BROTHERS IN ARMS: HELL'S HIGHWAY
08/11/11
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製作・販売: Gearbox Software / Ubisoft Entertainment
発売: 2008/10
日本代理店: イーフロンティア
概 要 | 2005年からスタートしたGearbox Softwareの看板タイトルであるBrothers In
Armsの新作。Road to Hill 30, Earned in Bloodに続く第三作となる。代理店のUbisoftはこれまで通り。PC, Xbox 360, PS3での発売。 サブタイトルにある“Hell's Highway"とは、オランダのアイントホーフェンとナイメーヘン間に在るドイツ軍との激戦が続いた街道の名称。 今回も地形図は当時の資料から起しているが、英国政府から当時の航空写真を大量に購入しており、ほぼ完全に当時と同じマップを実現しているそうだ。 通常版以外に限定版がリリースされており、主人公 Matt Bakerのフィギュア、32ページのコミック、現地のマップ、マルチプレイでの限定キャラクタが2種等が付属。 各種ダウンロード販売サイトでも購入が可能。Steamでは予約限定としてBrothers in Arms: Road to Hill 30がオマケに付くという特典が用意されていた。 日本でのPC版はイーフロンティアより12/12にBrothers in Arms Hell’s Highway 日本語マニュアル付英語版がリリース予定。Xbox 360とPS3には、Ubisoftの日本支店よりブラザー イン アームズ ヘルズハイウェイとして日本語版が存在する。 戦場のリアリティという観点からゴア要素に力が入っているゲームでもあり、やはりというかドイツ版には規制が加わっていて、通常版でのゴア要素のON/OFFの選択がメニューに存在せずOFF固定となっている。 *敵に命中時の血のエフェクトを硝煙の様なエフェクトに変更 *死体や周囲のオブジェクトに血は付着しない *四肢や体が千切れ飛ぶゴア要素をカット *カットシーンでも出血表現やゴア要素はカット(死体自体が削除されているケースもあり) *Action Camera(死の瞬間をスローモーションによるズーム機能で見せる)機能をカット *ナチス関連の記述やマークをコンテンツから削除 *マルチプレイ用サーバーは国内限定で他国とはプレイ不可 コンソールで発売されている日本語版はCERO D(17歳以上)指定。どこまで上記規制内容と同じなのかは不明だが、少なくとも体が千切れるゴア要素は同じくカットされているそうだ。PCとコンソールの両方を持っている場合、ストーリーの解り易さを考えるならば日本語版であるコンソールが優位だが、規制を考えるとPCの方が良いとも言える。 |
STORY | ゲームの主人公はRtH30のSgt. Matt Bakerが再び務める。Joe "Red" Hartsockを含めて過去作のキャラクタも多数登場。米第101空挺師団の自らの部隊を率いて作戦の10日間に起きた出来事を辿って行く形式。 今回の戦場はOperation Market Garden。1944年6-8月に掛けてノルマンディー上陸作戦(Operation Overlord)を始めとする攻勢によってドイツ軍に大きな打撃を与えた連合軍は、翌9月にドイツ国内へと進軍するのに障害となるオランダ国内の河川を越える為に、空挺部隊を使って多くの橋を一気に確保してしまおうという計画を立てた。 空挺部隊により街道と橋を確保し(マーケット作戦)、同時に地上から機甲部隊を進軍させる(ガーデン作戦)を併せてこう呼んでいる。これは約35,000人という空挺部隊を降下させる歴史上でも最大の空挺作戦だった事でも知られる。この作戦をテーマにした大作映画「遠すぎた橋」は有名。ボードゲームの他に、PCではマイクロソフト クロースコンバット遠すぎた橋等のストラテジー系のゲームでは採り上げられる事も多く、FPSでもBattlefield 1942やMedal of Honor: Airborneでこの作戦が登場している。 ノルマンディー上陸作戦の成功により連合軍は予想外の進軍を見せたが、その結果補給路が長く伸びてしまい前線への物資の供給に問題が発生していた。そこでイギリスから直接物資を輸送可能で、またドイツに面しているオランダの港湾をドイツ軍から奪い返して、物資を海を通じて輸送しようという計画が立てられる。作戦の提言はイギリス軍の司令官モントゴメリーによるもので、これにはイギリスが物資的に苦しい状況に置かれており戦争の早期決着が望まれる点(成功すればクリスマスまでには終結させられるという見込み)。また彼自身のドイツへの一番乗りの名誉争いといった思惑が含まれていた。 一方で連合国内では狭いオランダやベルギー方面からの攻撃はドイツ側が対抗し易いという理由からもっと広い範囲からの攻撃が望まれており、総司令官アイゼンハワーもこの作戦には反対の立場だった。しかしドイツによるV2ロケットの攻撃が開始されて状況は一変する。当時の科学力では迎撃不可能なこのロケットの攻撃を防ぐ為には発射基地自体を叩くしかなく、ロンドンに向けての発射基地が存在すると推測されるオランダを押さえる事が急務となったのである。 だがオランダには数多くの河川が在る関係で橋が多く、迅速な進軍の為には橋を押さえる事が何よりも重要となっていた。特に重要なのがナイメーヘンとアーネムにかかる3つの橋で、ここは川幅が広いので敵に爆破されてしまうと渡っての進軍が出来なくなる。そこで空挺部隊を使用して複数の橋を一気に確保しようという作戦が考えられたのである。空挺部隊により橋を確保し、その後二日間で一気に機甲部隊を北端のアーネムまで進めて占領してしまおうという計画であった。 しかし作戦は予定通りには上手く行かなかった。その理由は以下の様な点。 *準備不足により空軍の輸送能力がそれ程無く、全ての隊員を一気に降下させられずに分割輸送になった為に 一気に攻め込む事が出来なかった(天候不良も重なって数日間に渡って行われた) *退却中で壊滅状態にあると見越していたドイツ軍が、実際には体勢を立て直していて手強い反撃が待っていた *通信装置の故障で相互の連絡が上手く行かない状況が発生し、効果的な連携作戦が遂行出来なかった *敵軍には既に戦車はほとんど存在しないと見て、空挺部隊に十分な対戦車兵器を持たせていなかった *小さな橋が爆破されて戦車が渡れる物が限定され援軍の到着が遅れた 結果的には全ての橋を確保するには至らずこの作戦は失敗する。連合軍は合計で17,000名近くの戦死者を出した。モントゴメリーは最後までこの作戦は成功だったと主張し、同じイギリスの歴史研究家もそれを支持する人が多いそうだが、一般的な見方としては大きな犠牲を払った無謀な作戦であったという評価になっている。 |
PATCH & DEMO |
現時点ではパッチはリリースされていない。 デモについては既にコンソールではリリースされている。PC版のデモについては検討中という話が出たままで音沙汰無し。 |
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動作環境 & トラブル |
DirectX 9.0c以上要 VistaのSP1のインストールは必須。入れないと様々なトラブルが発生する。XPではSP2でプレイしたが特に問題は無いようだ。CPUはデュアルコア必須となっているが、P4 3.6GHz(ハイパースレッディング)でもちゃんとプレイ出来るという動作報告あり。 発売時点での対応ビデオカードは以下の通り。 ATI RADEON X1600/1650・950/HD 2000/3000 series NVIDIA GeForce 6800/7/8/9 series (7 series 以上を推奨) ノートPCに使われている同型番のモバイル系ビデオチップでは、動くかも知れないが保証外と記載されている。実際にマップによっては不安定で落ちたりするという報告も見られる。 セーブゲームが保存されない 画面上では"Checkpoint saved"と表示されるが、後日プレイしようとすると実際にはセーブがされていないという問題。オプションからプロファイルの選択画面に入るとリストが消えており、再度制作しようとすると「その名前は既に存在している」というエラーになる。 公式サポートではこの問題を、HHではセーブデータを My Documents\My Games 内に保存しているが、このマイドキュメントのフォルダがデフォルト以外の場所に移動されていると正常にセーブが行えない。よってデフォルト位置に戻すこと、と書かれている。デフォルトとは以下の場所。 Windows XP: C:\Documents and Settings\[アカウント名]\My Documents Windows Vista: C:\Users\[アカウント名]\Documents しかし実際にはそうでないとならない訳ではなく、私の場合もシステムはC:、マイドキュメントはD:、ゲームはE:にインストールされているが何の問題も無かった。何か別の原因で発生していると見て間違いないだろう。特に日本のユーザーだとマイドキュメントの位置がアカウント名を含んだパス名になるので、ログオン時のアカウント名に日本語が使用されていると2バイト文字が入ってしまう為に、ゲームの設定やセーブが正常に保存されないというトラブルが幾つかのゲームで発生する事が知られている。そこでデフォルトでは無い場所に移しているという人も多いと思う。一応原因の分からない現状では、最初に長くはプレイせずに一旦終わらせてやり、その後再起動してちゃんとセーブが行われているのかを確認してから本格的に進めるのをお薦めする。 対策としては幾つか情報も出ている。まずはVistaの場合には管理者権限(UAC)を有効にした状態でプレイしてみる。次にデフォルトのMatt Bakerのプロファイルを使用しているなら新しい物を作成してそれを使う。新規作成した物を使っているのならば、逆にBakerを使ってプレイしてみる。 ゲームを終了させる際に“Quit ot Menu”を選んで一度メニューに戻ってから、ゲーム自体を終了させるという項目を選択する。ダイレクトにゲームを終了させてウインドウズに戻るという選択肢を選ばない。 ゲームを起動中にマルチプレイにもアクセスした場合、プロファイルの中にGamespyのアカウント名のフォルダが出来て、そこにゲームがセーブされてしまう可能性がある。よって切り替える際には必ず一度終了させてからにする。 これは保証外のオプションだが、ショートカットのリンク先のパス名にUE3のコマンドラインパラメータである -nohomedir を付けると、セーブがマイドキュメントからゲームのインストールされたフォルダ内に移動するので、これで治るかどうかを試す。 例 "C:\Program Files\Brothers in Arms - Hell's Highway\Binaries\biahh.exe" -nohomedir biahh.exe has stopped working、またはGeneral protection faultのエラー まずはビデオカードのドライバがNvidiaは178.13、ATi 8.9以上かどうかを確認。またPhysXのドライバが08.09.04以上かどうかをチェックする。スタート→NVIDIA Corporation→NVIDIA PhysX Propertiesを起動すればバージョンは確認出来る。Nvidiaならば178.13以降はドライバに同梱されているのでそれ以上のはずである。Ageia時代のドライバやNvidiaのPhysXドライバだがバージョンが古い物がインストールされている場合、最初にそれをアンインストールしてやり、その後PhysXの最新版をインストールしてみる。 *ATIユーザーの場合、最新版ではなくDVD上のPhysx_8.04.25という古いバージョンに戻すと治るという情報も出ている。Crossfireを使用している場合には、このDVD上の古いバージョンのPhysXドライバをATi’s tray toolsと併用すると治るというのもあり。こちらはフレームレートの不安定さにも効果があるとされている。 *Vistaの場合には管理者権限(UAC)で引っ掛かっている可能性もあるので注意 *ATI使用の場合、ドライバだけにしてCatalyst Control Centerを削除すると治るという情報あり *もしXPに4GBのメモリを搭載していて /3GB or /Userva=xxxx パラメータでユーザーアプリの2GB使用制限を拡張している場合、この設定を外すとトラブルは解消されるようだ。 ダウンロード版での動作不良 Steam版でのみ発生するエラーが存在すると開発側から情報が出ている。取りあえずは上記のPhysXドライバのバージョン確認。またSteamでのデータの整合性テストを行ってみる。 ヘルメット表示のローディング画面で落ちる 主にテクスチャのデータをロードしているので、その設定を下げてテストする。またはゲームの解像度を800*600に落としてみる。マップによって使用量は異なるので、この現象は特定のマップでのみ発生する可能性もある。 Nvidia SLI or ATi Crossfireを使用している場合、Vsyncの設定をゲームのオプションの中と、ドライバ側から強制的にOFFに設定してみる。 操作するキャラクタが勝手に変な方を向いてしまう ゲームパッド等のコントローラが接続されていると発生する可能性有り。キャリブレーションが済んでいない際にも発生する事がある。デバイスを無効にするかPCから抜いてしまうのが対策。同様にSaitek gaming keyboardを接続している場合には、その専用ソフトウェアを削除しないと発生するそうだ。 ATIのビデオカード使用で、"Black Friday"にてマップ内のオブジェクト類の表示がおかしくなる HotFixが出ている Nvidia 7900にて表示異常 "Operation Market"でヘッドショット時の表示がおかしくなる。または"Lost"にてキャラクタの目の表示が変になるという現象を確認済みで調査中。 |