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[PROS] ◎4つの異なるエピソードをプレイ出来る ◎スピード感のある戦闘 ◎エピソードやチャプターによって、風景や雰囲気は大きく変化しバラエティに富んでいる ◎カラフルで個性のあるグラフィックスと世界観 △シークレット探しの要素に力が入っている [CONS] ×売りであるHorde Technologyがあまり効果を挙げていない ×スポーナーによる敵の出現方法は上手く機能していないケースも多い ×全てのエピソードで通常武器が一緒であり、また4種類と少ない ×登場する敵がエピソード毎に変化しないので単調で飽き易い ×パワーアップアイテムの配置が悪い ×敵の配置が嫌らし過ぎて、死んで憶えるというエリアが後半戦にかなり登場する ×Rage Orbを使うとボス戦が簡単になってしまう ×KISSの音源が少ししか使われていない まず最初にロックバンドとしてのKISSには特に関係が無いので、全くその辺の知識は無くてもOK。逆に熱心なファンが楽しめるというスタンスのゲームでも無い。 簡単にまとめると、基本はMS-DOS時代のゲームシステムを持ったオールドスタイルのアクションFPS。そこに大量の敵を同時発生させるHordeを新機軸として盛り込んだが、これが大して効果を挙げていない。ロケーションや見た目の変化により単調さを防いでいるが、敵の種類や武器が最後まで変化に乏しいので単調となり、お互いが相殺されてプラスマイナスゼロ。結局はこれと言って突出した要素のないストレートなアクションFPSという結果に。極端に悪い点は無いのだが、同時に「これが在るのでやるべき」という程の特徴も持っていない。 やはり単調で飽き易いというのが大きな欠点で、デモはマップを5個収録と豪勢だが、これをやって既に飽きたのならば本編も同じ感じが続くので避けた方が無難だろう。ダウンロード販売等で相当な安値で再発されたら好きなエピソードだけプレイするという方法もあるが、現在のように入手が比較的困難な状況であえて探すほどのゲームでもない。 当時の評価は約70点平均と悪くないが、これには時代を考慮する必要もある。1998年頃からFPSというジャンルはいろいろな可能性を目指して変化しつつあったが、2000年ではまだDoomやQuake辺りから入ってきたという人(レビュアー)が多数派で、このKPCの様な昔ながらのFPSは好意的な目で見られていた。しかし発売から10年が経過した今となっては、この様なスタイルのゲームの評価は当然変わってくる。当時の評価自体はそれはそれで揺らぐ事はないが、今現在このゲームを勧めるという立場になれば、そこには時代や環境の変化を合わせて考える必要が出て来る。 ゲームには時間の経過と共に価値の落ちていくゲームとそうでない物が在って、例えばオリジナリティが高い物は価値が下がり難い。しかし発売後も同じ様なスタイルのゲームが出ている物は、価値が落ちる可能性を持っている。KPCは正にそれで、シンプルでストレートなFPSだけに、後発の同ジャンルの物との比較は避けられない。率直に言えばSerious SamやPainkillerをプレイしていないのならば先にそちらをやるべきであり、これを選ぶ理由は特に見当たらない。勧めるとすればこういったオールドスタイルのFPSが好きで未プレイの人になると思う。それとかなり難易度が高いので、死んで憶えるタイプの高難易度が好きな人には気に入られるかも知れない。 |