BOTTOMLINE |
[PROS] ◎いかれた世界観が逆に新鮮 ◎ロケーションがバラエティに富んでいる ◎敵の種類が多い ◎クラシックなスタイルのFPSで、古くからのファンには懐かしさを感じさせる [CONS] ×ジャンプが非常に難しい箇所が在る ×難易度バランスの調整が適当という印象 ×AIにいろいろと問題あり ×アーティファクトが上手く機能していない ×武器が24種類という宣伝の割には、実際に使える物はずっと少ない ×ダメージを受けた時の声が酷過ぎる ×キャラクタのモデリングやアニメーションに難あり 90年代後半のアクションFPSを彷彿とさせるスタイルのゲームで、ロケーションが数多くて変化に富み、敵は人間とモンスター系が混在しており、反射神経が重視されるアクション重視のゲーム性。そしてルート探しやパズルが重視されている点から、似ているゲームを挙げるとすればSiN辺りか。後は同世代のQuake IIやBlood II等。問題なのは全体のクオリティが、残念ながらそういった有名なゲームよりずっと劣っているという点になる。 今ではそういったタイプのゲームはほぼ無いので、その様な物を懐かしんでプレイしたいという人には一応勧められる。逆にそういった古いFPSを知らない世代には受けなさそう。モンスター系との戦闘が嫌いだとか、人間らしい知能を感じさせるAIと戦いたいといった人は無視して構わないレベルのゲームである。また同年発売のアクションFPSであればQuake 4, F.E.A.R., Serious Sam II等を差し置いてプレイするべき物でも無い。例外としては理不尽な点を含めて凄く難易度が高いゲームが好きな人なら、Hardにすればその難しさを楽しめるのではないかという気はする。 やはり本文でも書いたように、奇妙な世界観やモンスターの造形等のセンスを気に入るかどうかが分かれ目になるだろう。途中で「なんだこりゃ?」となってしまうと最後まで付き合いきれないかも知れないが、逆に私の様にそこに新鮮さを感じれば先に進めたいというモチベーションになってくれる。この何所から出て来たのか解らない様な奇抜な発想は、没個性になりがちな現代のゲーム界では貴重。ただし発想だけで、その他のFPSとしての基本部分は問題だらけなのが致命的。よって高得点を与えられるゲームでは無く、低評価でマイナーな存在に終わったのも当然と言える。 ロシアというロケーションをテーマにしていないので、CIS圏のゲームのファンにも特に勧められる物ではない。だが変わった雰囲気のゲームが好きで、このゲーム紹介や画像を見てピンと来たなら試してみる価値はあるかも知れない。 |