜ROAD TO HILL 30〜 日本語版がそれだが、既に同社の通販サイトからは消えているので在庫限りとなる可能性はある。


 Xbox版はGearboxが担当。PS2版はUbisoft Shanghaiが移植を行っている。ゲームバランスの違いやグラフィックスのクオリティ等から、若干PS2版はPCとXboxに比較して評価は落ちている。

 ゲームにまつわる有名なトピックとしてM1-Garandのリロード論争というのがある。 この武器はMedal of Honorによって高い人気と知名度を得たユニークなライフルで、最大の特徴として全弾を撃ち切るとピーンという音と共に空になったクリップを飛ばすようになっている。そしてその機構故に途中でのリロード動作が行えず、全弾を撃ち尽くしてクリップ単位で入れ替えないとならないとされていた。しかしこのBiAではリロードが可能になっており、Forumでは「何故徹底して当時のリアルさにこだわったゲームで、武器の仕様をゲーム的に変更するのか」という疑問の声が挙がったのである。
 これに対するGearbox側の返答は、実際にはリロードは可能であるとして実演ビデオと共に反論。「先にMoHやCoDによって誤った仕様のM1-Garandが有名になってしまった事による誤解であり、リアリティを重視しているのはこちらの方である」とコメントしている。ただし現実問題としてはリロード作業が難しいので、現場では撃って空にしてリロードするという手法がポピュラーだったらしく、どっちが現実の戦場での行為としてリアルなのかという点では何とも言えない。

STORY  ゲームの舞台はフランスのカランタン攻防戦。1944年のノルマンディー上陸作戦に参加した米陸軍第502パラシュート歩兵連隊(The leader of 3rd Squad, 3rd Platoon, Fox Company, 502nd Parachute Infantry Regiment, 101st Airborne Division)の8日間に渡る行動を描いており、ロケーションやミッションの内容等は史実に基いている。


 主人公はSgt. Matt Baker(軍曹)。突然の上官の怪我によって作戦直前に分隊のリーダー役を任命されたという設定で、彼自身はその役目に気乗りしていない。降下後に隊員を含めた計13人と一緒に行動し、Hill 30の争奪戦(Battle of Bloody Gulch)までを戦い抜くというストーリー。



PATCH

DEMO
 V1.11までリリースされている。これだけをインストールすればOK。英語版ならばBrothers in Arms 1.11 Retail Patch (US/UK)がそれに当たる。なおDVDとダウンロード版はパッチが異なる。現在のバージョンは起動画面に表示される。

 日本語版については再発版はパッチ適用済とは思うが、初期のパッケージについてはバージョンが分からないし、パッチが存在するのかも未確認。英語版とのマルチプレイの互換性も不明である。


 シングルプレイ用のデモがリリースされている。

動作環境

トラブル
HARDWARE 必要環境 推奨環境
CPU Pentium III or AMD Athlon 1.0 GHz Pentium IV or AMD Athlon 2.5 GHz
MEMORY 512MB 1GB
VIDEO DirectX 8.0互換  VRAM 32MB
Pixel shaders 1.0以上対応
DirectX 8.0互換  VRAM 64MB
Pixel shaders 1.0以上対応
SOUND DirectX 8.0 互換 EAX
対応OS  2000 / XP
DirectX 9.0c以上要


 Vistaリリース前のゲームなので対応の記載は無いが、続編のEiBとは異なりコピープロテクトにStarForceを使用していないので特に問題なく動くようだ。Pixel Shader 1.0への対応が必須であり、具体的なビデオカードの対応は以下の通り(当時)。デモが在るので不安ならば購入前に試すべき。

Radeon 8500, 9600XT, 9600Pro, 9700Pro, A9800XT, AX800XT, x300SE, x800
GeForce 4Ti, 4200, FX 5600, 5700, 5900, 5950, 6800, 6800GT

 既に現時点(2008/06)ではそれ程の負荷にはならないレベルだが、メーカー側の話では重い場合にはテクスチャの精度を落とすのが最も効果的としている。

 セーフモードは用意されていないが、内部設定ファイルを直接いじる事は可能。Unreal Engine 2.0なので慣れた人には判り易いだろう。セーブゲームや設定の保管場所は C:\Documents and Settings\[アカウント名]\Application Data\Gearbox Software\Brothers In Arms 。隠しファイルを表示する設定にしておかないと見えない。


オートランで表示される初期画面が崩れてしまう
 光学メディアを焼く為の特定のソフトウェアをインストールしていると発生する可能性あり。

マップのロード直後にゲームが落ちて、"History:"から始まるエラーが出る
 History: ULevel::SpawnActor, History: UObject::StaticAllocateObject, History: UGameEngine::Init <- InitEngine, History: UWindowsViewportといったメッセージで始まるエラー。

 ファイルの一部が足りないか壊れていると発生する。再インストールを行ってみる。ダメな場合にはメディア上のデータが正常に読み出せていない可能性が高く、媒体の汚れの確認や使用ドライブを変えてみるという方法を試してみる。或いはGearboxの掲示板にて、ファイルの破損や欠損を調べるツール等とその使い方の解説が提供されている。

ゲームの起動時や、ゲーム中にエラーになる
 History: FD3DDeferredState::SetVertexShaderConstants, History: UD3DRenderDevice といったエラーのケース。ビデオカードのドライバを最新にしたり、可能ならばゲームの設定を下げてテストしてみる。

 根本的にビデオカードの機能が足りない時にも発生する。Shader 1.0以上が必要なので、Geforce4MXや未対応のオンボードのビデオチップでは動かない。

3Dサウンド等が正常に再生されない。特定の音が出なくなる。
 再生方式の設定を変更してEAXやHardwareの対応を切ってみる。OpenALを使用しているので、OpenALドライバを最新の物に更新。

 また使用するドライバの選択をシステムと内部で切り替えてみる。システムにするとウインドウズのシステム側に存在するOpenALのdllを使用し、切ると\BrothersInArms\Systemの中に在る方のdllを使うようになっている。

画面が90度傾く
 'NumLock'を有効にした状態でテンキーを操作すると画面が回転してしまう。

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