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BASICS

*一人称視点固定
*武器は全て持ち運べる
*アイアンサイト(正確にはズームモード)あり。ただしショットガンだけ無し。
*アサルトライフル, ロケットランチャー, スナイパーライフルは、アイアンサイトにてスコープを覗いた視点になる
*スナイパーライフルのズームは可変式となり、その感度を調整する事が可能
*銃の発射モード切替は無し

*カバーシステムや左右へのリーン動作は無し
*照準は連射や移動で広がり、屈みで小さくなる
*Melee攻撃あり
*ターゲットに照準が合うと赤くなる(破壊可能なオブジェクトでもなる)
*敵の攻撃方向表示機能あり。しかし背後のオブジェクトに当たった弾にも反応してしまうので正確では無い。

*スプリント無し。Walk/Runの切り替え方式。
*ハイライト表示される操作可能なパネル類に近付くと、自動的に照準がカーソルに変化してパネル類を操作出来るようになる
*アイテム回復方式。ヘルスとアーマーの両方が存在し、それぞれ100が最大値となる。
*敵の死体からもヘルスとアーマーは回収出来る
*回復アイテムは直接取る方式で携帯は出来ない。ただし+50の大型メディキットは無くなるまで繰り返し補給が可能である。
*アーマーが脚には効かないという設定なので落下ダメージがヘルスに直で入り、またその許容される高さも比較的低目である
*パワーアップアイテム(メガヘルスやダメージ増加等)は存在しない


 弾薬やヘルスの回収において、またここでも物理エンジンの問題点がトラブルを引き起こしている。まず棚や台の上に置いてあるアイテム類について、そこに体を近付けても取れないというケースが頻繁に発生する。確かに遠くにあれば届かないが、通常ならば届く距離に有るのに自動的に取ってくれないので、その際には一つずつUseキーで回収するしかない。最悪のケースではUseキーを使ってもバグで取れないので、撃ったりして動かすという方法を試すしか無くなっている。それとリロードしてクリップ側を空けないと追加の弾が取れないという方式でもあり、フル装填するにはほとんどのケースでリロードが要求される事になる。


 問題と言うほどでは無いのだが、武器の操作においてちょっとやり難い部分が在る。このゲームではAlt Fireとズーム(アイアンサイト)を兼用するというシステムを採用している。90年台後半のFPSではマウスの右ボタンに2ndary Fireとして別の攻撃方法を設定して使い分けられるという物が結構在ったのだが、その後実銃がメインで且つアイアンサイトという概念がポピュラーになると、右クリックの役割はアイアンサイトへの切り替えに置き換わる様になった。なので現在ではモード切替キーを別に用意し、例えばアサルトライフル付属のグレネードランチャーを使うには、モード切替でグレネードランチャーに切り替えてから使うという方式が普通である。

 ところがこのゲームでは何故かアサルトライフルがモード切替式ではなく、ダイレクトに通常弾とグレネードを2つの発射キーで撃ち分けるという方式となっている。(ロケットランチャーはモード切替式)。何が困るのかというと、両手持ちのサブマシンガンは左側がFireキー、右側をAlt Fireで撃つという方式になっている。なのでサブマシンガンの使い勝手を優先するなら、右クリックにAlt Fireをアサインするのが一番良い。だがそうなるとアイアンサイト(ズーム)を別のキーにアサインしないとならなくなり、これは右クリック=ズームというのに慣れている現在においてはやり難くなってしまう。しかもアサルトライフルのAlt Fireがグレネードランチャーになっているので、アイアンサイトにするつもりで反射的に右クリックを押した結果、目の前にグレネードをぶつけて爆死というのに何回か遭遇する事となってしまった。結局右クリックにはズームをアサインし、サブマシンガンの使い勝手については我慢するという形にするしかなかった。

COMBAT
 武器は斧, ピストル, ショットガン, サブマシンガン, アサルトライフル, ロケットランチャー, スナイパーライフル, リモート爆弾, グレネードの9種類で、SF設定だが実銃系のみ。幾つか解説すると、ロケットランチャーは連射タイプではなく単発タイプで、主にロボット, タレット, ヘリ等の通常弾が効き難い相手用の武器となっている。スナイパーライフルは敵が勢いよく吹き飛ぶほどの威力を持つが、弾が希少なのであまり使えない。リモート爆弾は投げた後に手元のスイッチで起爆出来る。グレネードはキーを押すとそのまま投げるタイプで、両方ともAlt Fireで下手投げも可能。


 SFの舞台設定や実銃中心等からChaser, Alpha Prime辺りが連想されるが、実際のゲーム感も結構似ているゲームである。一番の特徴はその難易度の高さで、難易度Mediumでの比較においては最凶レベルとも言える難しさを持っている。Alpha Primeは難易度が高くて有名だが、個人的にはそれよりも上という印象。以下にその理由を箇条書きにする。

 第一に敵の射撃精度が高く、更に被弾時のダメージも大きいので、一気にヘルスとアーマーを削られてしまう。第二にプレイヤー側からは見え難い場所から攻撃されるケースが多い。最初から配置されている敵の認識能力は必ずしも高くないのだが、スクリプトで出現する敵はプレイヤーの位置を知っているという設定なので先制攻撃を受けてしまう。こういった設定は自動回復方式だったら特に問題無いのだが、アイテム回復方式では受けたダメージの回復がその場では行えない為に難易度が上がっている。

 第三に敵の配置。例えばChaserみたいな感じで嫌らしい場所に敵が配置されており、その攻撃エリアにプレイヤーが踏み込んだ時点で不意討ちされてしまう。このタイプの敵は周囲で戦闘が起きても一切その場を動かない様に設定されており、戦闘が終わって安心したプレイヤーが進む方向を横や背後から奇襲する目的で置かれている。似たようなものでは、スクリプトでプレイヤーの近くや今通って来た通路に突然敵が出現したり、エレベーターに乗って着いた瞬間に待ち構えていた敵に集中砲火を喰らう等も発生。よって初見ではそれを防げない事が多く、結果的にMedium以上では極度の憶えゲーとなっている。(決して持ち場を離れないタイプの敵は、一度その位置を知ってしまえば体がギリギリ見える角度から撃ってやることで、死ぬまで反応しないので簡単に倒せる)。

 第四に弾の散りが激しい。銃のリコイルが大きめで、例えば最も使うアサルトライフルの攻撃では、一発(バーストモード)撃つだけで銃身が上へと跳ね上がってしまう。サブマシンガンも連射で相当揺れるし、それと被弾でも揺さぶられたりするので、敵への命中率はアクションFPSとしては低い部類。隠れた状態から撃てないこのゲームでは、それが敵との撃ち合いでの難易度を増している。


 第五に回復アイテムの場所。マップ内に置かれている回復アイテムの合計数は、高い難易度を補うほどではないが、そこそこは在るという設定。しかしLiqudator 2でもそうだったのだが、どうも開発チームはHalf-Lifeの様にアイテム配置のリアリティへのこだわりがあるらしく、ヘルスや弾薬等は倉庫に固めて置いてあるか、道中ならば箱に入っているので壊さないとならないというのが普通。そして倉庫等に+50のメディキット(無くなるまで何回でも補給可能)が2〜3個置いてあるというパターンが多く、当然ながらこれは一度で取り切れない。従って場所を憶えておいて、ヘルスが少なくなったら戻るという行為を要求される事になる。同様に道中の木箱からヘルスが出る事があるので、逐一探し出して壊すという作業も重要になっている。

 更にマニュアルにも書いてあるのだが回復アイテムの多くがシークレット(脇道)に隠されており、広いエリアの一番端のオブジェクトの陰とかに結構+50のヘルスなどが置かれている。そこでこういった物を補給する為に徹底したマップ内探索も必要とされる。つまり難易度を軽減する為のヘルス類を十分に手に入れる為には、行ったり来たりでの再補給&マップ内探索を余儀なくされるということ。当然ダメージを大して受けなければその必要性は薄れるが、上でも書いた様にMedium以上では被弾ダメージと敵の配置の嫌らしさが半端ではなく、そんな事を言っていられるような難易度になっていない。


 続いてグレネードの破壊力が即死級に高いのだが、これを検知するインジケータを持っていない。敵は投げる判断をするのでは無く、投げると設定されている者だけが定期的に投げてくるだけだが、このタイプの兵士が登場する時は非常に厄介な存在となる。

 PDA参照時にポーズ掛からない。そしてその更新タイミングが遅い。イベント発生で敵からの攻撃が開始されてから更新されたりするが、悠長にPDAを読んで何をすれば良いのかを確認しているとその間に撃たれたりするし、かと言って何をすれば良いのかを確認しておかないと無駄な戦闘をする羽目にもなる。

 上と関連するが倒さなくても良い敵が大量に出現する所が幾つか在り、ここで単にある地点まで逃げれば良いというのを把握していないケースでは、何回も無駄なやり直しをさせられる事にもなりかねない。


 以上の様に難易度が高くなる要素が数多く揃っており、しかもプレイヤー側にはChaserやAlpha Primeにおけるスローモーション能力の様な対抗手段が用意されていない。一応まずはクイックセーブ → 敵に不意討ちされる → 位置を憶える → クイックロードしてヘルスの減りが少ない状態で倒せるまで繰り返す、という方法である程度は対応出来るが(クイックロードが一瞬なのが救い)、ずっとこの繰り返しではあまり面白いとは言えない。個人的にはMediumで始めたものの、テンポの悪さに途中でEasyへと落としてプレイした。被弾ダメージの高さはEasyでもそれ程落ちないのだが、死体からのヘルス回収量が多いのと、箱を壊した時にヘルスが出現する確率が高くなっているようだ。Easyで大体他のゲームのMediumと同程度である。

COMBAT(続)
 難易度が非常に高い事による他の弊害として、武器の使い分けが限定されるという件もある。被ダメージが高いので近距離戦はやり難く、そしてスナイパーライフルは弾が少ないので必然的にアサルトライフルがメインとなり、Mediumだとほぼこればかりという状態になってしまう。弱い敵相手に狭いインドアエリアでの戦いならばショットガンやサブマシンガンも使えるが、それ程そういうシチュエーションは多くない。Easyならばそこそこの被弾は大丈夫なので、武器の使い分けの面白さはより味わえる事になるとは言え、その数の割には偏りがあるという感想は変わらない。


 戦闘では敵を早期に倒す意味でヘッドショットはかなり重要。それとリーンは出来ないので、敵に撃たせてリロードのタイミングで飛び出して撃つというのも要求される。

 タレットやロボット等には爆発系の攻撃でないとほとんどダメージを与えられないので、リモート爆弾やグレネードランチャーを使ったりするのが定番となる。グレネードランチャーはほぼ真っ直ぐに飛ぶので狙い易く、リモート爆弾も起爆タイミングを計る事が出来る。

 グレネードとリモート爆弾はあまり数を持てないが、割と手に入るので使う機会は多い。特に物陰から顔を出さずに敵の位置に投げ入れられるようになるとかなりの効果を発揮する。

 命中の表現は出血エフェクトとノックバックのリアクション。それとラグドールによる吹き飛びを持つ。ゴア表現が派手なのが一つの特徴で、爆発物等で体がバラバラになる(画像例)。


 敵は人間兵士がほとんどで、そのタイプにより持っている武器や強さが異なっている。動きとしてはその場を動かないで戦うタイプと、ある程度は動いて戦うタイプ。そしてこちらにやって来るタイプと、判断しているのではなくて最初から決められた動きしか出来ない模様。攻撃の正確性は高いが、頭が良いという感じでは無い。オブジェクトを視界が透過して撃ち続けてしまうとか、移動を優先してその間は撃たれても反応しないとか、幾つかの問題が見受けられる。やって来るタイプならば待ち伏せすれば次々に倒せるというのもお馬鹿な点。

 その他ではロボットが時々登場するが、これは追尾式ロケットを撃って来るので相当に危険で、また徐々に耐久力が増していくらしく終盤の物は特に強い。ヘリは車を使って戦えるシーンもあるのでそれ程厄介ではないが、シールドを張る能力を持つのでそれが切れてからロケットランチャー等で攻撃しないとならない。このロボット等も含めた全体での敵のバリエーションについてはちょっと物足りない感あり

GRAPHICS
 詳しくは知らないがTools Media Corporationという会社が製作したRiposte game engineというのを使っている。2007年に作られたゲームとなるが、同時代比較でも優れているグラフィックスとは言えないレベル。

 時折精度の高いテクスチャが在ったり、服の質感を表現するノーマルマッピングが良かったりというのはあるが、逆にライティングが単純な感じなのと、エフェクトがあまり綺麗では無いというのが欠点か。トップレベルのゲームと比較すると見劣りするし、比較に出した同年発売のAlpha Primeの方が上である。

 現時点(2012)では既に軽い部類だが、時々数秒ほどfpsがガタ落ちするケースがあった。

 別製作のCGムービーも用意されているが、口パクが合っていない等でそのクオリティは高くない。


 グラフィックスの設定は6項目ほど用意されている。プリセットはLowからUltra Highまでの4種類。

SOUND
 EAXに対応。3Dサウンドのポジショニングは4SP再生にて普通レベル。EAX Advanced HDの高度なシミュレーションは使用していない。

 武器のサウンドは悪くは無いという程度。BGMはテクノ系が多く、後半に良い物が多いという印象。Liquidator 2から流用されている物もあった。

 車両のマシンガンのサウンドが止まらなくなるというバグに数回遭遇した。

MULTIPLAYER
 独立して起動させるマルチプレイモードに対応。オンラインで最大10人までが参加出来る、Free For All, Team Death Matchが用意されている。試しに一度見てみたがサーバーは存在せず、現在でも時間帯によってはプレイが可能なのかは未検証。

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