GRAPHICS |
新規に自社で制作したCryENGINE 2を使用。DX10に対応しており、様々な高度なエフェクトを導入している。それまでのゲームではDX10を選べはするがDX9との差が大して見られないような物が多かったが、このエンジンではDX10によるクオリティの差は明らかと話している。これにはNvidia側も製作に大幅に協力しており、一年以上もの間Nvidiaの社員を12人以上Crytekに出張させてプログラミングに加わらせていたそうだ。そのGeforceのビデオカードのみの特徴としてはCoverage
sampling anti-aliasing (CSAA)に最適化されている点を挙げている。 DX10のDX9との主な違いは、地形のレンダリングの精密さ・太陽光線のライティング効果・水面の表現・爆破や雪の表現といったパーティクル(粒子)効果等が主とされている。特にモーション・ブラーの効果はDX10とDX9では適用範囲や描画が大きく異なっている。描画に使用されているテクノロジーの解説にはParallax Occlusion Mapping, Screen Space Ambient Occlusion, Subsurface scattering, Dynamic soft shadows...等々難解な用語が並んでおり、詳しい解説は私の手には負えない。詳細に知りたい方は以下のエンジンが持つテクノロジーの解説頁を参照されると良いだろう。設定別の比較画像も豊富である。 西川善司の3Dゲームファンのための「CRYSIS」、「CRY ENGINE2」講座 ベストセッティングはこれだ。「クライシス」のグラフィックスを120%楽しむ方法 よく知れ渡っているように非常に重いゲームであり、現時点(2008/03)では最も負荷の高いFPSと見て間違いないだろう。特に高い解像度にHigh以上の設定とAAを組み合わせて高いフレームレートを保つには、相応のパフォーマンスを持ったマシンが必要となる。既に数多くのサイトでパフォーマンスのテストが行われており、どうも自分のマシン性能にしてはfpsが低いのではないかという人は、実際にそんな物なのか以下の様なベンチマーク・テストを確認してみて欲しい。(ただし最新バージョンでの比較ではないので注意)。 Techspot Techarp ExtremeTech Gamespot AMD Zone Tom's Games 4Gamer.net Bloodは控え目な印象で、ゴア要素も含まれてはいない。 解像度は幅広くワイド画面にも対応している。自動的に適したグラフィックス設定を判定する機能も有り。項目別の設定はFar Cryでは数が少なかったのを反省して、多くの設定が個別に調整可能になっている。 個人的な印象としては、前作のFar Cryが非常に綺麗だがゲーム的なイメージのグラフィックスだったのに対して、こちらはより自然でリアリティを感じさせるような描画になっていると感じられた。海面の描写なども青さを強めてエフェクトを派手にするのではなく、自然さを追及したような描画方法に変わっている。各種オブジェクトのポリゴンの粗さも解消されており、その意味でもよりリアルな風景となっていると言えよう。 主にHighでのプレイを行ったが、強烈なインパクトこそ無いもののそのクオリティはやはり相当に高い。なおXP+DX9の環境下でも設定ファイルを書き換えてVery Highを選択出来るようにする事は出来るが、私の環境では(E6850, 2GB, 8800GTS 640MB)、内部設定を書き換えてのVery Highでのプレイは重いと感じられて実用的なレベルではなかった。アンチエイリアスを外せば可能なレベルだが、それよりはHighにAA有りの方が良いと思う。この書き換えには crysis dx9 very high といった単語で検索すればダウンロード先や解説の頁を見付けられるはず。ただし動作は保証外となる。 パフォーマンスについてはこれだけの広大なマップに多数のオブジェクトを配置しながら、このレベルのパフォーマンスを保てるというのは優秀と思える。だが果たしてこれがCry Engine 2の能力の高さを示す物なのか、或いは低さを示す物なのかは比較対象が出て来ない限りは難しい。つまりこれと同じ様なマップをより軽く製作出来るゲームが有るのならば無駄に重いという意味になるし、到底無理ならばこの重さであってもCryEngine 2は優れているという話になる。Far Cryも発売当時はその重さを非難されたりもしたゲームであるが、その後あのレベルのアウトドアのクオリティを実現したゲームが出て来なかったのを見ると、実際の所は時代を考慮すると優れたエンジンだったのであろうというのは今になって感じる。その意味で同系統の”広大なアウトドアに高度なグラフィックス”を売り物にしたゲームと比較して見ないと、実際にエンジンが優れているのかについては結論は出せないだろう。 |
SOUND |
3Dサウンドに対応しており、4SP構成にて明確に音の方向が判断出来るレベル。サウンドの質はクリアで全般にクオリティは高い。銃声も武器別に個性的で識別がし易く、質的にも良いと思う。 BGMも結構用意されており水準以上。効果音的に短い時間流れる物の方が印象的だった。 言語については、開発側は北朝鮮の兵士には現地語を喋らせたかったそうだが、テストプレイにて敵が話している言語が理解出来ないプレイヤーの反応が、その時点でのストーリーの状況把握においてマイナスに働くという点を見過ごせず、結果的には最高難易度のDeltaのみで現地語を話すように設定されている。オプションから好みで選択も出来ないようにする事はなかったのではないかとも思うが、ストーリー把握や戦闘時の状況を理解させる方がより重要だという判断なのであろう。 スーツボイスは男女の切り替えが可能。OFFにも出来る。 字幕表示は可能。会話量も特に多い訳ではない。しかし指示がリアルタイムで与えられる事も多く、結構重要な内容やヒントを話したりもするので、聞き逃したりするとちょっと困るケースも考えられる。(あまり謎解きに困る様なゲームではないが)。その意味で日本語版の方が有利だろう。 |
MULTIPLAYER |
インターネットでのプレイにはGamespyのアカウントが必要になる。既に持っているプレイヤーはそれを使ってログインすればOK。 ゲームには32人までの参加が可能。米軍vs北朝鮮軍のチーム戦となるPower Struggleがメインのモードで、その他にはInstnat Action(デスマッチ)のみという構成。失敗したとされているFar Cryでの様々な反省を活かして、ネットコードを含めて全面的に見直して一から構成し直されている。サーバー検索にはGameSpyを採用しており、Games for Windows - Liveには対応していない。チート対策ツールについてはPunkbusterを採用。 注) まだほとんどプレイしていないので、以下の発売前に書いた解説には誤りが有るかも知れない事をお断りしておく Power Struggleは2チームでのチーム戦モードとなり、それぞれがマップ内に自軍の基地(HQ)を持っている。ゲームの最終的な目標は敵のHQを破壊する事だが、これはサーバーのルールで時間かスコアによる決着とする事も可能。デザインとしてはチームへの貢献を強調したチームワーク重視の物となっている。基本的な概念はチュートリアルとなるビデオを見てもらうのが判り易いだろう。更にAdvanced Tutorialも用意されている。 CS風の購買システムを採用しており、プレイヤーはPrestige Pointsを消費して武器やVehicleを購入する。Prestige Pointsは敵を倒す・チームに貢献する・Vehicleの修理を行う・施設を確保する等で稼ぐ事が可能。厳密なクラス分けは無く選択武器で役割を分けるという方式。ただしデフォルトで12種類の典型的なセットアップ(Assault, Scientist, Driver等)は用意されている。 その他の大人数のマルチプレイFPSに比較して、やはりナノスーツを使えるという点がユニークな特徴と言えるだろう。各人がデフォルトで所持しており、4つの特殊能力をどうやって役立てるのかが重要となっている。逆に一定範囲内のスーツの能力を解除してしまうNano Disruptor Grenadeと呼ばれる対抗兵器も用意されている。 なおスーツを使って治療も行えるのでマップ内にMedikitは無いし、Medicの役割も存在していない。 それぞれのHQは強力な自動式のタレットに守られており、単純に突っ込んで行っても破壊は出来ない。またAnnihilation(HQの破壊)にはTAC Launcher(武器)かSingularity Cannon等の戦車が必要となり、これは第一にPrototype Centerを押さえないと製造&購入が出来ない。またその為のエネルギー源として、マップ内に散見するエイリアンの残した残骸の拠点を確保する事も必要になる。 更に陸海空の兵器を製造する為の工場も各所に存在しており、それぞれを確保する事で属したVehicleが使えるようにもなる(ただし購入にポイントは必要だし、製造までには時間も掛かる)。またこれ等はRespawn用の拠点としても使える。基本的にゲームのマップはかなりの広さなので、Vehicleの利用は重要となっている。修理はRepair Torchを持っていれば可能。 一般的な問題点への対策に関しては、まずSniperのキャンプについては撃った瞬間に他のプレイヤーのMini Mapにその位置が表示されるので草に隠れてのキャンプは困難。またそもそもスーツの力で何倍ものスピードで走れたりダメージを軽減可能なので、狙撃にはそれ程強大な効果が無い。敵のSpawn campingには、通常自動のタレットが備え付けて有るので近寄れないようにされている。 専用のサポートサイトとなるcrymod.comを用意し、Far Cry以上にマップやModを簡単に製作出来る上に、より高度な改造が可能というSandbox2が用意されている。マルチプレイのモードは少ないが、この辺についてはユーザーのModにも期待しているとコメントしている。 Crytekはこのマルチプレイに関しては絶大なる自信が有ったようで、実はCrytekではこれをEAのBattlefieldシリーズのように単体のゲームとして切り離して売り出したいというプランを持っていたそうだ。単体製品並みのクオリティを持つのに、Crysisに付属するマルチプレイとして捉えられたりするのは嫌だという事なのだろうが、最終的には売り上げ見込み等をEAと考慮してこの計画は無くなっている。 現時点(2008/03)で確認した限りでは、700-1000人程度の人口を保っている様だ。凄い人気ではないが、賑わっているというレベルでもない。問題点としては、Far Cryの時と同様に初期に接続トラブルが有ったし、本数は売れた様だがグラフィックスの重さから参加者が限られて来るという不利も考えられる。またゲーム性からして或る程度人数が集まらないと面白くなさそうなので、人が少ないサーバーで増えて来るまで待ちながらプレイする人が少なくなり、結果的に人が多いサーバーに入れるように待つ人が増えてしまうというのも有るだろう。(BFシリーズの様に最初から大量のプレイヤーが集まるなら問題は無いのだが)。後はデモが出ていない等の宣伝不足で、そもそもPower Struggle自体があまり知られていないようにも思える。 |