BOTTOMLINE

[PROS]

◎スパイのステルスはユニークさもあって面白いシステム
◎マルチルートで高い行動の自由度を含んだ広いマップ
◎ステルスか戦闘かを強制されない自由度を持ったミッションの存在
◎ミッション単位で自由に難易度を選択可能
◎難易度を上げるとマップ内部の状況が変るのでリプレイ性が高い
◎WWIIの雰囲気描写はレベルが高い
◎荘厳なオーケストラのBGM



[CONS]

×隊員の切り替えシステムが上手く機能しておらず、むしろストレスになってしまっている
×全体的に短く、2nd Objective系を無視すると相当に短時間で終わってしまう
×ミッションに短くて呆気ない物が結構含まれている
×AIは戦闘面では物足りない出来
×防衛スタイルのミッションは敵の攻撃が多過ぎてアンバランス
×Coopに対応していない点を含めてマルチプレイ部分が弱い
△アクションFPSとしてプレイ出来るシーンが少ない
△ステルス中心のゲームだが、アクション物が苦手という人にはそちらのパートは難易度が高くなっている




 まず感じるのは「実に惜しい」という点。例えばステルスならステルスを基本にしてもっと焦点を絞って作られればかなり面白いゲームになったと思うし、ミッションも全20個位でマップが広く自由度が高い物がもっと有ったらより良い作品になったであろう。"M5: Resistance", "M7: Cat's Eye", "M12: An Eye for An Eye", "M13: Panzers"、クラスのボリュームとクオリティの物が半分以上を占めていれば高得点を与えても良かったのだが、残念ながらミッションによってのバラ付きが激しく減点も大きくなってしまっている。それでもプレイ前の予想を大きく上回るレベルだったので楽しめたのは確か。

 ゲームは少なくともステルス物が好きな人向きであり、アクションFPSは好きだがステルスには興味が無いという人は止めた方が無難。同時にミッションをいろいろとリプレイするのが好きという人向きでもあり、一度クリアしたらもうやらないという考えの人には勧められないゲームである。違うと言えば確かにいろいろと違うが、ゲームとして何に近いかと言ったらHitmanシリーズになるだろう。

 2千円程度で購入したがその価格には充分に見合うレベルで、今後は更に安くなっても来るだろう。全体の半分位は平均以上のレベルなので、ステルスが好きで興味を感じた人は候補に入れても良いかも。ただしデモは内容に書いたように当てにならないので注意。動作確認程度にしか使えないと考えるべき。

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