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     NTVDM      DOSBOX      SETUP      トラブル他   

概  要
 Duke3DはMS-DOS上で動作するプログラムであり、純粋なDOS環境かWindows 95/98のMS-DOSプロンプトでのプレイが基本となる。しかし既にこれ等のOSは過去の物で、2010年現在のPCの状況にはそぐわない。だがここに問題があって、Windows 95/98は内部に16bitOSであるMS-DOS自体を持っているという16bitと32bitの折衷型OSだったので、メインの32bitの他に16bitのMS-DOSを起動してやる事が可能であった。それに対して現在のOSは完全な32bit(or 64bit)なので、MS-DOS自体が既にOSの内部に存在していない。

 この様な完全32bit以上のOSは過去にWindows NTとしてビジネス用途をメインにスタートし、その後パーソナルとビジネスユースのOS名を統合するという方針からWindows 2000と名前を変え、XPによって完全に統合されている。現在のOSはほぼそのXP、後継のVista、最新のWindows  7というラインアップであり、全て16bitOSのDOS環境を持っていない。


 一応こういったOSでは過去のソフトウェア資産との互換性を保つ為に、コマンドプロンプトと呼ばれるテキストベースのMS-DOSエミュレーションを備えてはいるのだが、これは基本的にビジネス系のソフトウェアや個人プログラム等の一般的なアプリケーションが対象である。ゲームの様に変則的なプログラミングをしたり、ハードウェアの性能を限界まで使用する為に直接そのリソースにアクセスしたりと、高速な動作を要求するタイプのプログラムへの対応は考えられていない。よってDOS時代のゲームは根本的に動かなかったり、動作してもエミュレーションなので遅いという事態が発生してしまう。

 特に問題視されるのがサウンドで、DOS時代にはハードウェアに直接アクセスして動かしていたサウンドの再生は難しい分野となり、エミュレーションではパフォーマンスと再現性の両面で問題が発生する。実際にDOSのゲームをNT系OSで動かした場合、「ゲームはちゃんと動くが音が出ない」、「サウンドの設定を上げるとパフォーマンスが落ちてゲームにならない」といったトラブルが多い。


 そこで今回このDuke3Dをどうやって動かすかだが、以下の3種類の方法が考えられる。

1.NTVDM
 これは上に述べたNT系OSでのエミュレーション機能である(NT Virtual Dos Machine)。これでは動かないゲームならば諦めるしかないのだが、Duke3Dはちゃんと動くのでこれを使う。エミュレーションの性能として再現性は最も低く、またパフォーマンスも悪くなるが、他のソフト等を入れないで実現出来るので手軽だし簡単である。ただしWindows 2000には向いていないので注意。


2.DOSBox
 DOSBoxは有志による、NT系OS上で過去のDOSゲームを忠実に再現しようというプロジェクトである。最近ではDOSのゲームをダウンロード販売する際に、このプログラムを付属させて動作させるという形態も増えて来ている。同様のプログラムとしてはVirtual PCなど幾つか存在しているが、このエミュレータの特徴は完全なDOSマシンの再現という点にある。CPUすらもエミュレーションで動かすという徹底振りで、それが最大の利点且つ最大の欠点にもなっている。つまり旧DOSゲームとの互換性は最も高いが、パフォーマンスという点では最も不利という立場になる。

 実際の所プロジェクトの当初は、アクション系ゲームやDOS後期の高いマシンパワーを要求する物への対応にはあまり力を入れておらず、1980年台を中心に様々な古いサウンドカードへの対応を重視したりという姿勢だった。ジャンルとしてはアドベンチャー, RPG, ストラテジー系等を重視。こういったジャンルではグラフィックス系を除けば、内容的にはむしろ現在のゲームよりも優れているという評価の物も多く、それだけ今でもプレイしたいと願う人が多いので、当然プロジェクトとしてもそういった要求を重視するようになる。一方でアクション系はPCのテクノロジーの進化に大きく影響されるジャンルなので、懐かしさを除けば比較的昔のゲームをやってみたいと考える人が少ない。そんな状況もあって、パフォーマンスが重要となるFPSの様なジャンルは苦手としていた。

 特にBuild Engineを使用した四天王とも言える、Duke3D, Shadow Warrior, Blood, Redneck Rampageについては、今でもプレイしたいと願う人が多いが、DOS末期の最もPCのハードウェア性能を要求するゲームなので、なかなか忠実なエミュレーションや十分なパフォーマンスが得られないとして論議の的になっていたという経緯がある。しかしDOSBoxのバージョンアップや、近年のPCのCPU性能の上昇によって、現在ではかなり忠実なエミュレーションが可能になっている

 中でもDuke3DはBuild Engine初期のゲームとして他よりも負荷が低いので、DOSBox上でも一番早くまともに動く様な状態になっていたゲームであり、それなりのPCがあれば十分なパフォーマンスを得られるという意味で、ここではその選択肢も簡単にだが解説する。


3.移植(ポート)
 Duke3Dは2003年にソースコードが公開されており、その後は他のOSや環境への移植が進んでいる。当然Windowsへのポートがメインであり、エンジン部分を差し替える形で、純粋に32ビットや64ビットのWindows上で動作させられる形になっている。こちらではビデオカードによるハードウェアアクセラレーションに対応したり、高解像度のテクスチャに入れ替えたりと利点も多いが、グラフィックスがオリジナルから変わってしまったりする点をマイナスと捉える向きも存在する。なおオリジナルのDuke3dはLANを使用しているので、現在マルチプレイを楽しみたいならTCP-IPをサポートしたこういった移植版しかないとも言える。


 以下は代表的なプロジェクト。これ等は私自身試した事が無いので解説は割愛する。やりたい場合には個人で勉強して欲しい。

*EDuke32
 現在でも開発が続いている有名なポート。大幅な改造と新機能を加えており、OpenGLにも対応。

*High Resolution Pack
 Eduke32等で使えるハイレゾリューションのテクスチャパック開発プロジェクト。バージョンによって使えるポートが異なるので注意。

*JonoF's Duke Nukem 3D Port (JFDuke3D)
 Buildエンジンの開発者Ken Silvermanのサポートを受けたりと、ソースコード公開後は有名だったが現在は開発が止まっている。OpenGLに対応。

*Duke3d_w32
 また別のプロジェクト。

インストール
 コマンドプロンプトを使用したインストールのやり方を説明する。別のエミュレータ上からでも可能だが、一番基本的な方法として紹介。


1.シェアウェア版を試す場合には、まず公式サイト等からV13d版となる3dduke13.zipをダウンロード。その後 D:\work の様な場所に解凍する。
  なおDOSではフォルダ名の大文字小文字は操作時に関係が無い。またフォルダ名は半角英数で8文字以下にしておく事

2.スタート→すべてのプログラム→アクセサリ→コマンドプロンプトを起動する。
  Vistaではセキュリティの関係でファイルの書き込みが制限されており、必要な処理が上手く行かない可能性があるので、
  コマンドプロンプトを右クリックして管理者として実行するようにする。

3.コマンドプロンプト内にて us と入れてEnterで英語モードに切り替える。海外のDOSゲームは英語モードに切り替えてから操作しないと
  正常に動作しない事が多いので忘れないように。Vistaではこの機能が無くなっており、まず上部のバーを右クリックしてプロパティを選択。
  ここでコードページが日本語になっているなら chcp 437 と入れれば英語モードになる。

4.上記の例で言えば D:\work へとディレクトリ(フォルダ)指定を切り替える。
  d: (Enter)でドライブ変更。
  cd work (Enter)でディレクトリ移動。(cd はchange directoryの意味)。なおXPならばディレクトリ名をドラッグ&ドロップでの指定も可能。



5.ここでプロンプトから install を実行する。ディレクトリの中身は dir コマンドで確認可能。

6.フルスクリーンでインストール用のプログラムが起動する。Alt + Enterでウインドウ化しても良いが、稀にインストール用プログラムによっては
  フルスクリーンでないと動かない物もある。

7.インストールしたいドライブとフォルダを指定する。上に書いた様に8文字以内で大文字小文字は関係が無い。

8.指示に従って進めれば終了する。プロンプトに戻った場合には、Alt+Enterか Exit と入れれば終わる。


 製品版CDの場合も基本は一緒である。q: の様にしてCD-ROMドライブに移り、画面の指示に従って行けばOK。

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NTVDM
 NT系OSに用意されたMS-DOSのエミュレーションを使う方法。まずゲームを起動させる前にはsetup.exeを起動して各種設定をしないとならない。いきなり起動して立ち上がるゲームもあるが、基本はまずsetupである。このsetupの各項目の詳しい解説は別項にまとめるとして、NTVDMにおけるエミュレーションの特徴と、設定での重要な点を記す。


 NTVDMの第一の弱点はこのサウンドのエミュレーションが低レベルという点で、その設定は固定の値しか許されていない。AUTOEXEC.NTをいじっていなければその中の SET BLASTER=A220 I5 D1 P330 T3 のパラメータが使われる。これはSound Blaster 2.0相当のエミュレーションで、これはゲーマーのベーシックな選択だったSound Blaster 16の更に2世代前の8bitモノラルサウンドカードである。よって音質や能力にはあまり期待しない方が良いし、パフォーマンスが悪いならば再生サウンド数を下げるといったテストを行ってみる。

 それと先にWindows 2000ではNTVDMに向かないと書いたのは、このサウンドのエミュレーション性能が低いというのが原因で(XP以降は修正された)、CLI2NOPの様な特殊なプログラムを使わないと安定動作しなかったりと問題を抱えている。


 次にビデオ機能だが、エミュレーションの互換性が原因で、幾つかのゲームにおいてVESA 2.0におけるLinear FrameBuffer (LFB)に対応していないという問題がある。そしてBuild Engineのゲームもそれに該当している。意味はここでは省くが、この状態だと640*480以上の解像度に対応出来ないので、320*200でプレイするしかないという話。

 そこでエンジンの開発者であるKen Silverman自身が制作したTSRであるNOLFBを使用する。TSRはメモリ常駐のプログラムの意味。このプログラムをゲームをインストールしたフォルダ内に入れておいて、ゲーム本体を起動する為にプロンプトから nolfb を実行する。成功すると単にクレジットが表示されるので、その後ゲーム本体を起動する。これにより常駐したNOLFBがLFB機能を無効化するので640*480以上の解像度でも起動するようになる。しかしこれは高速描画の為の機能を無効化するという意味になるので、高解像度の実現の代償にゲームのパフォーマンスは大きく低下するのは避けられない。これで満足出来ないという場合には、DOSBoxの導入を考えるしか無いだろう。


 その他の注意点として、NTVDMではゲームをウインドウ化する事が出来ないケースも多い。特に90年代に入ってからのDOSゲームには、高速な描画を実現する為に“Mode 13h”の様な特殊な方式を使用している物が多く、これはウインドウズではサポートされていない描画方式なので、窓化してウインドウの一部として表示する事が出来ず、また最小化するとそのまま落ちて復帰出来ないというケースもある。このDuke3Dもそれに該当しており、NTVDMでは常にフルスクリーンでプレイするしか方法はない。それが嫌ならDOSBoxに移行となる。

 SSを撮りたいと考えた場合、Duke3Dでは内蔵でその機能を有しているので(F12キー)問題は無い。それを持たないゲームではDOSBoxを使って撮影するというやり方が一番簡単である。

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DOSBOX
 DOSBoxの全容を解説するのは大変なので、ここでは取りあえず動かせるというレベルの簡単な解説を行う。

 必要なプログラムとしてD-Fend Reloadedの最新版(現在は0.7.0)をダウンロードする。これはDOSBox用のグラフィカルなインターフェイスを持ったフロントエンドで、内部に最新のDOSBoxを丸ごと含んでいる(現在は0.72)ので別個にDOSBoxをインストールする必要はない。DOSBoxは内部パラメータを変えるにはテキストエディタで内容を修正したり、コマンドプロンプトから文字入力して操作したりとそのI/Fはかなり原始的なままという欠点がある。それを判り易く行う為のユーティリティーと考えて貰えばいい。


1.インストーラーを起動して、Automaticでインストールする。(互換性警告が出るケースもあるが無視)。

2.DOSBoxのフォルダを指定する。新規ならばデフォルトで進める。既にインストールされている場合にはそれを探してくる。
  サーチに失敗しているならマニュアルでフォルダを指定する。

3.ゲームのデフォルトフォルダを指定(下左SS)。何所かのドライブに例えばDosgamesの様なフォルダを制作して、その中に全てのゲームを
  インストールするという方式が管理の上では便利。



 インストール終了後は起動してゲームのプロファイルを追加する。なおこのソフトでは既にユーザーが登録したゲームの情報を数多く保持しており、もし該当するゲームが登録されているなら、自動的にその設定をプロファイルとして登録する事も可能である。

1.ProfileメニューかADDボタンから“Add with Wizard”を選択(or F3)。

2.Wizard Modeはデフォルトか一番下を選択するのが良いだろう(上右SS)。一番下は常に設定画面を出すという選択で、真ん中のデフォルトは
  登録済みのゲームだった場合には自動的にそのプロファイルを選ぶという設定。

3.ゲームの実行ファイルの場所と、セットアップ用プログラムの場所を指定する(下左SS)。ここではDUKE3D.EXEとSETUP.EXEである。
  Setup Additional Files 〜の項目にチェックを入れると、自動的にゲーム別のSSやサウンド保存のフォルダを制作してくれる。

4.Duke3Dはテンプレートに設定があるので、自動選択を指定していればそれで終わりで名前やデータが一緒に登録される。
  設定画面を出す様にしていた場合には、自分でゲームの負荷別の各種テンプレートや細かい指定を行える(下右SS)。



 後に設定を変えたい場合にはEditを選べば良い。もしゲームの動作やパフォーマンスに問題がある場合には、左側のDOSBox他の各種エミュレーション項目を個別に選択してテストする事が出来る様になっている。これは多岐に渡り相当に複雑なのでここでは触れない。

 幾つか重要な点として、起動時にフルスクリーンにするかどうかはGraphicsの項目で選べる。また製品版の様に起動時にオリジナルのCDを要求するゲームではDrivesにてドライブを指定しておくか、下段にある「自動的にドライブをマウントする」のチェックボックスをONにしておく。


 後はゲームを一覧から右クリックしてSETUPやプログラムを実行可能となる。




 DOSBoxはNT系OSでも過去のDOSゲームの大半が動作可能という点で優秀なプログラムなのだが、以下の様な注意点や問題も持っている。


*何も設定せずに目的のゲームが動いてくれれば良いのだが、いざ問題が発生した場合に修正するのはそれなりの知識と動作テストの繰り返しが要求されてくる。変更可能なパラメータ数も多く、初心者向きのプログラムではないのは確か。

*パフォーマンスが悪いというケースにおいて、エミュレーションでの動作なので原因が比較的掴み難い。

*エミュレーションなので同じCPUやサウンドカードを使っている同士でないと、比較検証のテストやアドバイスがしにくい。よって基本的には自己解決の姿勢で挑まないとならない。ハッキリ言えば、「ゲームは動かしたいが、その為に知識を学んだりするのは嫌」という人には向いていない。

*MS-DOSの知識が無いと、パラメータを見ても何を意味するのか分からない項目が多い。つまりDOS時代のconfig.sys等の知識が無い新しいプレイヤーには厳しいエミュレータである。

*実際に当時プレイしていたゲームでない場合、エミュレータ上での動作がそれで正しいのかどうかの判定が難しい。動画サイト等で探して比較するという手はあるが、その動画サイトの物が正しい状態で動いているのか保証出来ないという問題がある。


 率直に言って私自身もDOSBoxを使いこなしている訳ではないので、質問やトラブル相談をされても期待薄なのは御了承願いたい。

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SETUP
 NTVDMならばコマンドプロンプトからゲームのフォルダに移動して setup を実行。(Vistaでは管理者モードが必要になる可能性有り)。DOSBoxではゲーム名を右クリックしてSetupを起動させれば良い。


 最初に一番上のサウンドの選択を行う。DOSのゲームにおいて最も重要な点がサウンドの設定である。これが誤っていると起動すらしないゲームがほとんどで、DOSマシンであればPC自体がハングアップする事もある。逆に言うと起動しない場合にはサウンドの設定をNone(無し)にしてみて切り分けるというのが定石となる。

 DOSゲームでは効果音とMusicは別の設定なのがほとんどであり、典型的な例としては効果音はそのサウンドカードの名前を選択し、Musicはそのサウンドカードの持つMIDI等の再生機能を選択するという形になる。当然両方で同じ設定を選択するケースもある。シェアウェア版と製品版ではメニューが異なっており、右下SSの製品版の方では設定がちゃんと行われているかをここでテスト可能。

 初期状態では何も選択されていないので、効果音にはSound Blaster, Music再生にはGeneral MIDIを指定する。DOSBoxでは他の指定も可能だが、基本的にはこの組み合わせを使う。



 サウンドカードの設定では上段に現在の設定値が表示される。これは使用しているPCによって変化する値で、使用アドレス, カードタイプ, IRQ, 8bit DMA, 16bit DMAである。(細かい説明は省略)。デフォルトの上段の値が自分のPCの現在値と異なっているなら、下段の各項目を選んで設定を変更する必要がある。

 NTVDMの場合には、エミュレーションの値が SET BLASTER=A220 I5 D1 P330 T3 で固定されているので、左下SSの様に設定値を変更する。その後中央を選択して確定すると、順に同時再生音数, 再生ビット数, Stereo/Mono, Mixing Rateの設定になる。SB 2.0は8bitでモノラルのカードなので、再生ビット数は8bit、モノラル再生を選択。その他は最大にして、もしサウンド再生に遅れ等が生じる様なら下げてテストする。

 DOSBoxでは BLASTER=A220 I7 D1 H5 P330 T6 を使用しており、デフォルトが異なっているのなら右下SSの様に設定する。再生ビット数はSB16使用なので16bitを選択。製品版ではMixing Rate等で選択肢が増えている。こちらではNTVDMとは異なりエミュレーションするサウンド機能は様々に指定可能なので、DOSBox側の設定値にこの画面での設定を合わせればいろいろな環境をエミュレーション出来る。

 Pの値はMPU-401の使用ポートで、MusicのデバイスをGeneral MIDIにした際にデフォルトで330となるのでそのまま使用。




 スクリーンのセットアップでは解像度を選択する(左下SS)。NTVDMはそのままではVESAを選択出来ないので解説を参照。DOSBoxでは最大の800*600まで選べるが、重い場合には解像度を落とす必要も出て来る。この辺はPCのCPU速度が大きく影響するが、Duke3DについてはBloodやRedneck程には重くはならないらしい。もし起動に失敗する場合には、低解像度のNormal Modeに設定してテスト。




 コントローラの設定は見ての通り(右上SS)だが、現在の一般的な物とは異なる点もあるので注意。まずキーの設定重なりは警告が出るだけで自動的には消えないようになっているのでダブる可能性がある。マウスの設定画面(左下SS)では3つまでのボタンの機能をプルダウンメニューから選択。RMBが“Open”といった選択が今では一般的だろう。ダブルクリックでの動作を変える事も出来る。

 左下SSのマウスのAiming Mode設定だが、ここはトグルに設定しておく。初回ゲーム起動時はマウスのエイムは無効になっており、ここで“Mouse Aiming”に設定したキー(デフォルトではU)を押下すると切り替わる。ここをMomemtaryに設定しておくと、キーを押している間だけマウスでのエイムが有効になる。そしてマウスでのエイムの為には右下SSのようにY Axisの設定はanalog_movingにしておく事。なお照準も同様に初期設定では無しなので、Toggle Crosshairキーを押下して有効にする。

 マウス操作における問題として、1.3dではInvert Mouseの設定が存在しない。しかもこのエンジンでは現在におけるマウス操作とは逆の設定なので、デフォルトでは今のFPSにおけるInvert MouseがONの設定になってしまう。AE(V1.4以上)ならば右下SSの中に切り替え設定が出て来る。これを治すには、右下SSにてY Axis Scaleの設定を開いて、“1.0”の様な正の値を“-1.0”の様に逆にしてやる。




 設定変更後にESCで終了すれば、変更した値をセーブするかを聞いてくる。或いはメニューの一番下からセーブ&起動を選べばその設定を用いてゲームが起動される。

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トラブル他

 DOSBoxにおける特殊キー操作一覧から重要な物だけ。

ALT-ENTER : フルスクリーンとの切り替え
ALT-PAUSE : ポーズ
CTRL-F5 : スクリーンショットの撮影
CTRL-F7 : フレームスキップを減らす
CTRL-F8 : フレームスキップを増やす
CTRL-F9 : DOSBoxの停止
CTRL-F10 : マウスの固定ボタン (ウインドウ内にマウスを固定するにはその中でクリックすれば良いが、それでは不可の場合)
CTRL-F11 : エミュレーション速度の低下
CTRL-F12 : エミュレーション速度の増加
ALT-F12 : スピードのアンロック(ターボ)


*速度調整 (DOSBox
 自動判定機脳を備えてはいるが、ゲームが遅かったり速かったりした場合にはエミュレーション速度の増減キーを使用して動作テストを行う。ただしその速度増加(Cycles数のアップ)がどこまで可能かは、実際にPCに搭載されているCPUの速度に依存する。速度増加が限界に達した場合には、フレームスキップを増減して調整を行う。これは途中のフレームを飛ばして速度を上げるという方法で、当然滑らかさは犠牲になる。


*パフォーマンス調整 (DOSBox
 ゲームが重いと感じる場合の調整を主な点だけ。まずゲームのプロファイル制作時に、ユーザー指定を選ぶと負荷レベルに応じたテンプレートが選べるので作り直す。或いは既存のプロファイルからエディット画面に入りCPUアイコンを選択。サイクル数設定を自動ではなく指定にして数を増やしながらテストする。


*サウンド再生が遅いor変に聞こえる (DOSBox
 Windows上で他に動いているアプリがあれば停止。調整としては既存のプロファイルからエディット画面に入り、左側のサウンドアイコンを選択にて各種項目の設定を下げてみる。(PreBufferの設定は増やす)。またはCPUの設定にてサイクル数を指定しているならその値を下げるかAutoにてテスト。


*キー入力が上手く行かない
 場合によっては英語モードになると \ や : が日本語KBとは異なった場所になる事がある。\はバックスラッシュ、: はShift + ; で入力。


*BGMが聞こえない
 サウンドカードのボリューム設定にて、MIDIの項目が絞られていないかを確認。


*MIDIの概要
 MIDIとは電子楽器界における規格であり、RolandやYAMAHA等が自社独自の拡張規格を持っている。そしてMIDIファイルとは楽曲自体のデータではなく、演奏指示データのみを収録した物である。楽譜プラスそれぞれの音を何の楽器でどういう風に鳴らすかを指定した物と考えれば良い。しかし楽器の指定は番号で行うので、規格が異なると楽器が違ってしまって不味い事になる。そこで128種の楽器番号等を統一して、どのメーカーの環境でも同じ様に演奏されるようにした規格がGeneral MIDIとなる。同時発音数制限等の演奏指定の幅は狭いが互換性が高い規格の意味。

 DOSのゲームではMIDIでの再生が可能なゲームは多いが、General MIDIはかなり後期の規格なので、ゲームによってはMT-32やMPU-401等の別のMIDI機器をMusicカードの中から選択する形になる。(それをサウンドカード上のMIDI再生機能が演奏する)。

 DOSBoxではこのMIDIをエミュレートはしていない。現在ではほとんどのサウンドカードやオンボードのチップでMIDI再生は可能なので、単にデータをスルーしているだけである。その結果MIDI再生のクオリティにはバラつきが出るという問題が発生する。現在のBGMはMP3やOGGの様に「演奏データその物」を収録したファイルである。よって環境により再生クオリティに差はあっても、楽曲自体は同じ様に聞こえる。

 ところがMIDIでは演奏指示データのみなので、どれだけのクオリティになるかはMIDI再生に使われる音源データのクオリティ次第となる。ピアノにしろギターにしろ、どこまでリアルにその音源データが作り込まれているかが影響する。例えば同じミュージシャンを使って同じ譜面を演奏してもらった場合でも、各人に持たせる楽器が高級で品質が良い物の時と、安物で音が悪い物だった場合では演奏の聞こえ方には大きな差が出る。同じ事がゲームのBGM再生でも起きる事になり、仮に自分のPCのMIDI再生クオリティが低い場合には、ゲームのBGMが悪い質に聞こえてしまったりする恐れもある。DirectX診断を起動してミュージックタブを開くと使用可能なMIDIの再生環境が出て来るので、そこで聞き比べる事も出来る。そこにハードウェアではなくMSシンセ等のソフトウェア再生機能しか無い場合には質が落ちると考えるべき。


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