<BOTTOMLINE>
[PROS]
◎部隊の操作がやり易くなり、それを指揮して戦うという面白さが味わえる
◎部隊を使って敵を倒す方法が増え、また味方AIも改善された
◎移動ルートの自由度が増しており、側面攻撃が仕掛け易くなっている
◎マップ毎の風景の変化がバラエティに富むようになった
◎オブジェクトの破壊要素
◎アクションカメラによる爽快感の演出
◎ストーリー自体は良く出来ている
◎グラフィックスの向上により雰囲気描写のレベルが高い
[CONS]
×敵がプレッシャーを全く掛けて来ない(一定のラインからこちらにやって来ない)
×脅威エフェクト(自動回復)の採用
×難易度が大幅に下がって緊張感が薄くなった
×武器の命中精度が高くなり、作戦的に部隊を使わない突破が可能になってしまっている
×ベイカーの単独行動のシーンは面白くない
×急にドラマチックになったストーリー展開に違和感を感じる
×MG42が強過ぎる
これまでのシリーズ作品はプレイヤーを選ぶという印象が強かったが、今回はそれが幅広い範囲にも受け入れられるようなデザインやバランスに変わっている。その為に「あまりタクティカルな要素が強いゲームは好きではない」という人にも薦め易いゲームにはなったのは確かだ。ただこれまでの同シリーズのデザインが好きだったという人には、大きくゲーム性が変わってしまったと感じられるだろう。個人的にも完成度自体は高いという点は認めざるを得ないが、世間からのそういった評価によって今後のシリーズもこの路線で行くという風にはなって貰いたくないというのが正直な所。旧作のファンに大きく受け入れられるようなゲームとはちょっと思えない。
正面からでも当てられるので常に迂回ルートを探す必要は無いという自由度は増したが、逆に迂回ルートを回らなくても突破出来てしまうという可能性も増加しており、じっくりと考えて部隊を動かさないとならないという要素は減少した。アクションゲームと割り切って遊ぶならば良いゲームだが、オリジナリティの減少は大きなマイナスである。ただ部隊のコントロールシステム自体は、アクション性が増した今回でも非常に有効に機能しており、この部隊操作システムの優秀さと汎用さを証明したと言える。
これだけ命中精度を上げて、またダメージのシステムを無限回復に変えるのならば、敵側ももっと脅威を感じさせるような強さにして貰いたかった。(少なくともEiBの様に難易度を上げると敵が前に出て来たりもするようになるといった機能を設けて欲しかった)。やはりこれまでに比較して簡単過ぎて手応えを感じられないというのが最大の問題点である。難易度を上げれば確かに難しくはなるが、敵の動きがそれに応じて大きく変化するという設定ではなく、単純に死に易くなるといった面での難易度上昇を求めている訳ではない。敵の動きがもっとアグレッシブで制圧したりされたりというゲーム性であれば、かなりこのゲームに対する自分の評価も上がったと思える。
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