◎西暦2455年:京都
GAMEPLAY:40点 / GRAPHICS:50点 / WEAPON:40点 / SIDEKICK:30点
最初のエピソードという事になるが、ほぼ全てのメディアのレビューで一致しているのはここが最低の出来ということ。そしてそれには私も同感。ここはちょっと問題有りだ。まず第一に難易度という点で言うとこのエピソードが”突出して”難しい。バランス的に変というか明らかに浮いている。確かにHosportal(体力の無限回復器)は有るし仲間とも一緒の時間が多いのだが、もしもそういう事から難しくしているのであればそれはとんでもない過ちだと言えよう。何故なら点在するHosportalへ一々戻るのは相当面倒だし(しょっちゅう戻らなければやってられないレベルという意味)、仲間はすぐに死んでしまうからだ(もっと頭が良ければ別なのだが)。死んでロードが一番多くなるのは間違いなくここだろう。単独で戦う場合も敵の攻撃力がやたらと強くて、隠れながら戦わないと乗り切れない。複数で登場してロケットやミサイルを撃ってくるわ、自動砲台はそこかしこにあるわで相当にキツイ。特に最初のレベル上げをVitality以外に振ってしまうと悲惨になる。
レベルデザインも酷い。デモでも遊べる最初のMarsh3レベル(沼地)の部分ではロボット化された蚊や蛙が大量に襲ってくるのだが、非常にうざったい上に背景の緑と茶色に隠れて見難い。デモの時に問題となった「あまりにも暗過ぎる」という面については調整されたようで多少明るくはなったものの、実に単調で面白くない。一応最初のほんの一部分だけでその後建物内部に侵入して見難さは改善されるのだが、残念ながらゲームその物は一向に面白くならない。Tomb
Raiderのようなジャンプアクション・パズルも多くただ厄介なだけという印象。かなり多くの場所で狭い場所を潜り抜けたりとかしないとならず、しかもそれが面白く無いという最悪のパターン。
戦闘に関しても形状的に戦いにくい場所ばかりで、狭い為にSidekickを上手く使える場所が少ない。無理に戦えばSidekickのどっちかが死んですぐにゲームオーバー、自分だけで戦えば相手が強過ぎてゲームオーバー。おまけにドアに挟まれるとダメージを受けるというシステムで(これは大刀だけの問題では無いが),そのドアがやたらと多い上に頑丈で挟まれたら終わりという堅い物まで存在し、戦闘が終わって勝った!と思った次の瞬間に自分かSidekickが挟まれて(当然彼らは避けるほど頭がよろしくない)死んでジエンドとなったりすると続きをやる気も失せようというもの。取りあえずHosportalへ連れていけば全員完全回復させられるのだが、回復には時間が掛かるしそれを小まめにやらないとならないので面倒。
グラフィックス的にも古臭い感じで特にモンスターや一般人の造形センスは相当低レベル。所々綺麗な部分はあるものの、全体的には2000年に出すようなゲームのグラフィックでは無いという印象。
*C4 Vizatargo
張り付き型グレネード・ランチャーだがこれが実に使いにくい。撃ち出した弾が壁等に張り付いて近づいた者に反応して爆発するのだが、この張り付き方が異常に過敏(絶対に飛ばないというような方向へ張り付いてしまう)。例えば階段の手摺越しに下へ落とそうと発射すると目の前の手摺に張り付いてしまい、当然自分自身に反応して自爆、廊下の曲がり角から隠れて撃つと目の前の壁に張り付いて自爆、サイドキックの後方から遠くの敵に向かって撃つとサイドキックに反応して自爆、今倒れた敵の死体越しに残った敵に向けて撃つとその寝そべった死体に張り付いて自爆する。かといって使わずに済ませる訳にもいかない敵の強さなので、どの程度離せばちゃんと前に飛ぶのかを何回も自爆しながら掴まないとならないのだ。
*Sidewinder
ロケットランチャーで連射速度はかなり早い。この武器そのものに問題は無いのだが、サイドキックが自分の前に出る傾向があるので集団の時には使いにくい。それと当り判定が変な感じで、このエピソードには大きなロボットが多く出てくるのだが、倒した後少しの間立っている時と同じ場所に当り判定がある感じになるのだ。なので目の前で倒れた相手の上と通してこれを撃つと、何も無い空中で当り判定が生じて自爆してしまう。
*Shockwave
大きなゴムの様な球を撃ち出して、しばらくするとそこから青い波が放出されて周囲の者を巻き込んで大きなダメージを与えるこのエピソードの最強兵器。だがあまりにも強力な為に使いにくい(自分も巻き込まれて死んでしまう)。相当限定された場所、自分は撃った後に避難できるような場所で無いと使えない。逃げられないサイドキックと一緒の時には使えないのでほとんど使う機会は無いような。
*Shotcycler-6 サイドキック可
クリックした後に少しの間を置いて6発の弾を連続して撃ち出す変則武器。自爆しないのでこのエピソード中では使い易い方だが、ちょっと慣れるまでは変な感じの武器だ。撃っている時に衝撃で自分がどんどん後ろに下がってしまうので、使う場所を考えないと落ちて死んでしまうことも有り注意。ただこれでノーダメージで床撃ちジャンプが可能なのは便利。
*Ion Blaster サイドキック可
最初に手に入る武器で物に当ると反射する緑色のイオンの塊を撃ち出す。これもまた正面で反射したり水中で撃つと自爆するのだが、このエピソードの中では使える武器だ。特に正面から撃ち合ってはとても持たないバランスなので、この武器の弾薬が豊富な事を利用して壁越しに角度を変えて乱射し敵を倒すというテクニックがかなり有用となる。
◎紀元前1300年:ギリシャ
GAMEPLAY:70点 / GRAPHICS:80点 / WEAPON:70点 / SIDEKICK:70点
最初の京都とは打って変わってここはかなり良い出来だ。特にグラフィックスはここが一番綺麗で、広々としている開放感に加えて明るい色使いが目立ち、見た目にも美しい場所が多い。モンスターについても京都に比べるとデザインはまともになっている。ここからゲームが始められるのであれば全く違った物になったのにというレビューがあったが正にその通りという気がする。
このエピソードではほとんど全てがMikikoとの二人旅となるのだが、全体的に広々としているので戦闘中に問題が起きにくく、更にサイドキックの主力武器が弾数無制限なので気を使う必要がない。敵の強さも4つの中で一番弱いのでストレスが一番溜まらないエピソードとも言える(逆に言うと若干物足りない感もあるが)。レベルの構成は一直線タイプではなくて複数のレベルが相互にくっ付いているような形であるが、ジャンプ系のアクションはぐっと減っているので楽。
ここから大刀が使える様になるのだが、ここが成長のさせ方の分岐点となる。ギリシャには京都同様に無限体力回復の聖水が各所に用意されている上に敵が一番弱い為に、使いにくい低レベルの大刀を鍛えるには格好の場所となっているからだ。もしもここで鍛えなかった場合に次のエピソード以降からやろうと思っても相当厳しくなるので注意が必要である。実際の所は大刀を使わずに行った方がより簡単なのだが、そこを敢えて苦労して育てるかどうかという選択という事になる。それとここはサイドキックの力を借りるまでも無いような難易度なので、自分だけで戦ってレベル上げの場として利用するのも一つの手だろう。
*Discus of Daedalus サイドキック可
10枚まで持てる円盤で、投げると反射して自分の所へ戻って来る。ダメージは小さいものの使い易く、遠距離から狙って敵が近づく前に倒したり出来る。サイドキックに持たせるとかなり有効だ。ただし投げている時は武器を変更出来ない。
*Venomous サイドキック可
毒を撃ち出す武器で連射性能もよく使える。ダメージは少な目だが弾薬数が豊富な為にそれほど気にならない。撃ち出した弾は反射してしばらく残るものの、気を付ければ自爆する可能性はほとんど無い。
*Sunflare
火炎瓶だが狙った場所に投げにくいのでちょっと問題有り。ほとんど使わないと思う
。唯一格子越し等に敵が見える時に手前に投げて燃やして倒すのには便利。
*Hades Hammer
通常は押して力を溜めてから地面を叩き、広範囲の相手にダメージを与えるのに使う。自分にもダメージが入るのだが威力は強力で、強敵相手に使うことになるだろう。普通に叩く使い方をやるくらいならば他の武器の方が良い。
*Poseidon’s Trident
3連装のショットガンタイプの武器で、威力がある上に弾も多くよく使う武器だ。近距離だと自爆するが注意すればそれほど問題は無いだろう。
*Eye of Zeus
エピソード最強の武器で敵を自動的に感知して大ダメージを与える。照準を合わせる必要も無いので無敵と言っても良い。ほとんどの敵は一発で倒せるのでバランス的に問題あるような気もするが。ただし使った時に周りに相手がいないと自分にダメージが帰って来る(即死の可能性大)。
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