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BASICS

*武器は2丁を携帯可能(ハンドガンを持つ必要は無い)
*武器によっては機能切り替えでグレネードランチャーとしても使える
*屈みと伏せを行える。照準のサイズはほとんど変わらない。
*照準は左右への銃身の振り, 移動, 連射によって大きく広がる
*アイアンサイトにより命中率が上がる
*発射モードの切り替えは無い
*ナイフによる近接攻撃が可能
*グレネードを4個まで持てる。投げるキーは独立。C4を持てるシーンも在る
*ヘリ搭乗時のフレアはグレネードキーor特殊爆発物キーで発射出来るが、Humvee搭乗時には特殊爆発物キーのみとなる(重要)
*敵の攻撃方向を表示する機能あり
*スプリントは制限無く持続可能
*シングルプレイではFOVは変更出来ない(マルチプレイでは60〜110の範囲で変更出来る)
ヘルスは自動回復方式で、アーマーの概念は無い


 武器の弾薬表示は通常とは異なっており、現在のクリップ内の弾数が実際に一発単位で画面にアイコン表示され、残りの所持弾数についてもクリップ数では無く実際の弾数が表示される。例えば1クリップが30発の銃の弾を90発持っていた場合、30発の弾が小さな弾薬アイコンで並んで表示され、その横に残りの60発が数字として記される。


 銃の命中は赤い血のエフェクトで表示され、かなり濃い赤なので遠くからでも視認が可能。ただし流血の様なエフェクトは持っておらず、また壁等に飛び散った血は色が変でリアルでは無い。PhysXによるラグドール表現は持っているが、四肢や頭部の欠損表現は無し。それと軽くする為にPhysXによる演算精度が低く抑えられているらしく(オプションに負荷設定は無い)、死体がオブジェクトに重なってしまうケースが比較的多く発生する様に感じられた。


 チェックポイントのシステムは若干変わっており、セーブアイコンが出た場所が必ずしもセーブ地点にはなっていない。例えば一つのエリアをクリアしてセーブされたすぐ後に死んでしまった場合、続行地点が死亡場所よりも前から始まる事がある。同様にして死亡時に戻される場所が、セーブされたはずの場所とは違うケースもある。つまりA地点に到達した時にセーブアイコンが出ても、実際にセーブされる地点はそれよりも先のB地点であり、AからBに到達する前に死んだ場合にはAではなくB地点からスタートしたりするという意味。それと2回位だが、リスタートの際にセーブされた時とは別の武器を持った状態で始まるという事もあった。こちらはおそらくチェックポイントでのデフォルト武器を持ってのスタートとして扱われているのだと思われる。

 なお主人公の操縦するヘリやゴライアスはダメージ累積型の為、チェックポイントからのリスタート時には詰みを防ぐという理由から全回復状態となる。

COMBAT
 まずは被弾ダメージと自動回復について。ダメージエフェクトは周囲が黒く塗り潰されて中央部が赤黒くなってボヤケるという形式で、限界レベルに達する前の段階で相当見辛くなる。特にカバーシューターではこのエフェクトの度合いを見ながら引っ込み処の判断を付け易い物が多いが、このゲームでは引くタイミングが難しいというのが一つの特徴になっている。

 部位ダメージなのか敵の銃の種類によるのかハッキリしないが急に大きなダメージが入る事があるので、まだ大丈夫と思っていると突然死んでしまったりが発生する。故に早めに引くのが安全となっており、ダメージエフェクトが確認出来るレベルになったら、(一対一とかですぐに敵を倒せるというケースを除いては)もう隠れた方が良い。つまり難易度Normalでも被弾に耐えられるヘルスの量は少な目。その代わりに隠れてからダメージが回復するまでの時間も短いというバランス設定なので、銃撃戦でのスピード感は損なわれてはいない。


 戦闘で一番多いパターンは、中心線を挟んでこちら側対相手側という状況で、敵はこちら側へと特に突っ込んでも来ない。この状況でのプレイヤー側のカバーへの引き籠もり対策としては主にグレネードが使われており、これはインジケータが出るものの距離表示が無いので危険度が察知し難く、またダメージがかなり高目なのですぐに逃げないと危ないという代物。これでプレイヤーをカバーの背後に安住させないようにしている。もう一つは高台や斜め方向を含めてワイドなエリアからの攻撃を仕掛けてくるというやり方で、隠れるオブジェクトによっては弾を避けられないという状態になってしまう。

 より面白いのは横や後ろに空間が開けているエリアでの戦闘で、こういった場所では敵のAIが横や後ろに回り込んでやって来る様に設定されており、カバーに全面的に頼る事は出来ないようになっている。


 イベントとしての戦闘では敵のスナイパーやロケット兵士を倒すというパターンが多く、常に画面上に狙うべき敵の位置表示が出るので難しくは無い。後は御馴染みの敵が無限沸きの状況下で、その中を前進してスイッチ等を押さないとならないといったシーンが出て来る。他には1箇所だけだがステルスでの行動を要求されるというケースもある。

 戦闘時のシチュエーションにはバラエティさが感じられるので、(そもそも短いというのもあるが)最後までワンパターンで飽きるという事は無いだろう。しかしドラマチックなシーンは少なく、ヘリに乗って戦うチャプターも特に面白くはなっていない。ラストはそれまでとはうって変わって派手にはなるが、それでも半分位はやはり普通の少人数同士の戦闘シーンとなっており、壮大と呼べる様なレベルには達していない。

 なお背景設定上、石油(燃料)不足による経済の停滞が酷いという話なので、2027年とは言え科学の進歩はそれ程でも無いらしく、未来的な要素は武器やアイテム類を含めてほとんど入っていない。そんな中では無人の攻撃車両となるゴライアスがユニークな要素となっており、これはプレイヤーが装置を使って目標をターゲットしてやる事で、自動的に走行してマシンガンやロケット攻撃を加えたりが出来る車両。これを使って戦うシーンが結構出て来る。


 ほとんどの場合味方と一緒の行動になり、一人で戦うという箇所は滅多に出て来ない。主要キャラの味方三人は無敵設定で、指示コマンドも無く勝手に戦ってくれる。常にプレイヤーの背後に居る訳ではなく、むしろ前に出る事の方が多い。能力としては厄介な敵を倒してくれる事もあれば、全然役に立たなかったりとムラが多く、その点は逆に人間らしくて悪い点では無い。それと戦闘時の移動パスが固定されておらず、リプレイ時でも全く同じようには動かないという風にもなっている。欠点は非常に近距離の敵を無視してしまう事がある点。


 武器類は敵が落とした物を拾えるが、全体的に1〜2クリップ分とか装填弾数が少なく、戦闘中に切れて使えなくなってしまう事も多い。戦闘中に落ちている場所まで行って他の物を拾えば良いので弾を節約する必要はないが、少なくなった時点で移動中に他の多い物と交換しておく方が無難というのはある。この弾薬は同種の武器の上を通った時だけ補充される。

 武器の種類は結構多いが、武器には詳しくないのでジャンルが同じの武器では差が良く解らない為に、使い分けの面白味は感じられない。発射モードが切り替えられないので、連射性能に注目する程度か。スナイパーライフル, アサルトライフル, ライトマシンガン, サブマシンガンくらいの大雑把な括りで使い分けるという感じになる。マルチプレイとは違って、シングルプレイでは武器の微妙な差異を理解しておくほどの必要性は無いと思われる。

 命中率はアイアンサイトにすれば全般に高めで、通常の腰撃ちだと中距離以上はあまり当たらないという設定。武器の殺傷能力は高いので、戦闘時のスピード感は持っている。しかし上に書いたようにこちら側の受けるダメージも高目の設定なので、強引に突っ込んで行っての派手な撃ち合いというのはやり難くなっており、スピード感とリアリティのバランスとしては適当なのではないか。


 難易度はまとめると普通クラス。項目別に見ると、難しいのはチェックポイントの間隔が長目という点で、結構前まで戻されるシーンもあるので慎重にならざるを得ない。反対に簡単な要素は全体を通じて特別に難しい場所が無いという所で、普通は数カ所程度設けられている他よりも数段難しいというエリアが含まれていない。難易度はほぼ最後までフラットであり、最後のミッションも特に難しくはなっていない。この山場が無いというのは欠点の一つだと言える。


 敵のAIは前作から大きな改善を図ったそうで、前作での単純に今自分から見えている移動パス(ルート)を通るというやり方ではなく、目標となる地点を決めたらそこへの経路を計算し、その中からランダムなルートを選んで通る事でパターン化を防ぐというシステムに変わっている。確かに登場地点は同じでも移動パスに変化は見られるが、特別に頭が良いという感じでは無い。こちらに対して回り込んでくるにはルート設定がされていないとならず、自分から戦況を判断して動くというレベルでは無さそう。よってパスが設定されていない場所や固定AIは、ずっと同じ場所から移動しないというのも見受けられる。またグレネードを避けるのが下手で、全く動かずに吹き飛ぶというのも良く見られた。

GRAPHICS
 Unreal Engine 3.0を独自に改造して使用。PC版ではDX11に対応したりと更に専用にカスタマイズされている。コンソール版ではグラフィックスのクオリティに不満が出ていた様だが、複数機種を見比べたレビューではPC版はグラフィックスのレベルがずっと高くなっているという話だった。

 ただしこれはビデオ系の設定が高い時の話であり、高解像のテクスチャを読み込んだり複雑な影生成やシェーダを処理するにはそれなりのパワーが必要である。その意味でクオリティと軽さという観点からすると、マシンのパワーに頼った力業的な感もあり、重い部類のエンジンに入ると言える。必要環境最低レベルのビデオカードでは、解像度にもよるがLowやVery Lowにする必要があると思われ、それだと逆にコンソール版よりも劣ってしまう事になりかねない。

 私のGTX 260でDX9モードだと、フレームレート優先ならばプリセットのMedium, 多少のフレームレート落ちを我慢するならHigh, Very Highでは重過ぎて無理という結果に。特にこのゲームではあるエリアの戦闘が終わった後、次のエリアに向かうまでの間に仕切りを設けるという方法が多用されており(NPCが開けない限りは進めないし、またそれまでは前も見通せない)、その間に先のエリア用にテクスチャ等のデータをロードするという手段を採っている。しかしテクスチャのクオリティが高かったりするとロードの負荷でカクカクになり、最悪の場合にはロードされるデータ量に耐えきれずにマシンが落ちたりもしてしまう(トップ頁のトラブル項目を参照)。

 よってある程度のパワーを持ったビデオカードを持っていないと、PC版での優位は十分に味わえないだろう。なおこのレビュー内のSSはいろいろと設定を細かくいじったりしながら撮ったのでバラツキがあるが、概ねプリセットのHigh設定の物だと考えて欲しい。


 最高設定でプレイはしていないという状況下での感想になるが、グラフィックスのレベルは特別に凄いという印象ではない。特にキャラクターモデルのディテールやそのアニメーション(例えばグレネードを投げるモーションとか)が、トップレベルのゲームに比較して劣っている。

 UE3にも関わらず、DX9でもアンチエイリアシングは選択が可能。設定はプリセットで簡単に行う事も出来るが、やろうと思えばそれ以外にも多くの設定項目を個別にオンオフする事が可能である。例えばこのゲームでは樹木や草をランダムに自動生成するミドルウェアのSpeedTreeを使っており、その茂り度合いの設定も行える様になっている(かなり負荷に影響する)。

SOUND
 3Dサウンドはドルビーサラウンドに対応。5.1ch以上の再生環境がないと3Dサウンドにはならない。

 銃のサウンドはちょっと独特な印象で、個人的には悪くないと思う。BGMはあまり印象に残らなかった。

MULTIPLAYER
 マルチプレイの詳細については、日本の有志が作成したHOMEFRONT wikiにまとめられているのでそちらを参照してもらいたい。

 未プレイなので簡単な解説だけ。なおプレイ人口についてだが、時間帯を変えたりして何回か見てみたところ、2011/09現在で100〜200人程度は集まっている様だ。


 モードはGround ControlTeam Deathmatchの二種。前者は拠点制圧型のモードでこちらがメイン。最大で32人までが参加可能。

 流行りの経験値(XP)によるアンロックシステムを採用している。ランクマッチに参加してポイントを稼ぎ、自分のアカウントに記録されるステータスを上げる事で、段階的に使用可能な武器, アイテム, 武器アタッチメント, アビリティ(能力)が増えていく。


 ただしこのゲームではプレイヤーのランクによる格差という問題に対して、バトルポイント(BP)というルールを導入してその不平等感を解消しようとしている。これはキル数だけでは無く、チームに貢献する行動によって稼げるポイントであり、XPとは異なり1ゲームの中で使い切りとなり次には持ち越せない。このポイントによって武器の購入, アイテム類の購入, 搭乗兵器の呼び出し 空爆要請などを行える様になっているので、ランクが低いプレイヤーが相当な強さを発揮する事も可能。つまりランクによるアンロックの差があまり大きな影響を及ぼさないように調整されている。


 他にはバトルコマンダーという設定が在って、これは上記の2モードに付加ルールとして追加出来る物で、採用サーバーには(BC)という記載が付く。これはAIの司令官であり、ゲーム中に特定の指示を出して来る存在。指示されたプレイヤーがそれを達成するとチームに有利に働くという風になっている。例えばこのゲームのKill Streakでは指定数達成毎に☆が一つずつ最大で5個まで増えていき、それに応じて装備アイテム類も強い物になっていく。しかしこの様な敵プレイヤーが居た場合にはこのコマンダーから敵チームに対して抹殺指令が出され、その位置情報等が指令の出たプレイヤーには伝えられるという仕組み。☆の数が増えるほど、敵チームの抹殺指令を出される人数も増えていく。


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